ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

学校の歴史遺産ー教育、地域の貴重な歴史を伝えるお宝の保存

2023年09月20日 04時38分37秒 | Weblog

 

 令和5年の秋、市内の小、中学校の運動会を回ってみて、一つ思ったことがあります。それは、長い歴史を持つ学校には、創立、移転、再建等の変遷を経ながらも、現在も残っている記念物などが少なくないということです。その代表例として、このブログでも紹介してきた二宮金次郎像があります。戦前の金次郎は多く戦争に出征(供出)しましたが、戦後、再び寄贈されるなどして、今も子供達を見守っています。また、石造の国旗掲揚柱も残っています。そのほかにも、額や瓦、ベル、教科書、歴代校長の肖像画や写真、歴代校舎の写真、手紙などの文書などもあります。各学校の創立記念誌、百年誌などが作成された時には、そうした歴史資料も収集されたことでしょう。こうした遺物、文書、写真類は地域の先人の学校づくりの苦労や思い、児童生徒の学びの足跡を辿ることができる貴重な資料となります。

 私も父親の日記に書いてあった青年団時代の活動の記念物を社小学校の校庭で発見したことがあります。それは、令旨塔建立の記録でした。写真を手がかりに校庭を調べてみると、令旨塔の石碑や台石などの石を見つけました。こうした歴史的記念物をきちんと記録し、保存していくことを真剣に考えていかなければなりません。

 子供の減少が続き、学校の統廃合が全国各地で進んでいます。廃校となった学校の跡地利用が話題となっていますが、校舎の撤去などの際、学校の歴史を物語る遺物、資料等の扱いはどうなっているのか気がかりです。確かにあった二宮金次郎像が移転後の学校に移設されず、その後どうなったか誰もわからないという例もあります。学校に残る貴重な歴史的資料(遺物、文書、写真等)を地域のお宝として保存し、未来に伝えて行くことが大切です。

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2 コメント

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二宮金次郎像 (岸本俊宏)
2023-09-21 03:15:28
全く先生のお考えに同感です。
母校(福田小学校)が閉校と聞き、真っ先に浮かんだのが二宮金次郎像の処分です。
先生のブログにも掲載されたことがあり、感激したことを思い出しました。
像が「がれき」と一緒に捨てられるかと思えば、卒業生として寂しくなります。
滝野の公園にあった蒸気機関車が、多額の血税を使いくず鉄として処理されようとした直前に由緒ある蒸気機関車との事で大井川鉄道さんが引き取りに応じた事を新聞で拝見してホットしました。

大学院の恩師から小田原に成人した二宮金次郎氏が夫婦揃った像の写真を見せていただき、「日本資本主義の父」渋沢栄一が深く尊敬していたのが金次郎と初めて知りました。
なんとか、母校に残して欲しいですね
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Unknown (ブログ管理人)
2023-10-02 05:27:48
コメントありがとうございます。学校、特に小学校は明治のはじめ、地域の人々によって建てられ、多くの人々が学んできた、ふるさと中のふるさと、心の原景であります。そこには、貴重な歴史遺産があり、これを未来に伝えていくことが私たちの使命だと思っています。働きかけをしっかりやっていきたいともいます。夫婦そろった二宮金次郎像は見たことがありません。さすが小田原ですね。
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