整理していた写真の中に、昭和56年(1981)に勤務していた兵庫教育大学附属小学校の4年生児童と地元の大熊酒造さんを見学したときのものが出てきました。大熊酒造さんは、当時の社町木梨(現加東市木梨)の県道西脇三田線沿いにあります。
もう41年前のことです。当時、私は、4年生の社会科と国語科を担当していました。大熊酒造さんでは、醸造中の樽に梯子をのぼって中をのぞかせてもらいました。ぶくぶくと泡が出ており、酒のいい香りが漂っていました。「樽の中に頭を入れて匂いを吸うたらいっぺんに酔うて梯子から落ちるで」と声を掛けられたことを今もよく覚えています。また、杜氏さんが就寝する部屋も見学させてもらいました。部屋の中に置かれている長い一本の丸太が枕だと説明され、朝が早いのでこの木の端をたたけば一度に全員が起きる、ということにも驚きました。杜氏は丹波杜氏だったと思います。
写真の子どもたちはもう50歳を超えています。大熊酒造さんの「原酒宝暦」は美味しい日本酒でした。亡くなった義父が強いので飲み過ぎると酔いがまわるといって飲んでいたことを思い出します。大熊酒造さんは宝暦年間の創立だと聞きました。