27日(日)、加東市唯一の県立高校である社高等学校で第74回卒業証書授与式が挙行されました。早朝には一瞬雨がぱらついたのですが、式が始まる午前10時頃には空も晴れて暖かい好天になっていました。
創立108年の長い歴史を誇る県下有数の伝統校である社高校は、県立社高等女学校から新制社高等学校と歴史を受け継ぎ、県下公立高校唯一の体育科を有し、普通科、生活科学科の3科からなる高校として発展を続けています。昨年秋には秋季高校野球大会で初の県大会優勝を飾るなどその名を県下に轟かせました。
26日(土)には、同窓会「尚友会」の入会式が行われ、今日27日(日)に卒業式が行われ、192名が巣立っていきました。この学年が入学した年だけ、1学級減となりましたが、翌年には1学級増となり6学級に復しました。
しかし、この学年の3年間は新型コロナウイッルスの感染拡大に襲われ、休校措置や学習、部活動、学校行事などが様々な制約の下に置かれました。修学旅行や体育大会、文化祭などの高校生活最大の思い出となる行事もできなくなり、代替行事や縮小、分割などの対応が取られました。さぞ残念だったことでしょう。ただ、今日の卒業生代表の答辞では、そうした制約の中でも先生らの工夫や配慮、生徒自身が前向きに取り組み、盛り上がり、よい思い出もできたとのことでした。とはいうものの本来の形ではなかっただけに悔しい思いがあったはずです。校長先生は、卒業生がコロナ禍という中で自ら工夫し活動を行い、部活動などでも優秀な成績をあげたこと、そして何より元気な学年であったと高く評価されていました。
式の最後に校歌を思いっきり歌いたかったと思いますが、感染防止のため静聴となりました。しかし、そのテンポ、雄大な歌詞はやはり元気がでます。
式場には保護者、在校生代表が出席しました。卒業生の晴れやかな、しかも身じろぎひとつしないその姿勢の良さ、呼名への大きな返事など実に素晴らしい式でした。在校生は各教室でそのようすをリモートで出席し、見ました。
私は24回生ですからちょうど50年前の卒業生です。札幌冬季オリンピック、浅間山荘事件がありました。半世紀後の今年は北京冬季オリンピック、ロシアのウクライナ侵攻が起こりました。時代は大きく変わりましたが、その類似を思うと何か不思議な感じです。74回生が嬉野での高校生活を思い出にそれぞれの進路で大きく羽ばたいてくれることを期待するばかりでした。