大正13年の大旱魃の時に県立農事試験場が出した田植えの注意事項を紹介してきましたが、今日はその3回目です。ちょうど田植え時期でもあり、水の心配をしなくてもよくなった今の時代の田植え、また、機械化が進んで、当時の田植え風景とはまったく違ってしまいましたが、私が子供の頃には苗代で苗を取り、田圃まで運んで畦から適当な位置に投げたものでした。注意書きを読んでいるとそんな時代の田植えをいろいろと思い出します。
第三 本田
本田では苗代より直接に挿秧(※田植えのこと)したると仮植苗を定植したるとを問はず苗の活着を早め分蘖を促進する等初期の成育を旺盛ならしむる栽培法を講するに努めねばならなぬ
一、活着を速にする為挿秧の際は必ず速効性肥料を施用する事
在来慣行肥料は遅効性肥料を少くし速効性肥料を稍多用する様加減する事
二、苗を抜き取りたる仮植田には仮植日数と共に其株数多かりし時は更に幾分の速効性肥料を追肥する方がよろしい
三、追肥の時期は成るべく早くする事
四、伸びすぎた苗は葉先を切断して植付くる事
五、挿秧の遅るゝ程一層密植を行ふ事
六、成るべく除草を早め肥効を速かならしむる事
七、日光の透射を十分にする様特に注意する事
八、浮塵子蝮虫の取除を励行する事
九、病害発生の徴なき時は砂糖ボルドー液(三斗式)を撒布する事
※浮塵子はコヌカムシ、蝮虫はズイムシのこと
第三 本田
本田では苗代より直接に挿秧(※田植えのこと)したると仮植苗を定植したるとを問はず苗の活着を早め分蘖を促進する等初期の成育を旺盛ならしむる栽培法を講するに努めねばならなぬ
一、活着を速にする為挿秧の際は必ず速効性肥料を施用する事
在来慣行肥料は遅効性肥料を少くし速効性肥料を稍多用する様加減する事
二、苗を抜き取りたる仮植田には仮植日数と共に其株数多かりし時は更に幾分の速効性肥料を追肥する方がよろしい
三、追肥の時期は成るべく早くする事
四、伸びすぎた苗は葉先を切断して植付くる事
五、挿秧の遅るゝ程一層密植を行ふ事
六、成るべく除草を早め肥効を速かならしむる事
七、日光の透射を十分にする様特に注意する事
八、浮塵子蝮虫の取除を励行する事
九、病害発生の徴なき時は砂糖ボルドー液(三斗式)を撒布する事
※浮塵子はコヌカムシ、蝮虫はズイムシのこと