ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

酒米の王様ー山田錦と藤川禎次

2013年10月31日 05時25分21秒 | Weblog
 兵庫県教育委員会が作成し、県下の小中学校の全児童生徒に配布している兵庫版道徳副読本の小学校3・4年用「心きらめく」に「ここは山田錦のふるさと-藤川禎次-」という題材があります。
 山田錦はいうまでもなく酒米の王様とよばれる酒米ですが、なかでも兵庫県産の山田錦は全国の酒造家が欲しがる最高の品質で知られています。その主産地が北播磨なのです。この山田錦の誕生に欠かせない人物が藤川禎次(ふじかわていじ)さんです。
 藤川さんは明治28年(1895)に加東郡高岡村(現在の加東市高岡)に生まれ、やがて昭和3年(1928)加東郡福田村(現加東市福田地区)に設置された酒造米試験地(のち酒米試験地)の初代主任となって研究に打ち込み、1936(昭和11)に山田錦が誕生し県奨励品種に指定されたのです。戦時中にも藤川禎治は酒造好適米の山田錦の育成と普及に努めましたが、山田錦が注目され、高級日本酒の原料米として全国の酒造家から求められるようになったのは戦後のことでした。
 藤川禎次は昭和19年(1944)退職をしました。そして昭和21年、51歳の若さで生涯を閉じました。
 そんな山田錦と藤川禎次さんについて生き方を学ぶことができるように兵庫版道徳副読本に紹介されているのです。地元加東市では今年日本酒で乾杯条例も制定され、山田錦産地として日本酒の消費拡大を進めていこうとしています。兵庫県北播磨県民局でも日本酒の海外輸出を進める取り組みの一環として海外バイヤーを山田錦主産地の北播磨へ招きました。
 実は昨日、藤川禎次さんの遺族の方から「藤川禎次-その生涯と背景」と題した冊子をいただきました。この冊子は藤川禎次さんのご子息の執筆されたものです。藤川禎次さんの生き方を知りさらに感銘を受けました。ぜひふるさとの子供らに山田錦と藤川禎次さんのことを学んでほしいと思いました。

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社上組屋台の水引幕-迫力の龍

2013年10月30日 04時33分02秒 | Weblog
 この写真は加東市社の上組太鼓屋台の水引幕に描かれた龍です。今月13日の本宮で下向して倉に収める前に広げられたものを間近で撮影しました。
 青年時代に太鼓にかかわるようになって以来、40年近く毎年見ている龍ですが、こうして近くで見ると迫力があります。西に傾きかけた秋の透明な日差しに金糸の龍が光っています。
 上組の太鼓は明治30年代に高砂の曽根から買ってきたものだと聞いています。それから約110年が経っています。社に来たときにすでに100年以上経っていたのではないかと考えると、200年以上の歴史の重みをもつ屋台です。
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佐保神社門前から見える関電タワー 

2013年10月29日 05時59分52秒 | Weblog
 朝のウォーキングで佐保神社に参拝しますが、参道を歩いて門前に近づいたところで視界に中に社のランドマークの関電タワーの先端が視界に入っていることに気づきました。
 瑞神門の高い屋根のそり、大石灯籠の屋根(笠)の上の剣先、社務所や倉の屋根がつくる風景の向こうに鉄塔が見えます。屋根の微妙なカーブ、尖った先端、くすんだ瓦屋根に区切られる空間と鉄塔の風景がいいなあと思い切り取りました。
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沢部のコスモスまつり

2013年10月28日 04時44分38秒 | Weblog
 27日(日)、加東市沢部ではコスモスまつりが行われました。国道175号からもピンクや白に彩られたコスモス畑が一面に広がっている光景が見えます。
 心配された台風や雨の影響も受けず、まぶしい秋の日差しに光るコスモスの花を楽しむことができました。また、会場では、地元の方々によるうどんや新米のおにぎり、焼芋やポン菓子などの「おもてなし」もあり、家族連れや若いカップルらが写真を撮ったりコスモスを摘む姿がありました。
 沢部は加東市の南西部、福田地区にあり、昔は園部(ソノベ)と呼ばれていたそうです。また、沢辺と書いたこともあったようで、字の表すように、低い土地の近くという土地のようすを意味していると考えられています。沢部には酒米の王様、山田錦で知られる兵庫県の酒米試験場もあります。
 
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朝の善龍院

2013年10月27日 06時22分55秒 | Weblog
 写真は加東市社の市街地にある善龍院の庚申堂と本堂です。善龍院の由来は、10世紀中ごろ、藤原敏行が霊夢によって彫った青面金剛を弁恵僧都が背負ってこの地に持ち来たって寺院を建立したと伝えられています。
 庚申堂にはこの青面金剛大明王、すなわち庚申さまが安置され、開運、厄除け、五穀豊穣、無病の守り本尊として信仰を集めています。
 善龍院は、涌羅野山慈眼寺善龍院の寺号をもち真言宗のお寺として、また、庚申寺として初庚申には多くの人々が参詣するほか、赤穂藩の浅野氏の分家である家原浅野氏の菩提所として代々の領主の位牌が納められていることでも知られています。寺の西の山の斜面には四国八十八ヶ所霊場巡りが出来ます。
 まだ人気のない早朝の善龍院の境内は静寂そのものでした。
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雨上がりの朝、学校道を渡るカタツムリ

2013年10月26日 05時28分53秒 | Weblog
 雨上がりの朝、学校道を歩いていると、濡れたアスファルトの道を横断している小さな生き物に遭遇しました。もう一時間もすれば社小学校へ登校する子供達の元気な声が聞こえるこの道、学校道です。だれも通らない早朝、急いで?横断する小さなカタツムリ。思わず静かに声援を送りました。
 学校道は加東市社の市街地の田町通りから社小学校まで通じる道路で、地元の古い方は親しみを込めて「学校道」と呼んでいます。このブログでも紹介してきましたが、戦時中には遺骨で凱旋した兵士の葬儀が小学校で行われるたびにこの学校道を通りました。私もこの道を保育園を入れると9年間通った思い出の道です。
 
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雨の朝の若宮神社

2013年10月25日 04時42分08秒 | Weblog
 加東市社の佐保神社から持寶院へ通じる道に若宮神社があります。
 若宮神社は佐保神社の末社で、佐保神社の祭神の天児屋根命(あめのこやねのみこと)の子、天押雲命(あめのおしくものみこと)、孫の天種子命(あめのたねこのみこと)が祀られています。
 ほぼ毎朝歩くコースなのですが、今年その風景に変化がありました。神社の石鳥居にかかっていた松の木が枯れて根元から伐られました。この若宮神社のある辺りはの町名は西浦町(にしうら)で、昔は佐保神社の境内の松林だったと伝えられています。社の市街地でも早くから開発が進んで家が建てられたそうです。
 狭い境内には欅、桜の木が繁り、夏には涼しい緑陰をつくってくれます。秋には真っ先に季節の変化を感じて葉を黄色や茶色に染めて彩ってくれます。
 24日の朝、雨に濡れた若宮神社の脇の道を歩いていると、落葉が鮮やかでした。
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佐保神社-早暁の大ケヤキと月

2013年10月24日 03時57分17秒 | Weblog
 朝歩いていると、秋の深まりを感じますが、季節の変化に敏感に反応するのは木々の葉です。桜の葉が黄色やだいだい色に色づいて落ち始め、ケヤキの葉が茶色に変わり、風に舞って枝が裸になっていきます。
 佐保神社(加東市社)には樹齢数百年といわれる大ケヤキが何本もありますが、境内に地面から太い幹をななめにどんと突き差したような大ケヤキがあります。幹は途中から伐られており、そこから枝が伸びています。このケヤキの幹は放火されたこともあります。もう十年以上も前のことだったと思いますが、早朝幹に火がつけられ、表面の皮が焼けて痛々しい姿になっていたことを覚えています。手当がなされ、その後も力強く生き続けて、毎年枝を伸ばし葉をつけています。その生命力に励まされることも。
 早暁、静寂の境内に大ケヤキが黒々と空に伸び、西の空にはまだ月がかかっていました。
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コスモス畑と上組屋台

2013年10月23日 05時00分59秒 | Weblog
 佐保神社秋祭りの屋台シリーズをもう一つ紹介します。この写真は12日(土)宵宮の屋台巡行のときのものです。日が傾く頃、社小学校から学校道を南に向かって巡行する上組屋台をコスモス畑から撮りました。上組屋台の倉の近くの畑で、地元の元小学校長の先生が丹精込めて育てておられるコスモスです。
 昔は社の市街地にも田圃があり、稲穂と屋台が似合ったものですが、コスモスもいい風景です。
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宮入りし拝殿正面に据えられた上組屋台

2013年10月22日 04時46分40秒 | Weblog
 今年の佐保神社秋祭りシリーズでもう一枚。上組屋台が勇壮な宮入りを披露し、「さっしのせえ」で屋台を差し上げ、拝殿正面に屋台を据えます。担ぎ手は一斉に拝殿を駆け上がり、神主さんのお払いを受けます。この瞬間が宮入をやり終えた、という達成感に満たされるときなのです。次に宮入りをする下組屋台は上組が動き出すのを見計らい宮入を始めます。
 秋の日差しにまぶしく光る飾り金物、そして水引き幕、そりあがる布団張の屋根、そのどれもが上組屋台を担ぐ私達の誇りです。
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社のランドマーク関電タワー

2013年10月21日 05時54分09秒 | Weblog
 秋の早朝、ウォーキングで社の市街地をぐるりと回るコースを歩きます。佐保神社から持寶院へ抜ける道で若宮神社を過ぎると新池の堰堤にでます。
 視界が開け、東の空に社のランドマークである関西電力社営業所の鉄塔が見えます。無風の朝、鏡のような池面にタワーが映って見えます。鏡タワーです。これから秋が深まると、冷え込んだ朝には池面に湯気が立ち、幻想的な風景も見られます。
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宮入りを待つ屋台-佐保神社秋祭り

2013年10月20日 05時27分30秒 | Weblog
 13日(日)の佐保神社秋祭り本宮の太鼓屋台を紹介してきていますが、宮入の順番を待つ時の興奮も独特のものです。2台の神輿、新町、上中、上組、下組の順番に宮入りを行いますが、瑞神門前の参道で順番を待つ間に緊張感と興奮が高まってきます。
 宮入りのタイミングは前の屋台が宮入りを行い拝殿に屋台を据えて、再び差し上げて境内西の所定の場所に据えるまでの練りの間を見計らって入ります。早すぎても遅すぎてもよろしくありません。まさに頃合いを見て、入るのです。
 写真は瑞神門前で順番を待っているところです。写っているのは上組の前の上中の屋台です。法被は緑色に上中と染め抜かれています。その前には新町が居ます。まさにボルテージが高まりつつある時です。
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佐保神社秋祭り-上組屋台の宮入り

2013年10月19日 04時19分41秒 | Weblog
 13日(日)の佐保神社秋祭り本宮から早や1週間が経とうとしています。今日紹介する写真は上組屋台の宮入り場面です。新町、上中の屋台に続いて社の上組屋台が伊勢音頭を唄いながら勇壮な宮入を披露します。境内に入り、拝殿正面につけるまでの数分間、上に下に、右に左に、まるで波に揺られるように屋台は境内を練ります。威勢のよい歌と太鼓とかけ声に祭りは最高潮に達します。
 若い時にこの宮入の乗り子を務めたことがありますが、揺れる屋台のなかで必死に太鼓を叩きながら、水引きの隙間から外の景色が上下に揺れて見えます。それは確かに波に揺られる船の感覚だったことを体が覚えています。
 写真は境内の舞殿をバックに写したもので、ちょうど逆光になっていますが、舞殿の屋根のそりと屋台の屋根のそりが盛り上がる威勢を表しているようで思わず「よーおいせーそーこせ」とかけ声をかけたくなります。宮入りを見物していた家内が撮ったものです。
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みなと銀行前で練る上組屋台

2013年10月18日 05時27分33秒 | Weblog
 昨日に続いて、13日(日)の佐保神社秋祭り本宮の一こまを紹介します。朝から社の市街地を巡行する上組屋台は、昼前に銀座街に入り、みなと銀行社支店前で伊勢音頭で試し練りを行いました。みなと銀行社支店は元社警察署跡にあたります。毎年、ここまでは「よーいとさのね」「ドン、デン、ドン」とゆっくりしたリズムで巡行しますが、ここで肩合わせを兼ねて伊勢音頭で試し練りを行い気勢ををあげます。
 「はーよーおいさーあえ お伊勢まいりしーて、よいよい、はーつーまが なあえ よろこぶよー、そーれえさえ 親よーりーいも そらそらやあーとおこせーえーよーいーやなー あれはいな これわいなあ そりゃよーおーいとせー」の伊勢音頭と「ドンデドン ドンデドン」の早いリズムで屋台があがります。伊勢音頭で宮入し屋台が勢いよく練るところが佐保神社秋祭りの特色です。この光景も後世に遺しておきたいと思います。
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大師殿前を巡行する上組屋台

2013年10月17日 05時13分28秒 | Weblog
 13日(日)の佐保神社秋祭り本宮では、午前中、社の市街を屋台が巡行します。上組の屋台は9時に蔵から出て、市街地の北部をドン、デン、ドンと太鼓を響かせ、ゆっくりと巡行していきます。線上げ用の竹の棒を持った若い衆が先回りをしながら障害となる電線を上げていくのです。
 写真は、涌羅野山慈眼寺持寶院の大師殿の前の道を巡行しているところです。奧の左の半分見えている建物が加東四国八十八ヶ所霊場の仕上げの大師殿です。
 乗り子の小学生の「よーいとさのね」の声に合わせて「ドン、デン、ドン」と太鼓の音が鳴り、ゆっくりと屋台が動いていきます。
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