ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

「昭和の日」秋津百石踊りの奉納-加東市秋津の住吉神社で

2019年04月30日 06時10分41秒 | Weblog
  

 29日(月)、平成の時代最後となる「昭和の日」、加東市秋津(常田)の住吉神社で、「昭和の日」の奉祝と御代替わりの御安泰の祈願祭、湯立神事、秋津百石踊りの奉納が行われました。
 いつ雨が落ちてきてもおかしくない曇り空の下、午前10時から、本殿祠跡での神事、拝殿での正式参拝、境内で伊勢神宮遙拝、そして湯立て神事の奉祝神事が行われ、住吉神社の氏子村の9地区の区長さん、宮総代さん、西戸百石踊保存会の皆さんと一緒に参列させていただきました。
 午前11時、保存会の金谷会長さんを先頭に踊り手さんらが、かけ声と小太鼓とともに境内の本殿と舞殿の間に設けられた踊り場に入場し、百石踊りが始まりました。境内には、例年より多くの参拝、見学者があり一杯になっていました。
 踊りは、太鼓の独特のリズム、踊り手の問答形式の掛け合いなど、コミカルな動きで、約40分ほどで6番の踊りが奉納されました。始めはゆっくりと、最後は早く強いリズムで太鼓が打たれ踊りも激しくなります。その動きは、まさに天に雲を呼び、雨よ降らせと乞うもののようでした。
 現在では、五穀豊穣を願って毎年奉納されるようになりましたが、元々は雨乞い踊りです。以前に地元西戸地区の古老から聞いた話では、昭和32年に地区で寄り合いがあり、その席で当時の年寄りたちが百石踊りの地唄を歌いはじめ、大いに盛り上がったそうです。そこで、当時(東条町)で始まったばかりの有線放送局からテープレコーダーを持って来させて録音し、それを放送で流したところ、反響が大きく、百石踊り復元のきっかけになったということでした。旱魃のときに雨乞いの踊りとして踊られていたために、この踊りを継承していくことは難しく、今では西戸地区だけとなっています。

ここで、毎年のことですが、百石踊について説明しておきたいと思います。
 秋津百石踊は、「旱魃の時には住吉神社の神前で踊って雨乞いをせよ」という神功皇后の言葉があったと伝えられている住吉神社の神事です。パンフレットの説明によれば、実際は室町末期から桃山初期の頃に雨乞い踊りとして始まったものだろうとされ、この踊りを一度催すと、百石分の経費を必要とすることから百石踊りと云われているそうです。もとは住吉神社の氏子村が参加していたそうですが、今では西戸(さいど)地区保存会だけが伝えています。
 昭和47年に兵庫県の重要無形文化財に指定されました。最近では、平成6年の日照りの年に雨乞い祈願で奉納されています。その後、東条とどろき荘で披露され、さらにその後は、踊りの保存継承の必要性などから、毎年日を決めて披露しようということになり、最終的に4月29日に奉納することに定着しています。
 現在では、東条ダム(鴨川ダム)が築かれ、用水路網を通して、加東市、小野市域のため池、田圃に水が送られています。台地にも水が送られ、土地が拓かれました。しかし、この地域は全国的にも降水量が少なく、昔から川に堰を築き、水路をつくって田に水を引く、あるいは池を築き、水を溜めて田に水を引く、血のにじむような努力が積み重ねられてきた歴史があります。水争いの歴史も伝えられています。そうした地域の環境の中で生きてきた先人の生き方、すなわち文化を伝え、教えてくれているものの一つが百石踊りです。
 東条川がすぐ近くを流れています。ダムと用水路、ため池、田園をはじめ、地域の祭りや人々の生活をひっくるめて、疏水文化とよんでいますが、まさに伝統の百石踊りは東条川疏水ネットワーク博物館を代表する歴史的な文化遺産です。
 人口減少、少子高齢社会が進行する中で、こうした地域の貴重な伝統芸能の維持継承はますます困難になってきます。しかし、そうした状況を乗り越えて大切に守り続けておられる保存会の皆さんに敬意と感謝の気持ちでいっぱいです。ふるさと加東の、そして兵庫の大切な宝ものであるこの秋津百石踊りを、みんなでファンになって応援していきたいと思います。今年もそのことをご挨拶で申し上げました。

 百石踊りの前に湯立て神事が行われました。この神事についての説明も紹介します。
 祠の前に3基の釜が配置され、湯が煮えたっています。釜はそれぞれ、「天災災難除け」、「五穀豊穣」、「恵みの天水」とされ、大喜多宮司がそれぞれの釜に御供米を入れ祈りを捧げます。その後、クマザサの束を持ち、湯の中に入れて取り出し、大きく振りますと、ササの葉についた湯が周囲に飛び散ります。この動作を、宮司に続いて、氏子村の当番区長さん、西戸雨乞い踊り保存会の会長さんがそれぞれの釜で行いました。
 この湯を浴びると、一年を無病息災で過ごせるといういう言い伝えがあり、かかるように前列に出ていましたが、どうだったかかかった感触は定かではありませんでした。湯立神事に使われたクマザサのうち、「天災災難除け」のササを2本いただいて帰りました。このササを玄関に飾っておくと家の厄除け、家族全員の無病息災が約束されると言われているということを以前に佐保神社の宮司さんから聞いたことがあり、さっそく持ち帰り、家の玄関に飾りました。
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くるみの木に垂れる房は花?

2019年04月29日 08時05分11秒 | Weblog
 

わが家の庭のくるみの木に花?が咲きました。花だと思っているのですが、よく分かりません。ただ房のように垂れ下がっています。
 このくるみの木は実は2代目で、初代は私が子供の頃、父が植えました。「お菓子の木だ」と言っていたのを覚えています。それがくるみだったんですね。その木は枯れたのですが、地面からまた生えてきて成長したのがこの木です。毎年30個ほど収穫し、食べます。それにしても花なんでしょうね。
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加東伝の助くんと加東市役所

2019年04月28日 06時28分20秒 | Weblog
 

 27日(土)、加東市連合婦人会の総会に出席するために加東市社公民館を訪れました。市役所南の駐車場に車を止めて公民館へと向かうと、晴れ渡った青空を背景に白の市役所庁舎と手前のメモリアルガーデンの芝生の緑がまぶしく光っていました。
 総会には加東市のマスコットキャラクターの加東伝の助くんが登場しましたが、いつもの伝の助くんと違っているのにすぐ気がつきました。写真でお分かりでしょうか。ちょんまげがまっすぐに立っており、「か」の字の点が離れているのです。聞いてみると、新しく取り付けたとのこと。実は、点のない伝の助くんと出会ったこともありました。トレードマークの「か」の字のちょんまげです。元気な「か」の字になりました。
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朝日を浴びる池の亀と足をくわえる鳥?

2019年04月27日 05時23分01秒 | Weblog
 先日の朝、加東市家原の観音寺前を歩いていると、前の池の向こう側の堤の水際に亀のような黒いものが見えました。足下には黒い鳥の死がいのようなものも見え、カメラを向けてズームで見直しました。自ら上がった亀の足を加えている鳥に見えたのは、まばゆい朝日に映えて水面に映った亀の影でした。何か、ほっとした瞬間でした。
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91年の歴史を継ぎ、新時代の「酒米研究交流館」竣工

2019年04月26日 05時35分15秒 | Weblog
 

 

 25日(木)、加東市沢部にある兵庫県酒米試験地内に「酒米研究交流館」が竣工しました。 今年の2月5日に建築中の同施設を訪れた時には、県産木材の梁や柱がむき出しの状態で、屋根瓦も葺き始められたばかりでしたが、完成した建物は白壁の酒蔵風に仕上がっていました。
 今日は「酒米交流館」と名付けられた新施設1階の作業場で、金澤和夫副知事はじめ県幹部、県会議員、加東市、地元沢部地区、農協や蔵元ら関係者が出席し、盛大に竣工式が行われました。式典のようすは「百聞百見」(私の議員活動ブログ)に報告しています。
 この「酒米研究交流館」のある酒米試験地は、昭和3年(1928)に県が酒造米試験地として設置したもので、91年が経っています。元の作業倉庫は当時建てられたままのもので、老朽化に加え、昨年の台風で傷みがひどくなっていました。そこで、県では建て替えを行い、これまでの研究に加え、新たに研修や交流の機能を加え、創立当初から現在までオンリーワンの酒米研究機関として積み上げてきた91年の歴史と業績を承け継ぐ新たな拠点とすることになったものです。
 この試験地の初代主任だったのが、加東郡(現加東市高岡)出身の藤川禎治さんで、昭和11年の山田錦の誕生の中心的な役割を果たしたことで知られています。今日の式典には藤川さんのご遺族(娘さん)も出席されました。2階の資料室には、品種改良に心血を注いだ藤川さんの手書きのスケッチや「山田錦」命名の貴重な資料も保存、展示されていました。1階の研修室には、山田錦を愛し特A地区の土壌分析の研究に情熱を注いだ本田商会の故本田武義氏寄贈の土壌見本も展示されていました。まさに山田錦主産地ならではの貴重な資料です。
 交流館は、木造2階建て。1階には広い作業倉庫や研修室、2階には研究室、資料室、事務室などが配置されています。7月には、駐車場も整備され、バス2台ぐらいは駐車できるようになるとのことでした。
 新交流館が、酒造米の研究、栽培方法の研修、酒造メーカーとの共同研究、県民や小中高大学生などの見学、研修など、兵庫県が誇る酒米生産について多くの人が訪れ、学ぶことができる、まさに酒米研究交流の館として、91年の歴史を承け継ぎ、新時代に国内外に向かって発信と交流の拠点となっていくことを期待します。
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ボーリングロウーソク-加東の夕景(やしろ)

2019年04月25日 07時25分15秒 | Weblog
 

 4月6日の写真です。加東市社の佐保神社で「令和」発表を祝って夜桜の宴が開かれた夕方、境内から西を望むと、ボーリング場の屋上のボーリングのピンに沈む夕日を撮りました。この日は大陸から黄砂が飛来しているということでしたが、ちょうどピンの真上にある夕日はしぶい赤になっていました。
 青野原の地平線に沈む前に見せてくれたボーリングローソクの夕景でした。
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朝のにぎやかな空

2019年04月24日 05時56分35秒 | Weblog
 

 23日(火)の朝、登校見守りに立ち、子供達がやってくるのを待っていると、空が賑やかで、見上げると、もう一筋向こうの電信柱の上で、数羽のムクドリが何やら鳴きわめいていました。ケンカをしているように見えました。すると、今度はすぐ近くの消防団のホース干し台の天辺にすうっと一羽の鳥が。カメラを向けてズームしてみるとスズメのようでした。足を伸ばして下を覗きこんでいるようでした。やがて、子供達がやってきて、地上が賑やかになりました。
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手を合わせー生命の息吹を感じます

2019年04月23日 06時04分22秒 | Weblog
 まぶしいほどの陽光に包まれた庭の一角にヤツデの木があり、今、若葉をつけています。幹の先端にはたくさんの手を合わせたように若葉がついています。力強さというか、生命の息吹、エネルギーをいっぱいにため込んでいるかのようです。
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播州清水寺で桜まつり

2019年04月22日 05時59分11秒 | Weblog
 

 

 21日(日)、好天の下、播州清水寺(加東市平木)では、恒例の桜まつりが行われました。西国二十五番霊場として知られ、今年も多くの人々が訪れました。
 枝垂れ桜と朱に塗られた山門をくぐり、講堂へとつづく境内の参道では昔の塔頭寺院跡の石垣や桜をはじめさまざまな花を楽しめました。
 講堂から階段を上ると根本中堂があります。その脇の広場では、童謡唱歌のコーラスや銭太鼓、バルーンパフォーマンス、鴨川小学校の児童による和太鼓の演奏などが行われました。清澄な空気と新緑、そして桜満開の下での自然のステージでした。
 講堂へもどり階段を下ると本坊があり、広間では恒例の散華デザインや水墨画、韓国陶器が展示されていました。ともに地元鴨川に縁の深い方々の作品でした。
 駆け足で巡ったあと、地元平木地区の皆さんの「おでん」や山菜おこわ、巻き寿司を買って帰りました。
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庭のえびね蘭咲く

2019年04月21日 05時52分50秒 | Weblog
 20日(土)、快晴でした。まぶしい光が充満し、庭の柿の木も若葉を出して、一気に新緑の季節を迎えました。庭のえびね蘭が花を咲かせています。大きな葉を地面に広げ、まっすぐ伸びた茎に花をいっぱいつけています。毎年当たり前のように咲くこのえびね蘭ですが、花を見ると、季節が変わっていくのを感じます。
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桜満開の大師殿

2019年04月20日 11時18分19秒 | Weblog
 17日の朝、ウォーキングで大師殿に参拝しました。境内の桜がちょうど満開というところだったので、その低く垂れた枝の間から大師殿を写しました。
 加東四国八十八ヶ所霊場の根本道場であり、堂内には木像としては日本最大級といわれる弘法大師像が安置されているこの大師殿に桜がよく似合います。
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桃坂近くの道標

2019年04月19日 05時38分16秒 | Weblog
 毎日のように加東と神戸の往復で通っている県道の脇に立っている3本の石碑が気になって、先日車を止めて見てみました。県道神戸加東線の桃坂信号の近くで、最近、歩道設置工事が行われたところです。
 3本とも道標でした。一本は「浄土寺」と刻まれ、もう一本は「みき あかし」の文字がよめました。さらにもう一本は「西国」の文字が刻まれています。元々この場所に3本が立っていたのではないでしょうが、こうして役目を終えた道標を並べて置いてあるのはよかったと思いました。そのうち、一本は明治時代の建立のものでした。
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佐保神社境内の大ケヤキの新緑にヒヨドリ一羽

2019年04月18日 04時54分16秒 | Weblog
 17日(水)の朝、佐保神社の参拝をおえて、境内の大ケヤキを見上げると、早くも新緑に衣替えし、柔らかな新葉がまぶしくなっていました。
 そのケヤキの新緑の中に動くものが。目を凝らして見ると、一羽のヒヨドリが止まっていました。冬の間、わが家の庭の柿の木の枝にやってくるヒヨドリを毎日のように見ていましたが、新緑に包まれているヒヨドリの姿もいいものですね。
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蟹、小蟹、龍-竹細工が事務所でお迎え

2019年04月17日 05時24分07秒 | Weblog
 事務所の玄関受付に竹細工の蟹と小蟹と龍がお迎えをしています。
 これらは、支援者の方の作品でいただいたものです。大きい方の蟹は日の丸を掲げています。細部に至るまで精巧に作られており、龍の目玉も竹で作られています。
 
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加東は桜から桃、コバノミツバツツジへ

2019年04月16日 04時17分58秒 | Weblog




 15日(月)、午後5時を過ぎた頃、嬉野台地の東部、やしろの森公園辺りを車で走っていると、濃いピンクのコバノミツバツツジが夕日に照らされてまぶしく光っていました。まだ満開ではありませんが、林の中を透けてくる夕日に映えてなんとも美しい景色でした。
 公園前の道路を米田小学校方面に下っていると、中国道の向こうに上久米の桃園の桃の園が鮮やかな桃色の雲のように見えました。2日ほど前の神戸新聞北播版に今が見頃と写真と記事が出ていました。遠景もいいものです。
 
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