晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

大事な発言

2006-06-27 19:27:31 | Weblog
 最近の事だが、天皇は、愛国心を促す方向の教育基本法改定案
について質問されて、以下のように答えた。

 「そのような状況下では議員や国民が自由に発言することは、
非常に難しかったと思います。先の大戦に先立ち、このような
時代のあったことを多くの日本人が心にとどめ、そのような
ことが二度と起こらないよう日本の今後の道を進めていくこと
を信じています。」

 なんて良くわかった真っ当なことを言われる方なのでしょうか。
今のこの国で、こんなにしっかりとした歴史認識をお持ちで、
勇気を持って発言される方は、他にいないのではないでしょうか。



 


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週末読書

2006-06-25 20:50:10 | Weblog
 週末読書、2本立て

 ①テリー伊藤「お笑いニッポン公務員 アホ役人
「殲滅計画」」(2005双葉社)
 北朝鮮、大蔵省、外務省に続くシリーズだが駄本
第1、ネタが新聞の切り抜き程度、深部にせまっていない。
第2、同じネタが何回も登場、飽きてくる。

 ②鈴木邦男、森達也、斉藤貴男の対談「言論統制列島ー
誰もいわなかった右翼と左翼」(2005講談社)
新右翼一水会の鈴木氏と、オウム真理教を題材にした
ドキュメンタリーで脚光を浴びた森氏(知らなかった)
そして、最近は評論で飛ばしまくっている斉藤氏。

 未だ途中までだが、この国の情況を言いたい放題、
近頃こんなラディカルな対談は、浅田彰、田中康夫の
「憂国放談」シリーズ以外に無いのでは。お勧め作品。

 週末ラン、エルフィンロードで札幌市民と北広島市民
の交流ウォーク「花水木」(はなみずき)をやっていた。
道路一本が繋がると色んなことが始まります。
 本日の距離、28km、カラッとして、さわやかな風もあり
幸せを感じながらのランでした。





 




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辺見庸2

2006-06-24 20:31:05 | Weblog
 辺見庸に「ゆで卵」という作品がある。辺見氏が偶然
地下鉄サリン事件の現場に遭遇し、助けを求められた事実を描いた
作品。この中で、現実に起こったことと、伝わっていることの違和感を
描いているところがある。

 私も、その日、偶然日帰りで霞ヶ関付近に仕事があり上京した。
羽田に着いたのは、10時過ぎだから発生からは2時間程経過している。
空港内は、なにやら、やたらと私服がゴロゴロしていて、妙な雰囲気。
営団地下鉄は、全線でストップしているという。
何か、起こっているな。

 仕方ない、JRで新橋まで行って、後は徒歩だ。
新橋駅到着、道路に号外が散乱している。
見出しは、たしか「毒ガスか、多数の死傷者」だったと思う。

 霞ヶ関付近到着、あの東京消防庁のオレンジ色の作業服、
防毒マスクの職員が地下鉄の出口から出たり、入ったり。
テレビ局のカメラも一斉にその姿を追う。
しかし、通行する人への規制線もなく、野次馬もいない。
しばらく何が起きているのか見ていたが良くわからず。

 訪問先でも入り口で特に厳しい規制もなく、特に
大した事件でも無さそうな説明。

 帰路につくが、相変わらず消防庁や警察が現場検証を
やっている様子だったが、そう混乱も無くや大騒ぎでも無い。

 しかし、帰宅してからというもの、夕方のニュースは大事件
発生、現場からの緊迫した実況中継、そしてそのご連日のオウム報道。

 あの現場の静けさとマスコミの大騒ぎの違和感は、今も感じている。
それから、多くの大事件が報道されているが、現場の雰囲気と
報道のテンションはきっと違うのだろうと思ってしまう。












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辺見庸ファン

2006-06-22 20:14:07 | Weblog
 ある講演の後、実行委員として、講師の辺見氏を囲んで
懇親会を持った。
 黒いハンチングを被り、無精髭をはやし、「家には帰らない、
ドヤで暮らしている、公安にマークされている。体はボロボロ
だ。でもやらなくてはならない。」
 ポケットから、米軍がアフガニスタンで使用したクラスター
爆弾の破片を取り出し、傍に落ちれば人間の肉を必ずえぐる
ような、その形を説明してくれた。
 
 辺見氏の文章は、使う語彙が多く、それが絶妙な繋がりを
持つ、文章の巧みさだけでなく、彼の社会を語るその正義感は、
この国に絶望的になりそうな読者に勇気を与えてる。

 今どき、真に真っ当な書き手である。
脳出血と癌に侵されていると聞く。
辺見氏の一日も早い復帰ともっともっと彼の作品を読みたい。


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初夏のエルフィンロード

2006-06-18 19:39:44 | Weblog
 先週のフルマラソンの疲れが抜けきっていないので、週末は
軽めのランニング。エルフィンロード往復18km
 
 白石サイクリングロードは、買い物や散歩の人で通行量が
多いが、上野幌~北広島間は、自転車かランニングの人が
パラパラ状態。

 梅雨のない北海道は一年中で今が一番いい季節。走りこみに
最もいい時期です。
 
 エルフィンロードは、本州の実業団の陸上部の練習コースに
最適と思います。約、7km、中間の椴山辺りが一番高く、
意識しないで走っても、インターバルになります。

 旭化成とか、ヱスビー食品とか、合宿に使ってくれないかな。

 (訂正)昨日の、3億円事件の発生は、1968.12.10でした。



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初恋

2006-06-17 20:23:13 | Weblog
 「初恋」宮崎あおい、小出恵介主演、本日封切り、シアターキノにて
3億円事件を実行したのは、東大生を好きになった高校生の少女だったのです。
このブログは、'70年代をやっているような感じですが、1969年の街の雰囲気が
よく出ていた。

 欲を言えば、あの頃の若者は、もっと生意気で、世の中を語っていたと思う。
今の、俳優さんからみれば、大昔の出来事でしょうが。
「全世界を獲得するために」語りたかったのです。

 少女が好きになるのは、どこか危なげで、何か自分にはないものを
持っていそうな人なのでしょうか。
最近、こんなロマンを秘めた男がいるでしょうか。
小出恵介は、いい味を出していました。

 30歳で芥川賞、36歳で死んだ作家、中上健次風の登場人物も出ていて
彼は、この事件の周辺にいたらしいと推測できる。



 


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さっぽろ祭りマラソン

2006-06-11 17:17:43 | Weblog
 第21回さっぽろ祭り市民マラソンに参加しました。
今年、初めてのフルマラソン、昨年よりチョット良いタイムで完走。
42.195km、いつもこの半端な距離を実感する。(アテネとマラトンは
どうでもいいこと)
まず、2kmの半端が堪える。そして1950mのおつりもまた効くのです。

 ひところ、芝居の世界では役者の肉体論が流行したが、このただ走るだけの
単純だが手抜きのできないマラソンという競技は、どこか哲学を
持っているような気がする。

 なぜなら、走り終わった人たちの顔が神々しく見えるから。

 この大会、毎年アコムが後援しているが、業績不振を感じさせる今年の
大会運営でした。ゲスト(宇佐美とか谷川真里が来ていた。)無し、アコム
陸上部の参加も無し、そして参加賞、完走賞の内容低下著しい。

 僕の、辺見庸の思いでは日を改めて。

 
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埴谷か、三島か

2006-06-07 20:53:37 | Weblog
 埴谷雄高「永久革命者の悲哀」・・「脳髄の中に未来のヴィジョン
さえ確かに持っていれば、蜘蛛の巣のかかった部屋でごろごろと
寝ていても革命者なのだ。」

 三島由紀夫「自分で実践して見せればそんなことは一遍で吹き飛んで
しまうでしょう」

 俺はどっち、お前はどっち。体だけは鍛えておこう。


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吉本隆明の思い出

2006-06-06 20:06:49 | Weblog
 図書館で、吉本隆明「老いの流儀」
(200年NHK出版)を借り読んでいる。
思えば、吉本も歳をとったものだ。近年、
書下ろしはほとんど無く、インタビューを
起こして校正したものばかり。

 思い出すのは、1975年頃、埴谷雄高の
「死霊」の出版記念講演会に、小川国夫、
秋山駿と吉本隆明が来て、それぞれ「死霊」
の評論を述べた。
 講演の最後に聴衆から、「吉本氏の今日の
話は、氏の著作の内容とどうも違うような
気がする。」との問いに、吉本は、「今日は、
埴谷氏の著作に沿う話をしたのであって、
私自身の考えは全然違うんです。」これには、
全体が一瞬あ然。
 「実は、私はこう考えているのです。」と
自らの考えを述べる吉本。じゃ今までの話は
なんだったんだろう。

 その後の話で、一番印象に残っているのは、
「国家権力なんか、廃絶の対象であり、町内会
や学校の掃除当番のように政治や行政は皆で
順番にやればいいのです。国家なんて必要
ないのだ。」
 
 私の国家の廃絶のイメージ=掃除当番は、
30年前のこの時できあがったのでした。

 戦後思想界の巨人、反アカデミズムを貫き、
岩波書店からは著作の無い吉本隆明。どのよう
なことを語っても、哲学がしっかりしているため、
時流に流されず縦横無尽に語れる吉本隆明。


 






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