六花亭福住店2階喫茶でホットケーキ!
何気なくテレビを観ていたら、時代小説をたくさん世に出した池波正太郎氏は30年以上にわたって毎日の食事を日記に克明に記していて、その中にホットケーキが度々出てくることを伝えていた。
池波氏が幼い頃、氏の父と母が離婚し、氏は父と数えるほどしか会うことがなかったという。その父がフルーツパーラーに連れて行ってご馳走してくれたのがホットケーキで、それは卵とバターの香りがする「たとえようのないほどハイカラな味のする」食べ物だったという。父との数少ない記憶とホットケーキが結びつき、池波氏は晩年になってもホットケーキをこよなく愛したという。
この話しを聞いて、私は無性にホットケーキが食べたくなった。札幌市内を調べると、雪印パーラー、喫茶西林(4丁目プラザ地下1階)、六花亭などで食べることができることがわかった。
さて、記憶を手繰り寄せると、私にとってのホットケーキは、昭和30年代、小学校に入る前くらいの頃のことで、それは釧路で一番大きなデパートだった丸三鶴屋の食堂だったと思う。当時、デパートの日曜日の食堂と言えば超満員で、食堂全体にホットケーキの甘い臭いが広がっていて、運ばれてくる2枚重ねのケーキには、四角いバターが乗り、メープルシロップの入った銀色の容器が横に付いてきた。ナイフとフォークを使って食べるのも、一人前になったような気がしてとても嬉しかったものだ。
その後、ホットケーキミックスなる粉が出現し、家でもそれなりのケーキが出来るようになり、ホットケーキを外食として食べることは無くなったような気がする。
しかし、最近東京でパンケーキではなくホットケーキが流行っていると聞くが、首都圏からは数ヶ月遅れでブームが来る札幌には未だのようである。それで当分のマイブームは、「ホットケーキ」になりそうなのである。
PSA 4.5 うーん?