北海道コンサドーレ札幌サッカー専用スタジアム構想 その10 Jリーグ秋春制移行 野々村Jリーグチェアマン 三上大勝 札幌ドーム
テーマを「北海道コンサドーレ札幌サッカー専用スタジアム構想」に戻し、Jリーグシーズン秋春制への移行が協議されている今こそ専用スタジアム実現の絶好の好機だと提起したい。
2016.6.19のその1で「野々村社長がかねてから言っていることのひとつに2万人くらいの規模の専用スタジアムを持ちたいということがあります。」と書いた。
ここにきて、秋春制移行の協議が佳境に入ってきている。秋春制は、7月中旬から8月初旬に開幕し(夏場の暑さによる消耗を避けるといいながら、めっちゃ暑い時期にやるの?)5月末6月初旬に閉幕する。雪の多い地域を配慮して1月から5週間以上ウインターブレークの期間を設ける(12月、2月も雪が積もって寒いぜ!)という。課題は、営業面、降雪地域、スタジアム確保、4月入学の学校制度などあるが、シーズンが国際標準になるメリットも大きいといわれている。今季からアジアサッカー連盟(AFC)もACLのシーズンを秋春制に変更した。
これに対して、降雪地域の一部クラブ(5クラブくらい)からは反対の意見がある。新潟は明確に反対している。さて、どうするコンサだ!三上大勝GMは「条件付きで賛成」を表明。その条件は2つ「1つは冬の間でも、トレーニングができる環境整備。JFAとJリーグと当該クラブ、そしてホームタウンの自治体の4者がしっかり財源を確保することが大事だ。もう1つは、雪国でも冬の間もスポーツを楽しむための環境整備。これはプレーヤーだけでなく、観戦する人についても同様です。」と述べる。
屋内練習場の整備だけでいいのか。僕は、今こそ専用スタジアム実現の千載一遇のチャンスと考えている。三上GMは、もっと駄々をこねるべきだ。冬季間は屋内練習場で練習して、試合は今までとおなじ札幌ドーム?
三上GMは、「確かに試合開催に限っていれば、他の雪国のクラブに比べて札幌ドームは快適なのかもしれません。でも試合以外の日、サッカーのピッチはドームの外に出ていますから、冬の間は雪が1メートルから2メートルくらい積もります。雪かきの必要はあるし、芝の負担にもなりますからね。それにトレーニングも、冬の間は屋内練習場の人工芝で行うことになるでしょう」とはいうが容認姿勢だ。
さらに、「日ハムさんが出て行ったことで『札幌ドームの経営が厳しいのではないか?』という報道はよく目にします。僕らができることは何かと言えば、ドームを『負の遺産』にしないこと。自前の専用スタジアムを作ることは、我々にとっても検討課題ではあります。けれども、このタイミングでそれを具体化してしまったら、ドームはどうなるのか?そんな思いはありました。」と札幌ドームへの同情は聞かれるが臨場感溢れる専用スタジアム建設への意欲は全く感じられない。
先代の野々村さんは今やJリーグチェアマン。後を継いだ三上GMも手腕を発揮してコンサをJ1に定着させている。ただ、現状を見ると、ペトロビッチ監督の選手育成力に依存していて、素質のある選手を獲得するが成長した選手が流出してしまうという繰り返しになっている。J1上位へ進出する壁を乗り越えることができていない。サポーターもミーシャの超攻撃的サッカーに魅了されてはいるが、マンネリ感を抱いており観客動員も伸びていない。
その要因のひとつには、もちろん資金力の課題もあるが、チームの将来像、目指しているビジョンが明確でないことにあると思う。ファイターズは自前の球場を持ったことによって利益が急増し経営的に自由度が増している。コンサも、「2万人くらいの規模の専用スタジアム構想」をもう一度掲げ、そこに向かってチーム、サポーターが一体となって進む時ではないか。野々村チェアマンを輩出したコンサだ。その人脈を生かして資金、アイデアを集めて実現させよう。「世界がまだ見たことのない」積雪厳寒でも練習、試合ができる天然芝のサッカースタジアムを持とうではないか。