晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

2030札幌冬季五輪「ナンセンス」 その5 プレスセンター アクセスサッポロ 札幌ドーム       

2022-03-26 14:11:14 | Weblog

日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長が来道し、スキー少年団の激励に白幡山競技場を訪れた様子が報道されたが、市長の同行もなくひとりぼっちのようだった。秋元さんは本気で招致したいと思っているのだろうか???

 

2030札幌冬季五輪「ナンセンス」 その5 プレスセンター アクセスサッポロ 札幌ドーム       

2030札幌冬季五輪に関して、このブログに2021.11.21その1「粉砕」、11.25その2「阻止」、12.4その3「反対」、2022.2.15その4「異議あり」を書いた。

過日、札幌市民・道民意向調査の概要が公表された。北京オリ・パラ直後の関心がピークの時期なのにも関わらず辛うじて過半数の賛成では、圧倒的な信任を得られたとは言えない。秋元市長は様々な不信・不安に対して丁寧に説明していかなければならない、というものの未だにさっぱり説明をしない。市のHPを見ても大会概要案という簡単な資料しか見つからず、そこには施設整備費は800億円、うち札幌市負担450億円、これは老朽化した施設の改修などの費用であり、五輪のあるなしに関わらずかかる費用と説明があるが、具体的にどの施設の何を整備するためにいくらかかるという積算内訳がない。一方、大会運営費は2,000~2,200億円で全額スポンサー収入とチケットなどの売り上げを充てるので市の負担は無いということだ。また、開催費用は当初の試算を見直して圧縮したというが、もともとの費用の内訳が公表されていないので、何をどう見直してどれほど削減したのかわからない。

五輪を開催してもしなくても、そもそも耐用年数を経過した市の施設などは更新の必要があるのだと説明しているが、そこがとてもあやしい。

一つだけ指摘したい。それは大規模展示場であるアクセスサッポロの移転新設計画だ。現在の施設が老朽化して手狭になったことから月寒グリーンドーム跡地において約150億円をかけて建て替えるという。そして五輪のプレスセンターとしても使うとしているが、そうであれば五輪開催経費に含まれるのではないか。現在はおそらく入っていないだろう。

そもそも、大規模展示場を新しく建設する必要があるのだろうか。札幌ドームがあるのではないか。ドームは現在も展示場として使われており、アクセスサッポロで開催されているイベントに使うべきであろう。ファイターズ移転後の札幌ドームは赤字経営に陥るとされている。新設のアクセスサッポロも毎年維持管理費がかかる。

札幌ドーム経営問題は、ファーターズに対して市長が最初に「出ていきたければ出ていけ」と発したことに始まったが、未だに今後の活用方法が示されることもない。僕の疑いを払しょくするような詳しい情報を開示してほしいものだ。

 

 

 

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近くの郵便局にて110円からの「発見」 

2022-03-15 09:30:07 | Weblog

近くの郵便局にて110円からの「発見」  

近くの郵便局の窓口で首をかしげてしまうことがあった。2022年度第1期の放送大学授業料2教科(4単位)分22,000円を指定口座に振り込む際のことだが、これまでは振込手数料に122円必要で合計22,122円だった。

それが、手数料の改定が行われて、現金で振り込みを行う場合には手数料として110円が加算されて合計22,232円になるというのだ。その理由を尋ねると現金の取扱いを減らすためにということだった。キャッスレスの推進ということなのだろう。

「実質的な値上げなんだな」とボーっと考えていたら、窓口の担当者の方が加算料110円のかからない方法を教えてくれた。預金口座があれば、そこから引き出して振り込むと110円が不要とのことだ。

実際の手続きは、預金通帳と届け出印を持参して、出金伝票に22,122円と書いて窓口に提出すればOKなのだ。利用者も窓口職員も手間は増えたがとりあえずキャッスレスだ!

だが、僕は元々の預金残高を変えたくないので、もうひと手間をかけて、入金伝票に22,122円と書いて23.000円の現金を添えて上記の振り込み手続きを行った。

窓口の方は、通帳への入金、出金の確認と記帳、振り込み伝票への領収印、それからお釣りの878円を戻してくれた。加算された110円を払わなくて済むようにするために、利用者の手間は増え、窓口職員も事務量と説明時間が増え、さらにキャッスレス化という目的もぶっ飛んだ!

何か制度設計がおかしくないか!

郵便局は全国的な制度、是非国政の場で議論してほしい。たかが110円、されど年金生活者にとっては小さなことからコツコツと。

 

 

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山田朗 『昭和天皇の戦争 「昭和天皇実録」に残されたこと・消されたこと』 大日本帝国 戦争責任 アジア太平洋戦争

2022-03-10 14:01:50 | Weblog

不用意な一言。秋元札幌市長は、2030札幌五輪招致PRのため道内民放各局に出演しているが、どうしても話題はこの冬の豪雪に及ぶ。先日、某局で「実は自分の家の車も雪で動けなくなった。でも、明日には町内会のパートナーシップ排雪が実施されるので大丈夫」としゃべってしまった。番組内で、多くの町内会に排雪予定の繰り延べ、排雪レベルも例年の7割に協力を!とお願いしていながらである。市内のあちこちにそびえ立つ雪壁のことを「#秋元の壁」と皮肉られていると報道された。

 

『昭和天皇の戦争 「昭和天皇実録」に残されたこと・消されたこと』(山田朗著 岩波書店 2017年刊) 大日本帝国 戦争責任 アジア太平洋戦争

「昭和天皇実録」は、宮内庁という公の機関が時間と労力をつぎ込んで編集した公式の伝記である。著者は、この「実録」で、天皇の戦争指導を分析する歴史的資料となりうるか。とりわけ、戦争中の戦略・戦術に関する天皇の積極的な発言がどのように記録されているか、を検証している。これまで公表されてきた皇族、侍従や側近、軍人、政治家らの日記や自伝における記述内容と比較し、「実録」に残されたこと、消されてしまったことを浮かび上がらせようという試みである。結論的にいうと、「実録」においては、天皇の戦争・戦闘に対して積極的とみなされるものは、極めて系統的に消されてしまっている。「天皇=平和主義者」のイメージをそのまま温存しようという意図のもとに編纂・叙述されているという。

僕は、本書の本題からはずれるが、昭和天皇はどのような個性を持つ人物だったのだろうかということを読み取ろうとした。

昭和天皇は124代も続く老舗中の老舗会社(大日本帝国)の社長だった。この会社には2つの事業分野(陸軍と海軍)を持っていたが、それぞれの営業方針が大きく異なり一緒に業務を進めるという社風はなかった。それぞれの長(陸軍参謀総長、海軍軍令部総長)が社長に対して直近の状況(戦況)報告を行い、社長の決済(裁可)を仰ぐのが原則なのだが、独断で業務を進めてしまったことも多かった。

このことから社長決済は形式的なものであったという見方もあるが、本書からは違う様子が見てとれる。社長は、部下から前に報告を受けていた内容、部下に対して発した支持の内容、部下が約束した内容を細部まできっちり覚えており、そこに食い違いや矛盾があれば必ず指摘した。頭脳明晰、記憶力抜群である。また、情勢分析も正確で、地理や歴史に明るく博学であった。そのため、社長が発した鋭い指摘や指示・要望のために部下たちが説明を上手くできずに窮地に立たされることも多かった。

しかし、この会社のガバナンスには問題があった。先に触れたがしばしば部下が社長の決済を経ずに独断専行する傾向があった。それに対して社長は疑念を持ち、最初は厳しく問いただすこともあったが、徐々に現状を追認し、最後には容認へ傾斜してしまうことが多かった。さらに、成果が上がると賞賛までしてしまったのである。社長は、現状追認・結果優先の論理の人であった。

事業の失敗が積み重なりこのままでは倒産してしまう事態になっても、社長の譲れない線は、この会社(国体)を絶対につぶしてはいけないということだった。そのため、もう一回何とか一儲けできないだろうかと事業終了の決断が遅れしまい、結果的に負債が膨らんだ。

著者は「第2次大戦期において、日本という国家には、世界規模の、なおかつ高度なテクノロジーを集約した戦争を統括し、遂行できるシステムがなかった。全てを統括している天皇という建前の存在が、戦時において効率的なシステムの構築を阻害していた。当時の天皇を頂点とする仕組みは、大戦争を行うにはあまりにもキャパシティーに乏しく、刻一刻変化する戦況に対応するには風通しの悪い硬直したものであった。」と結ぶ。

さて、僕の会社生活を振り返るとどうだったのだろうか。僕の所属した組織には同様な体質はなかったのか。僕の会社でのふるまいはどうだったのだろうか。

 

 

 

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