晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

風を感じて!

2008-06-29 21:41:46 | Weblog
 1年に何回かですが、「風を感じて!」走れる日があります。 



 今日は、そんな日でした。白石サイクリングロードの東札幌と新札幌の間を往復しました。気温21℃、微風、薄曇り、湿度も高くなく、絶好の天候でした。心地よい初夏の風をからだ全体で感じながら走りました。

 向かい風は走る時に抵抗になるように思われますが、今日のような弱い風の場合、ラジエーターのように体を適度に冷やし、汗を乾かす効果があります。しかし、折り返して追い風になると、体の前面にじわじわと汗が吹き出ます。

 強い向かい風は、前に進むのにスタミナを消耗するので、なるべく大きな体の人の後ろに付きます。すると、スリップストリーム効果を感じます。空気にも、質量があるのでしょう。強い追い風は、正に追い風で、背中をグイグイ押してもらえますので、風に任せてガンガンと前に行くことができます。

 乾いた風に向かって走ると、汗が出ない感じですが、皮膚の表面で汗が塩になり結晶が浮き出ます。湿った風の日は、必要以上に汗がまとわり付き、ポタポタと汗を滴らせながら走ることになります。



 今日は、白石区民と北広島市民が両市を起点に相互乗り入れをする「花水木ウォーク」というイベントをしていました。

 参加者を見ていると、女性は連れ立って楽しそうにおしゃべりをしながら歩いていますが、男性はどちらかと言うと一人で参加する人が多いようで、黙々と歩いていました。

 



 

 

 
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地球温暖化異論

2008-06-28 22:34:29 | Weblog
 社会が翼賛化していく時に、違和を感じる感性を大事にしたい。理論的で、科学的な裏づけの前に、何かが変だ、ちょっと待てよ、と察知する感性である。



 洞爺湖サミットが近づいた。北海道中、官民を上げて、子どもたちまで動員されて歓迎ムードが演出されている。否、強制されている。何せ、反対を唱えるのは、テロリストだから。

 G8の本質は、「資本主義列強による地球の領土的分割」(レーニンが「帝国主義論」より)協議である。誰も異議を唱えることのできない環境問題を協議するということだが、本質は、列強、現在の言葉では、先進国による地球環境利権の分割協議でる。

 残念ながら、今は直感的レベルであり、理論的には後付になるが。



 サミットのテーマである、地球温暖化に議論にも違和を感じている。これまで、マスコミの温暖化報道は異論も無くファシズム情況であったが、画期的連載が北海道新聞で始まった。

 2008.6.28「環境問題 もう一つの真実」(荻野貴生記者)(3回連載予定)である。東京工大丸山茂徳教授の、二酸化炭素が主犯ではなく、太陽活動によるという考え方、また、槌田敦氏の地球寒冷化説、国立環境研究所地球環境研究センターも温室効果には水蒸気が最大に寄与しているとする。

 今後の展開を注視していきたい。



 もう一つの違和感、エコ商品の氾濫、「エコバブル」とでも言えよう。エコと名が付けば何でも良いという風潮、ガソリン自動車よりハイブリット車の方が環境にやさしいと言われている。

 現在所有している車を乗り続けることと、ハイブリット車を新たに製造して乗り換えるのとはどちらがエネルギー消費がすくないのだろうか。

 資本は、エコという名で、無理やり需要を創出しようとしている。私たちは、ITの時も確かそうだったことを憶えている。



 左下のブックマークにある当ブログと友好関係にあるブログでもサミット・地球温暖化を鋭く論評していますので是非お立ち寄り下さい。


 
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『雲の都 第3部 城砦』

2008-06-27 19:57:03 | Weblog
 『雲の都 第3部 城砦』(加賀乙彦著 新潮社 2008年刊)

 年に数えるほどしか小説を読んでいませんが、加賀乙彦のこの自伝シリーズはずっと追跡しています。昭和初期から敗戦後までは、「永遠の都」全7巻、1.夏の海辺、2.岐路、3.小暗い森、4.涙の谷、5.迷宮、6.炎都、7.異郷・雨の冥府により、戦争への足音が東京のある中産階級の生活に忍び寄る様が、鮮やかに描かれていました。

 戦後は、「雲の都」シリーズとなり、1.広場、2.時計台、そして第3巻が「城砦」と題して、1960年代、特に1968年の全共闘運動の時代を描いています。

 ストーリーとは別に全共闘に関する著者の言葉を引用します。

「これは革命ではなく、新しい世を創り出す情熱でもなく、ただ国家権力に反抗してみせるだけの、戦争ごっこだ。大学当局も機動隊も、一人の死者も出さずに封鎖を解除せよと命じられているのを、つまりその暴力はテロでも革命でもなく、単なるお遊びとして嘲笑されていた。」

 「全共闘の学生は、個人主義を認めず、いじめの対象にする。まるで戦争中の特高みたいな連中だ。」

 「全共闘の目ざした大学解体、産学協同反対、高度成長反対は、大学を強固にし、産学協同を促進し、高度成長を現実のものにしてしまった。革命家気取りで全共闘は暴れまわったが、実際には、彼らの敵を結束させて反革命の国家へと向かわせてしまった。」
 
 「安田講堂内に立て籠もっていた学生は、ほとんど毎日、惰性で過ごしていたのであり、討論、総括、相互批判、自己批判という言葉のイメージでは語れない。美化しすぎるのは単純すぎる誤りだ。」

 加賀のこれらの言葉は、全共闘運動に対するきわめて一面的な全否定の評価であり、私は許せない。

 著者は、学生時代に、政府を批判してセツルメント運動に夢中になり、貧困者の犯罪に興味をもって犯罪学を研究し、ベトナム戦争には反対し、政府の企業優先の政策にも批判的だったという。

 以上のように、加賀は、自らを既成左翼として規定しているが、全共闘は、この既成左翼の限界を突いたのである。しかし、これを理解できないのが加賀であり、それが加賀の限界なのである。

 もちろん、全共闘世代、団塊の世代と言い換えてもいいが、この世代のその後は全く無残なものであり、続く世代も含めて以後完全に圧殺されている。その歪んだ噴出が秋葉原事件などの発生なのではないだろうか。

 
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『反貧困』

2008-06-25 19:58:55 | Weblog
 『反貧困ー「すべり台社会からの脱出」』(湯浅誠著 岩波新書 2008年刊)

 少し前までは「一億総中流」、企業も「終身雇用・年功序列賃金」などと言っていたのが、全く嘘のような社会の変わりようである。

 この情況を、筆者が「貧困」と捉えているのは全く正しいと思う。「格差」などというものでは無いのである。

 しかし、この本、駄本である。岩波書店は、原稿をしっかりチェックして出版するレベルにあると本当に判断したのだろうか。著者が東大出身で、岩波の拠って立つところの東大アカデミズムに合致しているというだけの理由からではなかろうか。

 何が問題か。著者は、いわゆる運動屋さんで、「あれも、これも、だめだ、だめだ」と言っているに過ぎないのである。「なぜ、どうして」という問いが無いのである。問題に対するアプローチの違いというよりむ、問題の捉え方が全然しっくりこないのである。

 「貧困」の原因を、社会科学的にも、哲学的にも全然掘り下げていないのである。まして、貧困者の情念にも迫りえていない。単なる「運動情報」である。

 書店では、売れているようだが、こんな本読むな!

 昔読んだ、今ブームの『蟹工船』(小林多喜二著)の方が、よほど突き動かされるものがある。



 秋田県の友人から届いた「さくらんぼ」。

 

 
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バブル経済   情況論ノート 第19回

2008-06-22 22:17:02 | Weblog
 情況論ノート第19回

 『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』2007年の広末涼子、阿部寛主演の日本映画。ストーリーは、1990年に大蔵省から通達された総量規制がバブル崩壊のきっかけと考え、タイムマシンで歴史を遡りバブル崩壊を阻止しようとするものであったが、現実の経済はもっと複雑で構造的。

 バブル経済の根底には、米国のレーガノミックスがもたらしたドル高、製造業の輸出競争力の低下と産業の空洞化がある。反面、日本の製造業の強い輸出競争力による日米間の貿易収支の不均衡がある。

 これに対して、G5は、国際協調によるドル高是正を求め、米国は、日本に円高、内需拡大を求めた。(1985年9月のプラザ合意)

 この国際的枠組の下で、日本は、①日銀の超金融緩和政策により企業の資金調達が可能になり、住宅ローンの金利低下した。②中曽根内閣による内需拡大政策により、規制緩和、民営化(電電公社、国鉄、専売公社)、地方におけるリゾート開発などの政策がとられた。

 後にバブル経済と呼ばれる大型好況の到来である。

 1980年代後半(約20年前、私的には、30歳代前半にあたる。)の経済的な現象では、外食産業、コンビニエンス・ストアの拡大、週休2日制の普及、’85にはCDプレーヤー、’87にはドライ・ビール、’89VTRカメラがヒット商品、大型ショッピングセンターの建設、消費者ローン、宅配便の出現など現在暮らしの大枠がこの時期に作られたことがわかる。

 しかし、この大型好況は、過剰な設備投資、過剰債務、減価償却費負担の増大、人件費の増大などが相俟って、企業の高コスト体質、企業収益の悪化をもたらした。

 日銀がインフレ加速を懸念し、金融引き締め政策へ転換した。’89.5.31公定歩合を2.5%から3.25%へ、’89.10.11には、3.75%、’89.12.30には4.25%、’90.3.20には5.25%、’90.8.30には6.0%まで引き上げた。

 政府も地価急上昇の批判を受けて、不動産向け融資の総量規制や、’91税制改正で地価税の創設を行なった。また、’89.4消費税の創設も好況を終焉させた要因のひとつである。

 日経平均株価は、現在からは想像もつかないが’89.12.29の38.915円をピークに。’90からは坂を転げ落ちるように下落した。また、’91.7からは地価の下落も始まった。

 まさに、バブルの崩壊である。設備、雇用、債務の過剰問題が一挙に表面化した。そしてここから日本経済の長期停滞、金融機関の不良債権問題、金融危機が始まった。

 私は、一人の人間の生物としての寿命が歴史の基準となる元号の使用には合理性を認めないが、平成に改元されたのが1989年1月、現在の天皇の代になってからの景気が全く振るわないが、天皇のせいではないと思うが、お気の毒としか言いようが無い。もっとも、キリスト誕生を起点にしている西暦でも、1990年代以降同様であるが。

 「日本のバブル経済期における大型好況とその終焉」(星野富一)を参考とした。


 金曜日から3日続けてランニング、暖かくなってきて少し体が動くようになった。汗が出て、体が絞れてくるといいのだが、疲労が抜けにくくなっているのは加齢のためか。



 犬山市は古い町並みを保存していて、そこでFMラジオ局や食堂など市民が活動をしている。バブル時代のリゾート開発ではなく、地域の歴史をもとにした街づくりである。

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再び拉致異論 その2

2008-06-20 21:06:48 | Weblog
 生住滅様、コメントありがとうございます。貴殿のコメントから以下の事を思い巡らしました。



 家族会に代表される対北朝鮮強硬派の言う拉致問題の解決とは一体何をどうすれと言うのか。
 「認めろ!」「帰せ!」「謝れ!」と叫んでも、北朝鮮の方から見れば、既に認めた、帰した、謝った、ということでこれ以上どうにも動けないのではないか。

 ただ、北朝鮮にも求めたいのは、開き直りではなく、相互理解のための柔軟な姿勢である。ベトナム戦争の後、アメリカ世論は、生き残り米兵がベトナム国内に未だいるとして、ベトナムにおける調査を求め、ベトナムもそれを受け入れたという歴史がある。

 今回の拉致問題も、全員亡くなったという北朝鮮の見解を承知しながらも、少しでも可能性がある限り、北朝鮮国内において日本からの調査を実施させてほしいものだ。

 そのためには、とかく政府間の交渉は、国と国とのプライドや面子があるため強硬姿勢になりやすいので、山崎拓(自民党外交委員会、朝鮮半島問題小委員会顧問)の主張するように、柔軟な議論のできる非政府の調査団を派遣すべき時と考える。

 これに、「利権調査団」などと悪罵を投げつけた、大きなことを言うが、小さな声しか出せない、いざと言う時に、お腹が痛くなって入院してしまう安倍元総理。彼には、「あなたが総理の時に、拉致問題は1mmでも進展したのか。圧力では何も解決できないことを自ら証明したのはあなたです。」と言ってやりたい。

 あのコイズミ総理でさえ、圧力より対話を重視し、「日朝平壌宣言」という成果をあげているのに。

 米国は、死神ライス国務長官が、昨日、テロ支援国家解除の方針を明らかにしたが、国際情勢も読めないKY町村官房長官の相変わらずの強行発言、それでは国是の米国追従になっていないことがわからないだろうか。明らかに、潮目は変わっているのに。

 今後、家族会は、どこかの時点で政府に捨てられるであろう。利用するだけ利用されて。大きな期待を持った分、落胆も大きいものになるのだろう。それは、家族会が、被害者としての行動以上、政治的次元の活動に深入りし過ぎた結果である。



 犬山のごへい餅です。串ダンゴのように3つの丸い餅が串に刺さったのもありますが、これは平たい餅です。味噌味です。

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再び拉致異論 

2008-06-18 21:31:56 | Weblog
 久々に日朝交渉が再開し、米国の対北朝鮮政策の転換により、米国からの圧力もあり、拉致問題が打開の方向に動こうとしているが、この日本政府の姿勢に対する家族会の評価は厳しい。

 北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の会(元事務局長1997~2005年、副代表2005~2007年)の蓮池透氏のインタビューから要約引用する。

 「小泉政権で北朝鮮が拉致を認めて誤ったのは大きな成果と思っています。しかし、日本が稚拙な政治決着をはかろうとして失敗したことが、現在の膠着状態をもたらした元凶だと思う。」

 「日本は結果的に4回北朝鮮をだましている。1回目は、拉致を認めて誤れば国交正常化だと言った。2回目は、被害者の5人を一時帰国させて日本の国内世論をおさえようとしたら、5人が戻らなかった。3回目は、5人とジェンキンスさんを帰国、来日させれば世論はおさまって、他の方々については再調査をするということで国交正常化が進むと考えたのにだめ、4回目は、めぐみさんのものとされる遺骨を出せば、世論もおさまって国交正常化への道が開けるだろうという政治決着への目論見もだめ。」

 「日本政府には、家族会のことを気にするあまり思い切った手を打てないように感じるところもあります。政府は、家族会イコール日本の世論、とでも思っているのでしょうか。「家族の人はちょっと黙っていてくれ」というぐらいの気概がほしい。」

 「対話を再開するには、たとえば経済制裁をワンランク緩めるから対話に応じろと呼びかけるべき。制裁をしていれば向こうが悲鳴を上げて日本側にすり寄ってくることはない。」

 「対話再開のために何が必要か」(SEKAI ’08.7)より

 透氏の発言は、弟の薫氏が帰国してから変わった、いい意味で冷静の方向に変わったように感じる。明らかに、経済制裁の強化、北朝鮮撲滅まで主張する家族会の考え方と乖離が生じている。

 この国は、6者協議の中でイニシアティブをとれず、米国からの圧力に忠実に従っているだけである。

 2010年は、韓国併合から100年となる。



 国宝犬山城です。城巡りような旅になってしまいましたが、目的はあくまで中央本線に乗ることです。

 織田信長の叔父、織田与次郎信康が1537年に造りました。鉄砲の時代になっていないので城の造りも松本城とは異なっていました。
 
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コンサドーレ札幌の救世主

2008-06-15 19:05:18 | Weblog
 J1に昇格したコンサドーレ札幌が序盤戦を終え、チームが低迷しています。けが人が多いことや外国人選手がフィットしないなどの不運が続いています。

 ワールドカップ予選でリーグ戦が中断しているこの時期、リスタートのため戦力の再構築が求められていましたが、昨日、FWアンデルソン選手を補強したとのニュースがあり、早速、札幌ドームのサブグランドで練習を見てきました。

 アンデルソン選手は、長身のブラジル人で練習メニューの意味にとまどっているようでしたが、ゲーム形式の練習では、枠に行くシュートを打っていましたので得点能力は高そうな気がします。(何せ、コンサの選手は練習でも中々枠に行かないので、期待を込めて。)

 過去にコンサに在籍した選手では、アンドラジーニャ選手に似ているような気がしました。早く、チームに溶け込んで監督の戦術を理解して、後半戦で大暴れしてほしいものです。金色のシューズもかっこ良かったです。



 コンサドーレ札幌は、今年、J1に昇格したのですが、チームは財務体質が悪化していて、今後もJ1で闘うためには今年の戦績と共に、債務超過を解消する必要があったので減資を行い、新たに増資を募っていました。

 そこで、私も5月にコンサドーレ札幌持株会に出資しました。昨日、持株会の会員証が届きました。私の1万円は、12,576口分の1口です。

 株主としても、株券が紙くずにならないよう、チームの行く末を案じています。

 
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岩手・宮城内陸地震

2008-06-14 20:20:14 | Weblog
 前日の予報に反して朝から晴れ、午前中は長距離走を、と早起き。

 さあ、行こうぜ、と思っていたら、地震速報が。野次馬、興味本位で午後まで視聴。様々な事が想起されるが、まとまらず。

 夕方、ランニング。これが走る効果なのか、頭の中が活性化、考えるヒントが湧いてくる。



 秋葉原事件でその場に居合わせた通行人がケータイでその様子を撮ったこと、それを発表したことが、マスコミに批判されている。悲惨な場面での傍観者として相応しくない行為ということか。

 一方、マスコミも、取材の自由、報道の自由のもと同じ事をしている。なぜ、個人レベルは批判され、マスコミは許されるのか。

 そこには、マスコミが書き、伝えることの前提に、権力に対する批判的なスタンスがあるから、あったからそこに人々の合意が成立しているからではないだろうか。

 しかし、近年のマスコミは、権力側に寄り添っているどころか、権力そのものであろう。秋葉原事件で容疑者の両親に対するインタビューなど何様のつもりでそのような事をするのか理解に苦しむ。

 上記の合意は、既に虚構化しているのである。



 さて、今回の地震であるが、発生後、現地に入るまで時間がかかるため先ずマスコミの電話取材、なかなか情報の集まらない自治体に無理やりコメントを求めている。

 現地到着後の行動はどうなのかわからないが、おそらく混乱している自治体などにかなり強引に情報を求めているのであろう。

 私の心配は、本来は被災者の救出に全エネルギーが向けられるべきところ、マスコミ対応などで余計なエネルギーが費やされていないかである。

 マスコミのみならず、政府関係者などが来るとなると地元は大変気を使うのだろうから。ましてや、さる高貴なご一家が来るとなると。

 私は、自衛隊の存在には批判的であるが、こういう場合、救出にあたっている最前線の隊員には、十分な栄養と休養が保障されるべきと考える。

 

 
 
 
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いなご

2008-06-11 21:00:33 | Weblog
 自分の食べ物の好き嫌いは比較的無いと思っています。ほとんどのものは食べることができます。

 「いなご」の甘露煮を松本で買いました。本州の人にとっては、田んぼで「いなご」を捕まえて醤油と砂糖で煮て食べることは、フツーのことなのでしょう。

 私にとっては、初体験。昆虫を食べると思うと抵抗感が生じます。見かけも、醤油の付いたバッタで、顔も、眼も、羽根も、足もしっかりわかります。普段、虫を採るのはあまり好きではありません。

 でも、一匹食べてみて、不安は吹き飛びました。甘じょっぱい味付けと「いなご」のお腹の膨らみ部分のたんぱく質が絶妙。口の中に香ばしさと甘さと滋養が広がります。美味そのものであります。しかし、羽根と足が時々喉に引っかかるのはご愛嬌ですが。 

 一度、お弁当のオカズに入っていた「いなご」が、弁当箱のフタを開けたらご飯の上にバラバラと何匹も飛び散っていた時は、ちょっとドッキリでした。


 食べ物の挑戦者は、小泉武夫先生です。ニュースステーションに出演した時は、発酵食品の権威でした。彼の著作をゆっくり読んでみようと思っています。



 
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名古屋城

2008-06-10 20:54:21 | Weblog
 旧名古屋城は、アメリカ軍の空襲で焼失しており、現在のは名古屋城の形を模した鉄筋コンクリート製でエレベーター付きのビルディングだった。各階毎に歴史の展示室になっているのも大阪城と良く似ている。

 城はまさに戦いの場所であり、古くからの城には、銃弾の後や柱の傷、壁の汚れなどがあって、血の臭いや侍達の叫び声が聞こえるようだ。

 城ファンというのがいるのだろう。道産子の私たちは、それほど歴史的な建造物に馴染んでいないが、近年、旅をするようになってからいくつかの天守閣を登って、城のある街を大変うらやましく思った。



 1ヶ月以上前のわずか3泊4日の旅、ようやく3日目に入ったがもう少し続く。

 

 

 
 
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『高度成長』

2008-06-07 10:44:46 | Weblog
 トヨタテクノミュージアム(産業技術記念館)の入り口にある回転式の織物機です。なぜ、繊維産業から始まったトヨタが、自動車産業に進出できたのか、今まで単なる時代に合わせた業種替えと思っていたのですが、このミュージアムで、繊維機械の技術の進歩の歴史の展示を見て、それが自動車技術の基礎となっていることが、良く理解できた。

 機械工学の基礎技術をトヨタは、自動織機技術で培っていたのです。

 『高度成長 シリーズ日本近現代史⑧』(武田晴人著 岩波新書 2008年刊)

 『幕末・維新』から始まったこのシリーズも8冊目でようやく、私が生を得た時間と重なった。この巻は、高度成長の始まる1950年代前半から、高度成長が終焉する1980年代前半までを分析している。1954年生まれの私にとっては、生まれてから20歳代後半までと同時代ということになる。

 多少、経済史に偏っている観はあるが、テンポの良い記述で一気に読める。それと同時に、その時の自分の記憶が蘇える。

 この30年の間における、強く記憶に残っている極私的な10大出来事を巻末の年表から選ぶとこのようになる。

①三島由紀夫、割腹自殺 1970.11
②連合赤軍浅間山荘事件 1972.3
③トイレット・ペーパー騒動発生(石油ショック) 1973.11
④新安保条約自然承認(60年安保) 1960.6
⑤東京オリンピック開催 1964.10

⑥中国、文化大革命 1966.8
⑦ケネディ米大統領暗殺 1963.11
⑧アポロ11号月面着陸に成功 1969.7
⑨ソ連、人工衛星打ち上げ成功 1957.10
⑩プラハの春 1968.4

 これらは、幼少の頃のかすかな記憶であったり、政治的な関心が目覚めた高校生の頃であったりします。
 この間は、現在の閉塞感漂う空気に比べて、世界もこの国もダイナミックに変化していた時代であったことがわかります。

 

 
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『見得切り政治のあとに』 その3

2008-06-05 19:43:40 | Weblog
 名古屋名物といえば、八丁味噌を使った味噌カツ定食です。最初食べたときは、味噌味にする理由がわかりませんでした。カツはソースで食べるのが当たり前で、わざわざなぜ味噌を使わなければならないのか。

 しかし、帰りの日に空港でもう一度「味噌カツ」を食べてしまいました。



 『見得切り政治のあとに』 その3

 引き続き、著者である野田氏の述べた言葉について考えてみた。前々回の⑤から⑧と対比しながら読んでいただきたい。

 ⑤体育会系の売りは、「健全なる肉体には、健全な精神が宿る」であるが、「肉体が不健全な者の精神は不健全」ということになり、そこには差別、排除の論理がある。体育会系クラブ活動における不祥事の多発をみても、どこにもフェアプレー精神などない。
 言われたことをハキハキこなす、上下関係がしっかりしているなどの理由で、体育会系出身の社員を重用する会社も多いが、所詮その会社の必要としている人材はその程度のものと見切るべき。

 ⑥従来からこのブログで紹介しているように、大きな声の出せない元総理の病気は、立花隆説によると、難病「潰瘍性大腸炎」である。

 ⑦道路に向けたガーデニングやイルミネーションなど他者の視線を意識した装飾とその家庭の幸せ度に逆相関はあるのだろうか。一見、幸せそうに見えるだけで良いと思う。少なくても、不幸が渦巻いているとは思えない。

 ⑧私は、地球温暖化が真実かどうか疑っているが、著者の危惧に同意する。資本家も労働者も、先進国も途上国も区別無く、みんなで渡ろう的な没階級的な議論が横行し、闘うべきテーマ、闘うべき相手を見失ってしまう。
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『見得切り政治のあとに』 その2

2008-06-04 20:27:55 | Weblog
 名古屋と札幌、人口では220万人と180万人とそれほど差が無いが、都市の規模が違うという印象。周辺都市の規模(圏域人口)や人口密度が違うのだろう。札幌もJRタワーができて、札幌駅周辺が近年一変したが、名古屋駅周辺の勢いに比べると大きな差を感じた。



 『見得切り政治のあとに』 その2

 著者である野田氏の述べた言葉について考えてみた。前回の①から⑧と対比しながら読んでいただきたい。

 ①なぜ人間社会には、排除の論理が存在するのだろうか。学校におけるいじめも排除の一種であろう。障害のみならず人種、民族、宗教、思想、出自、性・・ 排除を差別と言い換えてもいい。全体とは異なる者を排除しようとするのは、他の生物を含めて種としての防衛本能なのだろうか。人間が人間であることの価値は、排除とか、差別を克服できるのは人間しかないということではないか。

 ②「交通安全運動」というが、「交通安心運動」とはいわない。安全な社会の実現には、ハード、ソフトの手段が想定できるが、安心な社会の実現は、抽象的過ぎるゆえに宗教に委ねるしかない。「安心・安全」という言葉が続いていたら、胡散臭さを疑うべき。

 ③教育とは、その人の持っている可能性の全面的な発達を保証することである。しかし、そこにあえて社会への貢献を言う必要がないと考える。なぜなら、お国のため、会社のために貢献せよと、からめとられる危険性があるから。

 ④そもそも「こども」という概念が出来上がったのは、20世紀に入ってからで、それまでは6歳であっても一人前の立派な労働力と見なされていた。
 野田氏の子ども像の2面性には、こどもを、大人からの保護の対象とみるべきか、一定の人格を持った存在として捉えるべきかなど、現在においてもこども観の統一ができていないことがわかる。
 それなのに、現在の情況は、選挙権を18歳以上に、少年法を改正して重罰化せよなど、こどもを大人として扱う時期をより早めようとする傾向にある。しかし、今の学生の行動、言動などはどうしようもなく幼稚に思えるが。



 久々の整形外科で、肩関節周囲炎、いわゆる五十肩と診断された。

 今シーズン第4戦のはずだった日曜日のJAL千歳マラソン(ハーフ)、雨と低温のため参戦を回避、風邪がぶり返しそうで弱きの虫が泣いた。

 肉体は亡ぶとも精神は不滅?
 



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『見得切り政治のあとに』

2008-06-01 15:13:02 | Weblog
 『見得切り政治のあとに』(野田正彰著 みすず書房 2008年刊)

 著者の野田氏は、比較文化精神医学の研究者。この短編集は、「信濃毎日新聞」に2005.9月から2008.3月まで連載した126回分のコラムをまとめたものである。

 政治、教育、歴史、社会などについて、柔らかな言葉使いの中にもしっかりとした批判精神が貫かれた文章がつまっている。慌ただしい日々に追われながら次から次へと様々な事が眼前で起こり、ゆっくりと考える暇も無い中で、また新しい話題に移っていく。私にとって、この種の時評を読むのは、自分の中でこの間の時代の性格付けを整理できる珠玉の時間である。

 この著書の中で、いくつか私にとっての新しい視点や今後も考えていかなければならないことが以下のようにあった。

 ①世界保健機構(WHO)国際疾病分類「精神および行動の障害」第十版(1992年)では、「広汎性発達障害」などいい加減な疾病(障害)名が使われている。周囲の誰かがこの子は「変わっている」と思い、医師が「確かに変だ」と思えば、あいまいな分類に放り込まれ、そこに排除の論理が働く。

 ②安全とは、危険のないことであり、社会やシステムの状態をさす言葉であり、行政が目標にしてもおかしくない。しかし、安心は、個人が懐く心のあり方を表す言葉であり、上から保証されたり要求されたりするものではない。社会に向かって安心を求めるという言葉の使い方は誤りである。

 この国では、政府や自治体が「安心・安全」という標語を乱用しながら、常に不安をあおっている。

 ③少子化対策とは、生まれてきた子どもの可能性を最大限引き出し、彼らが自分の可能性をこんなに開かせてくれた社会に貢献しようと思うような社会を創造することである。

 ④大人たちは巧みに、「無垢な子ども」観と「魔性の子ども」観を使いわけている。競争スポーツや受験勉強に打ち込むことに、純粋な子ども像を見る。他方、少年犯罪のたびに悪性の子ども像を描いている。

 ⑤体育系の校長が増えている。競技におけるフェアプレーの精神が、非行や危険思想への関心を予防すると主張され続けている。フェアプレー精神が社会観まで拡大されるとき、強者によるルールを問い直す批判力は奪われ、虐げられた人々への理解を乏しくする。

 ⑥大きな声の出せない元総理が入院の理由とした、「機能性胃腸障害」なる病名は、「医学大辞典」(医学書院刊)などに載っていない。要するに、胃や腸に病理的所見がないのに、「おなかがいたいの」と訴えることである

 ⑦イルミネーション家族は、「幸せ家族」が演技的に表現されている。クリスマスケーキを手作りする率などは、電飾家族では低い。

 ⑧地球温暖化の議論は、中規模の問題について過小評価させる機能がある。温暖化に関心を持つことで等身大の世界で起こっている矛盾に無関心になってはならない。

 これらの著者のコメントから、様々な考えが浮かぶ。肯定することもあれば、否定する考え方もあろう。



 さて、中央本線の旅は2日目に入り、松本から名古屋まで向かった。

 L特急ワイドビューしなの14号
 松本13:51発 塩尻14:03発 木曽福島14:33発 南木曽14:57発 中津川15:09発 多治見15:35発 千種15:52発 名古屋15:59着

 標高の高い松本から木曽の山に囲まれた渓谷を名古屋に向かって一気に駆け下りる。かなりなスピードを出しているが、振り子式列車はがんがんとカーブを攻める。名古屋から松本だと登りが続くので所要時間が違うのではと思い調べたが、上りも下りも全く同じ時間であった。あっという間の2時間。




 
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