同時代にふたりの天皇が並び立つシン・南北朝を幻視した。二十歳の会見以来、愛子内親王の人気がうなぎ登りだ。僕の周囲の方たちも女性天皇としてふさわしいという意見だ。安定的な皇位継承のあり方をめぐる与野党協議も始まった。即位も現実になるのではないか。一方、男系男子を貫くべきとする保守派も悠仁親王への継承を死守するだろう。
「消滅自治体」に異議あり! 人口戦略会議 産む性 砂上の楼閣
「人口戦略会議」が、全国744の自治体を「消滅自治体」として公表した。その推計に用いた方法は、2020から30年間で20~39歳の女性が半数以下に減少する自治体を消滅すると定義したものだ。
この発表に違和感を抱いた人は多いのではないかと思う。まず、若い女性の数を指標にしたことを批判しなければならない。この考え方の底流には、女性は子どもを産む、産める存在であるという点にだけ価値がある、逆にいうと産まない存在、産めない存在に対してマイナスの評価をしていることが問題だ。
自治体の存立は、現在に至る歴史的な背景、その地域にある資源、それを活用する産業構成、気候など自然的な情況などさまざまな複合的な要因によっている。若い女性数だけで推計しるのは乱暴な議論である。
また、このレポート、おそらく東京近辺で活動している有識者によるものだろうが、北海道、東北の6割以上が消滅するとのことだ。北海道に住んでいる僕にとっては、そこで生活している人びと、そこでこれからも生きていこうとしている人に対する侮辱として捉えてしまう。
僕からみると、わずか数センチの降雪で交通機関がマヒしてしまうと大騒ぎする首都圏の方が、食料、エネルギー、災害などに対して脆弱さを露わにしていると思う。臨界埋立地にタワマンの光景は、まさに砂上の楼閣であり、東京こそが消滅可能性ナンバーワン都市だ。