晴走雨読

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(再開)北海道コンサドーレ札幌サッカー専用スタジアム構想 兼 北海道日本ハムファイターズボールパーク構想 その8 札幌ドーム 月寒体育館 レバンガ北海道 

2023-09-29 16:31:14 | Weblog

(再開)北海道コンサドーレ札幌サッカー専用スタジアム構想 兼 北海道日本ハムファイターズボールパーク構想 その8 札幌ドーム 月寒体育館 レバンガ北海道   

このテーマでは、2016.6.19のその1に始まり、2017.6.3その2、2017.10.23その3、2018.2.13その4、2018.4.19その5、2018.8.13その6、2019.10.8その7と書いてきた。

今から読み返すと、僕の予想は大外れで汗が出てくる。日ハムBPは、今年(2023年)3月に当初の計画どおりに開業した。一方のコンサ札幌サッカー専用スタジアム構想は言い出しっぺの野々村社長がいなくなり全く話題にのぼることがなくなった。でも、僕の希望は、あくまでコンササッカー専用スタジアムの実現だ。

今回は最近の動きに触れたい。日ハム移転後の札幌ドームだが、活用策として出てきたアイデアといえばカーテンで仕切ってハーフ仕様でコンサートをやることぐらいだ。この数年の間で何をやっていたのだろうか。アーティスト側からすればプライドがあってそんなところでやりたくないと。だから未だに実績ゼロ。事前のリサーチ不足、セールス不足。ちなみにBPの音響はドームよりも良質なので大きなコンサートもBPに持っていかれる可能性もある。このまま無策で札幌ドームが赤字になっても札幌市が税金で補てんしてくれるから倒産はないという感覚なのだろうか。

さらに、地下鉄東豊線も乗客数が減っていることだろう。

このような情況の中で、札幌ドームの駐車場エリアに月寒体育館を400億円かけて移転改築するという案が出てきた。そこをバスケ「レバンガ北海道」の本拠地にするということだ。本来、冬季五輪招致が決まれば隣接の国有地の払い下げを受けることができたのだが、招致の見通しが立たないので現在の駐車場に建設するという。五輪招致について市の態度は前向きだが、市民の同意の見込みがないことから、市民意向調査には踏み込めない情況だ。従って、これは事実上の冬季五輪招致断念と捉えていいだろう。

レバンガ北海道も本拠地を求めている。日ハムは借金をしながらも自力で新球場を建設した。一方、レバンガには税金を投入してアリーナを作ってあげることに、市民の合意を得ることはできるのだろうか。さらに、気になるのは新B1リーグの参入基準に来賓・貴賓席、スイート、VIPラウンジが必要とのこと。これって何のために必要なのか。スポンサー対応に使うとしたら少なくともここは自前だろう。税金を投入する上で一番考えなければならないポイントは、「公共性、公益性」があるかどうかだ。僕は、地下鉄駅に直結している「きたえーる」を使い、VIP対応施設などはレバンガ北海道が自前で作るべきと考える。

次回で、もう一つの動きである、日ハムBPへの北海道医療大学の当別町からの移転を考えてみたい。

 

 

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「秋本真利贈収賄疑惑事件から、権力をめぐる構図を読み解く」 日本風力開発 競馬 洋上風力 黒川弘務  辻裕教

2023-09-10 11:11:41 | Weblog

「秋本真利贈収賄疑惑事件から、権力をめぐる構図を読み解く」 日本風力開発 競馬 洋上風力 黒川弘務  辻裕教 

僕が最初に感じたことはなぜ「競馬」なの?少し変わった事件だなというもの。マスコミ報道からは、利権をめぐる業者と政治家の典型的な贈収賄事件に見える。だが、だがどうももっと根が深いのではないか。

○まず、政治家の関係から見ていこう。菅―河野―秋本の親分子分ラインはこうだ。

*菅義偉(前総理):河野太郎を総裁選に担ぎ出す。法大出身で秋本真利は大学の後輩。当時、菅氏のイメージに合わない唐突な感じを受けた「カーボンニュートラル宣言(政策)」を覚えている。きっと、再生エネルギーは金のなる木と判断して、風力発電の拡大も盛り込む。

*河野太郎(デジタル担当大臣、一応麻生派):秋本真利を市議から国会議員に引っ張り出す。なんと、河野一族は昭和の時代から競馬会との関係が深く、祖父の一郎は畜産会のドン。那須野牧場を所有。父の洋平は日本軽種馬協会理事。太郎自身は日本競走馬教会会長だった。太郎の実弟が社長の日本端子など河野一族の関連会社が入る麻生台ビルの上層階には競馬諸団体が事務所を構えている。ひとつ謎が解けた。今回の事件の舞台が「馬主組合」というのもなるほどとうなずける。

*秋本真利(外務政務官辞任):氏は結局パシリ役だった。「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟:会長・柴山昌彦」事務局長として風力発電を推進。氏の役割はこうだった。洋上風力入札第1ラウンドでは、3海域を三菱商事が総取り。それに不満を抱いた日本風力開発(社長:塚脇正幸、氏は三井物産出身)からの依頼を受けて第2ラウンドで審査基準が変更されるように、国会で質問。見返りに供与を受けたという構図。

以上からは、三菱対三井の利権争奪も見えてきた。

○もう一つの動きを見たい。岸田―麻生による大宏池会ラインが、菅―河野タッグつぶしのために検察を動かしたという見方だ。

岸田文雄(総理):菅退陣後、岸田、麻生も発起人に名を連ね「国産再エネに関する次世代型技術の社会実装加速化議員連盟:会長・森山裕」を発足させ、菅―河野―秋本ラインに対抗。今回の事件は検察を動かし、秋本を発端に河野、菅の政敵をターゲットにしているのではないか。

検察:菅に対する怨念を抱えている。菅(当時官房長官)は、黒川弘務元東京高検検事長(カケ麻雀)を検事総長に据えるために検察庁法改正案(定年延長)の閣議決定を主導した。結果的には世論の反対で断念。この定年延長を進言したのが辻裕教法務事務官(当時)だ。その辻氏は、菅をサポートした「裏切り者」として検察の人事で、仙台高検検事長の職を辞すべく追い込まれた。だがあくまで検察のターゲットは菅なのだろう。検察の独立を脅かされた恨みは忘れていない。

9月13日にキシダは内閣改造をするという。これが、国民のためではなく、自らの権力の延命のためだということは「国民は百も承知」だ。ただ、キシダ対スガに闘いからも目を離せない。

雑誌『選択』2023年9月号を参考とした。

 

 

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重田園江 『真理の語り手 アーレントとウクライナ戦争』 その2 ヴチャ ガルージン

2023-09-04 13:53:31 | Weblog

マスコミは、ジャニー喜多川による性加害を伝えることができなかったと自らのこれまでの姿勢を自己批判している。だが、皆がどこかおかしいぞと感じていることがある。それは他の芸能プロにおいてはどうなのかという問題だ。話題をジャニーズ事務所に限定しあえて深堀を避けているのではないか。「汚染水」放出報道も同じ構造だ。一部で伝えられ始めているが、含まれているのは本当にトリチウムだけなのかという問題だ。アルプスの性能も含めてデータの開示を求めるべきだ。

 

『真理の語り手 アーレントとウクライナ戦争』(重田園江著 白水社 2022年刊) その2 ヴチャ ガルージン    

何が本当のことなのだろうか?かつてならおおむね新聞やテレビで伝えられた内容は真実だと推測された。それだけマスコミの信頼性が高かったと言える。だが近年は、マスコミは信頼できるのか?権力に対する忖度や自己抑制が働いているのではないかという疑いを持ってしまう。一方で、ネットメディアが発達し、真偽が定かでない多種多様な言説が溢れている。一体、何が真実なのか。著者は、アーレントの思想をとおして考える。

「Ⅰ アーレントと真理の在りか」(P17~P67)、「第一章 政治が嘘をつくとき」(P19~P36)と「第二章 ハンナ・アーレント―真理と政治」(P37~P67)

アーレントは、「真理という理念が成り立たない世界は存続しない」(P43)という。意味を捉えるのが難しい言葉だ。著者はアーレントのこの言葉を手がかりとする。

では、ヴチャ(住民虐殺)起こったことをどう捉えたらいいのか。ロシア軍による虐殺?ウクライナによる自作自演?真実は一体どこにあるのか? ヴチャで住民が亡くなったことは動かしようのない真実だ。では、誰が、どのような方法で。

著者は、前駐日ロシア大使ガルージンが「ウクライナによるでっち上げ」(2022.4.11、TBS「報道特集」)との発言を批判して、これを許したら「『この世界に起きたこと』と『起きていないこと』の区別が失われてしまう」(P39)、そして、「『本当にあったこと』をどの範囲で確定できるかが問題なのではない。」(P40)規模や主体、意図や経緯がどういったことなのかということではなく、「出来事として何かが起きたか起きなかったか、その大きな枠組みとしての存在/不在はやはり確定できるという、私たちの事実に対する『信念』『期待』『想定』が問題なのだ。それが定かでなくなった世界は、人が人として生きることができない世界ではないだろうか。」(P40)と述べガルージンに怒りを向ける。

また、「虐殺があったかなかったか、『あなたはあなたの信じたいものを信じ、私も私の信じたいものを信じる』(例えば、ガルージンの発言)という意見や見解、政治立場の相違に格下げされてしまったら、世界は存在しつづけられないだろう。・・真理は意見の相違とは別の次元にたしかに存在し、そしてそれを、真理であるが故に証言し証拠立てる人たちがいる。このことが、人間が人間として世界に場所を占めるために、なくてはならない条件となっているのだ。」(P44)という。

「人間が意のままに変えることができない事柄が存在し、それについて語る者たちが真理の証言者であるというアーレントの考えは、政治的な噓、独裁者の噓、メディアの噓や虚構が、真理を戦勝するのみならず現実を変える力を持つ現在において、きわめて重要なものである。」(P66)

以上が、著者の真理をめぐる見解だ。真理の捉え方としては僕も同意できる。だが著者の中では、トランプ、プーチン(ロシア)批判に一直線なのだ。なぜトランプ、プーチンは真理の側にいないのか、論理が飛躍している。僕は、バイデン、ゼレンスキーを支持はしないが、著者の考えには同意できない。なぜなら、戦っている当事者、対立している当事者たちの発する言説のどちらも鵜呑みにしてはいけないと考えるからだ。当事者たちは、まさに言論戦、情報戦を繰り広げている最中なのだ。そこには真実とともに自国に有利になるようなプロパガンダも含まれているからだ。

著者は、真理が定かにできない世界は、人が人として生きることができない世界だという。僕は、確証の持てないことを真理と決めつける方が慎重さに欠ける怖い世界だと考える。著者は、少し前のめり過ぎている。そこは同意できない。

 

 

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