夕方6時半、繁殖雌馬の疝痛の依頼。
この時間からなら手術になっても遅くならずに終わるな、と思いながら準備する。
来院してもまだかなり痛い。血液検査所見はPCV45%、乳酸値1.0mmol/lとさほど悪くはないので、鎮静剤・鎮痛剤を投与して超音波検査。
右腹部で浮腫を起こした結腸壁と、腫れ上がった結腸動脈周囲が見えた。
結腸捻転を確信し開腹手術。
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小腸も盲腸も膨満し、結腸は肥厚していた。
結腸は予想以上に紫色。
さっさと整復したいが、内容が多くて直せないし、創外へ引っ張り出しにくい。
根元を出せないまま骨盤曲を切開し、内容を減らしておいて、創外へ結腸全体を出す。
大結腸を空っぽにしておいて、骨盤曲の切開創を閉じ、腹腔内へ戻して盲腸との位置を直そうとするが、盲腸も内容が多くて動かせない。
腹腔の奥まで手を入れて捻れている方向を確かめて、盲腸底を押し付けて盲腸と結腸の位置を入れ替える。
盲腸結腸ヒダからあるべき方向へ結腸を引張り出して、整復されたのを確認する。
小腸も膨満しているので、内容を盲腸へ推送する。
腹腔内を探れば胃まで拡張している。
あとは結腸固定colopexyして閉腹。
終わって、帰ったのは深夜だった。
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この季節、馬は放牧地で栄養価が高い青草を飽食している。
厩舎に入れてからの飼葉は減らしても良いはずだ。
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もう一番草を刈った牧場もある。
今年の4月5月の平均気温は記録的に高かった。
牧草は刈るべき出穂前期をとっくに過ぎている。
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「喰いすぎ注意!!」
と馬に言ってもしかたないので、
「食わせ過ぎ注意!!」
とヒトに言っておく;笑。
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天高く、馬食い過ぎる初夏。
そこで先に乾草を与えてから放牧しているのですが、これでアルファルファの栄養分を半減させることが出来ているでしょうか?
蹄葉炎が心配ですが昼飼いの時間に戻ってこれない場合、仕方なく放牧しています。
この秋にも放牧地全体にスプレーしてもらいアルファルファは全滅させる予定です。
ほかの草を食べさせてから与えるのは良い方法だと思います。それでも馬は好きなものは好きなだけ食べるかもしれませんが・・・
放牧中にどれだけたべたか、簡単に客観的に知る方法があれば、いいのかナ?とも考えましたが、どうでしょ?
いっぱい食べてるのにまたあげちゃって、それも食べちゃうなんて、おんまさんはすごいですね。
なのに、痛い思いをし、手術でとりだされちゃうわけですが。
アルファルファの成育地に、馬を放牧しないで、刈り取って乾草みたいに、制限してあげるのは、どうなのでしょうか?
色々、事情があるとは思いますが、全部無くしてしまうのは、勿体ないと思ったので。
一緒に飼っているクオーターホース9歳は今のところ問題ありません。
元々アルファルファ100%のところへチモシー、ブローム、オーチャードグラス他を蒔いたのですが雑草もはびこり、放牧地全体が大変なことになってしまいました。
スプレーして全て絶やした後に、ただの草?の種を蒔こうと思います。
本当は馬には管理された草地より、雑草だらけの放牧地の方が良いのかもしれません。歩きながら食べたい草だけを食べるのが本来の生活でしょうから。
hig 先生にそう言われると迷ってしまいます。
除草剤撒いてもらうのもお金かかりますし、春は風が強いので草の種も何度も蒔かないと根つかないし。。。。
もうちょっと考えてみます。
売ったりできれば良いのでしょうが、いろいろ事情もあるので難しそうですね。
失礼しました。
お気になさらないで下さい。
今度日本へ行くときはアルファルファでよければお土産として背負って行きます;笑。
日本では高く売っているらしいローズマリーもホワイトセージも腐るほどその辺にあります。