つづき。
畜主は、処方にしたがってカテーテルと輸液を見張るようにする。
10Gカテーテルを使うことで、畜主が大量輸液をすることができ、監視下にない患馬に持続点滴するリスクをさけることができる。
私たちは馬が輸液を受けている間、畜主が厩舎に居ることを推奨する。
もし患馬の状態が悪化したり、
カテーテル留置部が腫れたり、
痛くなったり、
熱感があったり、
あるいは頚静脈がコード状に感じられたり、
カテーテルが働かなくなったりしたら
獣医師を助けを求めるように畜主に指示しておくべきだ。
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持続輸液するのは、セットさえしてしまえば獣医師は楽なようなものだが、
カテーテルや点滴セットなどの器材費がかかる。
それに、セットしてしまえば誰も見ていなくても大丈夫というわけにはいかない。
ただ、それらのたいへんさより効果が大きいし、
やらなければ患馬が良くならないからやるのだ。
頚静脈の血栓性静脈炎には注意をしなければならないが、
それほど頻繁に起こるわけではない。
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PCVが60%を超えているような結腸捻転馬が助かるようになったのは術後の持続点滴ができるようになったからだし、
PCVが50%を超えているような小腸閉塞馬を術後に絶食絶水し、蠕動亢進剤を投与しながら、一般状態の回復と蠕動の回復を待てるのも持続点滴ができるからだし、
ひどい脱水を起こすx腸炎の馬が助かるかどうかは、大量かつ持続的輸液ができるかどうかが大きな要因だし、
PCVが50%を超えていて、腎臓機能が落ちていて、しかし水を飲まない結腸便秘の馬にはなんとか経腸かあるいは経静脈輸液をしてやらなければならない。
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今日は、蹄骨骨折の1歳馬にhoof cast を巻いた。
月初めの事務処理に、
メールでの各方面とのやり取りに、
文献検索に、
成書でのお勉強。
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来月で2歳です。ちょっと落ち着いてきた気もしますが、いつまでも無邪気さをなくさないで欲しいとも思います。
高張食塩水は、充分な量の輸液をできないときや間に合わないときの方法かもしれません。かなり強烈なしょっぱさですから;笑、使用には注意が必要です。そのあと、水を飲まなかったり、等張液を充分投与しないと高ナトリウム、高クロールのまま放置されることになりかねません。
鹿、くふふっ。 オラ君、いい顔!