馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

日本獣医師会学術学会・年次大会2017 3日目

2017-03-01 | 学会

これは日航ホテルのロビーのネコ科像。

ネコの飼育頭数は増えているが、すでにイヌの飼育頭数は25%減少しているのだそうだ。

人口減少社会は始まっているのだし、超高齢化社会になることも避けられない。

日本獣医師会も、それにどう対応していくか模索している、というところかな。

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動物愛護法の改正で、ブリーダーの数が減り、子犬の価格が3倍に上昇したのだそうだ。

それを残念なことだと言いかねない発言は気になった。

劣悪なブリーダーは廃業させるべきだし、子犬ビジネスの問題は以前から指摘されている。

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3日目午前中はシンポジウム「他の動物種との類似点・相違点からみた馬の繁殖」を聴いた。

聴衆は・・・・30名くらい?

日高でやれば100名近く集まる講師陣なのにね。

まあ、馬が関心を持たれない地域でやることに意義があるのだ。

サラブレッドでも制限しながら人工授精を認めてはどうだろう、という個人的提案などもあり、興味深いシンポジウムだった。

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類似点・相違点という観点からなら、たとえば

どうして牛も馬も発情は21日周期?

季節繁殖動物と非季節繁殖動物って何がちがう?牛だけじゃなく、他の動物種ってどうなの?

というような幅広い動物学的な話も聴いてみたかった。

また、すでに日本の生産地の受胎率・生産率は世界No1になっているが、毎年連産させることは良いことなの?

高齢になると産駒の競走成績が落ちるというデータはあるが、連産した産駒や、1年空いたあとの産駒の成績はどうなの?

というような競馬に関わるディスカッションも聞いてみたかった。

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もう話を聴くのにも飽きて、午後は小松空港へ向かった。

羽田で乗りついて、千歳へ帰る。

新幹線で東京へ移動して・・・という人も居たようだが、4時間新幹線に乗るのも辛い。高いし。

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思えば、学会や出張以外で旅行することはほとんどない。

学会は、札幌か東京がほとんど。

ときどきは、行ったことがない街へ出かけて、日頃考えないことを思わないと思考が偏り、硬直化する。

と感じた3日間であった。

駅前の多目的ビルのフィットネスクラブ。

わざと吹きぬけから見えるように創られている。

頭も心も体も、鍛えて、柔軟に。

高齢化社会では必須だね。

 



4 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2017-03-02 07:16:12
 いつもと違うものを見聞きし、動きに取り入れ、思考にもからだにも柔軟性を回復、会得するってことでしょか?
 できることを少しずつでも始める、それがいいのかな?と。
 今日も、いい一日を!
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Unknown (piebald)
2017-03-02 11:16:33
手術のない、夜中に起こされない3日間。
お体は、大喜びだったのではないですか?オラ君は、もしかしたら、思考停止状態だったかもしれませんが。
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>はとぽっけさん (hig)
2017-03-02 20:13:01
同じようなことばかりしていると、硬直化しますから。別な角度から見てみることはたいせつかもしれません。
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>piebaldさん (hig)
2017-03-02 20:15:33
夜中に起こされる心配がない。多くの人には当たり前のことなのに、それがとっても嬉しいなんて;笑
朝、夕、温泉につかりましたが、気分は晴れませんでした。
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