「馬の科学」が廃刊になるのだそうだ。
驚いたし、とても残念だ。
私が馬の獣医師になった頃、年に12巻発行されていた。
馬の獣医学や臨床や研究や海外情報の記事がいっぱいで、毎号隅々まで読んでいた。
前身の「獣医技術」も書庫に蔵書されていた。
専用のファイルもあったので、私は全巻そろえていた。
JRA競走馬総合研究所の普及誌ということになっているが、臨床家にとってもとても興味深い内容で、若い馬の獣医師にはたいへん勉強になった。
JRAのトレセンでどのような診療や研究が行われているかを知ることもできた。
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日本ウマ科学会が発足したとき、「臨床家には関係ない会だな」と思って入会しないつもりだった。
(そう思う充分な理由があったと思う)
しかし、「今後はウマ科学会の会員に配布するが、それ以外には配布しません」とお触れがあったので、
馬の科学を欲しいためにウマ科学会に入会した。
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そのうち季刊になった。
そして、今回、廃刊されるとのこと。
現在は情報が取り易くなったので、情報誌としての使命を終えた、とのこと。
それには疑問も残るが、経費削減や手間のこともあるのだろう。
かえすがえす残念だが、致し方ない。
「馬の科学」を楽しみに読んで刺激を受けた時代を思い出すし、
たいへん勉強させてもらったことに感謝したい。
hig先生の記事を読むとき、検索するとちょくちょくこの会の記事がヒットします。一般にも一部を公開しているのは公営だからかな?と思い、ありがたくおべんきょさせていただいています。
会報誌がなくなっても、先生方は求めて選択する情報ではないもののなかにある大切なものには出会う機会を維持したほうがいいのかなぁ、とも思います。
今日はちらりとおんまさんに会える予定でうきうきしとります!
スピードも便利さも長寿も、もういいじゃないのと思います。
人類は一体どこを目指して歩いているのでしょう。
馬の科学で私が学んだことを、今の若い獣医さんが自分でネットで得られるかというと無理だと思います。
振り返って、あの頃から人類は本物の叡智をなくしてしまった、と言われないようにしなければなりませんね。
大学でのカテゴリー教育も始まり、各カテゴリーは横断化含め細分化され、と言うところで立ち位置が曖昧になってきた部分はあるのかも知れませんね。
各雑誌や会報が跡目を狙って存在感を増していくもよし、海外学会の報告ですとか、競馬会の先生の日本語寄稿があちこちの雑誌に増えていって、社会認知度が増えていけば良いのだと思います。
ただあちこちの雑誌に記事が取っ散らかると読むの大変ですよね。
ウマ科学会の面子をかけてヒポファイルで記事紹介やってくれませんかね。。
ウマ科学会でここ数年演題に上がっていた内容が特集になっています。
このブログに書いてしまうとすぐ品切れになるので黙ってましたけど笑
こんなことも図書館の書架にでも無ければ場末の人間には気づけないのです。。
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