閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

花の月・その4

2019-04-09 18:40:35 | 日々

桜は先に咲いたのから順に散り始め、次々にひらいてくる葉と花を同時に愛でる。
ベランダに花びらが溜まっている。
玄関ドアを開けると、待っていたように、外からぱーっと廊下の奥まで吹き込んでくる。

 

 

 

山桜の中で、いちばん最後に咲く木。
花は白くて小さい。すぐ追いかけるように赤味の濃い葉が出てくる。
すうっと背の高い木で、それが5メートルくらいの崖の上に立っているので、さらに高く見える。
このあとバトンを渡す予定の相手は八重桜だけれど、今年はちょっと遅れているので、しばし足踏み状態。

 

入れ替わりに木々の新芽がわっと出てきた。
ヤマガラは巣材を運んでいる。もう苔は運び終えたらしく、猫の毛をくちばしいっぱいにくわえていく。

 

まぶしいみどり。
(何だっけ? ツルウメモドキ?)

 

1月末に予約したインターネットの「光回線」の工事が、昨日ようやく完了しました。
もう何年も前から要望は出していたものの、人口密度が極端に低い(しかも高齢化率がめっぽう高い)地域なので、光ケーブル君はなかなか来てくれず…このあたりが最後に取り残された辺境の地だったのです。
もう最近はいろんなものが「光」を前提として作られており、お仕事関係で大きなファイルをダウンロードするときなど、ものによっては「残り時間 3日」なんて表示が出ちゃって、げんなりすることもありました。
「ADSLの末端のいちばん遅いところだから、ものすご~く時間がかかるんです!」と説明しても、すでに光速に慣れてしまった人には、それがどういう状態か想像しにくいみたいで…(笑)

業者さんの説明によれば「徒歩と新幹線くらい違いますよ」とのことで、そこまで速くならなくても十分ではないかと思いつつ、実際に使ってみたら、これまで時間かかるのがあたりまえだったアップロード、ダウンロードがあっというまにできて、びっくり。
なんていうんだっけ、こういうの。
「隔世の感」?

光工事にともないプロバイダを変更したため、前の自宅用メールアドレス( f から始まる)はもう使えなくなります。
新アドレスをお知らせできていない方、すみません。ここ閑猫堂のアドレスは変わりませんので、ご用の際は<お問合せ窓口>からメッセージかgooメールでお願いいたします。

どっちを向いてものどかな眺め。

のどかじゃないのは、きななです。
土曜の夜からトイレがヤバくなり、尿路疾患の疑いが濃厚で、スポイトで給水しつつ、月曜の朝を待って、お医者行き。
わが家は、人も猫も、ちょっとのことでは病院に行かないのですが、家で治せないものは行くしかない。
とくに春は狂犬病の予防注射があって臨時休診になっちゃうこともあるので、早めに行っておくほうが安心。

猫は身体の具合が悪くなると、人に触られるのを嫌がって隠れたがる傾向がありますが、きなちゃんは逆で、不思議なほど従順になってしまうのです。
目や口元を触っても反撃しないのは、もうヤバい証拠。まあ、わかりやすいといえばわかりやすい。
前回(11月)同様、キャリーケースにもすんなり入るし、車に乗せたとき数回鳴いただけで、あとはほーんとに静か。
診察台の上でも、脱力してふにゃんと腹這いになったままで、信じられないほどおとなしい。
そして、

とりあえず、結石じゃなくてよかった。
お注射1本と、お薬2種類。
偏食で小食のきなちゃんは、粉薬をゴハンに混ぜてあたえるのが難しいので、錠剤を出してもらっています。
とっつかまえて喉に押し込むのも一苦労ではあるけれど、そのほうが確実だし一度で済むので。
7日間、がんばろーねー。

<4月11日追記>
注射がよく効いて、もうほとんど平常になりました。
こうなるともう断固おくすり拒否! 飲まないっ! あと4日分どうするんだ~。

 

本日の「いいね!」

Tokyo Railway Treework

ビルと線路に挟まれた狭いところで大木を伐る。倒さず、落とさずというのは難易度高い。見たいなあ、現場。 

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町田尚子さん個展

2019-04-05 23:34:50 | お知らせ(いろいろ)

ちょっと早めですが、お知らせシェアします。

町田尚子さん個展「なまえのないねこ」

2019年5月9日(木)~20日(月) 12:00〜20:00
14日(火)15日(水)は休み

東京・西荻窪 URESICA(ウレシカ)にて

今月下旬発売予定の絵本『なまえのないねこ』(小峰書店)の原画全点が展示されます。
お近くの方はぜひ。
(わたしもすごく見たいです。近くじゃないけどがんばって行く!)


なまえのないねこ
竹下文子・文
町田尚子・絵
小峰書店 2019年4月


小峰書店は、全社員の半数が猫を飼っているという「猫好き出版社」なんだそうで、そのせいか営業さんも力の入れ方がすごいです。
すでにサイン本の注文が250冊くらい来てるとか…。
このあと、色紙や図書カードが当たる企画も予定されてますので、情報お待ちくださいね。

 

これはまだ「こうせいずり」だよ。
きにゃにゃは、なまえ、ちゃんとあるよ。

 

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ダ・ヴィンチニュースで

2019-04-04 10:57:22 | お知らせ(いろいろ)

『風町通信』と『木苺通信』紹介していただきました。

『コクリコ坂から』のあの歌声…! 不朽の名作と手嶌葵による朗読コラボレーションが実現! きっかけは?

ポプラ社宣伝部の新人M野君は、この2冊が出た当時にはまだ生まれてなかったわけで…。
もう息子よりも若い世代が活躍してくれていて、頼もしい限り。
なんだか、わたしだけが、本型タイムマシンに乗って行ったり来たりしてるような気がします。

しかし「タイムマシン」について詳しいことを考えようとすると頭がごちゃごちゃになってたちまちフリーズしてしまう。
閑猫がうるさくて手がつけられないときは、ひとこと「タイムマシン」と言ってやってください。
(もしかして、「フリーズ」って言葉も、もう古いんですか?)

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花の月・その3

2019-04-03 22:40:30 | 日々

飽きもせず、桜めぐり。
桜なら、山桜がよい。見るなら、朝がよい。

 

 

 

これは葉が赤い、とても山桜らしい山桜。

 

 

 

こちらはにぎやかな春のベル。スノーフレーク。
ドロップ? フレークだよね?

来月からの新しい元号が決まったそうだ。
「れいわ」という音に、まだ耳が慣れない。
上下それぞれの文字には意味があっても、熟語としての意味はないからだ。
言おうとしてもスッと出なくて、「れいめい」とか「りょうわ」とか言いそうになってしまう。
パソコンもまだ一発変換してくれない。
明治も大正も昭和も、それが決まったときは、誰にとっても耳慣れない語だったんだろうな。
花が咲き、いろんな新しいことが始まる4月は、新しい言葉を迎えるのにふさわしい。
1年生と同じで、きっとみんなすぐに覚えるでしょう。
テンちゃんも、覚えてね。


本日のにゃんこ。

「万葉集は奈良時代に編纂された日本最古の和歌集で、天皇から庶民にいたるまでさまざまな人の詠んだ4500首あまりがおさめられています」

 

「そこ! ちゃんと聞いてなさい。試験に出るよ」
「あ、ハイ」 

 

「でもさー、なんか気になるんだよなあ、このへん」

 

もぐらさんちかなあ。

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花の月・その2

2019-04-01 16:24:45 | 日々

桜はどうやってもうまく撮れないんだな…と呟きつつ、カメラを持ってうろうろする。
来年も、再来年も、また咲くのだから、保存しておかなくたっていいのに。
持ち帰って、食べるわけでもなければ、飾るわけでもない。
ただ写真を撮ればそれで満足するというのは、何なんだろう。
狩猟採集本能が有り余っているのか。
ノンカロリーのデザートみたいなものかしら。
桜パフェ?

 

大島桜の白とゴールド。

 

桜餅…?(笑)

 

 

 

花見の黒猫。


このあいだ、庭に伏せてあるボートの下に、きなちゃんくらいの大きさのキジトラっぽい奴が丸まって寝ていた。
(山の中なのにボートがある理由は長くなるので省略します)
一瞬、死んでるのかと思ったが、おなかが規則正しく上下しているので、眠っているとわかった。
頭をすっかり隠してまん丸になっている。1メートルくらいまで近づいても気づく様子がない。
よそ猫が外でこんなに熟睡しているのは初めて見たので、ちょっと変な気がした。
これはよっぽど気を許しているか、そうでなければ…もしかしたら、起きられないほど弱っているのではなかろうか。

全体に汚れて毛並みが粗く、首のあたりは地肌が見えて、なんとなく皮膚病っぽい。
困ったな、と思った。弱っているなら放ってはおけないけれど、もしも感染する病気だったら、家に入れるわけにはいかないし。
あいにくMは海外だし、週末で病院は休みだし、いや、捕獲できるかどうかわからないし、いやいや、病院に連れてくということは、その後もずっとうちで面倒を見るということだし…
え~、どうする?

それ以上見ていると、うちの猫どもが気づいて寄ってきそうだったので、いったんその場を離れた。
正直なところ、見てない間に立ち去ってくれるといいな、という気持ちもあった。
3時間後、おそるおそる戻ってみたら、ちょうど目が覚めてもそもそ動き出したところだった。
まるまっていたのがほどけて、顔がのぞいた。ずいぶん鼻が長い。目が黒くて小さい。目と目の間にくっきり白い筋がある。まるっきり猫の顔ではなかった。
ネコはネコでも、ジャコウネコ科の、ハクビシンでした。

よかった! 病気の猫じゃなかった! と、まずはほっと胸をなでおろしたけれど、こういう野生動物はノミダニをいっぱいしょっていることもあり、庭に居つかれるのはあまりありがたくない。
3日後、また同じ場所で、同じ格好で寝ているのをみつけた。
ボートを叩いて追い出そうとしたら、不機嫌そうにしばらくうなっていたけれど、ようやく出てくれた。と思ったら、そのままUターンして、するするとアトリエの外の物置に入ってしまった。
迷いのない動きからみて、以前からそっちにも出入りしていたような感じ。
春先に、金柑の実を食べにきて、上の枝をばきばき折ってったのも、この子じゃないかしら。
物置には耕運機などもあり、簡単には動かせないので、奥に入られるともうどこにいるか全然わからない。
ときおり「カサ」とか「コト」とか、聞こえたり、聞こえなかったり。
あれから10日ほどたつけれど、まだそのへんにいるのかな、ハクビシン君は。
いないのかな。

 

山椒の新芽と…

 

山もみじの新芽。
どれも美味しそう。

 


本日の「いいね!」

Under Cats

上から見るとふわふわだけど、裏は意外と湿り気のある感じなのね…
リトアニアの写真家 Andrius Burba のプロジェクト。

メイキング動画は→こちら

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