閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

クーポンの謎

2011-09-18 14:30:11 | 

とあるクーポンの貼り付け台紙を眺めていたら、
真ん中の文字に目がとまった。

「クーポンのコピーでのご応募は無効とさせていただきます」

コピーで応募・・
する人がいるのか!という驚きと、
その手があったか!という驚きが、半分ずつ。


S市の商店街で、お買い物をするとくれるシールが、
あるときからポイントカードに切り替わった。
S市に数年遅れて、隣のM町でも
ポイントカードが導入された・・のを記憶しているが、
ふと気づいたら、いつのまにか元のシールに戻っていた。

地元で買い物をする人の多くがお年寄りなので、
ポイントカードが何であるか理解されない。
たまった気がしないし、使い方もわからない。
ということだろうかと思ったら、理由は他にもあったようで。

店員さんいわく、
「シール貼るの好きな人がいてねェ・・」

M町のシールは、一度の買い物でもらう枚数が多い。
店の人はいちいち数えて渡さねばならないし、もらったほうは
500枚あつめて、きちんと台紙に貼らないと使えない。
しかも自分で裏に糊をつけて貼るので、面倒なのだ。
それがよかった、という。
シール貼りがおばあちゃんの大事な日課だったのに!
という抗議の声が、予想外に多かったらしい。

文明が進歩し、どんどん便利になるのは良い。
カード化し、デジタル化し、簡単になり、力がいらなくなり、
時間も手間もかからなく なっていく。それは良いけれど、
「手間がいらない」=「ヒトに優しい」とは限らない。

Three essentials for happiness;
something to do,
someone to love,
something to hope for.

「すること」がなくなり、「こうだったらなあ」という望みもすべて
満たされてしまったら、ヒトは幸福の3分の2を奪われたことになる。



で、本日の「謎」は何かといいますと、

冒頭のクーポンはコーヒーについているもので、
うちは消費量が少ないから、何か景品をもらおうと思ったら
3年分くらいためないと駄目だろう。
だけど、その会社には全国から大量に送られてくるに違いない。
それ、1枚1枚数えたり、コピーじゃないか確かめたりしている人って、
ほんとうにいるんだろうか?

と、思っただけ。

コメント
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