閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

「ピン・ポン・バス」軽装版

2011-09-01 13:56:57 | お知らせ(新刊)

ペーパーバック版ができました。

左の通常版(1996年初版)とくらべてみると、
厚さが半分くらい。縦横もほんの少し小さいです。

小さい子のお気に入りの絵本は、お出かけ先にも
持っていく、ということもあるので、
軽くて(重さは半分以下!)やわらかくて
バッグに入りやすい軽装版は、便利だと思います。

ハードカバーに比べれば耐久性は劣るかもしれませんが、
かたい表紙がついてないだけで、中の紙は同じですから、
普通の家庭で、きょうだい2人くらいで読むのだったら、
ペーパーバックでもじゅうぶんではないでしょうか。
価格が半分にできるというのも大きなメリットかも。
(今回は、直販用で、一般には販売されないそうです。ざんねん)

わたしは、自分が6歳か7歳で手にしたペーパーバック絵本を、
かなりの数、いまでも持っています。
昔の紙は劣化が早いことと、弟も一緒に繰り返し読んだので、
色褪せて、だいぶよれよれになっていますが、
ひどい汚れも落書きもなく、ページの欠損もなく、
内容をみるだけならまったく差し支えありません。

それで思うのは、本の耐久性は、扱い次第だということ。
それと、本は「もの」ではなく「世界」だということです。
たとえぺらぺらの粗悪な紙であろうと、
読者は「紙」の表面を見ているのではない、
言葉や絵のつくりだす「世界」を体験しているのだ、と。
すっぽり入り込んでたっぷり楽しめる本は、
ペーパーバックだって革装の豪華本より「厚い」のです。

子どもの成長は早いし、興味もどんどん移り変わります。
欲しがる本を片っ端から買い与えるわけにはいかないし、
すべての絵本と「一生つきあう」わけでもありません。
20年後、30年後に、ふとなつかしく思い出した1冊を、
あらためてハードカバーで購入して、宝物にする・・
そんな大人の楽しみ方も、できるようになれば、いいと思います。

そうそう、このペーパーバック版は
「デジタルリマスター版」です。
いままでより原画に近い色になっているんですって。
これの初版の頃は、まだ「でじたる」じゃなかったのね。
知らなかった。

↓こちらは通常版ハードカバーです。

ピン・ポン・バス

竹下文子/作
鈴木まもる/絵

 

偕成社
コメント
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