遊木民のアトリエ

現在は農業・木工業
                           

桐箪笥をリフォーム

2013-10-27 | 木工の部屋



  先日家族が永眠。

  60年以上使ってきた桐箪笥がありました。

  捨てるのも忍びなく、チェストとしてリフォームしました。

  リフォームの工程をご覧下さい。





  戦後間もない、物不足の時代の製品ですので、お世辞にも上等とはいえません。

  しかし無垢材ですので、今時の合板製とは違いリフォームが可能です。

  遊木民としての存在価値が問われます。






  全ての金具を外し、サンダーでサンディング(#120、#240)します。

  同時に底板などの補修をします。

  深く削れば全ての

傷を消すことができますが、あえて深い傷は残すことに

  しました。

  家具と家族の歴史を残すためです。





  ペーパーを#400に変えてサンディング。





  引き出しが終わったらフレーム本体のサンディング。





  引き出しの鍵穴はチークの丸棒で埋木。






  仕上げはTUNG OIL (桐油)でオイルサンディング。

  これで耐久性と汚染防止が向上します。

  もちろん見た目も落ち着きます。





  一段だけ仕上げてオイルの程度を確認します。





  家具は取手などの金具で格調が変わります。

  インターネットの専門店のカタログから選んだ取手です。

  ブロンズ調のクラシックな物です。





  木肌とのマッチングも良さそうです。






  和箪笥の上部は使いませんでしたので、天板を取り付けました。

  集成材にオイルステインを刷り込み、オイルサンディングで仕上げました。






  一ヶ月かかってチェストが完成しました。

  何とか様になったようです。

  これであと2~30年は使えるでしょう。

  家具はやっぱり無垢材です。 

  戦後の粗末な材料でも再生可能でした。

  チェストの後に見えるのが明治時代の桐箪笥です。

  実に100年以上使われてきました。

  材、製作とも今回の箪笥とは比較にならないくらい上等な物です。

  さて、どうしたものか・・・・・・?






  


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