7月に、河口から横峰寺まで歩いた。その続きで、今度は河口から成就社まで歩くことにした。先日横峰寺で心霊現象に遭ったお遍路さんは、この道は問題ないとおっしゃっていたので、迷うことはないだろう。
車道わきに登山口を示す看板があり、10分ほど登ると小さなお堂がある。あの幽霊のはなしを聞いてからは、薄暗い森はどうも気味が悪い。以前は、山で一人歩きをするとき、何が怖いかというと、ヒトだった。この頃は、マムシが怖くなった。地面に落ちている木の枝や蔓がやたらと蛇にみえて、ドキッとする。しかしこれからの恐怖の対象はおばけになりそうだ。薄暗いお堂に一礼してさっさと通り過ぎる。
40分くらい歩いたところで車道にでる。日陰のない道をすこし歩いて山道にはいる。また林道にでる。結局のところ2回車道を歩くことになる。道案内はちゃんとあるから見落とさないように。
集落跡の廃屋が数軒、まどそれほどいたんでいないようにみえる。植林の中の、ジメジメと日当たりの悪いところに捨て置かれている。住人は便利のいいところに出て行ったのだろう。
コースタイム3時間、急な傾斜はなく、たらたらと登る。ザワーッという音が聞こえた。鳥?? 「オオッー! ナント、自転車!」 前方のカーブの陰から突如自転車が現れた。男の子がマウンテンバイクにのって下ってきたのだ。いそいで斜面にへばりついて除けた。向こうも驚いたろう、急停車して、降りて歩いて通過した。すれ違ってからは、また跨って走り去って行った。カーブで出会い頭、衝突、という事態にはならなかったが、あちらさんはスピードを出している。この山の中で事故ったりしたらどうなるだろう。以前にも夜明峠付近で自転車の若い子を見た。石鎚は、比較的急登の箇所が少なし、道が整備されているから、自転車で走りやすいのかな。ちょっと危ないね。
登山道の沿って、コンクリートの電柱がずっと立っている。四国電力がちゃんと道を整備してくれるだろう。行き着いたところは初心者用のスキー場だった。今日、お遍路さんがひとりおいでることになったので、急ぎ駆け下りた。