山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘14年 北陸・関西・中四国への旅 レポート <第12回>

2014-11-20 07:28:39 | くるま旅くらしの話

【今日(11/20)の予定】 

道の駅:津島やすらぎの里 →(R56他)→ 宇和島城探訪 →(R56他)→ 西予市宇和町重伝建エリア探訪 → 道の駅:清流の里ひじかわ(愛媛県大洲市)(泊)

【昨日(11月19日:水)のレポート】 天気:晴  走行102km

<行程>

道の駅:内子フレッシュパークからり → 内子町重伝建地区探訪 →(R56他)→ 重文景・遊子水荷浦段畑探訪 →(県道他)→ 道の駅:津島やすらぎの里(愛媛県宇和島市)(泊)

<レポート>

 内子の道の駅:内子フレッシュパークからりの朝は少し寒い霧の中だった。7時頃外に出て見ると、早くも地元の農家の人たちが出荷で大童の最中だった。少し霧が晴れて明るくなり出したので、今日の予定の内子町重伝建エリアの下見に出かけることにした。勿論相棒は眠りの中である。10分ほど歩くと町並み駐車場という所に出た。後でここに車を入れることにしている。その後坂を上って近くのお寺さんの方へ行き、その下の細い道を入ってゆくと何だかわけのわからぬ木造の建物に出た。机などが並べてあるので、何だろうと思いながら少し先に行くと、そこに表示の板があって内子中学校と書かれていたので驚いた。町並みの景観に合わせてなのか、ちょっと変わった校舎なのだった。このような校舎で学ぶ子どもたちは郷土に対する愛情がしっかりと育つに違いないなと思った。その後ほんの少し重伝建の町並みエリアを覗いて車に戻る。欲張って歩き過ぎるとこの後に問題を残すことになる。

    

内子中学校の校舎の様子。和風の木造の建物が中心で、2階建てまでとしているようだった。鉄筋コンクリートの味わいのない校舎と比べて、町の子供たちにかける情熱のようなものを感じた。

 道の駅:内子フレッシュパークからりの地産物販売のことについては、何度か書いているけど、数多くある道の駅の地産物販売の店の中でもトップクラスのレベルにあると思っている。多くのこの種の店では若者が働いているのが少ないのだが、ここではかなりの数の若者が販売や仕入れなどに係っているように見受けられた。それでも世の中の動きはかなりのスピードなので、何年か前よりは少し動きが鈍くなっているのを感じた。なお一層の健闘を祈りたい。

 道の駅を出て町並み駐車場に車を置いて、その後は重伝建エリアをじっくり時間をかけて散策した。10時頃までは霧が深くなって来ていて、寒さを覚えながらの歩きだったが、間もなく霧は消え始めて日の光と共に温かさが戻ってきた。散策は勿論、相棒とは別行動である。内子の重伝建エリアは、護国・八日市と言われる地区で、その昔木蝋の生産と販売に係った家々の町並みが残る場所である。木蝋は単に蝋燭などの照明などの用途だけではなく、化粧品など多くの用途があり、その商いには多くの富が集中したのであろう。町並みを歩くと、往時をしのばせる重厚な建物が並んでいた。

     

     

   町並みの景観。細い道の両側に白壁の重厚な建物などが並んでいる。

     

   内子の木蝋産業の基盤を築いたという芳我本家の偉風堂々たる建物。

 2時間ほど歩いて車に戻ったのだが、相棒はその後かなり遅れて戻ってきた。このような場所に来ると、重いカメラもものともせずに歩き回って疲れない不思議な人なのである。12時近くなっていたので、昼食休憩とする。お昼は、今朝相棒が道の駅で買ってきたおこわなどのご飯類だった。この時間までここで頑張るとは思いもしなかったことだった。

 昼食の後一休みして、その後宇和島方面に向かって出発する。予定としては、宇和島の海側の三浦半島にある遊子水荷浦(ゆすみずがうら)という所にある段畑を見に行き、その後は道の駅:やすらぎの里という所の温泉に入り、今夜はそこに泊ることにしている。内子からは大洲市を通過し、山を一つ二つ越えて西予市を通り、その後無料の高速道を利用して三浦半島方面へ。県道をしばらく走って、曲がりの多い海沿いの道を走って遊子水荷浦の段畑下の駐車場へ。いやあー、驚いた。今まで何度も段々畑や棚田などを見て来ているのだけど、このような石垣で造られた段畑のようなものは見たことがなかった。石垣といえば大小の石を組み合わせて積んで堤を造ってゆくのが普通だと思うが、ここの石垣は小さく砕いたような石をびっしりと積んで造られているのである。畑の幅もわずか1mにも満たないものから最大でも3mほどあるかないかの大きさなのである。それが幾重にも積み上げられて最上部は海面から100m近くもあるのではないか。「耕至天」という言葉が好きだけど、それは農耕民族の精神を具現している言葉でもあると思っている。ここの段畑は、それを表わして尽きないほどに大自然に対する人間の執念のようなものを感じさせる気がした。全てが石で出来ているだけに、迫力というか、壮観というか、見事というか度肝を抜かれる思いがした。先ずは写真をご覧あれ。

     

下から見上げた段畑の景観。最上部までは100m近い高さがあるのではないか。この最上部の横の方には、先祖代々の墓が造られており、ご先祖様たちは海と丘の段畑を安堵して見下ろしているようだった。

     

       横から見た段畑の景観。なんともはや見事というしかない。

     

上から見た段畑の景観。下の方にわずかに海が見える。クルマも小さく写っている。高さが想像できるであろうか。

    

段畑の畝の様子。それぞれの畑には黒いマルチシートが敷かれて、保温や保湿に工夫がされているようである。この畝にはネギが植え付けられていた。幅は1m足らずである。

 段畑に感動した後は、来た道を戻ってR56に戻り、再び無料の高速道を走って終点で下りて、道の駅:やすらぎの里へ。付属している日帰り入浴施設に、今日は温泉博士の恩恵を受けて無料での温泉入浴となる。その後は駅の売店で鯛の刺身などをゲットして、久しぶりにデラックスな晩餐となった。

コメント
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