山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

久しぶりのつくば行で

2010-01-19 07:14:57 | 宵宵妄話

今年になって初めてつくば市へ行きました。先月も行っていないので、2ヶ月ぶりかと思います。私のつくば行は、何時もフォークダンスの練習に出かける家内のお抱え運転手的な役割で、車を往復させるのが見かけ上の姿となっていますが、その現実はその様な哀れなものではなく、毎回歩きのコースの新開地を求めてワクワク気分なのです。もう家内のつくば行が始まってから5年を経過しようとしていますが、つくば市での歩きは守谷とは又違って、日本の最先端の各種技術の研究・開発の行なわれている街としての新しい景色と、昔からの田園や森の風景などを見ながらの散策は、何度歩いても飽きることはありません。

何時も9時20分くらいに会場に到着し、彼女の練習が終わるのが12時半近くですから、この間凡そ3時間あり、歩くのには充分な時間です。私の歩きには、基本的に休憩というのがありません。一旦歩き出したなら、ゴールに着くまでは歩き続けます。勿論途中で興味関心を惹くものに出くわせば、立ち止まって観察したり、写真を撮ったり、メモをしたりしますので、その時がいわば休憩時間ということになるのかもしれません。山辺の道などを歩く場合は、途中で昼食などをとるのは勿論ですが、か弱い(?)相棒が一緒であっても、うっかりすると休憩など忘れてしまっています。休まないということの理屈もあるのですが、それはまあ措くことにしましょう。

つくば市というのは、前にも書いたと思いますが、茨城県の中では発展途上にある街で、全国的に見ても人口の逓減現象が多い地方都市の中では、逆に人口が増えており、今は県では県庁所在地の水戸に次いで2番目の人口の市となっています。30年ほど前に新しくつくば市が誕生した時には、本当にこんな田舎が都会に似たようになるのだろうかと疑問大でしたが、それは未来を描ききれない見識のなせる判断だったようです。

とは言っても、現実のつくば市は、いわゆる研究学園都市と呼ばれる一角を中心とした都市化が進んでいるだけで、そこから離れた周辺は、依然として農耕・田園地帯が広がる田舎です。住宅地に近い商業エリアは大都市の中のそれと変わらぬ街の貌が現出しつつありますが、そのような場所には、歩きでは極力近づかないことにしています。歩くのは、専ら研究学園都市の中の散策路と田園地帯の細道です。

つくば市で一番気に入っている歩きの道は、各種研究機関の間を通る道です。今では全てが独立行政法人○○機構などというものになってしまって、どうも良く解らないのですが、国の機関としておんぶに抱っこ的な官僚組織の弊を除去すべく、競争原理を取り入れたとのことですが、大学までもが皆そうなってしまって、本当にこれで良いのか疑問があります。ま、その様なことは本旨には関係ないのですが、つくばのそれらの独立行政法人のある場所は、いずれも広大な面積を占めており、森や林の中に各研究施設の建物などが点在しているという状況です。何時も通る産業技術総合研究所などは、ゴルフ場を超える広さの森の中に、幾つかの研究棟が点在しており、さすがに日本の頭脳がその力を発揮させるに相応しい環境だなと思うのですが、もしかしたら、中に入ってみれば、意外と窮屈な日本的環境に留まっているという話なのかもしれません。

もともとあった森や林をそのまま活かして研究施設等が作られたのか、それとも後から植えたのかよく判りませんが、30年以上経った現在では自然との調和が取れている感じがして、いいなあと思いながらそれらを見ています。歩きの道はそれらの敷地と敷地の間にあり、真夏でも日差しを避けることができるうっそうとした大木に囲まれており、このような散歩道は滅多にあるものではありません。今日もその中を歩いたのですが、さすがに寒気が厳しく、日差しが欲しい感じでした。

その様な豊かな樹木のある道を外れて、少し市街地に入った所で、妙な表示を見つけました。その話です。「歩行喫煙禁止地区」というのがそれなのです。このような表示があるというのを今日初めて知りました。歩きながらタバコを吸ってはいけないというのは、当たり前のことだと思いますが、これが守られない風景というのは、全国どこへ行っても変わらない感じがします。つくば市においても、吸殻のポイ捨てが多いことに業を煮やして、このような注意喚起の表示を作ったのだと思います。

   

つくば市内を歩いているときに気づいた、「歩行喫煙禁止地区」の道路標示。ごく最近作られたらしい。

ところで、茶化すわけではありませんが、歩行喫煙の禁止区域であるというのは、理屈っぽい喫煙者からは、それじゃあ、このエリア以外では歩きながらタバコを吸ってもいいんだな、と思われてしまいそうです。私が言いたいのは、歩行禁煙は全国どこのエリアでも全面禁止は当然だということです。ですから、あえてエリア指定を思わせるような表示は、甘い感じがするのです。やむにやまれぬ思いから、敢えてこのような表示をしたのだと思いますが、どうせやるのなら、「全国・全域歩行喫煙禁止!」というような表示にして欲しかったと思います。

それにしても最近のこの種のマナーの悪さは相当なもので、殆ど凶悪犯罪に近い感じがします。我が家の門扉近くの植え込みの中にも、タバコの吸殻は幾ら排除しても必ず幾つか捨てられていますし、歩きの途中のブッシュの中には、至る所にゴミや不要となった大型の廃棄物が捨てられています。平気でこのような所業をするものを許しておくというのは、国を破滅させる根源となるように思います。よくゴミが捨てられる場所には、法律で罰せられる旨の注意書きの立札などがありますが、それらは完全に無視され、嘲笑されている感じがします。世の中に居ることのおかげで生きていられるのに、そんなことは関係ないと思い上がって、世の中を舐めている輩が急増している感じがします。これらに対しては、警告などしていないで、思い知らせるような強硬手段をとる必要があるように思います。

少し風向きが変わりだしたようです。つくば市のこのような取り組みに対しては敬意を表するのですが、より一層厳しい取り組みを国全体で行なう必要があるのではないかと、普段から国(=行政・政治)の怠慢思っているものですから、つい興奮して主張してしまいました。

さてその後は、幾つかの公園などを覗きながら駐車場まで戻ったのですが、もう早咲きの梅が咲き出していました。

  梅一輪 いちりんほどの暖かさ  嵐雪

   

咲き始めた紅梅。市内の梅園地区の公園で。この他にも白梅も何本かが花を咲かせて香りを漂わせていた。

コメント
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