「またかい」といった感じです。昨日、月9の織田裕二さんのドラマを見ていたら、なんと突然ドラマが中断され、福田首相の辞任表明会見。そこでの会見内容は、まさに1年前の安倍首相辞任の焼き直しのようでした。福田首相は会見の中で、「私の先を見通すこの目の中には、決して順調ではない可能性がある。その状況で不測の事態に陥ってはいけない」とおっしゃいました。福田首相のおっしゃる「不測の事態に陥ってはいけない」とは、国民が、あるいは国政が不測の事態に陥るのではなく、福田首相ご自身が不測の事態に陥ることを言っているのでしょう。私にはそう聞こえました。今日の朝日新聞朝刊に、政治学者の飯尾潤さんが今回の辞任に対する見方を述べていました。「福田首相がしたことは、懇談会をつくって議論してもらい、提言を受け取っているだけ。実現するのが政治家の仕事だ。福田首相の姿勢には疑問を感じる」と。思い通りにいかなければ仕事をぶん投げられる偉い人と、思い通りにいかなくても辛抱我慢の庶民。これも格差社会の現われなのか、それとも会見で「自分を客観的に見ることが出来ない」となじられた中国新聞の記者ではありませんが、先を見通せない我が身のなせる業なのでしょうか。