花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

蔵開きへ

2016-03-10 21:21:49 | Weblog
 3月最初の日曜日、原田泰治の絵のような農村風景の中を走るローカル電車に乗ってとある酒蔵の蔵開きに行ってきました。駅から酒蔵へ向かって歩いていると、すれ違う酒蔵から駅へ向かう人たちがいい感じに出来あがっていて、「美味しいお酒が待ってるぞ」と自然足が速まりました。駅から15分ほど歩いて酒蔵に着くと、大勢の人が仮設テントの丸椅子やビールケースでニコニコとお酒を飲んでいます。地べたに座ってこれまたニコニコとお酒を飲んでいる人もたくさんいました。搾り立ての生酒を続けて2杯飲んでこちらもニコニコ顔になり、次は何を飲もうかと蔵の中を歩いていると「飲みすぎ注意」の貼り紙が目に着きました。注意書きにある「お水と交互に」は確かに悪酔いを防ぎます。ここからは適宜仕込水も飲むようにしたおかげで、さらに飲んだもう何杯かのお酒もたいへん美味しく、蔵開きを充分楽しむことが出来ました。酒蔵から外に出てみると救急車が出動してきており、あの注意書きは大げさではなく、極めて親身の注意であったことが分かりました。長閑な景色、笑い声の絶えない雰囲気、そして口当たりのよいお酒、あまりの心地よさのせいできっと目測を誤ったのでしょう。楽しい思い出が残るか、苦い思い出が残るかを分けたのは、実に和らぎ水だったと思います。