花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

飲みが足りないでしょうか?

2009-10-06 23:34:25 | Weblog
 朝日新聞社のフリーペーパー・「j-nude」10/1号に、俳優の堺雅人さんのインタビュー記事が載っていました。その中で、堺さんは自分の居場所にはこだわらないとして、次のように述べています。「台本を手にする喫茶店も、極端なことを言ったらひとりぶんの座席さえあればそれで十分。家でもリラックスのためにすることは何もない。深呼吸にしても、リラックスしようと思ってやっている時点ですでにそれはリラックスじゃないんじゃないかと思ったりして。」
 私は、堺さんの「リラックスしようと思ってやっている時点ですでにそれはリラックスじゃない」という言葉に、「確かに」とうなずきました。既にリラックスしている人は、そもそもリラックスしようなどとは思いません。同じような例として、何かに集中している人は、集中しようという意識は持たないでしょうし、逆に言えば、「集中しようと思う時は、集中出来ていない時」と言うことが出来ます。しかしながら、一方ではこんなことも言えるのではないでしょうか。酔っぱらった人に限って、「俺は酔ってない」と言います。それから、「飲みが足りないんじゃないか」と言う場合、言われた方はまだしも、言った方は十分に飲みが足りています。堺さんの鋭い認識は、私の頭の中で解釈されると、すっかりだらしない例外状況に変わってしまいました。