昨日、朝日新聞の夕刊をめくっていたら、ある記事に目が止まりました。正確にはある写真です。仕事場を紹介する記事で、社会学者の上野千鶴子さんの研究室が紹介してありました。記事には上野さんの書棚の写真が添えられており、書棚の目立つ位置に見たことのある本が立てかけられていました。私が今、通勤中に少しずつ読み進めている本だったので、目が止まったのでした。その本とは、富永健一さんの「思想としての社会学」(新曜社刊)です。まだ、1/4くらいしか読んでいませんが、社会学の歩みを近代化とは何かを問いかけてきた歩みであると捉えている本です。社会学の巨人たちの著作を読み込み抜いた著者の学識の深さと、富永さんの借り物ではない自分の言葉で紡ぎ出す巨人たちの近代化との格闘ぶりが、既にしっかりと伝わってきています。上野千鶴子さんのことは、新聞や雑誌で名前は見掛けますが、実際にはどういう方か全然知りません。でも、本棚に「思想としての社会学」があるところを見ると、読むべき本を知っている人だなぁと思いました。