新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

「電力王 松永安左衛門の茶」福岡市美術館 (11月21日まで)

2021年10月19日 | 福岡市美術館
真夜中の反田恭平さんの名演奏の余韻に包まれながら、今日は妹と美術館へ。
お茶をしている妹が茶人「耳庵」の名前に飛び付いてきました。
「耳庵」とは戦前から戦後に活躍した実業家·松永安左衛門のことで、没後50年を記念した展覧会です。松永コレクションの中から120点が展示されました。

戦後、電気事業民営化の実現に努力し「電力の鬼」の異名を取るほどの激務のなかにも、茶人として茶道具を初め東洋美術のコレクションを築き上げました。
その松永コレクションは東京国立博物館と福岡市美術館に寄贈されています。

益田鈍翁、原三渓など、当時の実業家であり一流の茶人として活躍した人たちとの交流も興味をひくものでした。
当時のいくつかの茶会ごとのしつらえを再現するために、博物館や個人から、掛け軸、花入れ、茶碗、茶入れ、棗、水差し、茶杓など、茶道に携わる人には垂涎の名品が集められていいました。
茶道を嗜む妹は目がキラキラと輝いていたし、私は反田恭平さんの名演奏の余韻に包まれてテンションが上がり、とてもいい展覧会でした。

お昼は美術館内のレストランで。透明の仕切り板を通してマスクで話すのはとても疲れました。

ホテルニューオオタニ博多が経営するレストランの人気の松花堂弁当です。注文個数が少ないのでなかなかありつけなかったのが、コロナの影響でやっと。2750円ですが、松花堂弁当にしては品数が多くてやっと完食しました。注文してから30分かかったけど、丁寧な料理でやはりいいお味でした。

窓ガラスのテーブルから見た大濠公園。水辺を見ながらの食事はやはり落ち着きます。
総ガラス、高い天井、クリーンなレストランにはコロナを忘れてしまいそう。しかし、緊急事態宣言が解かれてはいるものの、皆さん宣言中と同じ心がけでした。



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素晴らしかった!ファイナルの反田恭平さん

2021年10月19日 | 音楽
コンテスタントが夢見たファイナルのピアノコンチェルト、いよいよ真夜中3時10分に反田恭平さんの演奏が始まりました。
ステージに上がる前から今までで一番リラックスされていました。世界の管弦楽団との共演は経験豊富で本領発揮の気持ちもあるのでしょう。
第2楽章、緩やかな美しいラルゲットは、柔らかいこの指の運びで紡がれます。

時々にこっと微笑んで指揮者とアイコンタクト、息もピッタリです。楽団との一体感も完璧。
第3楽章の軽やかなロンド。指が音階をかけ上ったり下がったり、反田さんの表情は終始柔らかく、本当に楽しそうに弾いていて、聴いている方もコンチェルトの美しい曲が更に美しく聞こえました。

演奏が終わったこの表情から、自分の満足いく演奏ができたことを感じとりました。本当に素晴らしい演奏でした。観客席のはち切れるような拍手にも興奮が感じられました。
反田さんのコンサートではラフマニノフやショスタコーヴィチの曲を聴くことが多く、優しく緩やかなショパンのピアノコンチェルトはとても新鮮でした。

ステージを下りるときはVサイン。指揮者から肩を抱かれて健闘をたたえられていました。お馴染みになったスタッフとも笑顔で挨拶。本当にお疲れさまでした。
ワルシャワと同じ時間に存分に楽しみました。感謝です。


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