新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

「えびパウダー」 by 秋元さくらさん

2021年09月30日 | 食・レシピ
「あれっ、バス停を通り過ぎた·····」のではなく、降りそこなったのでした。3バス停なのでシートに座らなければよかったのですが、空いていればすぐ座りたくなります。
折角の美容院の帰りで汗をかきたくなかったのですが、とことこ300m後戻りです。
歩きながら考えたのは、骨折った分をどこかで取り戻す···。
そうだ、夕食は野菜を切って並べるだけの野菜スティックにしよう!
数日前に秋元さくらさんレシピの「えびパウダー」を作っていました。えびの殻を焼いて砕いて作ったものです。そのパウダーでエビマヨネーズを作れば美味しくできそうです。

えびパウダーとマヨネーズとヨーグルトを混ぜたのがソースになります。えびの香りがして、ちょっとおしゃれなソースになりました。
ココット皿は昨日の残りのナスグラタンを敷き、卵を割り入れて焼いただだけです。

これが「えびパウダー」です。

この作り方は下記のURLへ。
今度からえびを買ったら、殻は捨てないでおきます。




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ゴーヤーネットの取り外し

2021年09月29日 | くらし
庭仕事は芝刈で終わりではありません。ゴーヤーの葉が枯れ始め、いよいよ後始末です。
高さ3m弱のネットは、手順を踏んで要領よく取り外さないと大変になります。
毎年、大変な後片付けをしながら来年はもう植えないでおこうと決心しますが、やっぱり植えてしまいます。
朝顔のネットの取り外し。土もふるってさらさらにして再生材を混ぜます。更に劣化した防草シートの交換。
3日間頑張ったぁ。達成を量で表すとごみ袋4個に!大きな自己満足です。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ワカメの中茎を使った佃煮が柔らかくてご飯にもよく合います。

茎ワカメ300gは斜めの薄切りにして5~6時間塩抜きします。
水・醤油各100ml、砂糖80g、みりん60ml、酒30ml、酢を少々とワカメを鍋に入れて中火。
煮たったら弱火で20分。煮汁がほとんどなくなったら火を止めてゴマをふります。作り置きしておくととても役にたちます。

料理は自分の過去のブログを見て作ることが多いのですが、そのブログを探し当てる手間がかかります。ひと月前に書いたブログ・・・と記憶していても、実際は数ヶ月前だったり、時が過ぎゆくスピードに愕然とする事もしばしば。
それでも今日も食事を作り続けます。
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4日間塩漬けして「塩豚」

2021年09月26日 | 食・レシピ
豚ももに塩小匙1をよくまぶして4日間ほどおき、塩を洗い流して熱湯の中でコトコト40分ほど茹でます。後は自然に冷えるのを待ち冷蔵庫保存。

このところ気温が下がり庭仕事にも弾みがつきます。しかし直後の食事の準備がプレッシャー。ついぐちがでる・・・。
だから作り置きをしっかりして、自分の心を平静に保つように心がけてます。

「塩豚、量はこれくらいでいいかしら?」と5枚並べた皿を示すと「3枚にして」「じゃあ、私は4枚ね」
夫は朝、昼は食欲もありますが夕食の量が減りました。散歩が疲れるのか・・・。
塩豚は、塩加減がほどよく何もかけないでそのままOKです
このところの夕食はシンプルです。
茹で汁はきれいに澄んでいるので、トマトジュースを加えてトマトスープに。
そうそう、ニンジンのグラッセは面取りなし。今は野菜が高いので角もしっかり食べます。

葉に隠れたおまけの収穫のゴーヤーは小振りだったので、輪切りの佃煮になりました。これが最後かな。
今年は25cm以上がほとんどで20本ほどの収穫でした。ホースを引っ張ってこまめに水やりした甲斐がありました。来年は植えるかどうか、体力次第です。

芝刈りに、立って動かせる電動バリカンが快適です。老支度にピッタリで気に入っています。
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葉室燐『乾山晩愁』

2021年09月25日 | 本・新聞小説
カバーの絵は尾形乾山「花籠図」です。自分の号を京兆逸民、紫翠、深省、3つも縦長に書いています。福岡市美術館蔵の逸品です。
先の西條奈加『ごんたくれ』で江戸時代の京都画壇が面白く、その続きに類するものを探していた時にこれを見つけました。


『乾山晩愁』は葉室麟のデビュー作で歴史文学賞を受賞しています。5編が収録され乾山、永徳、等伯、雪信、英一蝶を書いたものです。

「雪信花匂」の雪信は女性。探幽の姪(国)と高弟・久隅守景の間に生まれた娘で、その画才に幼いころから探幽が目をかけていました。
狩野派は、探幽の鍜治橋狩野家、次弟・尚信の木挽町狩野家、末弟・安信の中橋狩野家(惣領家)の三家に分かれますが、猜疑心、野心、嫉妬中から生まれるすばらしい絵に芸術家の生きざまが見えてきます。
女絵師雪信の恋を貫いた半生を縦軸に、狩野派三家を把握できて狩野派を立体的にとらえることができました。

床に就いた晩年の探幽が雪(雪信)に、狩野派を存続させていくためには「わしが描き残したものを必死で描き写すだけの絵師になろう。・・・・しかし絵師とは命がけで気ままをするものだ。他人の描いた絵をなぞったところで面白くはない。わしは守景(雪信の父)が狩野派とは違う絵を描くことを知りながら黙ってみておった。わしも守景と同じように面白く書いてみたかった。しかしわしには狩野の絵を離れることは許されていなかった」と心を打ち明けます。権力と創作の間で大きく揺れ動く芸術家の心を見た思いです。
安部龍太郎「等伯」を先に読んでいたので、「等伯慕影」で見せる等伯の意外な一面に戸惑いました。後世に残る大きな仕事にするためにはあらゆる手段で権力に取り入らなければならない・・・、これも芸術家の真実でしょう。

写真の久住守景「納涼図屏風」は国宝。探幽の高弟でありながら狩野派とは違って俗っぽくて、構図も暮らしの描き方も庶民的。私の好きな絵です。

「乾山晩愁」は★★★★+です。葉室麟は福岡県出身で近隣にちなんだ小説もたくさん手掛けています。文体も内容もしっとりとして激しいところがなく善意に包まれている感じがします。藤沢周平を彷彿とさせます。
「蜩ノ記」では直木賞も受賞されましたが、惜しいことに4年前に亡くなられました。

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お彼岸

2021年09月23日 | くらし
三連休からちょっと空いてお彼岸かぁ。子供の頃は赤い数字の日がどんなに輝いて見えたことか。カレンダーの祭日休日に縛られない今の生活はメリハリがありません。


義母の大好きだったおはぎを作りました。集中していなかったので、きな粉おはぎの中に餡を入れるのをすっかり忘れていました。
写真を撮ってるときに、ご飯の重さは同じはずなのに何故小さい・・・と、そこでやっと気づきました。

ブラムリーの酸っぱいリンゴの配達がありました。ひしゃげたようないびつな形が特徴です。4個だけですが、すぐ使いたくてとりあえず作ったのが簡単なタタン風のリンゴケーキ。
カラメルソースを作るときに、フライパンが空焼きに近い状態になりチリチリと泣いています。こんな火加減はフライパンにはNG。寿命を縮めたかも。

ホットケーキの粉を使ったので、私のイメージとは少し違いました。
カラメルソースとリンゴの相性はよかったのですが、HMの独特の風味が強すぎます。これって、みんな本当に仲良しなの?馴染んでない・・・と首をひねりました。
次回は小麦粉とオーブンを使って疑問の部分を改善させます。ブラムリーのある間に。


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言葉だけの中秋の名月・・・

2021年09月21日 | くらし
真ん丸お月様はやはり見えません。雲だけしか。予報で覚悟はしていましたが。
昨夜は、オレンジ色のほぼ真ん丸の月を見ました。中秋の名月イブです。

お月見の準備をされてる方、風情がありますねぇ。ススキと秋の花と団子を添えて、日本人の心かぁ・・・。花はお二人の散歩で摘んだものだとか。
この心が私にはなくなっています。

せめて、まあるい真ん丸は器の中へ。
ということで、夕食は和食にまとめました。

福岡は、暗くなって待ってもやはり雲ばかり。大きな星・・・と思ったら飛行機みたい。
各地の皆様が、ブログでアップされるのを待っています。


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昭和は遠くなりにけり・・・

2021年09月19日 | くらし
「ふる雪や 明治は遠く なりにけり」と詠んだのは中村草田男。詠んだこの時から遡っても明治は20年前です。令和の現在から昭和をみるともう30年も以前になります。昭和はずいぶん遠くにいってしまいました。

日経土曜版「プラス1」の特集に「昭和クイズ」がありました。まるまる昭和人の私でも正解は難しかった・・・。しっかりと生きてきたつもりだったけど(^_^;)))

正答率の低いランキングの中から。
★昭和を象徴する用語で登場年が2番目なのは?
①団塊の世代 ②もはや戦後でない ③狂乱物価

★海外パックツアー、日本で初めて発売したのは?
①JTB ②日本航空 ③日本旅行

★軽乗用車の先駆けともいえる車を発売した企業は?
①スズキ ②ダイハツ ③富士工業

★昭和に1号店が開業したコーヒーチェーンは?
①スターバックス ②サンマルクカフェ ③ドトール

★東京ディズニーランド開業の昭和58年の出来事は?
①ジュリアナ開業 ②おしん高視聴率 ③ぴあ創刊

答えは③②③③②で、私は全部外れて昭和人失格?しっかりと生きてきたつもりが、ぐるっと見回しただけの視野の狭い世界でした。
戦後の右肩上がりの40年間の株価のグラフは日経新聞から。この中に興味深く自分を当てはめてみました。

東京五輪の年にはるばる田舎から上京して学生生活スタート。開催を記念して、仏が初めて海外に貸し出したミロのヴィーナスを見るために2時間半も並び、東京はこれが普通なのか、とここで美術館鑑賞のスタンスをなんとなく体得しました。
折角手に入ったオリンピックのチケットですが、当日の会場入り口には「試合中止」の無情な張り紙が。多分サッカーだったと思います。
その年新幹線開通。乗ったのは半年後。でも福岡まで帰省するには新大阪で特急に乗り換えて、それから7時間だったかな。
3年生の時にビートルズが来日、私には遠い話でしたが。
この頃銀行の宛名書きバイト代が1日500円ほど。医学会の受付は1000円でした。
'70年大阪万博で月の石を見ました。外国へも行ったことがないのに月の石が見られるなんて。会場内で売られていた生のオレンジも新鮮でした。
'72年の沖縄返還。実現したことが夢かと思いました。高校野球の沖縄の選手が甲子園の土を持ち帰ることができるようになりました。
'73年、円が変動相場制に移行。夫が1ドル360円で買ってきたものが、どんどん価値が下がっていきました。今では1ドル109円。

表の右端の平成元年に株価が最高値をつけました。上り詰めたら後は・・・。この表に昭和の生き生きしていた頃へのノスタルジーを覚えます。
この表からはみ出した日本は国際、政治、経済、自然災害、温暖化、そして今最大の問題コロナ禍に苦しんでいます
右肩上がりのときは心も上を向いていました。今よりはずっと不便だったのですが気持ちは満ち足りていたのです。
失われた30年・・・重たい響きです。いろいろと問題が大きすぎて多すぎて、考えるのが辛くなります。生きにくい世の中になりました。













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コウケンテツ 「ちりちりこんにゃく」

2021年09月18日 | 食・レシピ
こんにゃくは好きだけれどなかなか味がしみません。
コウケンテツチャンネルで見つけたこんにゃくが美味しそうでYoutubeをじっくり見て作りました。
当たり!こんにゃくってこんなに味がしみるの!?
頑固に調味料を寄せ付けないこんにゃくにじっくり味が染み込みました。チリチリと泣くまで空炒りします。作り方はこちらで。
https://youtu.be/W0m91RmFMtg

一皿ずつ盛ると、すごく嵩が多く見えるのか、夫が残すので一皿にまとめました。
鯵、鶏、豆腐、玉子、キャベツ、きゅうり、トマト、ニンジン、ゴーヤー、小松菜、玉葱、牛乳、味噌、こんにゃく、干し小エビが少しずつ入っています。
洗い物も楽になるし。

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水のいらない肉じゃがは無水鍋で。

2021年09月17日 | 食・レシピ
たっぷり湿気を含んだ低気圧がもり返し、日本列島を真横に横切って台風14号が近づいています。
今はまだ静かな昼食時間中で、福岡上陸は夕方の予想です。学校は休校ですが、子供の声も聞こえず嵐の前の静けさです。

昼食に急に肉じゃがが食べたくなってメニュー変更。無水鍋を使って、しょうゆ・みりんだけの水を入れない絶対失敗しないレシピです。

ル・クルーゼの鍋は蓋を合わせると4.2kgの重さ。重たくて、使う度にいつまで体力を維持できるか不安です。とても重宝している鍋です。

じゃがいも4個、玉ねぎ1個、人参1本、牛肉(豚肉)200g。しょうゆ・みりん各大さじ2
①中火で大さじのオリーブ油を熱し、材料を炒め、しょうゆ・みりんを加えて、ふたをして中火で加熱。
②蓋の端から蒸気が出てきたらごく弱火で15分。
③火を止めてひと混ぜし、さらに冷めるまで余熱調理。

小松菜とゆで卵の和え物は、マヨネーズ、ケチャップ、カレー粉を混ぜたもので和えます。小松菜はしっかりした味つけにすると食べやすくなります。


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「やめる家事」・・・驚きのアイディア

2021年09月15日 | くらし
今日のあさイチ、「やめる家事」はアイディア満載の生活術でした。家事の省ける部分は何か・・・、思考の転換の素晴らしさに拍手!働き盛り、子育て真っ最中の若い世代は頑張っています。

私もフキンの扱いが苦手で、30数年前からフキンなしにしました。台フキンは10数枚準備して毎日3~4枚使い、キッチンペーパーを置いています。
フキン代わりに使うのは食器乾燥器で、これが3台目です。27cmのフライパンも44cmのまな板も入ります。

食事前に調理器具だけを乾かしておき、食事後に食器を。便利だし清潔だし、もう乾燥器なしの生活は考えられません。キッチンの家電3種を選ぶなら電子レンジ、冷蔵庫、食器乾燥器です。
乾燥器がなかったら料理が億劫になっていたはず。たかだか1万円ほどの乾燥器の威力は計り知れません。感謝してもしきれません。

今まで葉が繁るだけだけで咲くのを知らないシュウメイギクでしたが、今年はなんと花が咲きました。
真夏、酷暑の炎天下に沢山の蕾を見つけて驚愕しましたが、途中でダウンすることなく開花!たくましいですねぇ。『お熱いのがお好き』とは。

ピーマンも茄子もまだ健在です。プランターなので水やりが大変で、まるでモンスターみたいに水を飲みます。





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気象予報士斉田さんと南利幸さんが「モネ」に!

2021年09月14日 | テレビ番組
「おかえりモネ」に、昨日ちらりと姿が映った気象予報士の斎田さん、今日は台詞がありました!モネのプレゼンテーションの場面でした。
いつもニュースの番組でみているけど、ドラマ出演となると、なぜかとても新鮮!

それに最後の「観天望気」の一枚の写真。なんと名前が南利幸さん。以前テレビで親しみやすいお天気キャスターをしていた方では?

きっとあの「南」さんです。写真がレアだもの。
幼稚園生が絵に描くみたいなくっきり太陽。この絵みたいな現象の瞬間を捉えたのは気象予報士ならでは。
斉田さんの登場に合わせて、取って置きの一枚をアップしたNHKの努力を褒めましょう。
この小さな秘密みたいな発見を一人喜んでいます。




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小鹿田(おんた)焼き と『リーチ先生』原田マハ著

2021年09月11日 | 本・新聞小説
アマゾンの送料を無料にするために追加した『リーチ先生』、これがなかなか読みごたえのある本でした。
史実に基づいたフィクションというだけあって、交流する芸術家、文学者が続々と登場してきます。読者が歴史のパノラマを見ているような、そして読み終えたときに気持ちがあたたかくなるストーリーでした。

小鹿田焼き「飛び鉋」の小さな小鉢、バーナードリーチ、柳宗悦、浜田庄司、富本憲吉、民芸運動、「白樺」。これら箇条書きの私の知識が、600ページの物語となって一つにまとまりました。すっきり!


時は1954年、大分県小鹿田(おんた)の焼き物の集落。著名なバーナード・リーチがここに3週間の滞在をするところから始まります。村挙げてのてんやわんやの歓迎のうちに16歳の見習工・沖高市が世話係に選ばれます。
リーチはこの少年に温かく接し、言葉は通じなくても二人は心に通じ合うものを感じます。そして彼の父・沖亀乃介が40数年前にリーチの人生に深くかかわっていたことがわかります。
高市・亀乃介親子は架空の人物ですが、現実感たっぷりにリーチと絡み合います。この名もなき陶工の登場無くしては、生き生きと人間味溢れるリーチの人生に迫ることはできなかったでしょう。本物らしいフィクションの親子・・・ここがマハさんのうまさでしょう。

次章からは場所を東京に移し、年代も1909年に遡ります。沖亀乃介と高村光太郎との運命的な出会いと、高村光雲邸に寄宿してからリーチと出会うシーンがすがすがしく語られます。
リーチは日本の伝統的な陶芸に出会い衝撃を受け、土と炎の世界に深く引き込まれ安孫子に移住。柳宗悦の庭に「安孫子窯」を築きます。登り窯での焼成に試行錯誤する日々がリアルに描かれ、陶芸に疎い私でもしっかりイメージすることができました。

この頃富本憲吉、浜田庄司と出会い「アーツ・アンド・クラフツ」運動や手仕事の大切さを議論するうちに「用の美」に目覚め、日本とイギリスの懸け橋になろうとイギリスに帰ることを決意します。日本にいたのはおよそ11年間でした。

1920年イギリスに帰国。リーチの懇願で浜田庄司と亀乃介が同行します。日本で学んだ陶芸技術を生かすべく工房「リーチ・ポタリー」を建設、浜田庄司の力を得て登り窯も築きました。
自分の目指す焼き物に最適の土を求めて彷徨うさまに、窯を開くための生みの苦しみを見た思いです。
「一生リーチ先生についていく」と心に決めていた亀乃介ですが、別れは突然にやってきました。
日本で関東大震災が起きたのです。ここでは3年の月日が流れていました。揺れ動く亀乃介にリーチ先生は「君はもう立派な芸術家だ。芸術家として独り立ちをしていかねばならない。ここにいては独自の表現を見つけることはできない。君は一人じゃない。どこに君がいようと、私は、君とともにある」と強く背中を押しました。どんな時でも亀乃介をあたたかく見守り励まし続けてくれたリーチ先生、芸術と師弟愛の心温まるシーンです。

プロローグの部分で亀乃介が帰国してからの足跡が記されています。リーチとの手紙の遣り取りが断続的に続いていたのです。理想の土、面白い焼き物を求めて、日本全土を巡ったこと。新しい陶土や窯に出合うたび、きっとワクワクして、楽しかったに違いなかったこと。高市は父を「高名な陶芸家ではなかったけれど、創ることの喜びを実感していたはずだ。そうだ、心底、陶芸を楽しんだ。そして幸せだったのだ」と追想します。

プロローグの1979年(昭和54年)。高市は、父の恩師でもあり自分の心のパートナーでもあるバーナードリーチに会うために、イギリスのリーチ・ポタリー訪れることを決心します。
父・亀乃介の遺言でもありましたが、リーチ先生に出会ったことをきっかけに高市の陶芸への道は一気に開きました。20代で数々の賞を獲得し、若くして陶芸家・沖高市は確たる地位を築いたのです。
少年の日のリーチとの出会いから25年。高市は陶芸の道をひたすら邁進しました。芸術の最も大切なことは「独自性(ユニークネス)」であることを求めて。
こうして高市は、やっとリーチに会う自信を持ち英国へ発ったのでした。

ろくろを回すリーチの後ろ姿に父の面影を重ねながら、高市は黙って見つめ続けていました。

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少しずつ残った食材で

2021年09月08日 | 食・レシピ
さて、お昼御飯。冷蔵庫には少しずつ残った鶏ミンチ、豚ロース、なすがあります。なすは早く使わないと痛みが進みそう。野菜が値上がりしそうなので買い込んでおいたものです。これだけで何とか作れそうです。 

なすはコウケンテツレシピのとろとろなすを応用して豚肉も入れました。甘味噌仕立てで。
ミンチ肉に福神漬けを刻んで入れ練って団子に。白菜と乾燥こんにゃくを入れて簡易鍋風。
«ニラポン酢»をかけた冷やっこがあれば、私はそれだけでもいいのですが。
この«ニラポン酢は»「ルイガノ旅日記」さんからの情報です。これが絶品!何にでも合います。
«ニラポン酢»(やまでらくみこのレシピ)より
刻んだニラ 1束
おろしニンニク20g
おろししょうが8g
ポン酢100ml
ごま油大さじ5
かつおぶし5g
これを保存容器に入れて混ぜ、冷蔵庫に一晩寝かせます。保存は1か月とか。ご飯にも合いました。
とても重宝する乾燥こんにゃく「ぷるんぷあん」です。熱湯で戻して使いますが、乾燥しているので味が染み込みやすく、すき焼きには欠かせません。
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西條奈加『ごんたくれ』···芦雪と蕭白をモデルに

2021年09月07日 | 本・新聞小説
「ごんたくれ」とはごろつきや困り者という意味を持つとか。最初の数ページですっかり引きずり込まれた『ごんたくれ』です。


『丸いイボイボを描くことなく、簡素な筆遣いだけで蛸の足とわかる····』を読んですぐ、うつむいた蛸の墨絵が思い浮かびました。検索するとやはり長沢芦雪。文中では吉村胡雪となっています。
胡雪は初めて見た応挙の『氷図屏風』に身を粟立たせました。地色の塗られていない画面に簡素な線を走らせ、氷に入ったひびだけを横たわらせた絵···。これが胡雪が応挙入門のきっかけとなりました。
やがて胡雪は応挙の第一弟子に成長しますが、胡雪の個性が出始めて、大胆・抽象・突飛な構図は応挙からだんだん離れていきました。
しかし応挙はそれを疎んじることをせず「おまえの才だけは、おまえの手で伸ばしてやりなさい」と寛大でした
胡雪の喧嘩の相手が深山筝白(曽我蕭白)。会うたびに喧嘩になる二人ですが、絵師としてはお互いに認め合っています。ぶつかり合い、傷つき、苦悩の中から自分の世界を作り出していきますが、その道は交わることなくそれぞれの道を歩いていくという二人の「ごんたくれ」です。

二人を取り巻く円山応挙、伊藤若冲、池大雅、月渓(呉春)、与謝蕪村・・・たくさんの実在の絵師が登場し交錯します。京都画壇最盛期の画家たちの生き方を浮き彫りにした群像小説という感じです。

絵師と作品名が登場するたびに、検索しながら読み進むのはとても贅沢な楽しみです。
絵の説明の言葉が実に的確で、作品を検索して自分のイメージした絵と似ている時など、こんな「当たり」がまた嬉しくなります。

『ごんたくれ』は友人がオススメと郵送してくれた文庫本で、私には西條さんの作品は初めてでした。すごい作家に出会ったものだと興奮しました
検索したついでに、気になった絵を編集しました。これを見ながら返却する前にもう一度読もうと思っています。

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ののじピーラーのキャベツで巻き巻き & ピーマンの焼き浸し

2021年09月04日 | 食・レシピ
ドラマでなく、本物の感動をよびながらパラリンピックの競技が進んでいきます。解説もきめ細かくて分かりやすく、初めてパラリンピックの面白さを知りました。今、国枝選手の決勝戦が始まりました。

ピーマンの焼きびたしは今日の新聞から。肉巻きは、千切りキャベツをマヨネーズで和えて豚肉に巻きこんがり焼いただけ。タレで絡めるよりさっぱりしています。
酸辣湯は万能むね肉を使いました。むね肉を塩・かたくり粉・オリーブ油で揉みこみ冷凍していたものです。何にでも応用がきくし、むね肉なのにパサつきがなく柔らかいのです。
焼きびたしはとても優しい味です。
①フライパンにごま油を中火で温め、ピーマンと千切りしょうがをしんなりするまで炒めます。
②❮だし150mg、しょうゆ・みりん・酒各小さじ2、塩少々❭を入れてひと煮立ちしたら、そのまま30分置いて味を馴染ませる。

この時期ピーマンは値上がりの影響を受けてないので、お助け野菜です。
スーパーのかごにキュウリが1本残されていました。今1本200円!店員さんが「誰か忘れてますよー」と叫んでいました。
ご飯は、乾燥小粒黒大豆と米を炊飯器に入れ普通に炊いたものです。別に茹でる必要がないので手間が省けます。

ハイボール。グラスいっぱいに氷を入れ、ウィスキーを注いでマドラーで手早くよくかき混ぜます。ソーダ水をマドラーに添って静かに注ぎ、マドラーで「1回、縦方向に」混ぜます。
❮ ウィスキー:ソーダ水=1:3 300mlグラスならウィスキーは30ml ❭
今まで適当に作っていたけれど、新情報で作りました。美味しい!!!
焼酎のレモンサワーは最初は爽やかで美味しいのですが、続けていると飽きてきます。甘いからかな。


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