新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

アジサイ「夢てまり」

2018年05月27日 | ガーデニング

2度の瀕死の状態からよみがえったアジサイの「夢てまり」。5年前青色に惹かれて買ったのがいつの間にかピンク色になってしまいました。園芸店でアドバイスを受けて赤玉土、腐葉土、ピートモスの酸性土壌の土づくりをして今年に備え、開花を心待ちにしていました。

ところが、ところが咲いたのはほとんどがピンク・・・。 

若干の青色の花だけ切り花にしたら、日を追って色に透明感が出てきて、程よい色合いになりました。


  
それでも納得できずに土壌酸度計を購入して土の状態を計測すると、なんとも非情な値でした。
計器の赤色の部分が酸性、緑色はアルカリ性で、本来なら赤色部分に針が収まるはずでしたが。下記の右の写真が購入当時の青色です。
 

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今日は千秋楽。栃ノ心がどうなるか気がかりだし、6時からはBSで「西郷どん」が始まります。30分間で夕食の支度・・・、となると得意の時短料理。
天ぷらは揚げたものを買ってきて、茹で野菜のサラダと常備菜のわかめの茎の佃煮、それにビックリの茶碗蒸し。これ、美容院で聞いたお味噌汁の残り物を利用して茶碗蒸しにするというものです。
「え~っ!」と思いましたが、時短にしてはかなり美味しくいただきました。テーブルに出す時は、そ知らぬふりをして・・・。
   

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映画 『 モリのいる場所 』

2018年05月25日 | 映画

シンプルな輪郭線と美しい配色で平板に塗られた、写実以上に、本物以上にネコの存在感を与える絵、熊谷守一「猫」1965年。一度目にして以来ずっと脳裏に焼き付いている絵です。
その熊谷守一氏の晩年の静かな日常が、味わい深く、ユーモラスに描かれている『モリのいる場所』が上映されています。
  

展覧会場の3個の白い物体と柄のとれた包丁の絵。それを不思議そうに見つめる品のいい老人の「この絵は何才の子が描いたのですか?」という問いかけ・・・。林与一さんの役作りは完璧でした。そう、あの懐かしい昭和天皇のありし日のお姿がよみがえりました。

冒頭のこのシーンが守一氏(モリ)の絵の全てを物語っていました。映画の素晴らしい導入に感じ入りました。

塀に囲まれた雑木と草花と小さな池と平屋のある空間が「モリのいる場所」。決して広くはない庭を散策するのが日課で、30年間家から出ることのなかったモリの人生のすべてです。

著名人であるため朝から訪問客が絶えず、飄々と自分の世界に生きるモリに代わり応対するのは妻とお手伝いさん。この3人の会話の間の取り方、動作の間の取り方に静かな感動と面白味が広がります。
時流に無頓着なモリの言葉に「ああ、そうですかぁ~」と返す妻。決して無視するのでもなく、軽視するのでもなく、受け流すのでもなく、正面からキッと受け止めるのでもなく、50年を共にした夫婦の間にしか通じない独特のイントネーションの台詞が実に絶妙です。この台詞は樹木さんしか演じられないかもしれません。私もいつかこんな風に「ああ、そうですかぁ」と言えるようになりたいな・・・。言えないだろうな・・・。
随所にユーモラスな会話や動作が出てきて、見るものの心をほんわかと明るくしてくれますが、それは守一氏の絵にも通じるものだと思いました。ムダを削いで削いで単純化した絵には、どこかユーモラスで温かさを残しているのです。

空気のような透明感のある夫婦の佇まいには、艱難を乗り越えた50年の夫婦の、得も言われぬ人生の味わいがそこはかとなく広がります。
平日の映画館内はシニア族が多く、時折こぼれる笑い声に、自分達の人生を重ね合わせて共感し、共有できることに安心します。

山崎努と樹木希林の表情としぐさと会話があれば、ストーリーはなくてもそれだけで満足できる映画です。脇を固める俳優の演技の見事さもあると思いますが、本当に飽きさせない映画でした。
熊谷家の訪問者たちの会話の中に、当時のテレビの人気者の名前や時勢がうかがえて、温かい昭和がほのぼのとよみがえり親しみを感じます。
淡々と展開する熊谷家の夏の一日が、見る者の心にじんわりとふんわりと感動を広げてくれる秀逸な映画でした。

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肥前さが幕末維新博覧会

2018年05月20日 | 歴史

今朝、洗面台の鏡を見ながら唐突に頭に浮かんだのが「佐賀へ行こう!」。夫は終日お出かけ、天気はいい、気温も上がらない・・・。今、「肥前さが幕末維新博覧会」が開催されており、のんびり街歩きをしようと思い立ちました。
高速バスで80分で到着。県庁展望レストランで伊万里牛のランチで腹ごしらえをしてから街中に散らばる会場を訪れます。 

★ 幕末維新記念館 佐賀藩の歴史全体をアニメを交えた大型スクリーンで紹介。 
★ リアル弘道館 幕末維新期の佐賀の偉業と躍動の母体となった藩校「弘道館」を、見て、体験。
★ 葉隠みらい館 佐賀の風土に溶け込んだ葉隠の本質に触れます。
★ 旧古賀銀行 鍋島家の資料とカフェ   
★ オランダハウス 西洋の技術を導入するきっかけとなったオランダとの交流を深めるための施設
★ 徴古館 県内初の博物館。現在は佐賀藩主・侯爵鍋島家に伝来した品々を紹介する博物館

   
佐賀にはゆったりとした時間が流れています。建物も威圧的でなく、押しつけがましくなく、優しさが伝わる街です。

   
旧古賀銀行は鍋島家の資料が展示されていますが、その一角はカフェになっています。

佐賀駅までの歩道や公園には、佐賀出身の偉人を巡るモニュメントが25像あります。  
 直正の教育担当・古賀穀堂、10代藩主・鍋島直正、蘭学を導入した武雄領主・鍋島茂義

  
   枝吉神陽、赤十字社の基礎を築いた佐野常民、北海道開拓の父・島義勇

  
   早稲田大学の創設者大隈重信、外務卿・副島種臣

  
  司法制度の基礎を築いた初代司法卿・江藤新平、初代文部卿・大木喬任

他に東京駅の設計者・辰野金吾、近代医学の祖・伊藤玄朴、森永製菓の創業者・森永太一郎、江崎グリコの創業者・江崎利一、『次郎物語』の著者・下村湖人・・・などなど。

福岡藩と共に長崎警備に当たった佐賀藩は、相次ぐ外国船来航に危機感を覚え、反射炉の築造、大砲の製造、三重津海軍所(世界遺産)や実用蒸気船「凌風丸」を建造して強大な軍事力を備え、幕府や朝廷からは一目置かれました。
しかし幕末の政局には加わらず、戊辰戦争の勃発でやむを得ず参戦します。その後は大隈、大木、江藤、副島が政権に参加していきます。
なぜ幕末の争いに加わらなかったのか。今までは直正が「消極的」と解釈されていましたが、展示では「国内で争っている場合ではない」と最後まで戦いをのぞまなかったことが取り上げられていました。

徴古館では、直正が戦いをのぞまなかったのは、幼い時に受けた教育の為という資料が展示されていました。「一味同心」、藩主も庶民も協力して一つになれば、鍋島家も藩も続いていくという事です。

司馬遼太郎の『アームストロング砲』、『肥前の妖怪』を読んでいたので、作品の中の人物に出会えたような、体温を感じるような身近さをおぼえました。

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「折れた時」の補修のテープ

2018年05月09日 | 住まい&掃除

十数年来重宝しているピンチの時のテープがあります。イギリス製の「マジックラップ」は接着剤のついていない 2.5㎝ × 5m の合成ゴムテープ。約3倍に引き延ばして、色々な形の物にピッタリ吸着させて使います。1000円ぐらいだったかな。

使用方法は、ゴムテープを巻き付けたいものに当て、テープの幅が半分の幅(約3倍の長さになります)になるまで引き延ばし、きつめに重ねていくように巻きます。巻き終わリは切るか、引きちぎり、端をピタリとくっつけて留めるだけ。不思議な不思議なテープをとても気に入っています。

孫が2才の頃、電話機の傍のフレキシブルライトを面白がってギイギイ動かしていたら根本がポキリ!とりあえず、割り箸を添え木にしてテープを巻きつけて応急措置。以来8年も経ちます。それほどしっかり固定できるのです。



お風呂掃除用ブラシのヘッドの部分がポロリと外れました。新しく買い直したので「燃えないゴミ」容器にポイ!しかし、ヘッドが角型のブラシは使いにくく丸型に買い直そうと探しましたが見つけられません。

とうとう処分したブラシを回収して、テープでぐるぐる巻きにしました。成功!しっかり固定できて、もう2か月も使っています。洗剤なしで汚れがきれいに取れるし、丸型なので浴槽も傷つけません。

テープは残り少なくなりましたが、次の新品がなかなか見つからずに困っています。


ぽっきり折れた伸縮する孫の手もよみがえりました。

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ハンミョウ…・・・『砂の女』

2018年05月07日 | 本・新聞小説

最近、庭で3度ほど珍しいあやしげな虫を見ました。新種?カラフルでふわっと1mぐらい跳び、近づくとまた1m位跳びます。虫の苦手な私は、半分見て半分目を背ける…といった感じでしたが、その時に脈絡もなく頭に浮かんでのが「ハンミョウ」という虫の名前。たぶん初めて見た虫だから、見たことのない虫「ハンミョウ」と結びつけたのかもしれません。

「ハンミョウ」は、ずーっと以前読んだ「砂の女」の冒頭にでてきました。昆虫を探しに砂丘に向かう教師が追い求めたのが「ハンミョウ」で、私は初めて聞く名前でした。(厳密に言えば、ハンミョウ属の「ニワハンミョウ」ですが)

「ハンミョウ」は事あるごとに私の頭に浮かび、口をついて出ました。ストーリーの不可解さとともに、私には幻の昆虫だったのです。
「砂の女」の不可思議な世界を思い出しながら「絶対にハンミョウに間違いない」と、なぜか根拠のない確信のようなものが広がりました。
ネットで調べると「当たり!」。私が見た虫はまさに「ハンミョウ」でした!数十年来の謎が、思いがけない形でやっと解決したことは喜びでした。この虫を追ったが故に、教師はアリジゴクのような砂の穴でもがき苦しむことになったのです・・・・・・。

現実でありながら、現実離れしたストーリーにまた引き戻されて、もう一度読み直しています。安部公房はやはり難解です。眠る前に読むものだから怖い、不安な夢を見るこの頃です。

          
               ハンミョウの写真はネットからお借りしました

ところで、「ハンミョウ」は近年生息地が減少しており、県によっては絶滅危惧種に指定されているところもあるそうです。でも「私は見た!」。幸運なチャンスでしたが、それ以降は見ていません。
ニワハンミョウはもっと地味な色ですが、カラフルの方が神秘性を添えてストーリーにも合いそうな気が・・・。

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連休も終わり・・・

2018年05月06日 | ガーデニング

ゴールデンウィークといっても孫たちのスケジュールの関係で、年々逗留も短くなっています。今回は2泊3日。たくさん食べて遊んで、帰る日にはかなり落ち込んでいました。気持ちがわかるだけにこちらも辛いです。それでも最後にフォンデュ料理で大満足のようでした。

里帰りの折に門を入れば花いっぱい…というのが娘の「常識」。花は年中咲くものと思っているらしい。「わ~ぁ、いっぱい咲いているね」が感想。もっと他に言葉はないのかしら???

若き頃の私もそうでした。花の咲いた植木鉢を買って枯れたら土ごと燃えないゴミへ。花を育てることは全く興味もなしといった具合でした。
ガーデニング事始めは40代後半。通信教育の添削の仕事の目の保養のために、2階のベランダに朝顔の鉢を置いたら、咲くわ咲くわ!2本の苗から100個以上も咲いて、そこでガーデニングに目覚めました。パッチリと!

もう20数年も経ちますが、いまだにじっくり園芸の本を読んで極めるという訳ではなく…。それでも庭にはたくさんの花が咲くようになりました。

  

  

  

紫色の花、もらったのか、買ったのかわからないままに、毎年こぼれダネがたくさん花を咲かせます。連作はダメなようで、調べた結果は「チドリグサ」でいいのかな。私のお気に入りの花です。
スィートピーの白が赤よりかなり遅れて咲きました。白色の方が好きですが、対比できる赤がないとその美しさがわかりかねるようです。
庭の角っこに植えていたラベンダーが、昨年は咲かなかったのに今年は驚くほど花をつけました。イングリッシュラベンダーはなかなか育ちにくくて、夏にも強いフレンチラベンダーにしました。


連休が明けた明日はクリムスンクローバーを抜き取ります。最初はかわいいイチゴ状の穂先が、穂が延びて赤色が抜け緑色になってエノコログサみたいになってしまいました。タネをまき発芽したタネがほとんど育ったので、その見事さに最初は嬉しい悲鳴。今はガッカリ度の大きい悲鳴。

ゴーヤのネットを張った際に傷つけたのか、1本の苗の生長点が折れていました。様子を見ているけどなかなかわき芽が出ません。植え直しかな…。1本300円の接ぎ木苗だからがっかりです。

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ドイツ映画 『嘘つきヤコブ』

2018年05月02日 | 映画

近くの大学の市民講座、ドイツ語学科の「映像にみるヨーロッパ」の今期最初は『嘘つきヤコブ』でした。1974年に制作された東ドイツの映画です。

「DEFA70周年 知られざる東ドイツ映画」特集が、全国的に美術館、大学などで取り上げられ、静かな話題を呼びました。その中の一つがアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた『嘘つきヤコブ』です。

   

《あらすじ》

第二次世界大戦中のポーランド、ユダヤ人ゲットーの中。ヤコブはひょんなことからナチスの見張り所から聞こえてきたラジオで、ロシア軍が数十キロの所まで侵攻し、ドイツ軍が苦戦していることを耳にします。

その衝撃のニュースを、ヤコブは「隠し持っている禁制のラジオで聞いた」と嘘をつき仲間のひとりにこっそり教えました。強制収容所への移送の恐怖と絶望の中にいる人たちにとり、ロシア軍が助けに来てくれていることは一条の光、希望に繋がり、あっという間に皆の知るところとなってしまいました。

皆はニュースの続きを聞きたがります。ヤコブはラジオを持っていると嘘をついたことに戸惑いを覚えます。最初の嘘が次の嘘を、また次の嘘を呼び起こし、ヤコブの苦しい作り話はどんどん広がっていき、皆を喜ばせ希望を持たせることになりました。

しかし、皆は事態が進まないことでヤコブに不信感を持ち始めました。それと時を同じくして、ナチスはユダヤ人に全員集合の張り紙を出します。このことは他ならぬ恐れていた強制収容所移送を意味しました。

ゲットーの不安の中での希望の嘘、この嘘がよかったのか、悪かったのか・・・。

暗い移送車の中から見る真っ青な空と白い雲。それはヤコブが可愛がっている孤児のリサに話してやった童話の中の景色と同じでした。

何も知らない純真なリサは、その光景を見て大喜びします。移送車は大人達の絶望の塊を乗せて収容所に向かって、事務的に機械的にただひた走ります。つらい映画でした。

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スマホからの投稿は、画面の不用意なタッチで3度も消えました。その都度新しく書き直して・・・。長い文章はパソコンの方がいいのですが、手元で投稿できる便利さの魅力は大きいものです。

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「おから」の成りすまし・・・

2018年05月01日 | 食・レシピ

昨日のおやつのおからケーキ、夫には好評でした。しかし、夕食に作った卯の花煮は案の定ほんの一口だけ。美味しさが分からない・・・とおからが嫌いなのです。結果が分かっているのでほとんど食卓には上りませんが、私がどうしても食べたくなるときがあるのです。

ひとりでは食べきれない、捨てるには忍びない。このときひらめいたのが「成りすまし」料理。

ハンバーグのタネと混ぜて肉団子にし、もち米をまぶして蒸し、辛子醤油で食べる。辛子の味でごまかす!要するに、いつもの料理に知らぬふりして混ぜるのです。

もう一つはトマトをくりぬいて中に詰め、チーズを乗せてオーブンで焼く。チーズの味でこれもごまかせそう!なるほど名案かも。ちょっとトマトが小ぶりでしたが。

トマトのくりぬいた分と蒸し大豆で、大豆とトマトのスープにしました。ハーブソルトでグンと味がこなれます。

「美味しい ! 何肉 ?」とOKサインが出ました。 私の答えは「牛肉」。「牛肉のみ」と言ったわけではないので、あながち嘘ではありません。

卯の花煮を混ぜたことは、気づくまで言わない方が本人は幸せのはず。言ったら、先入観に負けるでしょうね。

「何でもありー」と、料理の発想が大胆に、無神経に、雑になっていることに心がチクリ。

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