新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

映画「十戒」と民族の移動

2023年09月17日 | 映画
この映画が町の映画館に来たのは60数年前。小学生だった私は留守番で、両親と姉の話す「海が割れた」という壮大な感想を、興味深く不思議な思いで聞いていました。

それから60数年、BSシネマ「十戒」の録画を見て、ヒントになる本を繋げながらやっとモーセの出エジプトを理解できました。

夏休みに来た孫が読んでいた『民族から解き明かす世界史』と、阿刀田高『旧約聖書を知っていますか』が参考になりました。

映画では最初からヘブライ人を奴隷として扱っていましたが、文庫本によれば、その3~400年前、ユダヤ人が飢饉が元でエジプトに大量に移動した時期があったのです。エジプトでユダヤ人が富み栄えたため、エジプト王の怒りを買い、苦役が強制されたのです。ユダヤ人は自分達の神の出現を固く信じてエジプトに同化することを拒んでいたのも敵視された原因です。
奴隷的な惨めなユダヤ人を救うために、彼らを率いて「出エジプト」を行ったのがモーセです。
エジプトを脱出した後、モーセはシナイ山で神から「十戒」を授けられ、そこで神とユダヤ人をの関係が確立していきます。この後を託されたヨシュアはカナンの地を目指します。そして40年をかけてカナンにたどり着きます。まさに民族の移動の戦いです。

作者は人間の活動の本質は「移住」と「移動」にあり、さまざまな移動と融和、同化を繰り返しながら歴史は今日に至っているという視点が面白いです。
カナンを目指して40年間彷徨ったとよく聞きますが、彷徨ったのではなく、年月をかけた民族の移動だったのです。納得、納得。
今年もブラムリーが手に入りました。生食すると顔が歪むほどに酸味が強いリンゴです。もともと調理用ですが、酸味を好む私は少しだけ生食します。
700gを煮詰めて500gのジャムに。
早速パイを作りましたが、卵黄を塗りすぎて焦げてしまったので、軽くこそぎ落としました。酸味の強いブラムリーはパイにぴったりです。
しっかりした味のトルコ茶が合いました。




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『アラバマ物語』BSシネマより

2023年06月25日 | 映画
2時間のBSシネマ『アラバマ物語』は感動的でした。夫にも勧めて一緒に見たので2度も観ることになり、これで安心して録画の削除ができます。

物語の舞台は1930年代、まだ黒人への差別が色濃く残るアラバマ州。10歳の息子と6歳の女の子を育てる父親(アティカス)をグレゴリー・ペックが演じます。
冤罪の黒人(トム)の弁護を担当したことから、父親も子供も白人から嫌がらせを受けます。
アティカスの法廷での弁護は誠実で説得力のあるものでしたが、陪審員全員が白人で有罪となります。
子供たちも法廷の黒人席でこの成り行きを見守っていました。子供の目でみた人種差別は怖く恐ろしいものに見え、深く傷つきます。

アティカスは控訴では絶対に勝つと自信を持ってトムを力づけますが、状況に耐えきれず脱走を図ったトムは射殺されます。
無害なものを殺すことは悪いこと(ツグミを殺すことは罪なこと)だと父親に教えられた兄妹は、全く反対のことが起きる世の中にやりきれなさと切なさを感じます。

もう一つ大事な存在が隣人ブー。世間は彼を危険視して近づかないようにしていますが、子供たちの好奇心には純粋な心がありました。これが子供たちが殺されかけたときに命を救ったのです。

父と子、兄と妹、友達も入れた3人組、黒人家政婦とのつながり方がとても自然で本当の家族のようでした。特におてんばな女の子の旨さは天性のものだと思いました。
久しぶりにBSシネマの名画だと感動したら、グレゴリー・ペックはこの映画でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞の主演男優賞でした。

シネマを見ながらのおやつはこれです。

シネマを見る前に、米粉のケーキを焼いておきました。
「もう一つ」と手を出した夫にダメ!材料の砂糖の量を知っている私は、それをイメージしただけで反射的にダメ出しです。皿のケーキは写真を撮るためですから(^^;)))


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42 42 42 42 42 42 ・・・・・・

2023年04月20日 | 映画
去る15日、大谷選手の背番号が17から42に変わっています。
みーんな「42」です。MLBのことに詳しくない私には、名を残した選手に敬意を表しているのだろうぐらい・・・の知識でした。(写真はネットからお借りしました)
この数日後、BSシネマを見て「背番号42」の感動的な回答を知ることができました。

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映画『42~世界を変えた日~』
1947年、ドジャーズのGMリッキーはニグロリーグに所属していたジャッキー・ロビンソンを見いだし周囲の大反対を押しきって彼を採用します。
白人選手400人のうちに1人だけを黒人選手に変えたのです。彼にひとつだけ出した条件は「どんな差別や罵倒にも決して手を出さないこと。それに耐える勇気を持つこと。そうすれば必ず周囲は変わっていく」。

彼の入団はドジャースの中にも、相手チームにも、観客にも大きな波紋を呼び起こします。あからさまな死球、相手チーム監督からの罵倒、ロッカールームでの差別、新聞の差別記事。
球場で、街で、手荒い差別を受け何度もくずおれそうになりますが、リッキーは強い心で説得します。「耐えろ!相手を変えられるのはプレーだけ。プレーで打ち負かせ」。当時の街中での黒人差別は目も当てられないほど激しいもので、それがルールになるほど当たり前のものでした。

GM・リッキーの大学時代に、チームメイトに能力のずば抜けた黒人選手がいました。しかし彼を差別から救ってやれなくて、野球から去っていった友人に対する苦悩と後悔をリッキーはずっと持ち続けていました。その思いがジャッキーを採用した原動力だったことを打ち明けられます。
その言葉に心を動かされ、ジャッキーも耐え忍び、グラウンドで必死にプレーします。GMもジャッキーも「耐える」勇気を振り絞ったのです。その姿がやがてチームメートを変え、他球団を変え、観客の意識を変えていきます。

1947年4月15日がジャッキー・ロビンソンのドジャーズデビューの日。彼の「背番号42」はメジャーリーグでは永久欠番ですが、数々のタイトルを獲得し「人種の壁」を破って大活躍したたことを記念して、この日だけ全ての選手が「背番号42」をつけてプレーする日になっているのです。

WBCで白人、黒人、アジア人と、何の問題もなくプレーにだけ専心する選手たちの姿、そして選手たちのずば抜けた能力に歓声をあげる観客の話題はいまだに放送されています。面白く楽しく観客を魅了する野球にはこのような辛い時代があったのです。

🍲  🍲  🍲  🍲  🍲  🍲

「あさイチ」で放送していた体にいいと言われる繊維をいっぱい取り入れた料理です。麦飯です。

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2月の「BSシネマ」より

2023年02月25日 | 映画
2月の「BSシネマ」の心に残ったのが下記の3作です。NHKの「映画カレンダー」の解説をそのまま引用させてもらいました。

★「チップス先生さようなら」
イギリスの寄宿学校の教師チップスは生真面目で教育熱心だが、生徒たちは、どこか堅苦しいと感じていた。そんなチップスが突然、舞台女優のキャサリンと恋に落ち、結婚することに。校長はじめ学校中が驚くが、キャサリンはたちまち生徒たちの人気者になってしまう····。ピーター・オトゥールが教師を演じる名作ミュージカル。

★「ジャイアンツ」
ジェームス・ディーンの最後の作品。テキサスを舞台に、東部の令嬢レズリーが大牧場主ビックと恋に落ち、価値観や習慣の違いを乗り越えていく姿を重厚に描く大河ドラマ。ディーンが演じるのは石油採掘に夢を描く牧童ジェット・リンク。レズリーを演じるのがエリザベス・テイラー、ビックを演じるロック・ハドソンなど豪華スターが共演。アカデミー賞9部門にノミネート、ジョージ・スティーブンスが監督賞に輝いた。

★「レナードの朝」
ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムス共演。実話を元にした感動のドラマ。1969年、ブロンクス。精神障害で身体も自由に動かせない患者たちの病院に医師セイヤーが赴任する。セイヤーは患者たちがボールを受け止める反射神経があるのを発見し、30年間も半昏睡状態のレナードに新薬による治療を試みる。ある日レナードは奇跡的に目覚めるが···。2大名優の名演技が光る。

NHKも手持ちのフィルムが底をついたのか、再放送、再々放送が増えてきました。「レナードの朝」は2度も見ました。1本を通して見ることはなかなかできませんが、録画を空いた時間に繋ぎながら見られる便利な我が家映画館です。
🥗  🥗  🥗  🥗  🥗  🥗  🥗  🥗  🥗
生野菜のサラダを夫が好まないので、少量でも熱を加えたサラダになってしまいます。

年を重ねることに、柔らかいものが美味しくなってきました。お子様と同じくハンバーグが好きになってきました。それも煮込みが。

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BSシネマ『グリーンブック』 アカデミー賞作品賞

2022年11月26日 | 映画
1962年のアメリカ、実話に基づいた話です。2019年アカデミー賞作品賞です。

黒人の天才ピアニスト、ドクター・シャーリーの演奏ツアーに、運転手として雇われたイタリア系移民のトニー・リップが同行。2ヶ月かけて南部を回るのですが、黒人とイタリア系白人はお互いになかなか馴染めない関係でした。
出発する時レコード会社から渡されたのが「グリーンブック」です。黒人専用のホテルやレストラン等の施設のガイドブックでした。これが絶対に必要なほど人種差別のきつい「Deep South 」だったのです。

トニーも黒人に差別的な目を持っていましたが、最南部の差別は理不尽なものでした。コンサートは大成功でも、そこのレストランには拒否され、トイレは戸外の掘っ立て小屋、楽屋さえ物置だったのです。しかしドクターはいつも冷静に対応しました。「暴力に訴えたら敗けだ」と。


トニーはそんな差別に人間として激しい怒りを覚え、暴力で訴えることもありました。
ドクターはトニーが心から自分を守ろうとしていることを知り、トニーもドクターの能力や人格や美しいマナーを認め始め、お互いに心を開いていきます。

「アメリカ北部でならチヤホヤされ3倍の金を稼げた。だから自らここに来た」なぜか?
それはナット・キング・コールがバーミングハムに招かれたとき、白人の歌を歌う彼が数人の白人男性に袋叩きにされたという苦い過去がありました。「才能だけでは十分じゃない、勇気が人の心を変えるのだ」という強い信念を持ってのツアーだったのです。

ロードムービーさながらにいろいろな困難を切り抜け、クリスマスイブには大雪の中をどうにかニューヨークの自宅に帰り着きます。トニーは家族のパーティーにドクターを誘いますが断わられました。
ドクターはカーネギー・ホール最上階の高級アパートで孤高の一人暮らしでした。その孤独な空気に耐えられず、勇気を持ってトニーの家を訪れます。ドクターもトニーも2ヶ月間で変わったのです。
普段は「ニガー」と蔑視していた家族も、トニーを見た途端に気さくにパーティーに迎え入れます。楽しく和やかなシーンで終わったのが救いでした。

2019年アカデミー賞では、作品賞ばかりでなく脚本賞、孤高のピアニスト役が助演男優賞です。
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BSシネマ『パリは燃えているか』

2022年10月16日 | 映画
タイトルばかり耳にしていて、やっと観ることができた映画です。市民とドイツ軍の戦闘場面をウクライナと重ねて、やるせない思いで見ました。
4年半のナチスによる占領からパリを解放しようと立ち上がったパリ市民と連合軍の一週間の物語です。
ヒトラーの有名なセリフ「パリは燃えているか?」が、聞く人のいない電話口で空しく連呼されるところで映画は終わります。


1944年8月、占領下のパリに連合軍が迫っていました。
レジスタンス活動家たちも動いていましたが、ド・ゴール派と自由フランス軍の間に軋轢が生じて一枚岩ではありません。

ドイツのパリ軍事総督コルティッツは、ヒトラーに命令されます。
「我が軍の新兵器はもうじき準備が整う。それまで何があろうと連合軍の手にパリを渡してはならぬ。市民を厳しく取り締まり、情けは一切無用だ。従わないものは殺せ。パリを守れなければ燃やしてしまえ、全て焼き払え」と。
(新兵器って原子爆弾の事だと思います。完成がアメリカに前を越されました。ドイツが先に完成させていたら世界はどうなったかと考えると身の毛がよだちます)

しかしコルティッツ総督は中立のスウェーデン領事を呼び「パリ壊滅を避けたいならド・ゴールを呼び市街戦を終らせるしかない。市の通行許可書を渡すから何とかしてくれ」と暗に解決案をほのめかします。驚いた領事は思ってもない言葉に、「何故そんなことを」と驚きます。
コルティッツは「総統は正気を失っている。会ったときわかった。パリを破壊すればドイツが勝てるというなら私の手で街に火をつけるが、我々は負ける」と。パリの人々と1300年の歴史建造物を破壊することにためらうナチス軍人もいたのです。コルティッツはそういう意味で名を残しました。

四年半、クモの巣に覆われた教会の鐘が鳴り響きました。ここにドイツは連合軍に降伏したのです。

レジスタンスの内部抗争をはらみながらも、危機一髪のところでパリは救われたのです。アメリカ軍と人民軍のパリ凱旋は当時の記録映像を交えながら迫力のあるものでした。

凱旋する本物の映像で、ド・ゴール将軍の顔も見えます。

1966年製作時、この映画の「パリは燃えているか」の意味を私は理解出来ていませんでした。
パリを何度か訪れたこともあるし、もう一度チャンスがあるなら「パリ」を選びます。それほど魅力のある街が破壊されなかったことを改めて嬉しく思います。





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BSシネマ『英国王のスピーチ』

2022年09月22日 | 映画
エリザベス女王の国葬がとりおこなわれた同じ日に、女王の父ジョージ6世の実話に基づいた映画『英国王のスピーチ』が放送されました。
右端が子供時代のエリザベス女王、2人目がマーガレット王女です。


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ジョージ5世の次男として生まれたアルバート(後のジョージ6世)は王族として厳しく育てられ、4、5歳の頃から重度の吃音に悩まされます。

妻エリザベス妃は夫アルバートが吃音症を克服するよう医師の間を奔走しますが治療法は見つかりません。そんな時に言語療法士ライオネル・ローグに出会います。
吃音は治らないと諦めているアルバートに「生まれつき吃音の子はいない」とライオネルは断言します。ライオネルが治療で求めるのは信頼と二人の対等の関係です。

彼の治療法は度肝を抜くものでした。アルバートのヘッドフォンに大音量の音楽を流し、自分の声が聞こえない状態で本を朗読させその声を録音します。(このとき流れるのがフィガロの結婚)
その結果に納得の表情のライオネルとは裏腹に、アルバートはこの治療法は無意味だと怒り信頼関係を結べないままに帰ってしまいます。

父ジョージ5世が亡くなり後を継いだ兄エドワード8世でしたが、離婚歴のあるシンプソン夫人との結婚を選び、1年も経たないうちに国王を退位します。
その後を継いだアルバートがジョージ6世ですが、決して望まなかった王位の重さに彼は泣き崩れます。王位継承のスピーチも失敗に終わります。
そしてアルバートは再びライオネルを訪ね、謝罪してまた特訓に励みます。
戴冠式の準備中に、アルバートはライオネルがドクターの資格を持ってないことを知り詐欺師だとののしります。
ライオネルは「確かに研修経験も資格もない。しかし沢山の経験の中から学び多くの人を回復させてきた。運動や療法も必要だが心の治療こそ大切だ。私の役目は患者に自信を持たせ、友が聞いていると力づけることだ。私は一度もドクターと名乗ったことはない。L・ローグ言語障害専門が表札だ」と説きます。怒鳴り合うほど激しいやり取りの後、アルバートは本音を吐き出しながら心を開いていきます。

この頃ヒトラー率いるナチスがイギリスに開戦宣言をします。ナチスに対して融和を試みたイギリスも為すすべなく開戦に踏み切ります。
国王として国民に一致団結を図るスピーチをする事になりました。王のスピーチが必要とされる時代背景があったのです。9分間の長丁場、二人で特訓します。

当日、二人だけの録音室でライオネルはアルバートに付き従います。マイクを鋏み、表情で、身振りで、手振りで、スピーチ中のアルバートを励まし続けます。(この時に流れるのがヴェートーベン交響曲第7番の2楽章が重厚さを後押しします。)
最後の方ではいつの間にか吃音の恐怖からも解放され、滑らかな口調で自分の言葉で心からのスピーチをしていました。
スピーチの中味は格調高く、心を打ち国民に勇気を与えるもので、終わるとどよめく賞賛の嵐の中にいました。大成功です。
アルバートはすっかり自信を取り戻し、ジョージ6世として「お手柄だ。我が友よ」とライオネルをたたえます。
1944年、ジョージ6世はライオネルにロイヤル・ヴィクトリア勲章を与えます。それは騎士団の勲章の中で、君主個人への奉仕によって授与される唯一のものでした。

戦争スピーチには毎回ライオネルが立ち会い、ジョージ6世は抵抗運動のシンボルとなりました。
ライオネルとジョージ6世は生涯にわたりよき友であり続けました。

アカデミー賞作品賞、主演男優賞など4部門で賞を獲得した感動の映画です。録画だったので2度も観てしまいました。
英王室は同じ名前が多いので、系図を頭に入れておくと混乱しません。



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BSシネマ『愛と哀しみの果て』1985年アメリカ

2022年08月24日 | 映画
上映時間2時間40分、長いなと思いながら見始めると冒頭からモーツァルトのクラリネット協奏曲が流れ始めました。


ヨーロッパとアフリカの大地、対極にあるように思えますが、美しいアフリカの大自然にはモーツァルトの音楽がこの映画のために作られたかのようにマッチしていました。
デニス(ロバート・レッドフォード)が持ち込んだ蓄音機はモーツァルトを聴くため。その美しいメロディーは緑の森にも褐色の大地にもスーッと吸い込まれていくようでした。

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第一次大戦前のデンマークで裕福な生活を送っていたカレンは心が寄り添わない恋人に嫌気がさし、財産を使い果たしていた彼の弟・男爵ブロルに自分との結婚を提案しアフリカに移り住みます。
ケニアにはカレンが所有していた農園があり、そこで酪農を始めることが夢だったのです。しかしブロルは相談もなしにコーヒー栽培へ切り替えてしまいました。そのうえ勝手に狩りに出かけ家を空けたまま・・・、カレンは次第に不満を持ち始めます。
原住民たちとも親しく接しながら、カレンは一人でコーヒー農園を軌道に乗せるために奮闘しアフリカの生活に生きがいを感じていました。

ケニアに着くとすぐに、サファリの仕事をするデニスやバークレーと出会い親しくなっていきます。
ブロルの勝手な生き方にも関わらずカレンはいつしかブロルを愛し始めていました。しかしカレンが梅毒に感染したことからブロルの浮気がばれ、大きな失望感にさいなまれながらデンマークに帰国し、長い療養の後完治してアフリカに戻ります。
子供が生めなくなったカレンは、現地の子供たちのために学校を建てます。しかしブロルの浮気は直らず、心も離れていきとうとう別居にまで進みました。

一方カレンは次第にデニスに惹かれていき、彼は街の事務所を引き払ってカレンの家に住み始めます。それはカレンが夢見た平穏で幸せな日々でした。
ケニアの高地では育たないといわれていたコーヒーも順調に生育し、カレンも原住民とともに泥まみれになって働く充実した日々でした。

ブロルは金持ちの再婚相手を探してきてカレンに離婚を要請し、正式に離婚します。
束縛の無くなったカレンはデニスに一緒にいたいと結婚を望みますが、デニスは束縛されずに自由でいたいためにサファリの仕事を選んでいたのです。激しい口論になりますが、「他人の人生に引きずられるのはごめんだ」と応じないデニスに、それなら家を出ていってほしいとついに亀裂が・・・。


再び孤独の中をさまよううちに、追い打ちをかけたように大切な農園と工場が火事になり全財産を失ってしまいました。
大戦後植民地になった関係で、職を失った原住民は土地を失うことになりますが、カレンは必死になって原住民に土地を残すように努力しそれが認められました。
やっと家屋敷の整理がつくと、カレンはデンマークに戻る決心をします。

そのことを知ったデニスはカレンの元を訪れます。お互いに想いあっていても求めるものが違っていた・・・と、二人はきちんと別れることを決心します。
帰国の飛行場へは自分の飛行機で送っていきたいとデニスが希望すると、カレンはそれを受け入れます。しかし、その飛行機は二度と戻ってくることはありませんでした。その直前に飛行機事故を起こし帰らぬ人となっていたのです。
カレンがアフリカで得たものと失ったもの・・・、愛と哀しみ。デンマークに帰ったカレンは小説を書き、二度とアフリカの地をを踏むことはありませんでした。

アカデミー作品賞。原作アイザック・ディネーセン『アフリカの日々』
ストーリーの割には長い上映時間ですが、美しいアフリカの景色と動物と音楽で、その長さの意味が分かった気がします。
メリル・ストリープ、ロバート・レッドフォードの主役の二人がすばらしいのはもちろんですが、ケニアの原住民の素朴な人柄と笑顔がとても印象的でした。ケニアは幸せの大地なのかもしれません。

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イタリア映画「ひまわり」

2022年08月11日 | 映画
1970年に公開された映画「ひまわり」の舞台がウクライナということでリバイバル上映され話題になりましたが、今日BSプレミアムで放映されました。

映画は一面に広がるひまわり畑から始まります。ひまわりの花はウクライナの国花だそうです。

ソビエトの東部戦線に送られて、終戦後何年経っても帰らない夫アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)を探すために、ジョバンナ(ソフィア・ローレン)は単身ソ連に乗り込みます。そして写真とわずかな情報を元に探し回ります。

「一面に広がるひまわり畑や麦畑の下には、イタリア人兵士とソ連人捕虜がドイツ軍に掘らされた穴に埋められています。無数の農民、女性や子供たちも・・・」と地元の女性が説明しました。
アントニオは厳寒の荒野を行軍するうちに、仲間の兵士達から落伍し雪の中で行き倒れてしまいます。そこで偶然若い女性に助けられていました。
プラットホームでやっとアントニオと出会えたジョバンナ。しかし見つめ合っただけで言葉を交わすこともなくジョバンナは帰りの列車に飛び乗りました。アントニオには新しい家族があったのです。
戦争に引き裂かれた夫婦の愛が劇的に描かれています。名画です。

リバイバル上映の収益金の一部は、ウクライナの人道支援に使われるそうです。



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疑問の答え・・・

2022年07月21日 | 映画
真っ暗な宇宙に輝くこれは何?

飛行士の宇宙船生活でずっと疑問だったことの答えが、映画『アポロ13』の中に出てきました。
酸素、水、電気·····が長期間保証されるのは当然ですが、排せつ物はどう処理しているのかずっと気になっていました。狭い空間が不潔にならないようにどう工夫されているか。

袋状のものと思っていましたが、どうも金属の筒状のものを使っているようです。それがのたうち回るホースに繋がっていて吸いとられるようです。

貯まった尿を捨てるためにスイッチオン。

仲間の一人が記録しようとカメラを抱えています。結構和やかです。手前のヤマタノオロチみたいなホースがそれです。
なんとなく想像しているのと同じでした。 
冒頭の画面は、宇宙に放出され「芸術品」となった「オシッコ」でした。これは「小」編。「大」編はもっと大変そうです。とにかく船内は清潔に保たれていて良かった!

トムハンクスはどんな役でもこなすベテランですが、今度はほんとに宇宙飛行士になってしまい、なかなか切り替えがききません。

🍴😋🍚🍴😋🍚🍴😋🍚🍴😋🍚🍴😋🍚🍴😋🍚
夕食は、グラタンもチャーハンも肉を使わない、年寄りに優しい料理です。コロナの間に精神状態も変化し、年齢も進み、食の好みと量が随分変わりました。

グラタンにはチキンではなく海老を、チャーハンにはカニかまを使い淡白仕上げです。
今までスイカを好まなかった夫が「美味しいなぁ」と、初めて口にしました。味覚の経年変化か?はたまたスイカ大好きだった義母のDNAが目を覚ましたか?
今まで私がほとんど食べていたので、今年から取り分が減ったーっ(>д<)


 
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BS映画『アポロ13』と『栄光のル・マン』

2022年07月20日 | 映画
おやつの「水無月」を食べながら見た映画『アポロ13』は、SF映画ではなく実話に基づいているゆえに衝撃的でした。
12年前にケネディー宇宙センターを訪れた時は、宇宙開発の進歩に圧倒され、現実なのに異次元のSFの世界にいるような錯覚がしました。現地を体験したことで、映画もイメージが膨らみました。


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映画は1970年アポロ計画、史上3度目の月面着陸を目指して3人の宇宙飛行士が乗り込みます。

しかし途中の爆発事故で計画のスケジュールは完全に崩壊、飛行士たちの命は危険にさらされ、さらに地球への帰還が絶望的になるという世紀の大事故に・・・。かすかに残った電気と酸素と燃料、増え続ける二酸化炭素・・・。
3人を無事地球に返すことに一丸となる管制センターの息詰まる場面、狭い司令船の中での作業、実話に基づいた映画だから見ごたえがあります。結果的には3人は帰還を果たしました。
トム・ハンクスが船長役で、彼以外にはこの役は考えられないほどはまり役です。

1970年に起きた事故で、無事帰還したことはかすかに記憶がありますが、詳しいことは全く知りませんでした。新聞にも出たはずですが。

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『栄光のル・マン』24時間で周回数を競う過酷な耐久レースです。モータースポーツに全く縁のない私が感銘を受けた映画です。

スティーブ・マックィーンがレースドライバーで登場、命を懸けたレースに挑みます。極限に挑むということがどんなことか・・・。

あと少しで国境を越えられるというときにフェンスにオートバイごとぶつけ、また収容所へ逆戻りという『大脱走』でも然りで、終わりはいつもめでたしめでたしではありません。

スティーブ・マックィーンの『タワーリング・インフェルノ』でも消防士役にぴったりで、これも眉間にしわ。夫が「そういえば、彼のキスシーンは見たことないなぁ」と。
『大脱走』以来、彼のファンです。

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夜、洗濯物をたたみながらリモコンを押すと4Kで映画『博士の愛した数式』が映し出されました。
原作を読んで感銘を受けた本ですが、あの本の中の数式をどんなふうに表現するのか気になって見だしたら、つい最後まで見てしまいました。
寺尾聡、深津絵里、吉岡秀隆、子役の斎藤隆成と配役が見事。
林、道、木立、庭の植え込み、自然の美しい映像が話の進行をやさしく包んでくれます。文芸作品という感じです。
長じて数学教師となったルート君が生徒に、博士の思い出と合わせて数式を実にわかりやすく心に響く解説をしていました。数式は美しさなのです。実に優れた脚本だと感じ入りました



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銃撃事件とボディーガード

2022年07月09日 | 映画
安倍元首相の銃撃事件はテレビでほぼ同時進行し、見守る国民に大きな衝撃を与えました。
真昼間、悠然と歩いて安倍さんに近づく犯人の姿が映し出されたのはショックでした。止められなかったのか・・・、今大きな議論の対象となっています。
首相在任8年。国内外の大きな存在として、これからもまだまだ続きがあっただろうに・・・。心よりお悔やみ申し上げます。

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数日前に見た映画《インビクタス/負けざる者たち》がよみがえりました。
これは27年間投獄されたマンデラが、南アフリカ共和国の初めての黒人大統領になるところから始まる話です。
大きなストーリーは、アパルトヘイト廃止後も根強く残る白人と黒人の対立を無くそうと、1年後1995年同国開催のラグビーワールドカップで優勝を目指すというとんでもないマンデラの計画から始まります。
南アではラグビーはアパルトヘイトの象徴として、特に黒人からは嫌われていました。しかし、マンデラは敢えて国民の融和を計るために押し進めたのです。そして事実優勝してしまうというストーリーです。

それはさておき、とても心に残った場面があります。 
マンデラはボディーガードを黒人と白人の「混成チーム」にします。その白人たちは今まで黒人を殺してきた公安の人間だったのです。
反発する黒人ボディーガードに、マンデラは『人を許す心は人間の最強の武器なのだ。許しは魂を自由にし、恐れも取り除く』と諭します。

27年間の長くつらい牢獄体験からにじみ出た思いだったのです。

最初、黒人チームは白人チームを信用していなくて人間関係はぎくしゃくしていました。しかし白人チームの「大統領を全面的に衛る。警備は100%完璧でなくてはならず、1%のミスも許されない」というプロ意識の高さは特殊部隊で訓練されたものでした。

「大統領を護る」という目指す方向でチームは完全に一致ました。同じ方向を見て任務にあたるうち、少しずつ心も近づいていきます。
ワールドカップ会場で数万人の観客から大統領を衛るプロ意識、その緊張感は競技以上に心に焼き付きました。

そのボディガードの強烈な印象がまだ冷めやらぬうちに昨日の銃撃事件。銃規制のない日本の安全神話に身を置いている自分にも気づかされました。

この《インビクタス/負けざる者たち》はクリント・イーストウッド監督。マンデラにモーガン・フリーマン、ラグビーナショナルチームの主将にマット・デイモンが好演します。

映画中のワールドカップラグビーの試合も本物の競技を見ているように迫力があり、マンデラそっくりのフリーマンも見事で、ストーリーも充実した素晴らしい映画でした。

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30数年前に観た《遠い夜明け》は今でも忘れられない映画です。
いきなり、南ア政府軍が黒人居住区をブルドーザーで急襲する場面から始まります。逃げまどう黒人家族たち。この残虐さに胸を締め付けられ、最初から涙腺が弛むストーリーでした。

実話に基づくもので、黒人解放活動家ビコと白人記者ウッズの交友をもとに書かれています。
ビコは投獄、暴行を加えられ獄死。死因の追及を恐れて、解剖も許可されずに遺族にも引き渡されませんでした。
ウッズにも警察の手が伸びてきますが、ビコの死の真実とアパルトヘイトの現状を本にします。
身の危険を感じたウッズは、警察の目を掻い潜り、必死の思いで家族とともに亡命を実行します。
ウッズの乗った飛行機が大空に高く飛び立つところで終わりますが、まだこの時点ではアパルトヘイト廃止が本当に遠い遠いもので、夜明けは全く期待できませんでした。

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それから3年後の1991年「アパルトヘイト政策廃止」が宣言されたのです。私の知識不足もあったのですが、まだまだ遠いと思っていた夜明けがいきなりやってきて信じられませんでした。
夜明け・・・、なんとすばらしい言葉かと胸を熱くした思い出があります。



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映画『7月4日に生まれて』

2022年07月05日 | 映画
同じ日付の日、BSプレミアムで『7月4日に生まれて』が放送されました。実話に基づくもの。オリバー監督。『プラトーン』に次ぐ2作目のアカデミー賞監督賞作品です。

7月4日はアメリカの独立記念日、この日は主人公ロンの誕生日なのです。 
愛国心の強い家族の元で育ったロンは、ケネディ大統領の『国が諸君のために何ができるかを問うのでなく、諸君が国のために何ができるかを問うてほしい』という自由主義を守るために自己犠牲を尊ぶ演説を心に刻みます。

そして1967年、精鋭の海兵隊に入隊してベトナム戦争に従軍します。例によって地獄の戦争。部下を誤射して死なせてしまい、ロン自身も銃弾に倒れ完全に下半身の機能を失いました。
劣悪な野戦病院、本国に帰還しても予算削減で満足な治療を受けられません。

間違った戦争だったとわかったロンはすさんだ生活に陥り精神を病み家庭にも居場所を失い、父の勧めもありメキシコに移ります。

ここでロンは意を決して、誤射したウィルソンの家族に会いにいきます。自分が誤射で殺害してしまったことを告白すると、彼の妻からは「私はあなたを許さないが、神はゆるすだろう」と。母親からは苦しんできたことを理解されます。

このあとロンは車椅子で反戦運動に加わるようになり、ニクソンの再選を目指す共和党大会に向けた大がかりなデモに参加します。





「戦争の相手は抵抗の歴史を持つ農民たちで、独立を得ようと1000年も戦ってきている。そこに政府は騙して若者を送り込んだ。政府は同胞を殺している。これが真実だ。真実を言いに来た。今すぐ爆撃停止、停戦だ」と声高に叫びますが政府の弾圧を受けます。それはテレビにも流れていました。

過酷な現実に向き合い人生の意味を知り、ついに本の出版にこぎつけると反響は大きく、多くの支持を得て民主党大会で演説の機会を得ます。

ラストシーンの演説会場に向かう後ろ姿には、10年間の過酷な現実に向かいあった日々、辛い心と闘った日々、やっと人生の意味を見つけた強さがありました。

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今日のギモーヴはミルク味です。ココアを振りかけました。




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映画「砂漠の鬼将軍」   記録の失念・・・

2021年06月29日 | 映画
自粛生活がなかったら恐らく積極的に見ることはなかったであろう戦争映画。
ロンメル将軍が登場する映画はいくつか見ていたのでいろいろなシーンが断片的に思い浮かぶのに、すでにこの映画をブログにアップ済みだったことをすっかり失念していました。
ロンメルの妻が2階の小窓から、音声の消えた口の動きと表情だけで見送るシーンがあります。
永久の別れになることを覚悟した別れのシーン、切なく哀しく感動的なこの場面を書く段階になって「うん?これって前に書いたような・・・」と、すぐに過去ブログを調べました。
やっぱり書いていました。あ~っ、すっかり失念していました!
「これって、相当にやばくない?····」と自信がなくなり落ち込みました。そんなに前の事ではないのです·····。
戦争は誰がどこから見ても悪!なのに戦争映画、しかもナチスの将軍をブログに書くのは勇気もいりました。
ドイツはみんなヒトラー色に染まっている思っていたのですが、危険をおかしてヒトラーをいさめようとした人たちが居た、すぐ側に居たと言うことに救われた思いです。そしてその危険をおかすことを妻も支持していた・・・。人間としての誇り、神に対して誠実であり曇りのない心が残っていたと言うことでしょうか。

だから今回は、ラストシーンのチャーチルの演説の言葉を書いておきます。
『ロンメルの大胆な戦略は我々に大打撃を与えた。だが1942年11月に私が述べたように彼は称賛に値する人物である。尊敬すべきなのは彼が忠実なドイツ軍人である一方ヒトラーの所業を嫌悪したことだ。そしてドイツを救うため陰謀に加担し、我を失った暴君を倒そうとした。その為に彼は命を犠牲にした。現代の悲惨な戦争において騎士道精神の宿る貴重な男だった』



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ヒッチコック 「間違えられた男」

2021年06月26日 | 映画
平日に毎日放送されるBSシネマは吹き替えでなく字幕スーパー。文字と映像を同時に見なければならず、その程よい緊張感と白黒画面の無駄のない美しさが好きです。言語は分からないけど人物と声が一体化していて不自然さがないのがいいですねぇ。自粛期間中は随分救われました。

「間違えられた男」はヒッチコック監督が実際に起きた事件を映画化したもので、下記はいつもと違う冒頭のシーンです。

暗闇に浮かび上がった人物が語ります。『私はアルフレッド・ヒッチコックです。今まで沢山のサスペンス映画をお送りしてきた。だが今日は少し違う。異は事実にあり。これは実際にあった物語である。私が今までに作ったどの恐怖映画より奇なることがあるのだ。』

主人公は高級クラブの楽団員で慎ましく暮らす誠実な男性マニー(へンリー・フォンダ)。
ある日、保険証書を担保に、妻の歯科治療代400ドルを借りに行ったことから事件が始まります。マニーが複数の店で強盗を働いた男として逮捕されるのです。その複数の店の店員が皆マニーを犯人だと証言するのです。
全く身に覚えがないマニーですが、出された複数の証拠がどんどん絶望の淵に向かわせます。暗闇へのスパイラル・・・。
時は1953年。歯4本の治療費が300ドル。楽団員マニーの週給が85ドル。(アメリカの医療は高いと聞いていましたが本当なんですねぇ)
妻は自分のせいだと絶望と恐怖に陥り、張り詰めた心に精神を病み入院して隔離状態になりました。
ヒッチコックの映画は最後はハッピーに終わる・・・、そんな予想が心を支えますがハラハラのし通しです。

犯罪者に間違えられた男の悲劇。まかり間違えば自分の身にも起こりうるかも・・・。まさに恐怖の映画でした。
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