新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

「若ごぼう」

2006年02月17日 | 食・レシピ

papahaponさんのブログで、「若ごぼう」の記事を見て、気になって気になって、食べたくて食べたくて、夢にまでみてしまいました。が、店頭ではなかなか見つかりませんでした。

そんなとき、haponさんから連絡あり!時間は午後4時。遅いけどどうしようか・・・と思う暇もなく、胃が勝手に「行く」と決めてしまっていました。

夕方のごったがえすデパ地下。聞いたほうが早いと「若ごぼう、あります?」「えっ?・・・あ~ぁ、葉ごぼうですね。」

「若ごぼう」という美しい名前があるのに、なんで「葉ごぼうなの?」といいたかったけれど、手に入ったから良しとしましょう! 袋にはちゃんと『若ごぼう』と書いてあるのに。 若紫、若おかみ、若鮎、若菜、若水・・・と「若」がつけば、もうそれだけでアピール度は満点。

060217_003 根の部分は16,7cmで、茎と葉は蕗にそっくりです。私は何となく葉わさびのようなものをイメージしていたので、ボールペンと比べても、こんなに大きいのが意外でした。(たまたまスコップの写真のついた新聞を見つけました。)

根と茎は、豚肉とさっと炒めました。ごぼうの香りがぷんとして、「歯ごたえがおいしい」という表現がぴったりです。葉の部分は薄あげと煮びたしにしました。ちょっとほろ苦くて、お酒とよく合います。

060217_001 今日の夕食は一人だったので、ついでにデパ地下弁当を買ってきました。量が多すぎ!お腹がすいているときの買い物は要注意。おにぎりのほうがよかったかな。おいしい梅酒も出番です。 夢にまで見た幻の「若ごぼう」が現になり、満足の一人夕食でした。日本人でよかった~!ごぼうの美味しさなんか外国人にはわからないだろうな~。

そういえば、夫がケニアに行く折に、駐在の人から、「お土産にごぼうが欲しい」というリクエストがありました。泥つきごぼうは難題でしたが、持っていったようです。ごぼうの味と歯ごたえは、海を越えても忘れられないほど、日本人の味覚にぴったり合っているのでしょうね。

これで、早春の私の季語帳に「若ごぼう」が加わりました。これからは早春の店先チェックを忘れないようにします。

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とっておきのキャビア

2006年02月15日 | 食・レシピ

060214_001_1  ロシア旅行で買ってきたキャビア。生産量が年々減っているそうで、国外持ち出しは3個までと制限付き。そこで思い切って青い蓋のキャビア(オオチョウザメの卵)を求めました。

いただいたシャンペンもあるので、それなりのメニューで結婚記念日のテーブルをしつらえました。たまたま仕事のついでに立ち寄った息子も交えての記念日。

                                                      060214_006_2 山椒の実ほどの暗灰色の大粒のキャビアは、できるだけ美味しくきれいに食べなくてはと思い、ネットで検索して作りました。

クリームチーズと煮詰めたワインソースと半熟卵の黄身を混ぜて、白身の中に絞り出します。その上にキャビアをのせて出来上がり。

卵の下の台はマッシュポテト。その上にほうれん草をかぶせました。イタリアンパセリは庭の片隅から採ったもの。

060214_002 生ハムとラ・フランス。白菜とシャケのクリーム煮。ホタテと野菜のドレッシング和え。キャベツの自家製ピクルス。

そして、なぜか大根の田楽にホタテとごぼうの炊き込みご飯・・・。この節操のない多国籍料理を前にして、娘のこわ~い顔がなぜかちらりと脳裏を横切りました。

そんな和洋混合の統一感のない料理でも、息子の顔は、家庭料理の味に満足そうに見えました。良しとしましょう。

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アイスワイン

2006年02月09日 | 食・レシピ

娘夫婦が新千歳空港のショップでカナダローヤルデマリア社のアイスワインを買ってきてくれました。200mlのボトルは見るからに高級品。

060208_003  アイスワインは氷を入れて飲むためのものかなと 単純に思っていたら、なんのなんの凍った完熟葡萄から造られるワインなのです。立ち木のまま完熟させ、糖分の高くなった葡萄が厳冬に凍結し、その凍ったままを搾汁。そのために水分が氷として残るので糖分が凝縮され、濃厚な甘さの香り高いデザートワインができるのだそうです。

氷点下8度以下を連続して3日間記録しなければ摘み取ることができず、カナダの厳しい気候がアイスワインの製造に欠かせない条件となっているとか。発祥はドイツですが、カナダの安定した気温が高品質のアイスワインを作り出しているとのこと。

飲み方は、小さなグラスを凍らせ、それに5~6度に冷やしたアイスワインを注ぎ、香りを楽しみながら少しずつ飲むのだそうです。生産量が少ないせいもあって値段はピカイチ。結構無理して買ってきたようです。自分で買っては飲まないな~・・・。

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式守満美ピアノリサイタル

2006年02月03日 | 音楽

Sikimori0602_12月2日(木)にあいれふホールで式守満美(Mami Shikimori)さんのピアノリサイタルがありました。満美さんのお母様を存じ上げているせいか、大成功のリサイタルをとても嬉しく思いました。

プログラムは シューベルト…3つのピアノ曲。 ドビュッシー…プレリュード。 エドワード゛・ハーパー…バラード。ショパン…ソナタ第3番。

ショパンのソナタ第3番は、素人目にも高度な技巧が求められているのが分かる難しい曲ですが、指がよく動く、動く、動く!ドビュッシーのオンディーヌ(水の精)では、水の流れ、水紋までが思い描けるような演奏でした。高度なテクニックを身につけ、旋律の美しさがでて、場内が圧倒されているのがよく分かりました。

2時間があっという間。アンコールの最後までを大切にし、決して手を抜かない演奏に感銘を受けました。満美さんも持てる力とエネルギーを出し切り、聴衆もそれを完全に受け止めました。最後の演奏の後、聴衆に礼をする満美さんと拍手する観客の間に一瞬、双方の思いが溶け合ったような不思議ないい空気が流れ、とても満足したコンサートでした。

満美さんは1977年福岡生まれ。現在ロンドン在住の若き新進ピアニストです。

1993年、中学卒業後すぐに奨学金を得てロンドンのバーセル音楽学校、後にRoyal College of Music(王立音楽大学)へ留学します。卒業リサイタルでは、それまでに前例のない審査員全員一致の満点をとり、首席で卒業。ホプキンソン・ゴールドメダルも受賞します。その後、フル・スカラシップで南カリフォルニア大学大学院に進みます。

2003年、イブラ国際コンクール2位入賞、ドビュッシー賞獲得など、その他数々の賞を獲得したり、優勝しています。

ソロのピアニストとして欧州、ニューヨークのカーネギーホールの大舞台で演奏したり、コンチェルトのソリストとしても数多くのコンサーアトをこなしたり、ツアーでも大成功を収めています。

ベートーヴェンの大家であるバーナード・ロバーツ氏の評は彼女は、人をひきつける演奏をするすでに成熟した芸術家である。・・・完全に説得力のある芸術性を持った演奏。』

ジェフリー・ライス氏(ハートフォード音楽祭)『聴衆は、彼女のテクニックだけではなくその莫大なパワーに息をのんだ。彼女は、その解釈の力により、聴くものに深い感銘を与えた。』

中学卒業後に単身渡英。演奏活動の拠点も海外だったために、日本での知名度は高くありませんが、海外ではすでに高い評価を受けています。恵まれた才能と不屈の精神と自立心。黒いドレスの似合う美しくスリムな体からは想像できない、驚くほどのエネルギッシュな音がかもし出されます。

今年の夏には九州交響楽団との共演、さらにリサイタルも予定されています。これを機会に、日本にもどんどん進出し活躍してほしいと願っています。

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