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新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

福岡初上陸「プリンス・ガラ+1」

2025年05月19日 | 音楽
東京芸大卒同門の声楽家4人が集まって結成した「REALT RAUM」。それを軸に他のピアニストが参加するので「+」。
「REAL TRAUM」結成前の名前が「プリンス」だったので、全員が参加できない時等他のピアニストも参加して、音楽の輪を広めようと言うのが趣旨のようです。
コロナ期の鬱々とした気持ちを、配信やYoutubeで元気付けてくれたプリンス。遠い存在だったのが、福岡初上陸の情報を掴んだのが一週間前。見逃さずによかったです。


「+」の部分が、ピアニストのBudoさんと追川礼章さんでラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。英雄ポロネーズ、リベルタンゴという熱演でした。2人のトークも楽しかった!
通称「リアトラ」のコーラスは「魔王」、「オー・ソレ・ミヨ」、「フニクリフニクラ」、「千の風になって」などクロスオーバー。
声質の違う3人のテノールとバス1人、とてもいいハーモニーを醸し出し澄んだ音になりました。
直に心に響く肉声は、純クラシックに楽しさを大きく加えた素敵なコンサートになりました。

写真はネットでのチケット購入の際のもので、福岡公演は急なコンサートだったのか、チラシもプログラムもありませんでした。
コロナ期に元気付けてもらった感謝を込めて参加したのに、会場には笑い声の聞こえる楽しいコンサートになりました。



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務川慧悟と鈴木秀美と九響 ♪

2025年05月10日 | 音楽
昨日も、明日も雨模様。間に挟まれた今日は晴れ!外出先はUFGホールです。
私のメモには、必ず聴いておきたい演奏家、指揮者、楽団名があります。今日はその中の務川慧吾さん、ピア二ストです。
コロナ時代に知り、ずっと応援していました。フランスと日本の二拠点を行ったり来たりで、九州まではなかなか…というところでしたが、とてもいい席が取れました。昼間だったし!

指揮者の鈴木秀美さんは初めてですが、兄が鈴木雅明氏。だから鈴木優人さんは甥になります。明るくてトークが好きでオープンな感じは同じ血だと納得しました。3人とも楽器と指揮をされる音楽一家です。

務川さんの美しいパッセージ。どんな早い音でも転ばず澄んでいます。さすが!
ヴィルトゥオーゾ一点張りでなく、繊細な音、情感も豊か。曲に対する深いメッセージが伝わってきます。
「書くこと」が好きという珍しいピアニスト、紡ぎ出される音に通じるところがあります。
最初に聴いたのがピアノ協奏曲でよかった!リサイタルよりも管弦楽との競演で引き出されるピアノの熱が好きです。

夜の外出は減らしていこうと思っていますが、務川さんのコンサートなら夜でも出掛けます!

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トヨタ・マスター・プレイヤーズ , ウィーン2025

2025年04月22日 | 音楽
ウィーン・フィルはベルリン・フィルと並んで私には届かない高嶺の花。今は10万円になっているとか!
そんなウィーン・フィルのメンバーを中心に最高レベルの演奏家30人が集結した室内オーケストラ「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン」が福岡にやって来ました。

トヨタのメセナの活動で1万円で聴けるのです。全国的8公演。

最初の演目はプログラムに載っていない「バッハ:G線上のアリア」でした。
司会者の説明によると、過去に芸術監督だったペーター・シュミードルさんの追悼演奏だから「終わった後の拍手はご遠慮ください」ということでした。

その第一音から、これがウィーン・フィルの音色なのだと、その美しさに涙が出るほどでした。こんな美しい「G線上のアリア」は初めてでした。シーン-----の深い静寂が暫く続く崇高な時間でした。
その一曲が聴けただけで、もう満足というものでした。

福岡はAプログラムで「芳しいウィーンの薫りをあなたに」。
モーツァルト、シュトラウスⅡ世、ヨーゼフ・シュトラウス、レハールのウィーンらしい軽快なプログラムで、後半は歌姫ヘドウィグのソプラノ。
ブラボーの声が飛び交い、若い歌姫は演奏者にも笑顔で受け入れられており、それが好感がもてました。

ウィーン・フィルとウィーンの街並みを届けてもらった2時間の素晴らしいひとときでした。トヨタの活動に感謝します。



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「未完成」+「運命」+「新世界」

2025年03月01日 | 音楽
ぽかぽか陽気の今日は、春物の装いでお出かけ。
コンサート会場の入場は蛇行の長い行列でした。やっぱりね!
今日のプログラムは「未完成」「運命」「新世界より」で、コンサートの花形演目揃い踏みです。
今日も妹と一緒ですが、席が少し離れています。

どれも、口ずさみやすい、楽器編成が大きい、題名がついて親しみやすい、とオーケストラの魅力が満載です。

「未完成」はシューベルトが作曲した第1、第2楽章のみの演奏でした。4楽章までだと70分にもなるので、これでよかったかな。

「♪ジャジャジャジャーン♪」の「運命の動機」が曲全体に散らばり、何回聴いても飽きないエネルギッシュな「運命」です。

「新世界より」の哀調を帯びた響きは、ローカルなイメージが湧いて日本人に合うのではと思いました。どのコンサートでも「新世界」があるとなぜかほっとするのです。

3階まで満席の拍手とブラボーは、指揮者も演奏者も誇らしかったと思います。

大音楽家の作曲はゴージャスでボリューム感たっぷり。中年以降の男性が多かったのが特徴でした。

朝からゼレンスキーとトランプ会談が決裂というニュースに、少し明るい兆しを抱いていた私はショック。単純な私には適正な妥協点で早く戦争を終わらせてほしい、ただそれだけでした。
コンサート終了バスに乗ったら、またその暗いニュースが頭をもたげてきました。
それにバスを降りたらいきなりの小雨。傘も要らないほどの陽気だったのに。とりあえず、600円のコンビニ傘を買って帰宅。
昨日のパソコン操作トラブルに続いて、せっかくのコンサートも相殺してしまいそうです。
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「スター・ウォーズ」はクラシック!

2025年02月22日 | 音楽
ひと月ぶりの妹と一緒のコンサート鑑賞です。妹は大の太田弦さんマニア、今回も妹の希望でした。 

筋金入りのマニアと言われる太田さんの「全曲スター・ウォーズ」の演奏でした。
スター・ウォーズは21世紀のクラシックです!九響にこんなエネルギーがあったのかと思えるほどのど迫力の演奏で、その音のなかに呑み込まれてしまいました。2曲ほど混声合唱が入りましたが、その効果的な音声が素晴らしかった!この寒空に、女性コーラスのシュミーズ型の黒のドレスがも素敵でした。

スター・ウォーズ年代の男性群から感動の歓声が雄叫びのように起こって、共感の輪が広がりました。

前半はブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」でした。オーボエ、ファゴット、コントラバスのピッツイカートで始まり、その静かな感動も消してしまうほどのスター・ウォーズでした。楽器の種類も多く1人で複数の楽器を担当。打楽器が存在感を示しました。

アンコールの拍手で登場したのは、太田さんの黒いマントと黒いマスクを付けたダース・ベイダー?。やんやの拍手で、太田さんも観客も大満足のステージになりました。
首席指揮者・太田さんの人柄がにじみでた2年目の九響で、最後まで楽しませてもらいました。

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宮田大とエルガー、そして日フィル

2025年02月16日 | 音楽
日フィルの九州公演50th Anniversary 。毎年1回福岡に来ています。指揮のカーチュン・ウォンは首席指揮者。

〈プログラム〉
◎エルガー:「威風堂々」第1番
◎エルガー:チェロ協奏曲
◎チャイコフスキー:交響曲第5番

毎年ロンドンの「ザ・プロムス」のラスト・ナイトで演奏される「威風堂々」。合唱付きの国民的盛り上がりは感動もので、あのようにはいきませんがやはり生はよかった!1度は生で聴きたかったのです。

宮田大さんのチェロを1度だけ聴くとしたら?
もちろんエルガーの「チェロ協奏曲」。
テレビやCDのコンチェルトとはまるで違っていました。こんなに美しい音色があるのかといつまでも終わらないで欲しい!ヴァイオリンも霞んでしまいそう。

宮田大さんとBBCスコティッシュ響との練習場面をYouTubeで見たことがあります。
その指揮者は「リハで第1楽章を演奏した後、オケが一斉に拍手をしました。それは彼への称賛です。本当に素晴らしい演奏家です。音楽に対する情熱と、奥深い捉え方に私も団員も心を動かされました」。今日の演奏もそのコメントが全てを物語っていました。

気づいたのはボウを持った右手の動きが美しかった~!ボウは握るものだと思っていました。まるでボウを弾いているかのように指が微かにしなやかに動き、それが流れるように美しい音色を紡ぐのだろうなぁ~。

チャイコフスキーの交響曲第5番。第4楽章の壮大な宇宙みたいなクライマックス。天をも突き破るような全楽器と指揮者のエネルギーに拍手と歓声の嵐でした。
これが聴きたかったのです。こういう終わり方は元気が出ます。

⭐️アンコール⭐️
◎宮田大:「ラメンタチオ」
ジョバンニ・ソッリマ作曲のとても不思議な曲でした。
宮田さんの口から「声明」?否、アジアの草原の?ペルーの?。言葉ではなく体から出てくる音。無伴奏のチェロと声のハーモニーは初めての経験です。それが心に染み入り、きっと魂の声だったのかも。

◎オーケストラ:「愛の挨拶」
これもエルガーです。ヴァイオリンではよく聴きますが、交響楽団の演奏は初めて聴きました。

帰宅するとすぐ「リフレッシュできた?」「素晴らしかったぁ~~!」
今週もう一度コンサートがあります。
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山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団公演

2025年02月03日 | 音楽
山田和樹指揮の公演を是非一度聴きたい!人生の残された時間には限りがあります。チャンスを逃さないようにと気をつけていました。

何とその情報がアクロスから届きました。それも山田さんが音楽監督を務めるバーミンガム市交響楽団を率いての公演です。
おまけにソロ・ピアニストがイム・ユンチャン。数年前、ヴァンクライバーン国際コンクールで優勝し、18歳で国際的に名前が広がりました。
こんな濃密なチャンスはもうないかもしれないと、ラッキーの「3乗」に興奮しています。

絶対にチケットを取るぞ~!先行予約日をカレンダーに大きく丸じるし!

発売開始10時きっちりには、なかなかアクセスできず、B席2階席の後方しかとれませんでした。
狙い目はA席とB席の境目がお得な選び方。感じとして0.5秒のタッチの遅れかな。オリンピックの競技の記録と同じです。

半年先。それでも、その間の妄想の時間もコンサートの楽しみのうちなのです。
とにかくチケットが無駄にならないように祈るばかりです。

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「ラデツキー行進曲」に手拍子で参加

2025年01月11日 | 音楽
太田弦さん指揮のニューイヤーコンサートを、妹の熱望で一緒に聴くことできました。

新春だけにステージにも演奏者にも工夫が見えました。
女性演奏者は、いつもの黒っぽい服とは違って裾が床に着く色とりどりのドレスが華やか。太田さんの人柄も相まって、観客との距離感がぐんと縮まりました。
歌姫・小川栞奈さんのソプラノをシュトラウスの間に挟んだプログラムも素晴らしかった!
無意識に口ずさむメロディが、レハールの「金と銀」の中のフレーズだということも初めて知りました。
今回は打楽器の活躍場面が多く、新しい年のスタートにメリハリがつきました。

プログラムも終了後も、観客はアンコールは当然「ラデツキー行進曲」と暗黙の期待。
指揮者は棒は振らずに、観客の方を向き手の振り方で手拍子の強弱を示唆。
ウィーンのコンサートでもこの手拍子を経験しましたが、今回の方がずっと気持ちが入り込めました!
会場の全員も行進曲の初めから終わりまで演奏に加われて、今までにない高揚感のうちに終了して大満足でした。
楽しい楽しいニューイヤーコンサートでした。


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♬♪♫~第9♪♪♬♫

2024年12月21日 | 音楽
今年の聴き納めのコンサートは「第9」です。3階までびっしり!

指揮は沼尻竜典さん。お気に入りの2階席が取れなかったので、指揮者の真後ろの9列目ですが、楽器の音も上から降ってくるような感じで、この席もまたいいなと思いました。後方の楽器が見えないのが残念。
100人は優に越えていた合唱では魂の叫びが、ステージから観客に向かって放出されました。ど迫力!!

独唱の4人が第4楽章演奏中にそろりそろりと入場するのは初めてでした。普通第3楽章が始まる前が多いのに慣れていましたが、別に気にはなりませんでした。

3日前、NHK BSP4Kで「第9」の生放送がありました。
ファビオ・ルイージさんの指揮で生放送が聴けるなんて、すごいクリスマスプレゼントになりました!

しかし今日の九響の「第9」も負けてはいません。演奏を生で聴くことの素晴らしさは何にも増して心を震わせます。
すべての楽器、独唱、合唱が渾身の演奏をする、やはり「第9」は特別です。
拍手がなりやまずカーテンコールが3度もありました。

今年のコンサート、リサイタルは18回。昨年みたいに体調不良でキャンセルすることはありませんでした。
昼間のコンサートはほとんどが妹と一緒ですが、お互いに来年もそうありたいと願って別れました。



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HIMARI  ヴァイオリン・リサイタル

2024年12月14日 | 音楽
今日は、私よりも妹が熱望していたHIMARI さんのヴァイオリン・リサイタルです。
チケットはオンライン購入でしたが直ぐに完売。地方都市だからこそ手に入ったのだと思います。

「吉村妃鞠」の名前はニュースで目にしてはいましたが、まだ13歳の経歴がすごい!
3歳で始めたヴァイオリンが3ヶ月後にはバッハを!6歳でプロオーケストラと共演。
ヨーロッパのコンクールで神童と報じられるとたちまち世界の名だたる交響楽団と共演しています。世界のオーケストラに招聘された数の多さが実力の証です。
現在は、最年少合格した米国のカーティス音楽院(大学と同等)に在学中の3年目です。

2025年3月には、ズービン・メータ指揮でベルリン・フィルのソリストとしてデビューすることが話題になっています。
ベルリン・フィルとの共演はプロなら誰しも垂涎の的ですが、それが難なく飛び込んで来るのが13歳の今のHIMARI さんです。

今日はソロ・リサイタルですが、とても楽しみにしていました。

・冒頭のベートーヴェン : ヴァイオリンソナタ第7番。とても13年生きた人の出す音色とは思えないほどのびのびとクリアな音色に聴き入りました。
・コリリアーノ : レッドヴァイオリン・カプリスは、今のHIMARI さんが弾くのにぴったりの曲でした。
・ドヴォルザーク : ロマンス  
・武満徹 : 妖精の距離
・ヴィエニャフスキ : スァウストの主題による華麗なる幻想曲

選曲も、ヴァイオリンとHIMARI さんの良さがまんべんなく引き出されるものでした。

ヴァイオリンは前澤友作さん貸与のストラディバリウス「Hamma」。
弓の元から先まで緩やかに引いて紡がれる澄んだ美しい音色に、とても得した気分でした。
機会があったらもう一度聴きたいHIMARI さんのヴァイオリンでした。


リサイタルの協賛が「茅の舎」で、なんとプラグラムの袋に「野菜だし」がはいっていました。

ラッキー!こんなの初めてです。


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ブーニン ピアノ・リサイタル

2024年12月04日 | 音楽
1985年のショパンコンクールで、圧倒的な演奏で優勝したスタニスラフ・ブーニン。日本でもブーニン旋風が吹き荒れました。
その後旧ソ連から母親と共に西ドイツへ必死の亡命、日本人女性と結婚します
しかしピアニストに致命的な肩の骨の石灰化という難しい病気にかかります。更にそのリハビリ中に足の骨折、足の壊死、困難な手術……と心身に深い傷を負い一線から退きます。

そして妻栄子さんの強力なサポートで回復に向かいます。10年の時を経て、療養生活と復活に向けたドキュメンタリーがNHKで放送され大きな話題を呼びました。

そして満を持して、今年から来年にかけて10か所でリサイタルが開かれることになりました。

当時、その旋風に乗れなかった私は、まさかここにきて生ブーニンさんに会えるとは思ってもいませんでした。
チケット発売日はパソコンの前にスタンバイして、やっと希望の席をとることができました。案の定、チケットは即完売です。

今日のリサイタルは、華々しいショパコンの記憶があるだけに、最初の1音に胸がどきどきしました!
しかし10年の空白はヴィルトゥーゾは影を潜め、緩やかな曲ばかりになっていました。
左手がやはりコントロールが効きにくいのか、平板な伴奏になって繊細さときらめきを感じ取れませんでした。というよりは、ピアノの弾き方を変えたというのがいいかもしれません。
手術で8cm短くなった左足には超厚底の靴。ペダルの感覚も取りにくいでしょう。
しかしピアニストには考えられない10年の空白を越えてステージの復活を果たしたことに大きな意義があるのでしょう。
ファンはブーニンさんを忘れず、この日が来ることをずーっと待ち続けていたようです。

10年の空白を越えてステージに戻ったブーニンさんに向ける、満場の観客の眼差しはとても温かいものでした。
この応援とピアノ愛がブーニンさんの回復を更にいい方向に導いてくれることを信じています。


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美しいピアノリサイタル ( 坂本彩&坂本リサ )

2024年11月28日 | 音楽
超難関ミュンヘン国際音楽コンクールピアノデュオ部門で、福岡出身のピアニスト姉妹が日本人として初の3位入賞・特別賞・聴衆賞を受賞という新聞の記事を目にしたのは数年前でした。
郷土出身というだけでも嬉しいニュースでしたが、他の数々の国際コンクールで優勝したりと活躍されていたようです。
その姉妹のリサイタルが今日でした。
2歳違いでともに芸大大学院、その後姉妹一緒に海外へ。4年間のドイツ留学を終えて今年帰国されたそうです。

最初の曲。スリムな体のどこから力がでるのかというほど、エネルギッシュなルトスワフスキ「パガニーニの主題による変奏曲」が素晴らしかった!

スメタナ「モルダウ」ピアノ版。数ヵ月前に聴いたプラハ放送交響楽団とはまた違って、ヴルタヴァ河のさざ波のきらめきが繊細に聞こえました。

ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」10曲はドイツでの卒業試験で弾いたという力のはいったものでした。
各変奏曲は伸びやかだったり、ゆったりしたり、軽快だったり、リズミカルだったりとそれぞれが違う曲に思えました。

ピアノデュオのリサイタルは初めてでしたが、4本の腕と息がこんなにぴったり合うことに感動!また聴きたいと思います。

YouTubeを覗くと、実家に3台もグランド・ピアノが並んでいました。美しい言葉づかいにも所作にも、慈しんで育てられたことがしのばれて、親御さんのサポートの素晴らしさが感じとられてとても好感がもてました。
受賞後はオーケストラとの共演やリサイタルで活躍されていたようです。ちなみに、姉妹共に囲碁三段の免状保持者だそうです!

坂本彩、坂本リサ/『Duettist』|クラシック

第70回ミュンヘンARD国際コンクール ピアノ・デュオ部門で第3位に入賞した坂本...

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♩♪♫♬♩♪♫♬♩♪♫♬
「美しい」と言えば、数日前にBS4Kでカルロス・クライバー指揮の「ニューイヤー・コンサート1992年」を聴きました。
クライバーの横に大きくふる指揮棒と左手の動きの美しさが管弦楽の音を生き生きと引出し、こんなに美しい指揮を初めて見た気がして、しっかりと瞼に焼きついています。
孤高のカリスマ指揮者と言われるのがよく分かります。
なかなか放送されないけど、情報をキャッチして、もう一度聴きたい!


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マルティン・ガルシア・ガルシア ,Piano

2024年11月02日 | 音楽
手元に今年中のチケットが5枚あります。そのうちの1枚が今日。リサイタルに行けるか危うくなりかけたけど、無事聴くことができました。
というのも、今週初め、夫が家の中でも介助が必要なほど腰に激痛が走りました。2階から下りられません。

もともと脊柱管狭窄症の病名を持っているので、整形外科でカロナールを出してもらうと、これが意外なくらい効果があり、少し落ち着いたところで病院へ。
レントゲンでは骨折はなく、MRI で脊椎靭帯骨化症とわかりました。治療法はないということで、とりあえずカロナールを飲んでいます。脳神経外科では長期服用のリスクを言われましたが。

取り敢えず、昨日から症状が落ち着いています。ということで、無事リサイタルに行くことができ、久しぶりに妹にも会えました。

3年前のショパンコンクール以来、テレビ出演でも顔を見ているし、人懐っこい感じが好感が持てます。
ポロネーズの引き初め、指が高音に滑り出した途端、ああ来てよかった!その音色だけでガルシアさんのピアノがわかりました!

前半はショパンオンリーでしたが、後半はスペインの作曲家モンポウの「ショパンの主題による変奏曲」。
前奏曲7番を主題に12の変奏を展開するもので25分間も。
哀愁あるファリャを思い描いたり、スタッカートの効いたエネルギッシュな音にフラメンコをイメージしたり、やはりスペインの香りが漂いました。

男性客が目立ったし、スタンディング・オベイションや口笛もあり、演奏者としては嬉しかったと思います。アンコールが3曲も!
リストやラフマニノフの2曲。シューベルト「楽興の時」は、まるでピアノが歌っているような素晴らしい演奏でした。

今年は、チョ・ソンジンさんとガルシエさんのピアノを聴けたことが大収穫でした。素晴らしい音色がずっと頭に残っています。
あと4枚のチケットも無事に消化できますように・・・。






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ベルリン・バロック・ゾリステン & ヤン・インモ

2024年09月22日 | 音楽
ベルリン・バロック・ゾリステンは、ベルリン・フィルの首席奏者たちで創設され四半世紀と新しいのですが、メンバーのひとりひとりが華麗なソリストで構成されています。

本日のソリストは、ヴァイオリンのヤン・インモさん。
ソロ演奏者は、名のある交響楽団とどのくらい共演しているかが大切です。楽団や指揮者に招聘されるソリストの演奏は間違いなく素晴らしいからです。

ベルリン・フィルの公演は福岡ではなかなか期待できません。もっとも高額すぎて手が出ませんが。
せめてもと、メンバーの室内楽や関係ある楽団はチケットを取ることにしています。

が、それ以上にヤン・インモさんの演奏が圧巻でした!今まで聴いた日本の著名なヴァイオリニストの「四季」をはるかに越えていました。

「四季」の内容が今まで聴いてたものと違って、絃楽器との掛け合いも素晴らしく、それぞれの季節がくっきりと浮かび上がります。
インモさんは、パガニーニ国際ヴァイオリンコンクールで1位、シベリウス国際ヴァイオリンコンクールで1位、著名指揮者との共演も多いのが頷けます。

全身全霊の演奏でアンコールの体力は残っていないだろう思っていましたが、鳴り止まぬ拍手にこたえて、再び「四季」の「夏」の激しい「第3楽章」でした。なんとアンコールが本演奏と同じという選択!
この熱演が観客の心をつかみました。これでヤン・インモファンは急上昇間違いなしです。

韓国は音楽環境がいいのか、先のピアノ、チョ・ソンジンさんのピアノもそうでした。
この2人の名前を見つけたら、必ずチケットをとろう!

今回は妹との席が離れていたので、コンサートが終わったときは混雑の中で見失ってしまいました。スマホで連絡をとろうとしていたら、なんと目の前に友人が出現!
こんな状況の場での偶然と同じ感動を共有しあえたことで、喜びが倍増しました!



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マリン・オルソップ 指揮 ウィーン放送交響楽団 with 角野隼斗

2024年09月12日 | 音楽
9月7日~9月19日の18日間に8会場を駆け抜けるウィーン放送交響楽団のハードな日程。指揮は首席指揮者のオルソップさん、ピアノソロは角野隼斗さん。台風シーズンのツアーを無事乗りきってほしいと思います。

ショパンコンクール直後、指揮者オルソップさんと角野さんのコンサートがありCDも発売されました。それ以来お二人は国内外で共演し、今回のウィーン放送交響楽団の来日では、指揮者が「ピアノは角野さんに」と熱望されたとか。

過日、ロンドン交響楽団とユジャ・ワン公演のメールが入りましたが、2万円を越すとは高すぎ・・・、パス。
しかしテレビのワルトビューネ・コンサートでユジャ・ワンの演奏を聴いたら、ぜひ生で聴きたいと強い欲望が!
チケットサイトに行くと、すでに完売していました。聴く機会が少ないと思うコンサートには思いきりが必要でした。

そういう意味で、ウィーン放送交響楽団とオルソップさん、角野さんのコンサートはとても満足のいくものになりました。

はじめて聴く、モンゴメリー:ストラム。ビオラのピチカートで始まった音は琴の音みたい。道長が庭を眺めている物静かな場面をイメージしてしまいましたが、斬新な現代音楽でした。

角野さんとモーツァルト?と思いましたが、カデンツァの部分が角野さんのオリジナルのようでした。ピアノは一音一音がクリアで音の粒がしっかりしていて、モーツァルトの美しいメロディにぴったり。ただヴィルトゥオーゾの発揮はなし。

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
変奏曲が続いているから今第4楽章だなと思うほどの長丁場。演奏者も全開、聴衆も息をのんで聴き入りました。交響曲は力になります。

アンコールがよかった!
⚫角野: 華麗なる大円舞曲
⚫交響楽団: アイゼンドレ「アツィンヘイラ」は面白い曲作りでした。
⚫交響楽団: シュトラウス2世「シャンパン・ポルカ」は、ポンと音がしてピンポン様のものが客席に飛んで笑いが起こり、ニューイヤーコンサートを思い出しました。陽気で楽しいウィーンっ子の雰囲気です。

かなりハードな指揮でしたが、オルソップさんはタフでした。
角野さんも楽団が後ろに控えると、ソロの自由な雰囲気と変わって、たたずまいも世界のピアニストという雰囲気でした。
35℃の昼間も、夜の9時を過ぎればすっかり秋の気配でした。





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