新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

ミョウガの季節

2014年09月27日 | 食・レシピ

店頭で1パックに3個入ったミョウガを見かけると何か訴えかけられているようで、やっぱり足を止めてしまいます。ほんのり赤くふっくらコロコロしているのを見るといとおしくなります。

好き嫌いがはっきり分かれている食材ですすが、ミョウガはお高いので薬味にはもったいない。作るならミョウガ寿司と決めています。先ず半分に切って甘酢に漬けて10日間ほど味をなじませます。焼き魚の付け合せにもぴったりです。

甘酢の中で赤く変身したミョウガの中心部をくりぬき、この部分を刻んで、炒りゴマも足してすし飯に加えます。
ミョウガの外側の部分を寿司めしの上にトッピングして出来上がり。みょうがの香りと味とすしの味が絶妙にまじりあい、季節感ばっちりのメニューになります。

今年は高値と言われていたサンマもお手頃価格になりました。ジュウジュウと油を出して、小さい秋においしい秋を食べました。

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「黒田家の美術」展 福岡市美術館

2014年09月23日 | 福岡市美術館

「大河ドラマ軍師黒田官兵衛ドラマ きらめきの大名道具」と副題のあるきらびやかな展覧会が開催されています。9月28日で終了。
黒田家からの大量の寄贈品を収蔵している福岡市美術館ならではの展覧会です。こんな名品が今度いつ見られるかはわからないので、購入した図録『黒田家の美術」を読んでもう一度足を運ぶ予定です。

チラシにはセミナリオで学んだ日本人画家の「泰西風俗図屏風」、「竹取物語」、長政着用の「金襴軍袍」(長政・松坂桃李が来ているところをイメージして下さいo(^-^)o )、明の「百鳥図」などが載っています。




(写真は図録「黒田家の美術」よりお借りしました)

唐物茶入:銘「博多文琳」は興味深いエピソードを持っています。
博多豪商・茶人の紙屋宗湛が秀吉を茶会に招いた折に、秀吉はその茶入れが欲しくて欲しくて所望しますが、宗湛は「日本の半分となら交換しましょう」と返しました。何と粋な返答でしょう!博多商人の機知と心意気が感じられます。
この茶入れは、後に2代藩主黒田忠之により黄金2000両と知行500石で召上げとなり、以来黒田家の家宝となります 。



(写真は図録「黒田家の美術」よりお借りしました)

上は、その後日譚としての「文琳記」。小堀遠州が藩主忠之に当てた書状です。江戸城内で「博多文琳」を上覧した家光が大変気に入った様子だったことを伝えた手紙です。将軍のお目に留まればもう押しも押されぬ名物茶入れの烙印が押されたことです。
以後「博多文琳」は藩主が交代する時だけ取り出されるという黒田家の秘蔵の宝になったそうです。


(写真は図録「黒田家の美術」よりお借りしました)

「塩竃松島図屏風」8曲1双、185㎝×488㎝
名所絵屏風の大作としても、庶民の生活を知る風俗画としてもすぐれた作品です。とにかく群青と金と緑の美しさに感嘆のため息が・・・。

右隻には瑞巌寺、左隻に塩竃神社。描かれた船は198隻、人物は1900人とか。子供の遊びやいろいろなお店など庶民の日常生活が垣間見られ、はては船や橋の作りの細かいところまでが描き出されています。

展示されたのは黒田資料の中から100点のみでしたが、すべて胸をわくわくさせるような名品ばかりでした。
数代にわたる黒田藩主への徳川家からのお輿入れは、石高の高い黒田藩の力をかなり意識したものです。正妻を強制的に離縁させて徳川家の姫君を妻に送り込んで幕府の安泰を守る・・・。女性は「道具か!」と憤慨しますが、見方を変えれば女性は国を抑えるほどの力を持っているともとれます。

嫁入り道具の教養を示す巻物、超一流の職人の手になる道具類などを見ると、「婚姻」が政治的に如何に重たい意味を持つかが感じとれました。
100点すべて保存状態の良さに驚かされました。江戸時代は、もう戦のない「平和」な時代になったということでしょうか。

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千秋楽は「ゴーヤな日」

2014年09月22日 | 食・レシピ

秋風が立ち始めるとゴーヤの緑のカーテンにも枯葉が目立ち始め・・・、ということで収穫も千秋楽にしました。庭で採れたゴーヤの最後の「ゴーヤな日」です。ここまでゴーヤメニューにすると全身ゴーヤになってしまいそう・・・。
(コメントに大量のゴーヤはどうしたのかと聞かれてメニューを一部紹介します)


・mintさんのブログからヒントを得たもので、筒型のゴーヤにハンバーグの材料を詰めて蒸します。市販のドミグラスソースにケチャップと蜂蜜を混ぜて甘めのソースにします。ゴーヤに甘みを入れると苦みが緩和します。
・ゴーヤと豆腐とトマトのグラタン。今回はゴーヤと玉ねぎをバターで炒め、その上に豆腐、チーズ、トマトを重ねてオーブントースターへ。
・ゴーヤとコンニャクの酢味噌和え。ゴーヤもコンニャクもさっと茹で柚子の皮を入れ辛子酢味噌で。上品な西京味噌よりも泥臭い合わせ味噌の方が味がはっきりして、むし暑い日には喉が喜ぶような爽快感がありよく作りました。




朝食時のゴーヤのジュースはtomokoさん伝授。イメージと実際に飲むのとでは大きな差があるのにびっくり!文句なしにおいしいです。冷凍していたゴーヤスライスとバナナと他のフルーツ、ヨーグルト、牛乳、お酢を少々と水を入れてミキサーで。冷凍のカットパイナップルやカットマンゴーを常備しておくと便利です。酸味や甘みがゴーヤの苦みを緩和します。



お昼によく作ったのがゴーヤライス。随分前にお料理上手なS夫人から教わったもので、今では夏の定番料理になりました。元気の出るメニューです。 




最終的には150本も採れたゴーヤ。たくさん採れ過ぎた時にはゴーヤの佃煮で大量に捌きます。お酢を効かせているのでご飯によく合います。
食べ始めたらクセになるほどのゴーヤの砂糖漬けは苦みがあるのでお煎茶よりもほうじ茶や玄米茶に合います。

   左:佃煮、           右:砂糖漬け


 

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第25回 福岡アジア文化賞 授賞式

2014年09月19日 | 福岡アジア文化賞

毎年9月になると、アジアの玄関口・福岡では「アジア」の文字が街にあふれ、関連行事が目白押しです。
アジアの多様な民族・文化の特性をふまえて、固有の文化を守りつつ、新しいものを生み出していくという趣旨のもとに、25年前福岡市は「
福岡アジア文化賞」を創設しました。

「アジアの固有かつ多様な文化の保存と創造」に顕著な業績を上げた人たちを、全世界の中から選び表彰するものです。

賞の内容は「大賞」500万円、「学術研究賞」300万円、「芸術文化賞」300万円で、そのPrize moneyの高額さを見ても、福岡市が如何にアジアの交流に力を入れているかがわかります。25年間で99人もの受賞者を出しています。

2014年の受賞者は
・大賞 : エズラ・F・ヴォーゲル(米国/社会学者)
・学術研究賞 : アジュマルディ・アズラ(インドネシア/歴史学)
・芸術・文化賞 : ダニー・ユン(香港/演劇)

授賞式の写真は福岡アジア文化賞HPからお借りしたもので、インターナショナルスクールの子供たちによる花束贈呈です。2014ceremony-top.jpg

第1部の秋篠宮ご夫妻のお言葉、授賞式に続き、第2部では、受賞者ダニー・ユン氏の演出によって、昆劇の俳優さんと東儀英樹氏の「雅楽と昆劇の共演」が催されました。
昆劇の俳優さんのスカートから覗く足の動きは、まさに日本の古典芸能の足さばきと同じなのに感動しました。
東儀氏が山吹色の狩衣と烏帽子(えぼし)で現れた時は、「光源氏!?」と思う程の研ぎ澄まされた美しさでした。
東儀氏単独での祝宴演奏「New ASIA(ニュー・エイジア)」が会場いっぱいに伸びやかに広がると、観客席には静かで熱く大きな感動が生まれました。楽器は「ひちりき」だったと思いますが、雅楽の存在感をこれほど大きく感じたことはありませんでした。

市民フォーラムとして、各受賞者の講演会も別の日に行われます。

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渋皮煮とマロングラッセ

2014年09月14日 | 食・レシピ

9月の初めに栗を見つけるとすぐに買ったのできれいな栗が手に入りました。例年になく素早い行動だったのは、昨年購入の時期を逃していい栗が手に入らなかったからです。

鬼皮剥きは、専用はさみ「栗くり坊主」を使った夫の仕事。毎年のことだから、短時間で要領よく美しく剥いてくれました。学習効果は確実に出ています!


★渋皮煮の作り方

①1キロの栗の鬼皮を剥き、渋皮のままタンサン小さじ1に漬け一晩おきます。

②翌日漬け置いた水を捨て、新たに小さじ1のタンサンを入れて30分茹でます。

③茹で水を捨て、今度は水だけで30分茹でます。

④茹で水を捨て、もう一度水だけで30分茹でます。

⑤茹で水を捨てる前に、渋皮の筋を取り除くと仕上がりが美しくなります。

⑥栗がかぶるくらいに水を入れて、砂糖400gを入れて弱火で50分ほど煮ます。

大さじ1の醤油を入れて5分ほど煮ます。この日は鍋のまま置いておきます。

⑧翌日栗を取り出して、煮汁に甘さが足りなかったら砂糖を足して少し煮詰め、栗を戻し入れて30分ほど煮ます。
⑨粗熱が取れたら、容器に入れて冷蔵庫に保存します。

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★渋皮付きマロングラッセ

1キロの栗で、①~⑥までは上と同じ手順です。

⑦ここでブランデー100mlを入れて5分ほど煮ます。この日はここまで。

⑧翌日栗を取り出し、砂糖を好みで足して煮汁を煮詰め、栗を戻して30分ほど煮ます。ブランデー50mlを足し5分ほど煮て出来上がり。一晩そのままで。
⑨翌日、皿に栗を並べて、冷蔵庫でラップをせずに一晩置くと程よく水分が抜けます。

⑩グラニュー糖をまぶして出来上がりです。

市販の黄色い上品なマロングラッセみたいにはいきませんが、ブランデーの香りのする「なりすましマロングラッセ」です。紅茶に合います。

 

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影絵のゴーヤ(紫外線カットのカーテン)

2014年09月13日 | 住まい&掃除

9年目のゴーヤのカーテンは葉が緻密には繁りませんでした。天候不順のせいにして納得、という訳にはいきません。連作に適した接ぎ木苗を植えてはいるのですが、土壌が悲鳴を上げているのかもしれません。

春先から私の留守が多かったせいで、今年初めて夫が一人で土を整備して苗を植えるところから始めました。何という成長ぶり!
日の水遣りも夫の仕事で、繁り方が満足でなくてもすでに120本の収穫はあっています。

今夏に紫外線カットのカーテンに替えたら、ゴーヤがまるで影絵のようにカーテンに映るのです。それまでの普通のレースのカーテンでは、こんな粋な演出はありませんでした。
風にゆらゆらと揺れるゴーヤの影がそのままカーテンに映り、更にカーテンも揺れて、さながら動く影絵になります。さらにその影が床にも映っているのです。興趣満点!この夏のちょっといい話でした。

 

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食事系パンケーキ

2014年09月10日 | 食・レシピ

 

お昼に急にパンケーキが食べたくなり、そこで前に食べた食事系のパンケーキを思い出して作りました。ソースはうまく作れないのでドレッシングで。

デパートの子供服売り場に隣接しているパンケーキのカフェ。ここでランチコースをとると食事系のサラダや生ハムやサーモンを挟みこんだりトッピングしたりしたものと、デザートとして甘いフルーツとソースがかかった2種類のパンケーキが出てきました。パンケーキはおやつと思い込んでいたので、食事にもなるなんてとても新鮮でした。

このページはまだまだ練習中。写真のサイズがなかなかうまく行かなくて・・・。

 

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綿の花

2014年09月07日 | ガーデニング

Gooブログにあわただしく引っ越してからの初めての記事です。編集作業が違うので戸惑いがありますが、まずは無難な記事から始めました。写真設定がいうことを聞きません・・・・(´゜Д゜`;)

今年もまた大好きな綿の花が咲きました。オフホワイトの楚々とした花です。昨年の種を撒いたもので、庭のあちこちで芽を出しました。

 

 

それが2日も経つと恥じらいながらこんなにピンクを帯びてきます。透明感のあるこのピンク、人の手に依らない色です。花は自らが芸術家です。

 

もうすでにこんなコットンボールも出来ていました。これが秋にはパチンとはじけて中からふわふわの綿が飛び出します。乙女の夢を包みこんだような夢のある綿の花です。

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坂口安吾著『二流の人』  と 武田鉄矢『二流の人』

2014年09月03日 | 本・新聞小説

2014083011540000_2 母の入所先に通う電車の中での出来事。夏休みの終わりはもう子供の姿すら見えません。子供の頃の長い夏休みの終わりのあのいやーな心理状態・・・。今でも鮮明です。


ゆったりとシートを独り占めにして本を読んでいると後方からなにやら騒がしい声が近づいてきます。何かのトラブル?と思ってやり過ごし、ふと足元を見ると何と武士集団なのです。
それが官兵衛ゆかり武士たちだと気づくのにちょっと時間がかかりました。


その時に読んでいたのが葉室麟『風の軍師』で、官兵衛をキリシタンという視点からとらえた緻密なストーリーです。その偶然が嬉しくてつい声をかけてしまいました。

「ちょうど今、官兵衛を読んでいたところです。写真を撮ってもいいですか?」というと、声をかけてもらって嬉しいと勇ましいポーズを取ってくれました。

福岡市の広報活動をしているとのことで、左は井上九郎右衛門、官兵衛の有能な三人の部下の一人です。右は柳川城主の立花宗茂。電車の終点が柳川なので立花宗茂がいるんだそうです。
実際は官兵衛との接点は何度かあったくらいですが、武勇、人間性ともに宗茂の逸話も事欠きません。

NHKの黒田官兵衛は、表情に凄味も加わってだんだん策謀家の顔になってきました。初めは「岡田准一の黒田官兵衛」でしたが、何の何の今では一体化して「黒田官兵衛」そのものになってしまいました。一年間の素晴らしい成長を目の当たりにした思いです。


坂口安吾『二流の人』は官兵衛が主人公の歴史小説ですが、彼を取り巻く人物の心の動きを見事にとらえ、ここまで放送禁止用語を使っていても反発を感じないほど小気味いい文体とすぐれた人物分析です。
官兵衛がなぜ一流たりえなかったのか・・・がわかってきます。


ウォーキングの折にラジオで武田鉄矢の『二流の人』を聴いて一人で笑いこけました。限られた歌詞のスペースに官兵衛の一生が盛り込まれています。

「二流の人」 作詞:武田鉄也 作曲:中牟田俊夫 (クリックするとYoutube で聴くことが出来ます)

『そんなに欲しい天下なら 家康お前にくれてやろう まぐれで勝った関ヶ原 さぞやよろいも軽かろう せめて百日関ヶ原 続いておればこの天下 オレのものにしていたものを  信長、秀吉、家康と仕えて戦に明け暮れた 水の如くと流れてきたが 今は天下に未練なし 黒田官兵衛苦笑い 一生ツキがなかったと 黒田官兵衛苦笑い     

弓もひかずにただ待つだけで 天下とったか家康よ 十万の兵士ひきいて敗れた石田三成おろかもの せめてひと月関ヶ原 続いておれば博多から大阪、京まで攻め込んだ  天下を取れば船を出し バテレンの国や絹の道 ただの一人で駆けめぐる そ
れも今は夢の夢 黒田官兵衛苦笑い 一生ツキがなかったと 黒田官兵衛苦笑い       

流れる水に文字を書く そんなムダな一生さ 人よ笑え二流の人と 今はおのれがあわれなり 黒田官兵衛苦笑い 一生ツキがなかったと 黒田官兵衛苦笑い 』                 

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