新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

献血に体重制限!?

2006年12月28日 | くらし

061227niwa_001_1 昨日夕食の準備をしながらラジオを聞いていると、血液が大幅に不足しているので協力をと呼びかけていました。大掃除、小掃除も一段落したし、私にできることはこれくらいかなと、早速バスに乗って地下街のイベント広場に出かけました。

2枚の用紙に個人情報を書き込んで受付に持って行くと、なんと「今回は400ml献血で、50キロ以上の人が対象になっています。この体重では献血ができません。」といわれて愕然。今までも何回か経験があるけど、何もそんなチェックにはかからなかった・・・。

よく聞いてみると、以前は200ml献血もあったけど、最近は400ml献血しか病院側が受け付けなくなり、そのために体重が50キロ以上という規定があるとか。皆さん、知っていました?献血の際は一度確かめてから行ったほうがいいと思います。

私でさえダメなら、スリムな若いお嬢さん方はほとんどがダメということにはならないかしら・・・。どうりで献血に来ている人が少ないはず。食事のバランスを考えて、血液には絶対に自信があったのに、献血さえもできなくなるとは、なんだかまた社会から押し出された感じで、ちょっとショックでした。

「せっかく来ていただいたから・・・」と、係りの人にジュースを差し出されましたが、「いえいえ、またの機会にいただきますから・・・」と逃げるようにその場を去りました。ん? 次の機会って体重をアップしろってこと?そしたら今度はメタボリック症候群にひっかかる・・・?世の中、なんともままならないものです。

せっかくバス代を使ったから「みちのくプラザ」で買い物。特に正月前は、北国の食品や食材が主役みたいな感じで、あれもこれもと目移りしてしまいました。

暖冬でポットの花も大分大きくなりました。明日は福岡でも雪の予報です。

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神戸の「スフレ」

2006年12月22日 | 食・レシピ

「オルセー美術館展」の陰に隠れたもう一つの目的。それは幻の「スフレ」を食べることです。

1998年春、神戸に「テートギャラリー展」を見に行ったさいに、通りすがりのカフェで食べた「スフレ」が美味しくて美味しくて! もう一度でいいから食べたい・・・! あれ以来、私の幻のスフレになっていました。手がかりになるのは、「六甲アイランド」、「吹き抜けのあるビル」、「2Fの隅っこの店」、「同じフロアの向こう側に確か外資系ホテル」・・・。このキーワードを手がかりに検索、検索、検索!なんとそれが分かったのです。なんでも、神戸で最初にスフレを作った結構知られたお店だったのです。

061221koube_023_1店の名は 「ナッツベリー」。六甲アイランドのアーバングルメポートの2Fにあります。 8年前のたたずまいのままで、そんなに垢抜けたお店ではありません。『スフレが焼きあがるのに20分ほどお時間をいただきます。』という嬉しいセリフもあのときのまま!感激でした。

061221koube_025_1「ドリンクとセットで2人分」と注文し、少しためらって、「スフレだけもう1個追加してください。」と付け加えてしまいました。8年間の幻の味を、今回しっかりと留めておきたくて、季節限定のマロンとチーズを注文しました。ここはもう恥とか外聞の問題ではありません。

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ホテルの近くに「神戸市立小磯良平美術館」があります。前に来たときとは展示作品も替わっていて、映像による解説もありました。円形の建物の中庭に、小磯氏のアトリエが移築されています。洗練されたデザインと環境のよさはピカイチです。

兵庫県立美術館」は特別展が終わり、当館の「コレクション展」が開催されていました。7000点の収蔵品があり、年3回の展示替えが行われるそうです。収蔵品の質と量はさすが「神戸」です。「小磯良平記念室」と「金山平三記念室」は、昨年来たときのままでした。安藤忠雄氏設計の建物ですが、何度訪れても無機質で冷たい印象しか汲み取れないのは、私の勉強不足なんでしょうか・・・。

かくしてマイレージを使った安上がりの旅は終わりました。神戸はさすがに「異人」さんの味!? 肉やオイルやケーキ、それに中華街の味も絡んで、胃が悲鳴を上げそうになりました。帰ったら早速白いご飯を食べたいと、大阪空港で京漬物をどっさり買い込みました。

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神戸 『オルセー美術館展』

2006年12月21日 | 美術館&博物館

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今月末に切れるマイレージを使って、神戸市立博物館「オルセー美術館展」に行ってきました。来年1月8日までの開催だから、忙しい年の瀬にぎりぎりの選択でした。写真は神戸市博物館のパンフレットです。

この展覧会は、年代別や作家別等の分け方でなく、「親密な時間」、「特別な場所」・・・等の5章で構成されていて、芸術家と人や環境との関係を作品を通して浮かび上がらせているとの説明でした。

印象派の作品だから見慣れたものが多く、それでも実際に目の当たりにすると、当時の画家の息遣いが感じられて、3時間の濃密な時間を過ごすことができました。

大好きなホイッスラー『画家の母の肖像』、何度見ても感動するゴッホ『アルルのゴッホの寝室』、セザンヌ『サント=ヴィクトワール山』、モネ『ルーアン大聖堂』、ブーダン『トルーヴィルの海岸』、ラトゥール、バジール、ドガ、モロー・・・と、音声ガイドを聞きながら、途中にティータイムも入れてゆっくり回りました。「宝石ザクザク」のパリのオルセー美術館より、その中からすくい上げてきた少数の作品の方が、なんだか価値があるように感じてしまいます。一つの作品を見るのに時間的にゆとりがあるからでしょうか。

061221koube_003_1神戸の街は折からの「ルミナリエ」で、夕方からは厳しい交通規制がしかれていました。堅牢な鉄の柵を張り巡らし、その中に入ったら最終地まで行かないと途中からは抜けられないとか。延々と会場へ続く一方通行の行列に恐れをなし、その列に加わる気力をなくして、美しいイルミネーションもとうとう見ずじまい。昼間の光らないルミナリエでそれを想像して終わりました。

六甲アイランドに宿を取り、18Fのラウンジから夜景を見ながら夕食。ちょっとお洒落な神戸の夜を楽しみました。ここには何回か来ましたが、街並が洗練されていて、とても気に入っているところです。

ニュースでしか知らない神戸の大震災。あれから11年。その悲しみにどんな風に心の折り合いをつけたのか、どんな風に封じ込めてしまったのか・・・、美しく復興した街を歩きながら心にキリキリと痛むものがありました。

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「アスパラガス」に赤い実が!?

2006年12月16日 | ガーデニング

少々乱暴に扱っても丈夫なアスパラガス。暑い夏にも寒い冬にもびくともせず、しっかりした根から、また新しい芽を出します。花を挿す時の名脇役を地道に務めてきました。

061216asupara_002_1そんなアスパラガスに、なんと赤い実が付いているのを発見!何年も育てているのに、実がなることすら知らなかったのでビックリしました。そういえば夏に小さい白い花を付けていたっけ・・・。草木の「赤い実」には、鳥ならずともわくわくします。

調べてみると、アスパラガス“スプレンゲリ”、ユリ科だそうで、実は可食だそうです。敵意をむき出しにしたような硬いトゲがあり、よく指を怪我します。地味に見えるけど、結構ガードが固いな・・・。葉のように見えるのは茎が変化したものとか。赤い実を付けるとなると脇役返上。準主役ぐらいにはなれそう。来年はもっと親切に育てて赤い実を増やしてみます。

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映画 『敬愛なるベートーヴェン』

2006年12月14日 | 映画

日本では12月は「第九」の季節。そんな時期にピッタリの映画情報を友人から得て、早速見てきました。

Photo_2 タイトルは『敬愛なるベートーヴェン』。(写真は映画のパンフレットです) ベートーヴェンの「第九」誕生と、耳の聴こえない彼を支えた一人の女性の物語です。

「第九」の初演を間近に控え、精神的にも追い詰められたベートーヴェンのもとに、優秀な音楽院生アンナが写譜のためにやってきます。彼を尊敬し、彼の音楽を心から愛した若く美しい女性音楽家です。写譜師が女性であったことに激怒した彼も、次第にその才能を認め、必要とし、師弟としてすざましいばかりの創作活動に入ります。

『第九』初演の日、耳の聴こえない指揮者ベートーヴェンのために、アンナはオーケストラの楽器の陰で、彼に向かって指揮のリードを取りながら『第九』を見事大成功に導きました。演奏が終わっても音の聴こえないベートーヴェンには、熱狂的な拍手の嵐に気がつきません。その時アンナが歩み寄り、彼を観客席に振り向かせたシーンは圧巻でした。

全篇に彼作曲の音楽が流れて、偉大な芸術家、孤独な芸術家の狂気と苦悩を描いた激しく、そして心を揺さぶる映画です。男女、師弟、肉親、そして神への愛を音楽の中に究極的に高め、そこに昇華したような清澄さも感じました。まさに「歓喜」の音楽です。

実際には、ベートーヴェンがこの曲を他人に指揮させることをどうしても承知せず、指揮者ウムラウフが彼を助けるために、二人で指揮台に立つことになったとか本で読んだことがあります。

ベートーヴェンには、史実上3人の写譜師がいて、3人目が明らかになっていません。この映画では、3人目に若く才能ある女性作曲家アンナを登場させ、「第九」の誕生に深く関わりを持たせた壮絶な音楽ドラマとなっています。

余談: これより一月ほど前、日経新聞の文化欄に『写譜師』としての柳田達郎氏の寄稿文が載りました。そのときに初めて『写譜師』という言葉を知り感動したものです。『作曲家が作った音楽とは別に、写譜自体に美の世界がある』とは柳田氏の信念です。音楽の流れや和声を理解して写譜に臨むと、正しい音が見えてくるというのは、柳田氏自身がバリトン歌手として活動をした経歴の持ち主だからでしょう。

『演奏家の目と心を理解』した写譜師の仕事に支えられているのは、演奏家ばかりでなく聴衆もだということがよく分かりました。コンピューター入力の楽譜でなく、手書きの美しい楽譜。近年は写譜職人が激減していると聞くと、ちょっと切ない気がします。

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トルコチャイ

2006年12月10日 | 食・レシピ

061127mattake_006 チャイグラスで、トルコチャイとトルコのお菓子でティータイム。グラスの中の濃い褐色の紅茶はとても美しいものです。容量は100ミリリットルで、おもちゃのようにかわいいです。小さいなと思うけど、日がな一日「チャイタイム」をするおじさんたちには、ちょうどいい大きさかも。

立ち読みした日本語の料理の本によると、少量の湯で10分ほど茶葉を蒸し、そのあとお湯を注いで湯煎の感じで5分くらい煮出します。湯煎のせいかあまり苦味は出ませんが、結構手間はかかります。トルコでは専用のサモワールを使うのだそうです。

トルコの郊外に行くと、昼間から戸外で、4,5人のおじさん達がのんびりとテーブルを囲みトルコチャイを飲んでいます。バスの中から見ると、テーブルはあまりきれいではありませんが、ゆったりとした空気が流れて、「ん?、この時間に・・・」と、働き蜂の日本人は、ついやっかみの気持ちも交えて思ってしまいます。が、正直、こんな光景は好きです!

10月の広大な畑は、ほとんど収穫が終わっていて暇だったのでしょうか。農閑期には、女性陣が集まって家の中で手芸や織物をし、夫族は外に出てティータイムだそうです。 何でも、家の中にいると女みたい・・・と笑われるとか、ガイドさんの説明がありました。チャイグラスを前に通りを眺めたり、新聞を読んだり談笑したり・・・と日本には見られない男性の「集団お茶タイム」がとても印象的でした。

街中の商店街には、大きな銀盆にチャイグラスをたくさん乗せて出前をしているところもありました。これ、チャイジというのだそうです。

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