新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

・・・中ぐらいなり おらが春

2019年03月31日 | 古文書・サークル活動

往きは3分咲きの桜の花でもルンルン気分、帰りは花も見えない沈んだ気分で・・・。

古文書サークルの宿題が、机の上でドサッと鈍い音をたてました。
ずしりと重たい190枚のプリント!一人分の解読の宿題が10枚ずつで提出はゴールデンウィーク前です。

各人がこれを先ず鉛筆で書き起こし、何回も推敲して、一応目処がついたところでワードに打ち込み、責任者の方に添付で送信します。
責任者は全員の提出を待って活字分を4000枚印刷し、各人に190ページ枚ずつ分けます。
これを、サークルの勉強会で意見を出しあって1ページずつより正確な文字に直し、最終的には1冊の本に仕上げます。すでに2冊を出版済みです。
膨大な黒田家古文書を翻刻して残すのが目的で、もとは福岡市のボランティア活動として始まったサークルです。素人の私のささやかな力で参加しています。
このサークルの取りまとめは深い知識とスキルを持つ責任者あってこそ成り立つもので、心から感謝しています。平均年齢も高いのです。
 
今日あたりは桜も満開のはずですが、宿題が気になって出かける気持ちが大人しくしているようです。
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リニューアルオープン 福岡市美術館

2019年03月30日 | 福岡市美術館

福岡市美術館は2年半の改修期間を終え、春の華やかさの中で待望のリニューアルオープンです。目の前の大濠公園の美しい水辺に繋がっています。

ガラス張りを広くしてオープンな感じになった美術館は敷居が低くなり気軽に入れます。まさに市民の憩いの場、より親しみを持てるようになりました。



美術館と池がまさに一体化しています。


休館の間に貸し出されて各地の美術館を回った作品群は美術界でも高く評価されました。

ダリ「ポルト・リガトの聖母」、ウォーホル「エルビス」、シャガール「空飛ぶアトラージュ」、今話題沸騰のバスキア、ミロ。それに草間彌生さんのカボチャもでーんと!

コレクション展示室が明るく広くなり、近現代、古美術と自然な足の運びの中で見られるようになりました。作品と作品のゆとりのある間隔は重要です。学芸員さんの個性的なキャプションも親しみやすく、興味を引き出すように書かれています。

美術館の奥深く、こんなに素晴らしい作品が収蔵されていたのかと今更ながら驚きました。


吉田博は6枚の版画の色の違いで時の経過を表しています。何と「摺り」も自分で行い多才を発揮しています。所々に「カメラOK」の文字が貼られて嬉しいです。

秀吉が欲しがったという「博多文琳」。所有者の神屋宗湛が「日本の半分となら交換しましょう」といったとか。背景にある歴史のこういう逸話が楽しいのです。その向こうには江戸時代に日本人が描いた西欧画の屏風も見えます。
16000点のコレクションは福岡市の誇り。とにかく市民もビックリの充実したコレクション展です。

衝撃的だったのは特別企画展。英国を代表するアーティスト「インカ・ショニバレCBE:Flower Power」で、日本初個展です。
極彩色のアフリカンプリントをふんだんに使った立体的作品、花をモチーフにした作品、映像作品など強烈、新鮮、インパクトのある作品でした。
極彩色のアフリカンプリント。日本人に馴染みのない色は強烈ですが、心の奥ではこの色を求めているのです。

フラゴナール「ブランコ」の絵をアフリカンプリントで立体的に製作しているのにはビックリ。こちらが先だったのでは・・・と思ってしまうくらいです。ショニバレさんはきっと楽しい人なんだ・・・。

館内に新しくニューオオタニのレストランが入りました。


超人気で40分待ち。その間にコレクション展をひとつ回りました。ミュージアムランチです。


イチゴのムースはさすがホテルの味。美術館のレストランとして人気が出そう。

ランチをはさんで4時間半かかりましたが、二人とも時間の流れに気がつかないほど。それほど展示の中身が濃く、部屋から部屋へと足が自然に流れるように設計されていたということです。

美術館から出ると、残ったエネルギーで公園の五分咲きの桜を見て回り10000歩の記録になりました。
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家族の記念日

2019年03月25日 | 食・レシピ
家族の記念日に食事をするところ、天神の真ん中あるホテルのお気に入りのレストランです。

ガラス戸の内側は、街の騒音も水の音すらも聞こえないほどの静かな場所です。

海老のカクテルのソースの美味しいこと!この味で、続いてでてくる料理に期待が増します。


タスマニアのサーモン。洋酒で蒸したような柔らかさ。ついついもっと食べたいと思ってしまいます。


分厚いホタテ。これもソースが美味しい。あるレストランでソースをパンで拭って食べてくださいと言われましたが、ホテルでやれるはずがない・・・。

牛フィレステーキ。付け合わせのポテトもミルフィーユ仕立て。こんなところが心をグイとつかみます。

最後の口直しに「ご希望なら一口カレーを」とサービスがありました。ひょっとしてあのスペシャルメニューの「至高の一万円カレー」かしら?いや、そう思いたい・・・。


コクのあるチョコレートケーキがレモンクリームと。金粉が散らしてあるけど、余白が広すぎじゃない?
キャンバスの絵とみなすべきかも知れないけど、ケーキが小さくなってる・・・。
最後にワゴンサービスの焼き菓子とアイスクリームが出ますが、これも年々小さくなる感じ・・・。
でも食べたあとの胃の収まりかたがじつに爽快で、総摂取量はちゃんと計ってあるのだと実感しました。

時短料理、手抜き料理、即席料理の私の日常からはいい方に乖離した「非日常」がありました。
「非日常」体験はとっても大切だし、人間は美味しいものを食べると幸せになり「優しく」なります。
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今日20℃ 快晴

2019年03月20日 | ガーデニング
このところ不安定な天候でしたが、今日は快晴20℃。花が一気に開いた感じです。

赤いチューリップ。孫たちが来る頃にはもう散っているかも。

越冬してやっと花が咲き揃いました。5年ぐらい咲き続けているイベリス。ブライダルブーケとも呼ばれているようです。

アーモンドの花。孫息子の記念樹でピンポン玉ほどの実がなります。
夜11時、外は強風。風の音が強く、明日はネモフィラが倒れているかも。
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鯖缶+トマト缶+茹で大豆

2019年03月19日 | くらし

スーパーでも品薄になってる人気の鯖缶。色々試しましたが、単純にトマト缶と茹で大豆の3種類で煮るのが一番美味しく食べられました。ポークビーンズっぽくなります。



鯖缶「味噌煮」の煮汁まで入れるので旨味が増し味に深みが出て、あとは塩コショウで味を整えるだけですみます。


紅茶豚は作りおき、ブロッコリーは茹でておいたもの、ピクルスは瓶詰め、貝割れは窓辺に置いているパック、豆腐は切っただけ、大根は下ろしただけ、とメイン以外は切って並べただけの料理。

朝食用に牛乳1リットルのパックごとヨーグルトを作ります。小分けしてフィルターで濾すとねっとりしたギリシャヨーグルトができ、少々の砂糖を加えてペーストとしてブロッコリー、豚肉に使いました。

こんなハイペースの料理に、よく「えっ、もうできたの?」と驚きの声が帰ってきます。


台所に行くのが苦痛になる「キッチン恐怖症」みたいなときもありましたが、いつの間にか台所に立つのが苦にならなくなっているのに気がつきました。

なぜ・・・?冷蔵庫の扉を開けてから献立を決めたり、さらには出来上がったときは別のメニューになったり、常備菜を増やしておいたり、とお気楽な時短料理が苦痛から解放してくれた気がします。孫、子が来れば一気に緊張しますが(@_@;)


台所で大活躍しているものが「食器乾燥機」。洗い物が苦にならないのはすぐ乾燥できるからです。

調理器具類は食事前に茶碗類は食後に、と二段階に使い分けています。収容能力抜群で26㎝のフライパンも楽々。まな板がいつも乾燥できているのが嬉しいです。





高価な「皿洗い機」でなく、乾燥のみの「食器乾燥機」。もう何十年も使い続けて必需品となり、これで4台目。コスパの良さでは第一級です。
だから我が家には食器用のふきんはなく、あるのは台ふきんとキッチンペーパーだけ。

乾燥機は台所の地味目な「横綱」として存在感を示しています。これがなかったら台所仕事が一気に苦痛になるでしょう。
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夜のパン焼き

2019年03月18日 | 食・レシピ
朝はパン食の我が家、パンはほとんどパン焼き器でひとりで焼き上がっています。夜中にいい臭いがしてレーズン入り食パンが先程出来上がりました。



なぜ夜に?ほんとはパンが焼ける匂いは朝がベストですが、冷めないとナイフがうまく使えません。ということで夜のうちに焼くことにしています。

親爺殿ブログの「大根カレー」の写真を見ただけで、「これなら夫も食べる」と直感的に確信しました。


夫がカレールーが好きでないので、数年ぶりにルーを使ったカレーです。大根の成分のせいか割とサラリとした夫好みに出来上がりました。案の定夫からもOK。
じっくり染みたカレー味の大根は、ありそうでなかったびっくりレシピです。先入観のある主婦より、男性の発想の方が新鮮ですね。
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マキタのターボ60 「チョイがけ」に重宝

2019年03月16日 | くらし

ひと月ほど前からコードレスクリーナーを探していてやっと見つかりました。

普通の掃除機を1階2階にそれぞれ置いてクリーナーの吸引力には満足しています。しかしクローゼットから取り出す、運ぶ、コードを引っ張り出す、コンセントに差し込む。それに3.9キロは重たい。
部屋が変わるごとにコンセントの場所も変わる、階段掃除はコードがまとわりついて危険になることも・・・。
いつだったか、開院時間前に病院に着いたら、エレベーターが空いたとたんにこちらをめがけてロボット掃除機が走ってきた・・・。それがまるで意思を持っているみたいにかわいくて。
それ以来いつかは手に入れたいと思っていましたが、障害物の多いリビングには向いてないのに気づきました。
フロアワイパーで埃はとれても小さなゴミは残ります。ワイパー感覚でさっと綺麗になるクリーナーが欲しかったのです。
そんなときふと目にした「チョイ掛け」「重さわずか1.3キロ」の二つのキーワードに反応しました。通販生活の「マキタのターボ・60」です。


マキタは伝導工具メーカーですが、通販生活との共同開発でデザインも色もシンプル。専用スタンドに立てればリビングに置いてもインテリア感覚で気になりません。
とにかく、ワンタッチで埃とゴミを手っ取り早く取り除いてくれます。別売のブラシもあります。

『ソファの下や階段を昇り降りしながらのチョイ掛けかけもラクラク』は信じるに値する触れ込みでした。
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「ササミのレンジのり巻き 」 高たんぱく・低脂肪

2019年03月13日 | 食・レシピ
新聞の料理から
①ササミを観音開きにして酒塩をまぶし、焼き海苔の上に隙間がないように敷き、手前に茹でた菜の花を細長く乗せる。
②ラップフィルムでのり巻きの要領で巻き、巻き終わったらフィルムを外す。

③ペーパータオルでふんわり巻いてレンジ500Wで5分。
④取り出したらペーパーを外し、すぐに切る。
⑤梅だれは、梅干し1個、みりん大さじ1、醤油小匙3分の1を混ぜ合わせて添える。

豚肉たっぷりの豚汁を添えました。

テレビ番組「名医のTHE太鼓判!」の情報です。
豚肉の脂に含まれるオレイン酸は悪玉コレステロールのみ撃退するのだそうです!私には初耳情報。
そしてご飯よりも先に肉類を食べること。たんぱく質には満足感を与え食欲を押さえる効果があるからダイエットにもなるそうです。

なるほど、同じ食生活なのに夫のLDLは正常値でわたしは少し高め。
夫は先に肉類を食べご飯は最後。私はおかずとご飯は交互に。ここに違いが出たのかしら?

特に豚肉は脂身を削ぎ落として調理していました。動物性脂肪はコレステロール値を上げるといわれていました。
情報が溢れ、振り回されている自分が滑稽です。精査するのも大変。


今日は快晴でしたが気温は11℃。ふと気がつくとブルーベリーの蕾が膨らみ、アイスランドポピーが寒そうに楊柳クレープ状の花を咲かせていました。




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捨てる前に・・・クエン酸!

2019年03月12日 | くらし
お昼の海苔弁当に入れるちくわ、火にかけたまますっかり忘れていました。
気づいたときは無惨にも鍋底まで真っ黒焦げ!弱火にしていたためか、自動消化が効いていませんでした。
たんぱく質だから焦げはしつこいのです。
もう捨てるしかないと思いましたが、この小鍋はとても重宝しているのです。このサイズのル・クルーゼは鍋が温まるのに時間がかかり、少量の煮物はステンレス鍋の方が手っ取り早いのです。
捨てるしかないかと諦めかけましたが、ふとクエン酸が頭に浮かびました。クエン酸スプレーは水回りによく使います。
小匙1強を鍋に入れて熱いお湯を注いで2時間ほど放置。するとどうでしょう、固い焦げが鍋底から見事に剥がれるのです。クエン酸の幅広い効用はよく聞きますが、こんな頑固な焦げに効くとは!ピッカピカに戻って命拾いしました。

ちくわの煮物は失敗したので、今度はちくわにマヨネーズを塗り青のりをまぶしてオーブントースターで焼きました。
出来上がった今日のお昼ご飯。シャケが入ると「本道」ののり弁らしくなります。

即席おすましは、おぼろ昆布と塩昆布とお醤油とお湯。
テレビで、東京の「のり弁」専門の老舗の映像を見て以来、お昼にはよくのり弁が登場します。
家でお弁当なんてちょっとわくわくです。行楽気分と喜ぶ夫がなんとなく可笑しくて。
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オンラインチケット購入奮闘!

2019年03月10日 | 音楽

前から憧れだけで見ていたアルゲリッチのコンサート。別府でチラシを見て以来これは夢ではないかも・・・。しかし入手はかなり困難と聞いた記憶があります。





オンラインチケットは3月10日10時発売開始。全国からのアクセスがあるのです。緊張の一瞬。パソコン、スマホ、タブレットと3つ並べて 「購入画面」を設定して「10:00」とにらめっこ。


まずパソコンクリックは「アクセスが多くて繋がりません。しばらくしてから再度アクセスしてください」の文字が。次にスマホをタップするも、これも同じ再度アクセスの文字が。次にタブレット、これも同じ。


こうして次々に連打してやっと13分後にスマホが繋がり、ログイン。チケットの種類、枚数までいったときに「S席」なのに右側席?座席変更の操作しているうちに「セッションタイムアウト」の無情な文字が。


次々に3つをクリック、タップ、タップ、クリック、タップ・・・・・、リズムまでできるとは!25分で再度繋がり、今度はグレイドを落とし「A席」にするとうまい具合に1階左席が。ここで欲を出したのがいけなかった、同じ「A席」2階最前列左席に変えようとしたらエラー表示が!またやり直し。


35分にスマホがつながり、3度目のアクセス可能。席も残り少なくなりもう逃せない、慎重に・・・。「B席」2階左側席が表示され、なんと希望に合った席です。急いで手続きを完了し、やっとゲットしました。もう残り少ない席でした。
それにしてもGS席、S席はすでに全席が予約済み。私は希望した座席がずっとお安く取れて、頑張って取った甲斐がありました。1週間後に届くはずです。

気になって1時過ぎに予約状況を見てみると、なんと全席予約済みになっていました。「残席がある場合のみ4日後に電話受付」と書いてありますが、電話予約の人はもうチャンスがないのでしょうか。
その後のホテル予約も四苦八苦。当日のホテル予約はもうほとんどが「×」印。ただでさえ大分はホテルが取れにくいのに、大きなイベントが重なると大変です。1時間ほどかけてやっと予約、これで安心です。


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サブバッグ作り

2019年03月08日 | くらし

切開した傷が開かないように数日間は用心しておとなしくしていました。その間にバッグ作り。

孫息子が塾のA4サイズが入り使いやすいというお気に入りの形にしました。

兵四郎のオリジナルバッグがモデル。キャンバス地で横34cm、高さ24cm、マチ10cm、持ち手40cm。


白いバッグが作ったもの。紺色は見本のバッグです。
私にも持ちやすかったので、不要になった娘のマキシ丈の皮のスカートを使って同じサイズで作りました。
生協でパキスタン支援の衣類を集めておりそれも入れるつもりでしたが、宗教的にスカートはNGでした。
処分するには勿体ないので何かに使えないかと思案していたところでした。

スカート地は皮が薄手で専用の針と糸を使えば楽にミシンが使えました。
オーストリッチの型押しで裏地はペーズリー柄。表地裏地とも無駄なく使い、気軽に使えるバッグが出来上がりました。
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お昼に「のり弁」

2019年03月07日 | 食・レシピ

午前中に、足の残る2本の抜糸をして明日最終チェック。カーブスも復活できるようになります。

 
今日のお昼は決めていました。のり弁当です。
火曜日のあさイチで“極上のり弁”を見て食べたくて食べたくて、天袋から弁当箱を取り出しました。

美味しくするポイントは ①ご飯の上にかつぶし粉をふり、その上に海苔を敷く ②海苔の上になる側に割り醤油を刷毛で塗り、スプーンなどでご飯に押しつける。
かつぶし粉の効果は抜群。のり弁が2倍美味しくなりました。おにぎりにも応用したら美味しそう!
 
かつぶしをパックごと30秒揉み粉状に、割り醤油は、醤油:酒が1:1。
ちょっと楽しいお昼ご飯になりました。
 
お吸い物は即席のお手軽で。佐賀有明海の太良町「バラ干しのり」を使いました。葉っぱ状の海苔を刻まずにそのまま乾燥したもので、味と風味が閉じ込められています。きざみ海苔とは全然旨味が違います。

ちょっと割高だけど、お味噌汁に入れても美味しいです。
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即席お吸い物

2019年03月06日 | 食・レシピ
膝の横を5針縫って1週間経ちました。今日はそのうち3つを抜糸しました。残りは明日。その翌日にチェックして完了となります。

帰宅するとお昼時。あのパエリヤがまだ残っています。昨日はレモンを添えるのを忘れていて、後で気がつきました。
レンジでチンして、今日はレモンを添えるとバッチリ!やはりひと味違いました。レモン1切れの効果です。

夫は必ず汁物が要ります。こんなときは、おぼろ昆布と細切りの塩昆布とお醤油を少し、お湯を入れてネギを散らせば美味しいお吸い物になります。私の常套手段で、即席に作ったものとは思えないくらい。
ほんのちょっと「グレイド」を上げるべくリンゴのシロップ漬けを添えます。
毎日のお昼ご飯を要領よく作るのも長続きの秘訣です。
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パエリヤ

2019年03月05日 | 食・レシピ

確定申告が終わり一段落。といってもそれは夫の話で、自分の分と親友の複雑な申告書類にアドバイスした分。二件とも無事クリアして晴れ晴れとして帰宅しました。

そんな夫のために大好きなパエリヤを作りました。サフランも早く使いたかったし。
エビ、イカ、アサリ、ソーセージ、鶏肉、ピーマンをそれぞれ炒めて、トマトと玉葱とニンニクはみじん切りして10分ほど炒める・・・。簡単料理の私には、下ごしらえに時間がかかりました。
米を透き通るまで炒めて、コンソメの素を溶かした水を入れ、具材を散らし蓋をしないで弱火で30分ほど。

これは4人前だから半分残り、また明日食べないといけません。2回同じものはどうも・・・。
白ご飯はずっと飽きないで食べられる優れものだとしみじみ思いました。
 
居酒屋で「獺祭サワー」がとても美味しかったので、「獺祭」でなく「雪国」で作ってみました。日本酒を炭酸で割る・・・。私には有りそうで無かった美味しいドリンクになりました。
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天才を育てた二人の母親(千住家と五嶋ファミリー)

2019年03月03日 | 本・新聞小説

「天皇陛下在位三十年記念式典」がお二人にふさわしく格式高く、簡素に、厳かに行われました。その時にピアノ、ヴァイオリンを弾いたのが千住明、真理子のご兄妹です。こういう節目の大切な式典に兄妹揃って出演、何と素晴らしい才能・・・。千住家に関して読んだ本を思い出しました。教育評論家としても活躍された母親の千住文子『 千住家の教育白書』と千住真理子『千住家にストラディヴァリウスが来た日』です。

「千住3兄妹」を世界的な芸術家に育てた母親の記録です。
幼い子供の感性に時には戸惑いながらも、夫である鎮雄さんとのやり取りの中で同じ教育理念を見出し子育てに奮闘します。この夫婦のベクトルが同じ方向を向くというのが重要だと思いました。

行儀のいい良い人間に育て上げるのでなく、子供の持っている才能を明確にし本人が幸せに生きていけるように導きサポートするという事でした。具体的な場面場面で子供への向かい方や導き方が親の権威からでなく、子供の目線を大事にする聡明な姿が見えます。

この本を子育て中に読んだとしても、私は同じようなことはとてもできません。普通の家庭とは生まれた時からスタートが違い、横の文化的人間のつながりにも差があります。そのように恵まれた土台があったにしろ生まれつきの才能と導き方、サポートの仕方はやはり特異なものであり賞賛すべきものです。子育てが終わって客観的に読んでただただ感心し、感銘を受けました。

そして今、別の天才を育てた母親として、五嶋みどりさんの母・節さんのことを書いた『母と神童』を読み終わりました。「五嶋節物語」の副題がつくほどに波瀾に富んだ半生記は衝撃的でした。
  
節は幼いころからヴァイオリンを学び、その才能を見出されヴァイオリニストを目指します。が、時代も親もそれを許しません。大学の音楽部を中退、挫折の中で結婚、出産して娘・みどりを授かります。
そのみどりの才能に気づいた途端に、自分の夢を託して夫を残して二人で渡米します。みどりが10歳の時のこと。持参した300万円を費やしての節約生活、ジュリアード音楽院でもみどりのレッスンに立ち会い、家では厳しいトレーナー。
みどりのタングルウッドでの奇蹟。そう14歳、152センチの少女は
バーンスタインに呼ばれボストン交響楽団と共演。彼の作曲した難解な曲を演奏している時に、第5楽章で2度も弦が切れコンサートマスターとヴァイオリンを交換するというハプニングが起きましたが、何事もなかったように演奏を再開し最後まで弾き終えたのです。
《14歳の少女、タングルウッドを3本のヴァイオリンで征服》
《彼女の土曜の夜の勝利は音楽史に残るものだ》と新聞の一面に載り、さらに教科書にまで載るようになりました。 

そんな天才少女みどりを育てたのは強烈な個性の持ち主・節の感性と芸術性によるもの、また音楽家との交流という豊富な人間関係も後押しします。節を「猛烈教育ママ」といった佐渡裕もその真剣さを素晴らしいと評しています。その結果ヴァイオリンのために米国に在住する、夫とも離婚するという決断を下します。

このあと五嶋龍の父親となる金城摩承(かねしろまこと)と再婚します。出会ったのはみどりの通っていたジュリアード学院。

彼は17歳でヴァイオリンを始める遅いスタートですが、すんなり桐朋学園大学に入学し、ジュリアード音楽院に留学します。このころ節に出会います。
摩承はジュリアードに留学中の女性と結婚しますが、節と摩承がお互いに好意を持っていることを知り、摩承に「離婚するなら音楽を止めること」という厳しい条件をつけ、摩承はその通りに音楽をやめて節を選び結婚します。こうして生まれたのが五嶋龍です。摩承はその後イェール大学でMBAを取得し、「セガ・オブ・アメリカ」の副社長にまで昇進します。

みどりはこの頃、環境からくるストレス、音楽会のプレッシャー、レッスンの厳しさなどから拒食症に陥り、2か月半の入院生活をします。私から見れば過酷な音楽家の生活でした。精神療法家と接するうちに、ヴァイオリン以外はすべて母が取り仕切る自分を客観的にみられるようになり、自分を見つめ直すようになります。母親に頼らずに自分にできる何かを探して「みどり教育財団」を立ち上げ、そのNPOの奉仕活動を誇りを持って行うようになりました。私には、みどりさんのヴァイオリンは他と聴きくらべても繊細でその違いを聴き取れます。やはり素晴らしいヴァイオリニストだと思います。

みどりより16歳年下の弟・龍の絶対音感に早くから気づいた節は連日ヴァイオリンの厳しい過酷なレッスンを行います。時には父親の摩承が我慢できなくなるくらいに。みどりも龍も節の厳しすぎるレッスンに絶対服従するのは、それでも「ママが大好き」だったからです。こういうところが節の非凡さでしょうか。

若い音楽家を育てたいというバーンスタインの理想を実現した「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)」で、龍は7歳のデビューを果たします。この時の指揮・佐渡裕は龍に未来の「大家の匂い」を感じ取ったそうです。

このデビューに当たっては節の思惑も決断も根回しもかなり力が入っています。7歳でデビューとは「賭け」ですが、それだけ龍に対して自信を持っていたのです。

節の父親が空手師範だったこともあり、龍は10歳で黒帯という伸びの速さを示します。節も摩承
も「ヴァイオリンはやめるならやめていい」と口にしてはいますが、ヴァイオリンの王様・クライスラーがエスプリに溢れた人柄で音楽以上に他の幅広い知識を持っているように、龍にも知的で温かい心の人間になって欲しい、強烈な個性と能力を持った自分たちを越えて理想の姿に近づく「精神の王者」を龍に望んでいたのです。

現にこのあと、龍はハーバード大学の物理学科を卒業し、世界中を飛び回って演奏活動をしています。

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