新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

'07 Holidays in 台北(5日目)

2007年03月20日 | '07 Holiday in 台北

070311taipei_112ホテルから空港までタクシーは1200NT$。日本でなら重たい荷物を考えてGOサインですが、台湾で4日も過ごせば、こちらの金銭感覚になって、「もったいない!」。 

そこで、125NT$のリムジンバスにしました。時間は50分です。郊外に道路も住宅もどんどん伸びていってます。台湾のエネルギーを感じました。出国の列には日本人より台湾人の方が多いくらいに、国交がなくても日本との距離は近いように思われます。

070311taipei_001 エバー航空の機体は、かわいいキティちゃんの絵が描かれ、シートのテレビもキティちゃん、食事のナプキンにもキティちゃんがでてきます。子供だったら喜ぶでしょうね。

緑豊かな島、おいしい食、多色カラーの寺廟、屋台、夜市、マッサージ、中国茶…と連想ゲームのように、独特の光景が浮かびます。

気温は、昼間は20度前後でしのぎやすい3月でした。5月に訪れたときは、ちょっと暑かったように記憶しているので、今はベストシーズンなのかも知れません。足腰に衰えがきても、台湾なら気楽に旅行できる「外国」として心に留めておきます。

070311taipei_106日本の話題映画『涙そうそう』が、台湾では『涙光閃閃』の看板になっていました。そういえば3年前、流行の『冬のソナタ』が『冬季戀歌』になっていました。

日本語は、助詞や助動詞にひらがなを、外来語はカタカナを使い、文章のつながりがスムーズにいきますが、台湾は漢字のみ。それも略字はないから、漢字を覚えるのが大変でしょう。日本人のひらがなは、すばらしい音標文字だと思います。外来文化を取り入れて、日本独自の文字文化を作りあげた日本人は、やはりセンスがあると思いました。

マッサージでの待ち時間に、隣に台湾人の学生らしき男の子2人がいました。英語は分からないということで、コミュニケーションの手段は漢字の筆談のみ。それでも半分分かって半分は分からない感じ。私が「F4」「流星花園」と書くと、「お~っ」と笑って大きくうなずきました。芸能関係が一番分かりやすいです。ちなみに「流星花園」とは「花より男子」の台湾バージョンで、日本でも少し話題になりました。F4みたいな若い人は、ほとんど見かけませんでしたけど。

コメント (17)

’07 Holidays in 台北(4日目)

2007年03月19日 | '07 Holiday in 台北

070311taipei_102今日は京劇を楽しみます。国家戯劇院での観劇は日時に制約があり、今回は「国立台湾戯曲学校」での観劇ツアーに参加しました。

MRT板南線の後山牌で下車。そこからタクシーで200NT$。台北市の郊外になると道路も広く、街並みも伸びやかで、新興の街のエネルギーとセンスのよさを感じました。写真は戯曲学校の正門です。

ここは、京劇俳優やスタッフを養成するための学校で、10歳から20まで、普通教科も並行して教える、いわば英才教育を行う場なのです。京劇を国内外に普及するために、週2回観劇ツアーが開催されて、ラッキーにもそれに巡り合わせました。

070311taipei_086_1前半は、いわばジャニーズジュニアみたいな10代前半の少年少女による飛んだり、跳ねたり、重なったりの美しい曲芸的な演技。次に2階の博物館で、英語班と日本語班に分かれて、京劇の歴史や衣装や道具などの解説を受けました。心に残ったのは、纏足(てんそく)です。下の写真の指差している赤い部分が靴で、ピンクのボンボンが付いています。締め付けられて、こんなに小さくしか成長できなかった足。愛玩視されていた頃の、女性の哀しい悲鳴が聞こえてくるようでした。実際に纏足を履いて演技するために、特別の道具を足にあてて履く訓練もするそうです。070311taipei_094_4 

最後に、ここのOBによる京劇がありました。《八仙過海》という神話です。アクロバットのような立ち回りや、きらびやかな衣装、カラフルな冠の説明を聞いていたので、その動きが少し理解できました。

心残りがないように、今度は全身マッサージでなく、足つぼマッサージをしました。30分で300NT$。日本の半額くらいでしょうか。足の血行がよくなって、歩くときはぽかぽかします。私は日本では、マッサージなんてやったこともありませんが、旅でのちょっぴり贅沢はGOサイン!

070311taipei_083午後はショッピング。前回に知り合った中国茶のお店へ。空港で買うより半額に近い値段です。店主の母上が日本人で、少し日本語も話されるし、茶業組合の栄誉理事長で信頼厚い方です。いつも写真のように中国茶を楽しそうに入れてくださいます。ここでの目的は2600mの梨山の高山茶を買うことです。ちょっと贅沢かなと思うけど、神戸のチャイナタウンでこれを買おうとしたら、100g9800円といわれてあわてて飛び出しました。ここでは半額で買えます。茶器は前回購入していたので、今度は茶盤(チャハン)を買いました。お湯を受ける台で、茶芸の作業台として使います。

070311taipei_110 最後の晩餐は、宿泊先のホテルでフカヒレスープを食べました。私はそんなにおいしいものとは思いませんが、夫はフカヒレと聞いただけでアドレナリンもの。確かに日本に比べたら安いのですが。ほかにおいしいものはたくさんあります。食事の途中で、NT$を使い切るために、私がまた中国茶を買いに走りました。これで、大体NT$は上手に使い切ったようです。

コメント (7)

’07 Holidays in 台北(3日目)

2007年03月18日 | '07 Holiday in 台北

070311taipei_055今日は日帰り温泉でリラックスします。MRT淡水線の北投駅から支線で一駅の新北投下車。旅館の名前も「熱海」とか「加賀屋」とか、日本統治時代の香りが残る山あいの温泉街です。日本情緒が感じられるものの、椰子の木群はやはり南国の香りがします。台北から近いのに日本人のツアー客と出会わないのは、まだ情報が行き渡っていないのでしょうか。地熱景観公園には、源泉が湧き出る池があり、川の色も白濁して硫黄のにおいがして、温泉の町を実感します。

 

070311taipei_065数ある温泉の中から料金と清潔さで選んだのが水都北投温泉会館。料金は、時間は制限なしの400NT$。屋上では水着着用の露天風呂に入って、青空と大気に開放感を味わいました。温度と泡の調節を変えた4つの浴槽があるのに、私たちだけの貸切風呂みたいでのんびりできました。夕方帰るときに、団体客が入ってきました。宿泊客のようで、私たちは空いた時間に利用できて、ラッキーでした。帰りは専用バスで北投駅まで送ってもらったし、なかなか親切です。

 

070311taipei_071

                                                                         帰りは、淡水線の終点、淡水まで足を伸ばしました。前回来たときに気に入った街で、今回もこの海辺の町で食事をしようと決めていました。孔雀蛤の煮込みをたのんだら、びっくりする量が運ばれてきました。殻入れ用にと洗面器みたいな金のボールをぽんと置いていきました。壁に貼ってあった食べ方を真似て、ごらんのように手で食べます。手タレは夫。孔雀蛤とはムール貝のことだったのです。私はあまり好きではない貝でしたが、中華料理にハズレなし…と思って注文して正解でした。料理の仕方しだいで、こんなにおいしく食べられるものだと感心しました。

070311taipei_049今日も帰りは11時近くになりましたが、人通りの多いこと!ニューヨークは眠らない街と聞いていましたが、こちらも負けずに遅い!毎日乗り降りするMRTの駅の傍に、有名な龍山寺がありますが、夜中でもお参りの人が絶えません。有名な夜市と広場もあり、賑わいは昼間と同じ。でも絶対の安全、安心感があります。不思議な国です。

それぞれの建物の前の歩道が、軒並み高さも材質も違うのは、歩道はその建物の持ち主のものだからだそうです。せめて高さが同じならいいけれど、お店の珍品に気をとられがちなので、かなり注意して歩かないとつまづきます。当然歩道の上には住居部分が乗っかっています。ここの人は、建物のメンテナンスにあまり気を使わないようで、それが街をかなり雑然としたものにしている気がします。雨と暑さから守ってくれるおおらかな歩道は台湾式でいいですね~。

 

 

 

コメント (9)

’07 Holidays in 台北(2日目)

2007年03月18日 | '07 Holiday in 台北

Kokyugousei_1今日は、一日かけて故宮博物院の見学です。リニューアルオープンした故宮は翼を広げた鳳凰のようでした。設備もインテリアも近代的に模様替えされていました。当院創立80周年の企画展「大観」の開催で、その展示品は「一生難遇的看」というだけあって逸品ぞろいです。当院の収蔵文物は70万点。戦乱の中、よくもこれだけのものを、北京からはるばる台北まで運び出したものです。

Hakusai_1「翠玉白菜」と「肉形石」は当院の目玉らしく、3年前のリニューアルの最中にも展示してありましたが、やはり人だかりしています。(展示物は撮影禁止だったので、写真はネットでお借りしました。)

玉も石もいわば宝物。遇然の天然石に、白菜や豚の角煮など身近なものをイメージしたところが面白いと思います。このギャップに返って親しみがもてます。繊細で緻密な彫刻をした職人さんは、きっと彫ることが楽しかっただろうと想像しました。翠玉白菜は清朝の妃の嫁入り道具とか。上部にはキリギリスとバッタが彫られて子孫繁栄を意味しているそうです。すごいものを持って行くんですね~。

 

肉形石には、皮の毛穴や脂身まで彫りこんであり、三層のNikukei_2バラ肉の角煮の食感が伝わり、思わず箸を入れてみたくなるほど。もともと石に色はつけられないのを、研究を重ねて彩色を施したのだそうです。それにしてもすごい技術です。

Jyoyou「北宋汝窯特別展」のコーナーも見ものです。汝窯焼きは、潤いのある青空色が特色で青磁の王者といわれるそうです。その釉は「雨天後の青空」と表現され、現代では再現できない独特な焼きの技法だとか。世界に70点ほどしか残っていないといわれる汝窯青磁を、故宮は21点持っており、それに英国や東洋陶磁美術館からの貸し出しも合わせて、ガラスにケースにずらーっと収められた景観は圧巻で、それはそれは美しいものでした。

Kouteiken「北宋書画」のコーナーには、ぜひ見たかった黄庭堅の「松風閣詩」があります。照明を落としたケースの中で静かに、作者の人生を物語っているようでした。澄み切った横の線、のびやかな左の払い、軽やかな筆の起こしと止め。事前の情報を得ていて、ぜひみたい書でした。私のような素人にも本当の書のよさがわかりました。

 

 

日本語の音声ガイド聞きながら、300を越す展示物を見るには時間が足りず、最後は時計を気にしながら駆け足で回りました。美術館グッズも買いそびれましたが、それでも今回の旅の目的は無事達成です。

閉館まで粘った美術館巡りに足が悲鳴を上げました。そこでぴったりなのが台湾のマッサージです。これもスケジュールに入れていました。サロン風エステは料金も高いので、リーズナブルな老舗の、椅子がずらりと並んだお店に入りました。女性ばかりの政府認定のマッサージ師というだけあって、安心して利用できます。料金は日本円にして4000円弱。やはり日本より安いです。90分もあっという間に過ぎました。体からアクが抜けて軽くなった気分。マッサージが癖になりそうです。

070311taipei_047その後、遅い夕食です。アルコールを飲んでいる人は少ないけど、中国料理には相性抜群の陳年紹興酒をとりました。杏仁のデザートで締めくくり、ホテルへ。首都圏のせいか、10時なのに電車は満員。台湾の人は宵っ張りのようです。

 

 

 

コメント (6)

’07 Holidays in 台北(1日目)

2007年03月16日 | '07 Holiday in 台北

台湾の故宮博物院がリニューアルオープンしたとのニュースに、暑くなる前に台北旅行を計画しました。3年前に行ったときはリニューアルの最中で、一部しか見られなかったという残念さを残していました。

070311taipei_005_1台湾は、福岡から飛行機で2時間余りの地の利を得ています。北海道へ行くのと変わりませんが、そこはやはり国際線、ちゃんと食事がでます。3月1日から厳しくなったという手荷物検査で、液体、ゲル、クリーム類などは、合わせて手のひらサイズのビニール袋に入る分だけしか持ち込めません。ペットボトルも持ち込み禁止。宿は、以前ツアーで使ったホテルを、朝食付きでかなり安くネットで手配しました。地下鉄に近く、雑多な界隈にあり、近代的でなく、「これぞ台湾!」が実感できて、なんとなく好きです。

 

 

070311taipei_014まずは、世界一高い508mの「台北101」へ。5階から382mの展望台へは、エレベーターで37秒。これは日本製でした。インテリアは、要所要所に台湾的なモチーフがあり、日本人の感覚からちょっとずれている感じはしますが、エキゾチックで美しいビルでした。

入場料NT$350、展望台のアイスNT$105と、台湾にしては高すぎ。それに比べて、地下のフードコートはアジアの食・40店が軒を連ね安い、安い! NT$100からあり、味もなかなかのもの。でも台湾の人は食事のときにアルコールをとらないのか、男性グループ、カップルでもジュースなんですね~。日本のビールがおいてあり、私たちだけが飲んでいる感じでした。

070311taipei_008_1 電車(MRT)は、安い、速い、清潔で快適。路線が少ない割りには便利で、運行間隔も短く、乗車方法が簡単明瞭。移動はほとんどこれを使ったので、交通費はかなり安上がりになりました。明日からは、時間にとらわれないのんびりの旅をしようと思っています。3年前より、かなり便利で美しく大きく成長している台湾です。

 

コメント (10)