新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

オランダ・ベルギーの旅⑥

2008年12月15日 | '08 オランダ・ベルギーの旅

いよいよ帰路に着きます。スキポール空港は、昨年に比べるとお客が少ないし、イルミネーションの控えめな感じが寂しい気がしました。

残りのユーロで、チーズとチューリップを買い込みました。1ユーロ126円ぐらいで昨年に比べると40円のユーロ安!旅行者にはラッキーの時でした。

Holand_257JALの窓際座席3席を二人で使えたので、帰りはとても楽チンでした。シートはエコノミーでも肘掛けを挙げれば、ゆったりとリッチな気分です。

11時間の機内の楽しみは食事とドリンク。機内食のまずさを言う人もいますが、私は大好き!こんな上げ膳なんて地上では考えられないから。最後の食事が終わったら間もなく成田です。

ツアー仲間は結構アルコールに強い人が多くて、機内の赤ワインも好評でしたし、旅行中も思いっきり本場のビールを楽しんでいました。

あとは映画の見放題。往復で見た映画は、『おくりびと』『画家と庭師とカンパーニュ』『Journey to the Center of the Earth』『Swing Vote』『The Vitisor』『フェルメール:光の天才画家』。こんなにたくさん観たのは初めて。観たかった映画や先行上映の映画もありラッキーでした。 もちろん日本語字幕つきでした。

          *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

Buryuju3_6 私より半年前にブリュージュを訪れた友人H夫人が、素敵な絵を描きました。旅をここまでフォローをすると、思い出が150%アップの感じになります。絵を描く人をうらやましく思います。

絵をデジタル化するとどうしても元の色と違ってしまいますが、ブリュージュへの同じ思いを載せたくて許可を得ました。色が違うので、H夫人にとっては不本意かもしれませんが・・・。

         *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

今度の旅行は成田集合で、確実に搭乗するためにはやはり前泊がベストと判断。それならまる一日を有効活用しようと朝一番のフライトで成田に向かい、スーツケースを預けて、京成電鉄で上野の美術館へと逆行しました。

Holand_002東京都美術館「フェルメール展」には、今度訪れたアムステルダム国立博物館から「小路」と、マウリッツハイス王立美術館の「ディアナとニンフたち」が出展されているからです。

フェルメールの現存作品は世界に分散していてわずかに30数点。本家のオランダにも7点しか存在しないうちの2点が日本で出展されているとあっては見逃せません。

小雨、チケット売り場の行列、入場は1時間の待ち時間、会場の混雑・・・。いつものことながら、待ち時間なんて歯牙にもかけない上野名物の行列でした。骨を折った後の、美術館のレストランで飲んだ黒ビールのおいしかったこと。

ひと月前に来た「ハンマースホイ展」をもう一度観て、夕方京成電鉄で成田空港へ戻りました。電車を降りると、ここでもセキュリティーチェック。不便な世の中になったものです。

コメント (14)

オランダ・ベルギーの旅⑤

2008年12月13日 | '08 オランダ・ベルギーの旅

再度オランダに向かって出発。オランダは国土の半分以上が標高0m以下という国です。長い間水浸しの土地を、水をくみ出して干拓地にするために活躍した主役が風車なのです。

Img_3677その風車群を【世界遺産】キンデルダイクに訪ねました。19基の風車が世界遺産に登録されています。ちなみにオランダに残存している風車は1000基弱だそうです。

今から250年前に作られたもので、羽根の長さは29mで木製。稼働する時はこれに布を張るのだそうです。

以前テレビで見たとき、まだ風車の中で生活している人がいました。水と戦い水に親しむ人たちは、今に至るまで風車を守ってきているのです。スペインの風車と違って水辺の風車は、シャッターを切る最高のビューポイントでした。

Img_3697 ここから1時間足らずで、女王の住むロイヤルシティ、デン・ハーグに到着しました。

ビネンホフ(中庭)と呼ばれる一帯には、外務省、国会議事堂、女王の執務室など13~17世紀の風格ある建物が並んでいます。ここもやっぱり水辺に面しています。

この並びに、「オランダで最も美しい建物のひとつ」と言われるマウリッツハウス美術館(写真では、真ん中の建物)があります。美術館には、日本語のイヤホンガイドがありましたが、1時間あまりの鑑賞時間では、優先順位をつけて観ないといけません。フェルメールの『デルフトの眺望』と『真珠の耳飾りの少女』、レンブラントの『自画像』と『テュルプ博士の解剖学講義』は必見です。

Vermeer2_5 添乗員さんがキンデルダイクの青空を見ていいました。「この青空と雲が、まさにオランダの空なのです!」

Vermeer3_2その青空と雲を象徴するのが、左の『デルフトの眺望』です。世界で最も美しい風景画のひとつと聞いたこがありますが、写真ではその美しさが出ないところが残念です。

右の『真珠の耳飾りの少女』は「北方のモナリザ」とも言われて、2000年に大阪市立美術館で展示されたので、これで2度目のご対面。少女の振り返った瞬間の表情をしっかりととらえた1枚は、人の心と目をとりこにしてしまいます。ファンの多い絵です。

Holand_256アムステルダムに移動中に、手前の川と向こうの川の水面の高さが違うの見つけました!これがオランダなんだとなっとく、なっとく!

小学生のころ、堤防の亀裂を見つけた少年が、そこに手を差し込んで、しびれるのもかまわず村の洪水を未然に防いだ話が教科書に載りました。その時は理解できなかったけど、今、わかりました。

海抜マイナスの土地を、ここまで発展させてきたことに深く感銘を受けました。

そろそろ観光も終わりに近づきました。今日は天気も良くて、終わりよければすべてよしにしましょう。

コメント (6)

オランダ・ベルギーの旅④

2008年12月12日 | '08 オランダ・ベルギーの旅

今日も小雨。ホテルでもらったメトロの地図を頼りに、二人で徒歩10分の駅に向かいました。丘を上る小さな道だったのでちょっとわかりにくかった・・・。行きにしっかりと途中の目印を確認していなかったので、帰りにとんだ目に合ってしまいました(;^-^;)。

駅に着いて、Holand_191_2 自販機で何度キップを買おうとしても、ユーロコインがカラリと落ちてしまいます。アムステルダムのトラムでも同じような経験をしていたので、コインを変えてトライしたけどダメ!!

隣にいた黒いスカーフをきりりと締めたイスラムの若い女性に尋ねると、自分のコインを取り出して操作してくれました。今度はOK!やはりコインに問題があったのです。ユーロ硬貨の裏側のデザインが国によって異なるので、機械も判断に混乱が生じるのでしょうか???

出勤で急いでいるようでしたが、何と親切でしょう。感謝です!(トルコを訪れて以来、イスラムの女性にはとても親近感があります)

Holand_185_310個目の駅で地下鉄を降り、地下道を通って地上に出ると、街の方角が全くわかりません。標識の表示もフラマン語とフランス語の二言語表示。小雨と冷たさがうらめしい・・・。

Marat_4二人に道を尋ねながらやっと辿り着いたのがベルギー王立美術館です。改装中にもかかわらず、ウェイデン、ヴァン・ダイク、クラナッハ、ルーベンス、メムリンク、ブリューゲル父と子・・・と、並みいるコレクションには圧倒され、観るのにずいぶん時間がかかりました。

中でも意外だったのが、てっきりルーブルにあると思っていたダヴィッド『マラーの死』。ジャコバン党、ジロンド党・・・なら当然フランスにあると思い込んでいたので、不意に目の前に現れたときはもうびっくりビックリ!なんというラッキーさ!これ1枚で今日の収穫ありです!

Holand_100Holand_096雨があがったブリュッセルの街が、やっと街歩きOKの状態になりました。途中でブーツのつま先に入れたホッカイロも功を奏しています。地図を見ながら、こうした街歩きが後で一番の思い出になります。

またグラン・プラスに戻ってゴディバの店に。チョコレートはそれほど好きではないけれど、ここで買わねば損とばかりにたくさんゲットしました。

そのあとはヌーブ通りでショッピング。かわいい子供服を買いました。2歳までは日本よりもかなりサイズが小さいようです。サイズには要注意。モールの地下街に行くと、中華料理が!迷わずここで夕食となりました。中華スープ、春巻き、鳥のピラフ・・・。中華料理はすっかり日本人に馴染んでいるんですね~。寒さの中を頑張ったご褒美です(o^^o)ふふっ♪

帰りの地下鉄で、今朝の駅に降り立ったまでは良かったけれど、そのあとが大変でした。7時と言えばもう真っ暗。今朝来た時とは辺りの様相は一変しています。見当をつけた小道を通って大通りに降りてみると全く違う景観なのです。住宅地で人通りも少ない中を、やっと若いカップルを捕まえて聞いたら、何とホテル側とは正反対のほうに降りてきているのです!もう冷や汗ものでした。私ひとりだったら泣き出してしまいそうなところでした。夫は仕事であちこち回っているせいか落ち着いて全くあわてないところに少し救われましたが。

Holand_195日本みたいに流しのタクシーはいないし、教えられたとおり、丘を回り込んだ四角形の3辺を歩くはめになりました。その最後の一辺は、何と丘の中の遊歩道みたいな林の泥道。ちゃんと街灯が付いているのが、せめてもの慰め。50分間の迷い子でした(°_°;)ハラハラ(; °_°)

やっと林をぬけホテルの近くにあった観光用の風車を見つけたときは、思わず万歳と叫びたいほどでした。ホテルの灯りがやけに温かく心にしみました。時計はすでに8時です。

小雨と寒さと迷い道・・・、思い出の多いブリュッセルの一日でした。

 

コメント (7)

オランダ・ベルギーの旅③

2008年12月10日 | '08 オランダ・ベルギーの旅

ブリュッセルからバスで北西に約1時間、中世の町ゲントにつきました。16世紀はパリに次ぐ大都市にまでなったとか。街の中心マルクト広場に面して、【世界遺産】91mの鐘楼、聖バーフ教会、聖ニクラウス教会があります。

Sinnpinokohituji_2 聖バーフ教会には、ファン・アイク兄弟の三連祭壇画『神秘の子羊』があります。

15世紀フランドル絵画の最高傑作といわれ、乾燥油地に水彩絵具で緻密に描かれていて全く色あせていません。3回の戦争をくぐりぬけてきたゲントの至宝といわれています。

ここに来て初めてその絵の存在と素晴らしさを知りました。今度の旅の収穫の一つです。

Holand_147_2Holand_141_2

ゲントも水の都。交易と毛織物で発展した街です。 運河の両側にはゲントの繁栄を象徴している壮麗なギルドハウスが立ち並び、往時の豊かさを今に伝えています。

階段状の破風が美しい家がぎっしりと並らび、それが川面に反映するさまは、画家ならずとも誰もが心を動かされるところです。中世の繁栄と人の営みががしのばれました。

Holand_149_2昼食はベルギーの名物ワーテルズーイ。チキンをクリームで煮込んだもので、シチューみたいなものですが、味はあっさりしてとても美味しかったです。

ここはカール5世の誕生の地でもあり、16世紀には彼の庇護のもとでパリに次ぐ大都市となったということで、※「Charles Quint」つまりカール5世の名のビールがあります。取っ手が4つもある陶器のカップで出てきます。濃い色で、ちょっと甘みのあるビールで、アルコール度数は7~9%ぐらい。かなり強いです。

日本では数センチの泡も、ベルギーではあまり泡は立っていません。

Holand_167昼食のあとは【世界遺産】リュージュ旧市街へ。ここだけは晴れてほしかったけどやっぱり小雨。

Seibosizou 水と緑のしっとりと趣のある中世が残った街です。後方に見える15世紀の鐘楼は66mの高さ。

石畳の道をかなりあるいて聖母マリア教会へ。

ここにはミケランジェロの美しい彫刻『聖母マリア像』があります。サン・ピエトロ大聖堂の『ピエタ』を彷彿とさせる憂いのあるマリアの表情に釘付けになりました。イタリア人のためにしか彫刻しなかった彼が、唯一国外に残した彫刻だとか。ステンドグラスも見事でした。

Holand_171マルクト広場を囲んで、州庁舎、市庁舎、聖血礼拝堂、それにお土産店があります。傘を畳んだり開いたりの鬱陶しさ。冷たさがつま先にしみます。それでもチョコレートのレオニダスのお店に直行してゲット!

ツアーディレクターさんが言うには、レオニダスはベルギーでは普通のチョコレート。それが銀座に華々しくオープンしたときはびっくりしたとか。日本では高級品になっているようです。

写真はマルクト広場の州庁舎です。広場には必ずと言っていいほどクリスマス・マーケットが設営されています。お店も同じサイズ・デザイン・色で統一されており、景観重視にはやはり古都のプライドがあるのでしょうか。

Holand_175今回の旅は、夕食は全部各自自由食。ホテルに着いたのが7時ごろだったので、ホテルで夕食をとりました。

歩きに歩いた今日はお腹もぺこぺこ。ベルギービールが胃にしみわたり、柔らかく煮込んだラム肉でお腹を満たしました。ここにもジャガイモが・・・。

Holand_062 ベルギーのジャガイモの個人消費量は、ドイツよりも多いとか。

フライドポテトはアメリカでなく、ここが発祥の地だそうです。写真の彫刻みたいな奇妙な看板をあちこちで見かけました。そういえば昼食の時も、付け合わせに必ずフライドポテトが乗っかっていました。

今日の収穫はやはり『神秘の子羊』と『聖母マリア像』でした!

     *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

Charles Quint の4つの取っ手のカップの由来(ベルギー観光局

アントワープから東へ約30km。オーレンの町で、カール5世はあるインに立ち寄り、そこのレストランでビールを注文した。宿屋の主人が大ジョッキの取っ手を持って渡そうとしたためジョッキを受け取ることができなかった。そこで、カールは主人に金のコインを与え、これを使ってもう一つ取っ手をつけるように指示。主人は早速それに従った。しかしながら、またしてもカールは大ジョッキを受け取るこができなかった。というのも、主人今度は両方の取っ手を持ってしまったから。それならと、もう1枚の金のコインで3つ目の取っ手を取り付けた。しかし、今度は主人が3つ目の取っ手を自分の体に向けた状態でカールにジョッキを差し出してしまったため、結局カールは最後までジョッキを受け取れなかった。
 この日からこのインは「3つの取っ手が付いたジョッキ」で有名になり、オーレンにはこのジョッキを形どった泉がある。  

でも、実際には4つの取っ手が付いていました。ということは3度目も受け取れず、またしてももう1枚の金貨で4つ目の取っ手をつくったということでしょか・・・???

   

コメント (9)

オランダ・ベルギーの旅②

2008年12月08日 | '08 オランダ・ベルギーの旅

Holand_045 アムステルダムからバスで2時間でアントワープへ。EUになってからは、パスポートの審査も不要、通貨もユーロに統一されているので非常に便利です。国境は小さな標識でしか確認できません。

Holand_082アントワープは『フランダースの犬』しか思い浮かばないほど、私の中では両者はしっかり結びついていました。ネロ少年がその前で息絶えたというルーベンス『キリスト降架』がノートルダム大聖堂にあります。そのほか『聖母被昇天』『キリスト昇架』、ステンドグラスも見ものです。尖塔は123メートルでベルギー最大のゴシック様式の教会です。

Holand_078ベルギーといえばビール。その数およそ800種類とか。写真はチェリービールと白ビールと黒ビール。寒い土地でブドウが採れないことからビールになったとか。ビールの種類によってグラスも微妙に違うのです。白は喉の奥でちょっと甘みがして若干のクセがありました。メインはこれまた牛肉のビール煮でした。いわゆるビーフストロノガフみたいでしたが、久々のお米に感激!

ここから約1時間でブリュッセルへ。一日中降ったりやんだりのしの降る雨でしたが、こちらの人は傘をささないで歩いている人も結構いました 。濡れることが不快でないのかしら・・・?

Holand_102Holand_113_4Holand_193_3 【世界遺産】グラン・プラスは11~12世紀に開かれた市場で街の中心にあり、その周りを重要な建物が取り囲んでいます。照明を浴びて模様を映し出しているのが15世紀の建物・市庁舎。キリスト誕生の場面を再現した人形も。ひと月ほど毎日このにぎわいを見せるようです。

横にはギルド・ハウス、向かい側には王の家、ゴディバやレオニダスのチョコレートの店があります。街路や公園にはクリスマスマーケットが所狭しと並び、クリスマスオーナメント、グリューワイン、ワッフル、ソーセージ・・・・が売られ、メリーゴーランドも回っていました。寒かったので温かいグリューワインでもと思ったけど、日本人はどうも立って飲んだり食べたりする習慣からは遠いようです。

街のいたるところにワッフルの店があり、甘く香ばしい焼きたての香りが漂っています。お腹がすいているときはとても素通りできません。長方形のブリュッセルワッフルは外がパリッとしていて、中はふんわり。その場で焼いてくれるのでおいしさこの上なし。日本で見かけるのとはだいぶん違います。アイスクリームやジャム、フルーツなどのトッピングも選べますが、ワッフル自体の味を楽しみたいのでプレーンで。軽いので2枚も食べてしまいました。1枚2ユーロ。

グランプラスからほど近いホテルに着いたのが7時半。それからいろいろあって・・・。三連泊のはずが急きょ変更に・・・。明日は別のホテルに二連泊することになりました。こんなことは初めての経験でした。また荷物の整理をしなければなりません。

コメント (5)

オランダ・ベルギーの旅①

2008年12月06日 | '08 オランダ・ベルギーの旅

一度は行ってみたかった国。ぜひ観たかったゴッホ美術館とオランダ国立博物館とマウリッツハイス美術館。一度は目にしたかった本場のクリスマスイルミネーションとクリスマスマーケット・・・。たまたま恰好のパックツアーを見つけました。

いつもはトランジットに使うスキポール空港も、今回は目的地がここだから、成田発の直行便で割と楽なフライトになりました。巨大な空港から10分ほどのホテルに二連泊です。ネットの口コミ情報通り、朝食がおいしくて嬉しいスタートでした。

Holand_004_3アムステルダムは水の都。縦横に張り巡らされた運河は、川幅も広くヴェネチアとは違った趣があります。陸上より高い費用をかけてでも運河の水上生活を選んだ人達は、カーテンを広々と開けて生活をオープンにしているので、市民の生活が垣間見られる楽しさがあります。モデルルームの展示会場のように、清潔に整頓された室内にはもう脱帽です。 運河クルーズならではの水陸両方の景観が楽しめました。Holand_026_3

もう一つの特徴は自転車専用道路の整備。自転車のマークが描かれています。排ガス規制を生活の中に日常化させて、自転車がスーイスイ!ハンド・ブレーキではなくフット・ブレーキで走る自転車はデザインもシンプルです。自転車>人口と言われるほどの自転車大国。レンタサイクルも整備されています。

Holand_029アムステルダム国立博物館の目玉はレンブラント『夜警』と、フェルメール『牛乳を注ぐ女』『青衣の女』。他の17世紀オランダ絵画黄金時代の圧倒的なコレクションも絶対に見逃せません。ツアーの見学時間だけではとても足りません。そこで私たち二人は許可を得てグループから離脱。これからはフリータイムを楽しみました。2連泊だからこそできる小技です。

ゆっくり観終わった後で遅い昼食。カフェでクラブサンドウィッチをがぶり!パンがおいしいのです!紅茶は、お湯の入った蓋つきのグラスとティーバッグもってきます。味気ないけど、オランダとベルギーのホテルでもそうでした。習慣なのでしょうか。

ここから歩いて10分足らずのところにゴッホ美術館があります。半円形の新館の設計は黒川紀章氏。一度は訪れたかった美術館です。ここは若い人も多く、チケットを買うのに20分ぐらいは待たされました。

Gogh2_5生前には、世間にほとんど認められることもなく、最後は自らの命を絶つという悲劇的で短かすぎる激動の人生を送ったゴッホ。10年間に800枚もの油彩制作は、何かに突き動かされたような気がします。

理屈抜きに先に心に訴えかけてくる絵。一度心に飛び込んだら出ていかない絵。アルル時代の『黄色い家』『寝室』には、南の明るい日差しの中にひと時の安らぎを得たのでしょうか。明るい黄色の、タッチも静かな絵になっていてホッとします。晩年の鮮やかで強烈な色彩と荒いタッチの『カラスの群れ飛ぶ麦畑』には感動と胸苦しさを覚えました。

Holand_039緯度の高いアムステルダムは4時になると暗く冷え込みも厳しくなります。アムステルダム中央駅の前のホテルでボリュームたっぷりの海鮮料理とハイネケンで今日の締めくくり。

Holand_043_2そのあと鉄道でスキポール空港駅へ。二階建てで、快適なシートはなかなか立派。これって指定券がいるのかしら・・・と思いながらも15分で目的地に到着。そこからシャトルバスでホテルへ。帰り着いたときは8時でした。8時間のフリータイムは、旅の印象を深くしてくれました。トラムも鉄道もチケットの買い方が難しく、それでも苦労した旅のほうが心に残ります。

この旅行の前泊を利用して、東京都立美術館「フェルメール展」で、フェルメールの7つの作品を観ました。その中にアムステルダム国立博物館蔵の『小路』、マウリッツハイス美術館蔵の『ディアナとニンフたち』も入っていました。現地で「今、日本に貸し出しています」なんて貼り紙の文字を見たら、きっとがっくりがっかりすると思って、先駆けて日本で観て正解でした。やはり貼り紙がしてありました。

コメント (10)