新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

「じょうちょう」・・・光る君へ

2024年09月10日 | テレビ番組
前々回放送の最後に、僧を引き連れた興福寺別当が猛々しい表情で道長に申し入れにやってきます。その名は「じょうちょう」とだけナレーションがありました。

「じょうちょう」。数年前に読んだ澤田瞳子さんの格調高い『満つる月の如し』の「定朝」を思い浮かべましたが、友人から借りた本だったので手元にはありません。もう一度読みたくてリユース購入ボタンをポチっ!
しかし、その後の番組予告で「じょうちょう」は「定朝」でなく「定澄」であることが分かり早合点に苦笑!
それでもいいのです。平安の時代をきめ細かく描写し、道長も主要な人物として登場します。ドラマと並行して読めばより深く観賞できます。

その本が今日届きました。
定朝は道長ばかりでなく庶民の心の拠り所となる仏像を作った仏師です。庶民を思い仏像を刻む。澤田さんの本は、本の重さ以上に手応えが重たい本です。



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美しい顔に、背中がヒャッ・・・

2024年09月07日 | テレビ番組
土曜日の午後はなるべく避けたい天神の中心部。かなり混雑したその歩道を歩いている時、対面からスリムでファッショナブル、美しい顔の女性が歩いてきました。
通りすがりに何気なく顔を見て背中がヒヤッ・・・。美しいけど表情が死人みたいで、生きてるという血の温かさがないのです。でもちゃんと歩いているのです。
肌の柔らかさは感じられたけど細胞が感じられない。口元も引き締まり目の形も秀麗。ひょっとして宇宙人???

でも視線を留めるわけにはいかずさりげなく通りすぎましたが、それ以来ず~っと気になっていました。

1週間後の今日、その疑問を納得させることができました。
「チコちゃんに叱られる!」です。
3Dプリンターを使ってマスクを作る場面が出てきました。
人の顔を多方面からスキャンして、柔らかい素材で立体的なマスクを作るというものです。
番組スタッフさんの1人がそのマスクをつけていたそうですが、ゲストは気づかないまま。
問われて初めて、ゲストの1人が「そう言えばあのスタッフさんの表情が少し変だなとは思ってました」と。

そのマスクは、私のみた天神の美人の顔と雰囲気が全く同じ!

同じ顔を再生する・・・。亡くなった後で、作られた声で亡き人が話をする・・・。
こんな危険なことが、普通に出来る世の中。きっと大混乱が起きます!お~っ、こわ~っ

でも、疑問が解決してほっとしました。
あの時、私以外にもおかしいと思った人はいたはずです。
マスクの向こうでは、すれ違う人のリアクションを楽しんでいたのかもしれません。

そんな今日の晩ごはんです。

春先にどっさり頂いたワカメ。薄味の佃煮にして消費しています。
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今日いち-2024年8月19日

2024年08月19日 | テレビ番組
深夜のワルトビューネ・コンサートが素晴らしかった!指揮ペトレンコ、ピアノ:ユジャ・ワン。楽しい野外コンサートがテレビで満足できた!
松山選手10勝目、おめでとう!8月は600万+5億4千万。すごい!

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流麗な文字『光る君へ』

2024年08月18日 | テレビ番組
毎回感動する題字『光る君へ』。なんと美しい文字!毎回感動をもって見ています。
それは文字を通り越して四文字のドラマみたいです。作者は根本知さんでした。

800枚も書かれたというこの四文字の形は、平安時代の文化のエキスなのだと思いました。

作者が分かったし、この大河で占める書の立ち位置がよくわかりました。

まひろ、道長、行成が書をしたためる場面は、全て各演者本人だそうです。指導者の根本さんの人生をかけた書の世界が深く関わっているようです。

これを読めば、ますます光る君への興味が深まると思います。

大河ドラマ『光る君へ』 "本物"の平安を届ける/書道指導・根本知

彰子の入内と定子の死...。怒涛の展開を迎えた大河ドラマ『光る君へ』第28回です...



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『パクス・ヒュマーナ ~平和という奇跡~』

2024年08月15日 | テレビ番組
NHK BS で深く感動したドキュメンタリーです。
ウクライナ、ガザを目の当たりにしている今に、深く考えさせられ心を揺すぶられました。
心から振り絞った真実の言葉が美しく輝きます。

キリスト教徒とイスラム教徒がお互いを尊重し、争いもなく普通に隣人として過ごしていた時代があったことは、塩野七生さんの本で知っていましたが、映像を交えるととても分かりやすく理解が早いです。

旅人は佐々木蔵之介さんがイタリア、濱田岳さんがルワンダです。
十字軍遠征で、リーダーの決断で宗教の違いを乗り越え、奇跡的な和平が実現したこと。

フツ族とツチ族の争いで憎しみの連鎖を絶ち切ったことが和平をもたらし、アフリカの奇跡と呼ばれる大発展に繋がりました。

再放送は8月17日(土)午前0:10 ~ 午前1:40

パクス・ヒュマーナ 〜平和という“奇跡”〜

歴史上の戦争には、ある「共通点」があります。それはどの戦争も必ず、終わりを迎えていること。人類は戦争を終わらせ、たとえ束の間でも「平和」を築いてきました。そし...

パクス・ヒュマーナ 〜平和という“奇跡”〜 - NHK


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焼いただけ、蒸しただけ、切っただけ、並べただけ。

主婦の心が痛むメニューですが、塩分も少なくシンプルさがおいしかったようで、意外に受けました😊😊😊

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「光る君へ」為時の栄転

2024年05月20日 | テレビ番組
従五位下の官位を受けた為時は「淡路守」の除目を受けた後、直ぐに「越前守」に栄転しました。

何故か?それは、宋人が70人も逗留しているという越前には、漢籍に詳しい父・為時こそが相応しいと、まひろが父に黙って、為時名で申文を提出したからです。(実際は為時本人が漢詩の申文を提出したそうです)

漢詩の申文は「学問に励んだ寒い夜は 血の涙が袖を濡らし 除目の翌朝 無念さに天を仰ぐ私のまなこには ただ青い空が映っているだけ」と。
それが道長の目に留まり「為」の文字が、まひろから送られた文の「為」に一致したのを確認し、まひろの本心を知ったのです。(映像の中では流麗な文字が「春朝」になっていましたが、他の資料では「翌朝」となっています。天皇が読むときにも「よくあさ」でした。まさか書家さんが間違えたのかなぁ???・・・→写本の段階で文字が変わったりしているそうです)

漢詩の申文は天皇の心を動かし、道長の推挙もあり、「淡路守」から」「越前守」へと昇格の国替が除目されました。
大国越前と小国淡路。大国と小国では、格式にも待遇にも雲泥の差があるようです。父が能力に相応しい国司になり、まひろは本当に嬉しそうでした。

為時役の岸谷五朗さんが、抑えた演技で味のある漢学者を演じておられます。越前でも博識を元に活躍されることでしょう。

一条天皇は17歳と若いけれど聡明です。情に流されず伊周兄弟に配流の裁定を下しました。
道長には目障りであった伊周兄弟でしたが、帝が独自の裁定を下したことで、道長はクリーンな立場を維持したまま長徳の変が終わりました。

長徳の変の後、弟・道綱は「中納言」に昇格。道長に忠誠を尽くした藤原斉信が「蔵人頭」から「参議」に昇格して公卿の仲間入りをしました。

伊周兄弟の配流で定子の実家は没落。後ろ楯を失った定子は髪を下ろしましたが、その後は・・・。

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アジサイの「夢手鞠」です。
10年も経つと、本来のアジサイ色が変色してきます。
「青いアジサイ専用の肥料」をあげてもなかなか元に戻りません。


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「光る君へ」 若き公達たち

2024年05月15日 | テレビ番組
道長は右大臣になりました。何かと気疲れの多いことが続きます。
「関白」は陣定(じんのさだめ=公卿の会議)に出られません。道長は公卿たちの意見をしっかり聞くためにも右大臣・内覧のままでいたいと天皇にも明言します。
「今までの関白とは異なる道を歩みたい」という道長の思いを、天皇はしっかり受け止め好ましく思ったようです。この頃の道長は、まだしっかりクリーンでした。

ある日、除目をめぐって若き4人の公達はそれぞれの思いを述べます。
公仁(町田啓太)は、北家のパワーバランスが道長に移ったことで出世レースを降り「漢詩や和歌の世界で生きる。参議のままでいい」と達観しています。
藤原斉信(金田哲)は現在の蔵人頭から参議に上げて欲しいと頼みますが、道長のもう一人の妻・明子の兄の源俊賢(本田大輔)を参議にと考えています。道隆の死によって、道長の方にすり寄ってきましたが、その能力は道長も認めるところでした。
公任は、藤原行成(渡辺大知)の書の能力で女性から公家の裏情報を得て道長の政治に生かすことを進言します。行成は後に蔵人頭に抜擢されます。
こうして道長のブレーンが固められていきます。この四人は、後に「一条朝四納言」として道長に仕えることが、NHKのキャストにも紹介されています。
ちなみに、道長の時代は左大臣、右大臣、内大臣、大納言、権大納言、中納言、権中納言、参議など約20人ほどとか。

この日の放送の一番の明るい話題。ある日、突然にまひろの父・為時が叙爵されました。10年も捨て置かれたのに、なんと「従五位下」です!
五位になったから、これで「貴族」の仲間入りです。国司になる権利も得ました。これが来週の伏線になるはずです。

「藤原」「源」と同じ姓がたくさん出てきます。官位も複雑ですが、少しでもわかるとドラマがより楽しくなります。
  
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種をばら蒔いていたので、ニゲラの花があちこちで開花しました。

怪獣みたいな名前だし、細裂した葉は刺々しくて心に馴染みません。でもブルーのグラデーションは気に入っています。 




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兄弟(道隆・道兼・道長・詮子)の関係)……光る君へ

2024年04月23日 | テレビ番組
前回の「光る君へ」の一場面で、兄の関白・道隆と道長が顔を近づけ、蔓延する疫病対策で語気を荒くして言い争う場面がありました。民に対する考え方や、中宮・定子の御殿建築を税で賄うなど、二人は考え方が元から違っていました。
一条天皇と中宮・定子を取り囲む朝廷の部屋でも、道隆やその長男・伊周は居ても道長は居ません。明らかに兄弟が寄り添っている感じはありません。

道隆の身内びいきは露骨で、19歳の伊周と道長は同じ「権大納言」。少し後の恩赦では、8歳年下の伊周が道長を追い越して「内大臣」に、道長は「権大納言」のままでした。
「内大臣」は常設ではなく、上席の左右大臣を飛び越えて摂政・関白に就くことも可能な臨時の職なのです。

道隆の目には、道長は面倒で小癪な捨て置けない存在になっていました。道長もその初期から兄の中関白家と同調せずに距離を取り続けました。

道長と姉・詮子との関係。詮子が円融天皇の中宮になれなかったときに、皇子(後の一条天皇)を連れて実家に帰っていましたが、その時に道長と信頼関係が結ばれていました。以来、一条天皇の母である詮子は道長に目をかけており、道長を引き立てます。

癖の強い道兼は花山天皇を退位に追い込んだ策謀と実行の人で、非情になりきれるダークな面を持っていますが、自宅に人を招き漢詩や和歌に興じて人望もあったようです。
ドラマでも道長は兄として敬意を払い、兄を支え、道兼は権大納言、右大臣と出世していきます。

正暦元(990年)から長徳元(995年)までが道隆一家の栄華の5年間で、道長、道兼には雌伏の時でしたが、疫病がこの構図を完全に塗り替えていきます。


生きな粉と卵とバナナを使ったおやつです。
 
レンジ600Wで3分で出来ます。



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「光る君へ」第14回から

2024年04月08日 | テレビ番組
990年、兼家(段田安則)一家に大きな変化がありました。この夏兼家は他界しますが、その前に様々な手を打っていました。道隆(井浦新)の娘定子を入内させ、道隆を「関白」、更に「摂政」にします。
兼家の死後、道隆の権力欲は大きく膨らみ独裁が始まります。

今日の道隆と道長(柄本佑)のやり取りに重要な場面がありました。
道隆「定子(高畑充希)さまを中宮にする」
道長「えっ?円融院(板東巳之助)の遵子(中村静香)さまが中宮としておられますが・・・」
道隆「中宮の遵子さまには皇后にお上がりいただき、定子さまを中宮になし奉る」

この事は歴史上でも大変なことで、分かりにくいので山本淳子さんの本から要約します。
制度上「后」と呼ばれる地位は三つあって、中宮(皇后)と皇太后と太皇太后を言います。后の地位は独立していて、天皇の代替わりや死により「后」が代わることはなくそのままです。
新しい中宮が立てられる時とは、「后」である3人の誰かが亡くなるなど空席ができた時しかタイミングはありません。
そこで道隆は、中宮に「皇后」という別称があることを利用して、「中宮」と「皇后」の二つに分けます。今の中宮を皇后に、定子を新中宮として立后させたのです。
これ以来「后」は異例の四人体制となっていきます。そして後に、道長も同じ手段を使います。

この「立后」を事を「聞いたことがないと」驚く藤原実資(秋山竜次)は、有職故実に詳しく学識のある公家です。
実資は道長の又従兄弟で、藤原北家の嫡流の矜持と莫大な資産を有しています。
実資から見れば道隆や道長は分家筋にあたるのですが、道長の栄華の中でも常におもねることはなかったそうです。
実資が60年以上も書き続けた漢文日記『小右記』は有名で、現在一級資料として扱われています。

「光る君へ」をBSの6時から観るために、夕食は作り置きを利用しました。
キーマカレーを解凍して。冷凍したホウレン草をミキサーにかけてポタージュに。肉じゃがはたくさん作り置きしています。




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―光る君へ― 道長『妾ではだめなのか』

2024年03月25日 | テレビ番組
まひろと道長の訣別シーン。ストーリーの繋ぎ方がいいですねぇ。
まひろに『妾ではだめなのか?』と詰め寄る道長。
正義感があり、打算のない恋愛をしているつもりの道長の本心が出ました。
『男(おのこ)は女柄(めがら)なり』が道長の頭にあったことは「栄華物語」にも出ているようです。
山本淳子さんによれば『兼家の家において、血統のよい家に婿取りされて自分の〈格〉を上げようという考えを持ったのは、末子の道長が初めてなのだった』とあります。道長は野心家だったのですね。

先ず、姉・詮子の薦めで醍醐天皇の孫という高貴な宮・明子を最初の妻にします。
継いで、左大臣・源雅信の娘の倫子に求婚します。
「源氏」は血統が天皇に近い高貴な氏族で、臣下の「藤原氏」とは血が違うのだそうです。
だから最初、雅信はこの申し出を一笑に付します。しかも兼家がクーデターで花山天皇を退位させ、孫を即位させて摂政に収まるという野心にまみれた下品な一族は問題外でした。

しかし倫子は道長に心引かれていました。母・穆子が全面的に倫子をサポートし雅信を説得したので、道長は遂に土御門殿の婿入りに成功しました。
「政界トップの摂政の息子が源氏の重鎮である左大臣の婿になる」、この結婚こそが道長の望月に繋がっていくのです。


兼家役の段田安則さん、雅信役の益岡徹さんの心の機微の演じ方が素晴らしいですね。

💠💠ブルーベリーの花💠💠

今年はどのくらいの実が付くか楽しみです。





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麦4割の黒大豆ご飯 & 生きな粉菓子

2024年03月19日 | テレビ番組
きな粉を早く使いきりたい!そんな時に取って置きの簡単レシピを発見。きな粉とハチミツと豆乳と塩ひとつまみをよく混ぜて、ラップで四角くピッチリと包み、冷蔵庫で冷やすだけの一口菓子です。
麦4割と極小黒大豆のご飯。ポロっとして味のあるご飯は体にいいと主張しています。
白いソースは、ヨーグルトにおろしニンニク、オリーブ油、塩少々を混ぜたものです。
夫の骨量が減少しているからとクリニックからもらってきたレシピからです。
私と同じのみ薬を処方されていました。

「ブギウギ」もあと少し。演技過剰も大阪弁だと妙に納得できます。テーマソングも音楽も活気があるし、その早いリズムに慣れてくると終わるのが惜しい気がします。
誘拐事件は事実だそうです。ラジオのトーク番組でいっていました。
スズ子のリビングで、後方に見える房のついた安手のゴブラン織。あれを見て直ぐ何か分かる人も少なくなっているでしょう。あの中はテレビです。
昔のテレビは、購入時にあのようなカバーの付属品が付いていました。
大道具小道具もドラマのうち。ストーリー以上に共感している人も多いでしょう。




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『らんまん』の『解体キングダム』

2023年07月13日 | テレビ番組
今朝の『らんまん』。長屋の女性5人が丸太を持ち「それいけーっ!」と、仕切りの土壁を目指して突き進む!壁をぶち抜く!
万太郎が石版印刷機を据え付けるために長屋の改装に踏み切ったのです。

大きな壁の穴から見えた表情には、江戸の女性の気っ風が溢れて爽快でした。

壁を壊す・・・、これと同じ光景が昨夜のNHK『解体キングダム』で放送されました。私のお気に入りの番組です。
ホテル解体のために、100tの巨大重機で、30mの高さにあるコンクリートの壁を、10m×4mのパーツに分けて地上に下ろすというものです。
高層ビルの解体には「階上解体」と「地上解体」があります。前者は最上階に重機を運び上げてから、1階ずつ下に向かって解体していきます。この時の放送もあり得ないほど見事で感動しました。
後者は重機を地上に据えて解体する方法で、40mのアームを伸ばして作業をします。これくらいのビルは地上解体の方が日数が少なく経費も安くなるそうです。

横はマンションや駐車場という市街地ゆえに、振動や音を最小限にするために「三角倒し方法」をとります。
ピンポイントで2ヶ所の表面のコンクリートを剥がし、内部の鉄筋を溶断したあと、左上の箇所をつかんでゆっくり引っ張ります。
重機からは、遠すぎて細部が見えないので、壁の近くにいる人が上下左右を細かく指示し、連携プレーで壁は前方にゆっくり倒れてきます。・・・といっても熟練のオペレーターの息を詰めた作業が続きます。

700組の結婚式に使われたホテルでも、コロナの影響でついには解体を決意せざるを得なかったという辛い選択があったのです。

入念に作り上げた建物を、40年も経てば今度は入念に破壊する。ここに使われたエネルギーの量を思うと、何か理不尽な世の中だと思ってしまいます。
NHK+で、見逃し番組を見ることができます。





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『どうする家康』

2023年02月20日 | テレビ番組
大河ドラマもすでに7回を終わってしまいました。ずっと楽しみにしていた大河。なのに今度はどうにも話の波に乗れません。
この日のために司馬遼太郎『関ヶ原』『覇王の家』、火坂雅志『天下』をしっかり読んで備えたのが、かえって邪魔したような・・・。

世間にはこの家康像が出回り、だからあまりにもかけ離れた今度のドラマの家康像に戸惑っているのです。

そういえば、たぬきおやじのイメージを破る肖像画を見て、その意外性に少しイメージを変えたのを覚えています。

この大河ドラマに対して「アンチ派」の苦情が出ているそうですが、番組の時代考証担当が論破されている記事を読みました。
『歴史研究者は一次資料(日記、書簡、公文書)しか信用しない。しかしそれでは人物像は何を考えていたのかは一切わからない。だからこの部分を、後から家康の家臣らが綴った『三河物語』や『松平記』などの二次資料から言葉や性格、決断などを拾って肉付けしていく。そもそも大河は史実ではなくフィクションです。
一次資料にない部分は当時の常識から逸脱しなければ、自由に脚色していい。あくまでも史実を言うのであれば、大河ではなく「歴史探偵」を観ていただければよい』ということです。それに、毎月新しい資料が発見されるそうです。

なんだか自分の心を見透かされたようで恥じ入りました。そうなんだ・・・フィクションとして観ないといけないのだ。紙の活字を目にするとそれが実像と思い込む愚かな自分がいました。だから「歴史探偵」は面白い!とても興味深く見ています。


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『舞いあがれ!』と映画『ウォール街』・・・似てる

2022年10月31日 | テレビ番組

今日はハロウィーン。突然の圧死で命を落とした韓国の惨事に心が痛みます。今夜の日本では冷静さを持って楽しんでほしいと思います。

朝ドラ『舞いあがれ!』、先週は大学生のお兄ちゃんの登場。就活がうまく行ってないのではと心配しいた家族の元に、大企業の内定を持ってきました。
喜ぶ家族を前に「3年で辞めて後は投資に専念する、大学3年間で2000万円貯めた、指1本で億稼げる人間になる」と口にします。
東大阪で誇りを持って物づくりに励む父親は「無いものを作り出す、人を笑顔にする、お前には夢はないのか?」と。
息子は「金稼ぐ、働く目的は他にある?」と話は噛み合いません。
そういえば21世紀のはじめはホリエモンのこんなニュースが話題になりました。 

この放送の数日前に映画『ウォール街』が放送されました。
航空会社の飛行機整備工の誠実な父親と証券会社に勤める息子もお互いを認めあえません。息子はチャーリー・シーン、父親は実の父親でもあるマーティン・シーン、伝説の投資家にマイケル・ダグラス が演じます。これがすごい!
父親の「自分を誇れる人間になれ。財布の大きさで人を測るな。あぶく銭を求めず物を作れ」を聞き入れないままに、息子は上昇思考だけを追求して危険な道にはまっていきます・・・。

ドラマと映画の奇妙に一致する父親と息子の会話がずっと心に残っています。これはストーリーのひとつの伏線になりそう・・・。

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『鎌倉殿の13人』の中の慈円

2022年09月27日 | テレビ番組
第37回「鎌倉殿・・・」で後鳥羽上皇が似顔絵を描くシーンがありました。なかなかの腕前です。そこで描かれたこの似顔絵。

これを見て吹きだしたのは平賀朝雅で畠山一族を滅ぼす原因を捻出させた張本人です。時政とりくの娘婿であわよくば将軍にも・・・という役どころです。
そして、この似顔絵は「慈円」で仏教界の頂点・天台座主に何度も返り咲くほど人望厚いお坊さんです。

ドラマの中では山寺宏一さんが演じます。
慈円の書いた『愚管抄』は、中世でも最も重要な歴史書と高く評価されています。兄が摂政・関白の九条兼実(田中直樹役)とあって政治にも深くかかわっています。歌人としても有名です。

今回のドラマは『吾妻鏡』をもとに書かれているようですが、これは北条氏側に立つ記述で客観性に欠けているといわれています。それに対して『愚管抄』は朝廷側から見たものです。

その慈円が案内役を務める「ゆる~い本」が『眠れないほど面白い吾妻鏡』板野博行著。『吾妻鏡』をところどころ訂正しながら進んで行きます。
これを読んでから関係小説を読むととても理解しやすく、人物相関図の絡み合った糸がほぐれてドラマもわかりやすいです。

若き頃、試験のためにだけ丸暗記した無味乾燥な「慈円、愚管抄」にやっと枝葉が付き始めました。彼がこれから朝廷政治にどうかかわっていくか期待しています。

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