新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

真夏の暮らし

2020年08月23日 | くらし
梅雨が開けてから「すだれ」を掛ける予定でしたが、あまりの暑さに延ばし延ばしになり、気がついたらお盆が過ぎていました。
この記録的暑さのなかで2階のパソコン部屋が37℃になっていてビックリ!夫が高温は機器によくないと無人の部屋にエアコンを作動させました。レースカーテンも3S縫製の遮熱効果のある三層ものに取り替えました。
今はネットでオーダーサイズの注文ができます。専門店で注文していたときは価格が1桁多かったので、品質の違いはあるにしろ助かります。
そんな断熱作戦から、覚悟を決めて猛暑のなか2日がかりで16枚のすだれを洗車ブラシで洗いやっと取りつけました。台風が来る度に取り外す作業は大変ですが、天然素材の戸外すだれは確実に温度差が出ます。

毎年夏の就寝時のエアコンはタイマーセットでしたが、今年の連続熱帯夜に朝までつけっ放しにしています。テレビでもそれを勧めていました。
といっても28℃は寒くなるので私は29℃設定にしてフィンの向きを天井と平行にしています。直接顔に当たることはなく朝まで実に快適です。
夫の寝室は27℃設定で快適といっています。私なら頭痛がおきて耐えられない温度です。年を追う毎にお互いに自己主張がはっきりしてきて、違いも明確になってきています。

この夕食はぜーんぶ作り置きを並べただけです。あっという間にできました。火を使ったのは鯖そぼろの温めとお味噌汁だけ。
●鯖そぼろは6食分冷凍したものを丼に使いました。玉ねぎ、椎茸、ニンジンが入っています。
●毎回、R-1ヨーグルトを1リットルつくります。その1/3を7時間ペーパーで濾してねっとりとしたギリシャヨーグルトを作っておきます。塩をしたキュウリをしっかり絞りギリシャヨーグルトで和えるだけ。他の調味料を加えないのでヘルシーでマイルドな口当たりでコクもあります。滴り落ちたホエーは容器に保存。
●塩豚も700gの作り置きを厚めにスライスしました。(前回は肩ロースが手に入らなかったのでヒレ肉を使いましたが、美味しくなくてこれはout)
ミョウガの季節だからできる5種野菜の「万能薬味」。なんにでも合うので沢山作っておきます。今回は塩豚のつけ合わせにポン酢で。
●塩豚の茹で汁は一旦冷やして固まった脂を取り除き、少し煮詰めて保存しておきます。この汁とホエーを混ぜるとダシ要らずの豚汁風みそ汁に。コツはゴボウを入れるところです。これはテレビでも放送していました。


写真はミョウガ、青じそ、貝割れ、ネギ、ショウガの万能薬味で、時々ペーパーを取り替えて4~5日持ちます。
料理の作り置きは物理的に時間と労力はかかりますが、短時間で「夕食」が出来上がることが主婦としての喜び、すごく得した気分になります。

網戸のこと。ネットがパッキンの継ぎ目から剥がれてきました。セロテープで止めていましたが一時的でまた剥がれてしまいます。点検して掃き出し窓2枚、中窓1枚を張替えることにしました。 
業者2ヶ所に問い合わせると19000円と5700円。随分開きがありますが仕事内容は同じで、洗い、ネット、ゴムパッキン、建付けの調整、運送料が入っています。作業は持ち帰ってお店で。一つはガラス屋さん、一つは内装屋さんです。
13000円の差は大きいので安い方の内装屋さんに頼みました。網戸を取りに来て、張り替えて持ってくるまで3時間足らず。さばけた仕事と仕上りのきれいさに満足して、お釣りは要りませんというと「ありがとうございます。お水代にさせてもらいます」と。
「お水代」に熱中症を思い描いて共感、親近感を覚えました。業者さんにはペットボトルは命の水です。
網戸はその内に順次張り替えることになるはず。いい業者さんと繋がることができてよかったと気が楽になりました。

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原田マハ『たゆたえども沈まず』幻冬舎文庫

2020年08月22日 | 本・新聞小説
この本を知ったのは花水木さんのブログです。ゴッホファンの私としては見逃すことができず、すぐ買い求めました。



読んですぐ感想を書くには余りにも辛いゴッホの人生、弟テオの人生を引きずって、なかなかその気が起こりませんでした。
生きている間にはたった一枚しか売れなかった絵。弟テオの援助を受けながら画家生活を送った37年の短く激しい人生を思うとき、報われなかった人生を思うとき、心をかきむしるような痛みと寂しさと苦しさに襲われました。

小説の舞台はほとんどパリ。美術商「グーピル商会」のテオと
日本美術の販売を行う林忠正の会社の交流、社会状況を軸にしてゴッホとの関わりが書かれています。
テオの献身的援助が画家ゴッホを作り上げました。どうにかして兄ゴッホを盛り立てていこうとするテオの熱意は、新しい芸術を後押ししていくという彼の人生を賭けたものでもありました。
美しい兄弟愛ですが、二人ともお互いにすれ違う感情と葛藤にさいなまれ、どうしようもない孤独感に陥ります。
テオはゴッホとは正反対の様に見えて、実は近い気質の持ち主でガラスのように繊細でした。
今までそんな二人の心底を深く覗き込むイメージが湧かなかったのですが、その部分にストンと腑に落ち納得できました。

当時のブルジョワジーが求めるのは光あふれる絵、幸福感のある絵、孤独を感じさせない絵でした。暗い絵を描いていたオランダから、パリのテオのもとに移ったゴッホの色彩は劇的に明るくなりましたが、それでもパリに受け入れられなかったゴッホは、日本の絵のような清澄さを求めてアルルに移ります。パリでテオと同居したのが2年でした。

テオが陽光きらめく黄色の世界を描くゴッホに安心したのもつかの間、芸術の理想郷は失敗に終わり、精神の錯乱で自分の体を傷つけてしまいます。アルルの生活が1年。
それからはサン・レミの療養院で絵だけは驚くほどのスピードで描き続けました。この療養院で1年。
小康を得て再びパリに戻ると、穏やかになったゴッホはテオの家族に好意をもって迎えられ、その近くで療養することになりすべてがうまくいったかに見えました。そんなゴッホが命を絶ったのは2か月後でした。
テオには愛する家族、守るべき家族、幸せな家庭を作る希望もあります。イラついたテオがわがままなゴッホに投げた心ないひと言が繊細なゴッホを苦しめました。
テオを苦しめる自分がいない方がテオは幸せになれるのだと、描きかけの「草の根」をイーゼルに残したままピストルを自分に向けたのです。

テオは自分の心ないひと言がゴッホを死に追いやったと苦しみ、繊細なテオは持病とうつ病を併発し精神病院で半年後に命を落としました。
数えきれないほどの絵は、すべてテオの未亡人が引き取りました。その一点一点には題名と製作年、製作場所のラベルが張られていました。その作業はすべてテオがやりきったものでした。

この本の表紙は「星月夜」です。うねる糸杉、のたうちまわる夜空に不安が広がります。しかし輝く星と家々から洩れる灯りに救われる気がします。ゴッホはこんな灯りの漏れくる暖かい家庭を夢見ていたのではと思いました。

実在の「林忠正」のパリでの活動を具体的に知ることができました。日本の浮世絵や工芸品をヨーロッパに知らしめた人物という知識しかなかったので、ヨーロッパのジャポニスムにどういう風に関わったかがよくわかりました。

ゴッホのパリ生活を知る資料は少ないとのことで、そこは作家のイメージが大きく膨らむ余地があったことは否めませんが、書簡や参考文献がよく調べられているのに作者の並々ならぬ努力を感じます。
衝撃的な「耳切事件」は、耳を全部切り落とした様なイメージを持っていましたが、「小指大」程の大きさだった様で、そこは少しほっとしました。


これは「アルルのゴッホの寝室」のメモ帳です。陽光明るいアルルに来て、ゴッホの一番幸せなときだったと思います。短くてもこんな清んだ気持ちの時間も持てたのだといとおしくて、古くなったメモ帳でも捨てられません。

7~8年前、ゴッホの療養院での大作2作品が奇跡的に集められていることを知りました。「アルルの療養院の庭」「アルルの療養院の病棟」です。門外不出なら行くしかないとスイスのヴィンタートゥールまで飛びました。
うねる糸杉も、カラスもいない、むしろ静謐で穏やかな療養院の庭と病室の絵でした。精神状態も安定していたのでしょう。

同じコレクション室のルノワール「眠る浴女」。孫のジャンも絶賛の、何の不安もなく夢見るように眠る初々しい若き女性を描いた絵です。何の苦悩も見られません。「絵は楽しく美しく愛らしくなければならない」というルノワールの幸せの描き方に、尚更にゴッホの報われなかった人生が切なく偲ばれました。

たゆたえども決して沈むことのなかった描くことへの信念。いつかはきっと自分の絵が分かってもらえる日が来る!それだけを胸に必死に『自分だけのかたちを、色を、表現を希求』したゴッホ。数十億円で落札されるオークションを見下ろしながら、今天国で幸せでしょうか・・・。
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『おもしろき こともなき世を  おもしろく・・・・・』「かてぃん」と「けいちゃん」チャンネル

2020年08月19日 | 音楽
『おもしろき こともなき世を おもしろく すみなしものは 心なりけり』と詠んだのは高杉晋作。上の句が晋作で下の句は野村望東尼だと言われています。
今のご時世、この句がよく口をついて出てきますが、おもしろきことを見つけるのも苦労します。
そんなときはYouTube。ある時反田恭平と角野隼斗の対談をYoutubeで見ていたら興味ある事実を見つけました。
なんと二人とも今回のショパンコンクールにノミネートされているのです。
反田恭平はショパンの真髄に迫りたいとワルシャワのショパン音楽大学に留学中で、いつかはこのコンクールを目指すのではと思っていました。が、角野隼斗は名前すら知りませんでした。が、その演奏を聴いてビックリ!衝撃!
指が動く、動く、動く!機械よりも正確に!どうりで2018年ピティナコンクールの優勝者だったのです。しかも東大大学院在学中に!今年の春の卒業時には総長賞も獲得という眩しいばかりの才能でした。

それが、気取りがなく、35万人の登録者を持つ「Cateenかてぃん」のYoutuberだったのです。音楽 Youtuber同士のセッションをしたりととても気さくなのです。その技術とエネルギーには、音楽は「聴いて」「視る」ものだと実感します。
私もそれを横に広げて複数のストリートピアノの演奏を視聴するのが楽しみです。
どんな曲でもジャズのテンポの速い曲に直して弾くので、朝起きる前に聴くと元気が出ます。コンサート会場でなく、自宅や街中での演奏だから台詞も入るし気軽に楽しめます。
https://youtu.be/tMRM36Gofqw  (二人の作曲)
https://youtu.be/xHyMoTAIsr0  (YouTuber「けいちゃん」と)

世の中は才能に溢れている・・・、元気が出ます。コロナ禍で音楽の世界は大きく様変わりしています。いち早く若者はITの世界に反応しています。

癒されるもの。孫からもらったもの。スタートからやきもきの新入学後どんな学校生活を送ったのでしょうか。自粛で描いたり折ったりしていたのでしょうね。柿はお兄ちゃん作かな。


いつもは行ける夏の旅行を絵の中に込めたのでしょうか。「Go to!」の掛け声があっても、なかなか足を踏み出せないのが本音だと思います。
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半沢直樹と情熱大陸

2020年08月03日 | テレビ番組
久々に面白いドラマが始まりました。あの半沢直樹が、戻ってきました。「倍返し」から「恩返し」へ。
銀行、証券会社、IT業界が絡み合っての買収、逆買収。このシリーズも専門用語が飛び交い、ストーリーの展開も早いので息を詰めて観ています。
そんなドラマを録画で観ていたら、「情熱大陸 反田恭平!25歳の異才ピアニスト」を見逃していました。しまったー!

同じ「情熱大陸」で大きな反響を呼んだのが4年前でした。
それから4年の間にピアニストとしての成長と飛躍を遂げている反田氏の新たな挑戦、新たな潮流を生み出している原動力を探る番組で、ぜひ観たかったのです。

どうにかして観れないものかと探していたらありました!
「MBS動画イズム」で1週間限りの無料配信があったのです。ラッキー!
ピアニストとしてだけでなく、若い演奏者を集めてプロデュースもやり、指揮もやる「弾き振り」。幅広い音楽活動をしたいという、将来の音楽を見つめる熱い思いと眼差しにブレがありません。
先の4月1日のオンデマンドコンサートに至る練習風景の雰囲気を見て、きっと若者たちの夢は叶うと確信しました。

最近は、民放やNHKの見逃し番組もラジオの聴き逃しも、すぐに視聴出来るように手厚く組まれています。

さつまいもの芽が程よく伸びてきました。小さいものはなぜか愛おしいものです。



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和服に合うマスクと大臣風マスク

2020年08月01日 | くらし
妹からのラインで小振りなお茶会に着物で出席したことが書いてありました。暑そぅー!私ならとても耐えきれない・・・。
せめて、と着物に合うマスクを作って送りました。丹後ちりめん等の着物の端切れを残しておいたのを思いだしたからです。ふるさと納税で丹後ちりめんのマスクが人気とニュースで見ました。
ただ、正絹は布がずれて縫いにくく、アイロンも低めで仕上がりもいまいちです。洗濯後がどうなるかも不明です。

西村大臣のマスクが人気ですが、まぁモデルがいいですからね。鼻のフィット感がよく、布地もシャキッとしていて高そうです。
ということで、娘からの要望もあったので作ってみました。
表地を張りのある生地を使わないとよれよれになります。着けてみるとフイット感が快適です。
YouTubeでは大臣風マスクの作り方も縫い方も色いろ。これはその3例目です。





なんかWi-Fiの模様見たいです。
まったく手に入らなかったマスクゴムでしたが娘から50m巻きが送ってきました。4分の1の価格で手に入ったようで、あっぱれと言いたいところです。

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