新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

利休の死に納得

2023年09月10日 | 講演会
妹からチケットをもらって参加した九州市民大学講座は「茶の湯の美ーー想いとかたち」でした。
講師は武者小路千家家元後嗣の千宗屋さんで世界で活躍する方です。映像を使った講話はとても分かり易いものでした。

村田珠光、武野紹鴎、利休と個別に持っていた私の知識が、時代を繋げて理論的にやっと一本に繋がりました。
そしていつも疑問だった利休の切腹という現実を私なりに推測できてスッキリしました。
大徳寺の三門云々は切腹のきっかけにされたものでしょう。信念の人・利休と秀吉の世界は所詮は相容れないもので、利休にはそれを曲げない強い意思と誇りがあったのです。
昼間の時間に来れる人はシニアがほとんど。バルコニー席も一杯で、一コマ100分の講座でした。

二人でショッピングを済ませてギリギリに滑り込んだので、講師の顔が見えない席だったのが残念。講演は講師の表情を見ながら聞いた方が効果的です。

妹にドライフルーツの「有機オリーブの宝石」をもらいました。

トーストスプレッドと書いてあります。パンに塗って食べる朝が楽しみ!

今、ラグビーワールドカップで日本vs.チリ戦真最中です。28対12で勝っています!このまま行って欲しいです。



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市民大学: 田中均さんの講演会

2023年02月10日 | 講演会
妹から、久しぶりのランチと午後の講演会に誘われました。講演者が田中均さんと聞いて興味が湧き二つ返事です。

田中氏はアジア大洋州局長時代に史上初の日朝首脳会談を実現に導いて以来、テレビでよく見る顔になりました。外務省で36年。外務審議官を最後に民間で活躍されています。
外務官は10年先を見て政策の計画を立てるが、政治家は自分のポジションや足元を見て計画する····そこに外務官の挫折を感じたと深い苦悩が見えました。

★テーマは『世界は何処へ行く そして日本は?』
日中は戦争を経験し、日本とは体制が違うし人権軽視も相容れなく、容易に国内感情に火がつきやすい。しかし歴史的、経済的、文化的にも深い交流を持つ隣国関係である。
日米の統合的抑止力の強化はわかる。しかし強化すればするほど相手国も強化してくるし日本の安全保障環境をよくする結果にはならない。
抑止力が真に機能するためには「専守防衛」の枠をはみ出していかざるを得なくなる。
厳しい安全保障に備えていくために日米の軍事力の統合は必要だと思う。その上で、専守防衛の基本概念は維持し、その精神は守っていくとするならある程度明確な歯止めは必要だ。無制限に攻撃武器に拡大するのではなく、反撃能力の武器を特定するとか、反撃能力を使う判断基準の議論を深めていくことが重要だ。

大切なのは、同時平行して進めるべき中国との外交活性化。
対中関係で、日米ですべての利益が一致するわけではないので、日本は自らの国益に従った独自の対中外交をやるべきだ。日米の軍事的な統合的抑止力強化だけでは片肺飛行で、同時平行して多面的な外交努力で対中関係を活性化させることが重要だ。
東アジアでの経済連携、東支那海の共同資源開発など、日中間で協力する案件は多い。民間でも文化的交流、青年交流など再活性化させる。
日米安保体制の一体化を行いつつ、多面的な外交努力で対中関係を活性化させることが日本の安全保障を確保する王道だ。繊細で多様な外交努力、そのためのはっきりものが言える強い外務官を熱望されました。

穏やかで分かりやすい講演会でしたが、隣の席の女性の、最初から最後まで2時間も止むことのないイビキに閉口しました。前後左右の席の人は集中できず相当迷惑だったと思います。イビキで講演者の語尾が肯定なのか否定なのか聞き取りにくくて。昼寝は自宅でしてほしいものです。 
ずっと居眠りしていても、講演会に足を運ぶという行為で自分を納得させているのかも。それを何か哀しくも感じました。なんか客観的にみて自分にもその潜在性があるのではとドキリ・・・。

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ランチはデパート最上階の密にならないレストランで。12時前にお店に入る、これがコツです。お店を出るときは行列ができていました。
鯛茶漬けと天婦羅セット。一人分ずつの釜焚きご飯が美味しくて、お茶漬けは少しにしました。


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残り物+残り物=スープカレー

2019年01月18日 | 講演会

昨日のカレー鍋の残りと冷凍グリーンピースの豆ご飯が残っているのでお昼はこれを使おう、と11時50分に家を出てカーブスへ。1月はまだ三回目。なかなかもとのペースに戻りません。快晴の今日は快適で、体が軽くなりました。
ということで、1時過ぎての昼食になりました。

残ったスープに豚肉やブロッコリーを入れているので目新しいメニューに見えるようで、スープカレーが好みの夫は喜びました。鍋にはいろんな味が染み込んでいるので深い味になっています。糸こんにゃくが見えるのはご愛嬌。

ごまかすのは「ちょろい」・・・。美味しければ、それに手間もかかっていないとなれば上出来のお昼です。

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宮本亜門講演会 『波瀾爆笑』

2018年11月10日 | 講演会

ブロードウェイで、ベルサイユ宮殿オペラハウスで、大英博物館で、と国内外で大活躍の宮本亜門さんの講演会に行ってきました。舞台に登場されるや否や、観客にも幾つか問いかける視聴者参加型で先ず亜門氏と一体化。
話はとにかくテンポが速い、聞く人を飽きさせない勘とコツで、完全に亜門ワールドに引き込まれてしまいました。

宮本家のルーツ、両親の特異な出会い、不登校時代、演劇人の時代、演出家への目覚め、世界での活躍など、聴衆の息遣いさえ聞こえない程に宮本さんの世界に入っていました。
サスペンス風な表現には息を飲み、お笑い風にリラックスさせては大爆笑、そして静かに感銘し・・・ととても濃密な1時間30分でした。

ご自分の高校生時代の不登校と引きこもり状態を演出家らしく、劇的に、体を使って、声色を使っての話だから、狭い演台でなく広い舞台を行き来してのトークです。並々ならぬ才能が伺えました。

親や世間のいう『普通』が感受性の強い宮本氏には理解できなくて自分を世間とシャットアウト、部屋に鍵をかけてしまいました。親が言うのはいつも将来のこと
、先のことばかりで現在の自分を見てくれません。部屋にあった本、10数枚のレコードを毎日毎日繰り返して聴いていくうちに次第にイマジネーションが広がっていく体験をされたそうです。
ある日の両親のすざましいバトルを見た後で、やっと慶応病院の精神科で治療というよりは話に行くという感じが続いて、ある時気がついたら学校に行っていた・・・、という舞台演劇みたいな内容でした。その閉じこもりがなかったら今の自分はなかったかもしれないという言葉には深い思いがあふれています。
60歳とは思えない身体と頭脳、今を見る眼の若さに元気づけられました。

私も、世間の『普通』に居心地の良さと安心感、安定感を求めていた自分を重ねて、子供たちに辛い思いをさせたことに申し訳なさを痛感しました。今頃わかっても遅いか・・・。

海外で大成功だった作品の凱旋公演『画狂人
北斎』が2019年1月に、オペラ『金閣寺』が2019年2月に予定されているそうです。その一部が映像で流れて観たいと思いましたが、地方までは来ないだろうな・・・。

この日の昼食は、妹と一緒だったので例によってデパ地下の和食レストランで。

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ランチと土井義晴講演会「一汁一菜」

2018年08月04日 | 講演会

デパートの1階にある和-cafe「若竹」の若竹膳がおいしかった!ちらし寿司の具材がたっぷり、何より小さなお重のおかずの味が久々のヒット!和の美味しさ旨さ美しさがたっぷり詰まっていました。
妹とランチを済ませた後、土居義晴氏の講演を聞くためにアクロスへ。テーマは「和食の心地よさ」。
和食文化を未来に繋いでいくために、持続可能な料理とは。原初の食の形に立ち返り、「一汁一菜」を提唱されていました。
土居勝氏を父親に持ち、フランス料理の修業にフランス、スイスにまで行った経験から紡ぎ出されたものでしょうか。
今、一汁一菜は通用しないかもしれませんが、美食の中にどっぷり浸かっている現代人への警告もあるのでしょう。
主婦にとり時々でも一汁一菜だったら、こんなに嬉しいことはありません。先ず男性を啓蒙し「一汁一菜」を受け入れる素地を作ることが先決かも。
関西弁の優しいトーンで、確かに人を引きつける魅力がありました。

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緑のトンネルと池坊専好講演会

2018年07月22日 | 講演会

猛暑の夏はカーブスは週2にして、夕方は時々ウォーキング。家から数百mのところにある池の周り500mのウォーキングコースを4周ほどします。
500mを5分で歩くことが基本で、5分をオーバーすると体力が落ちているのかなと大まかな指標にしています。
カーブスで筋トレはできても、やはり体重をかけて歩くという行動は必要です。
春の桜のトンネル今の緑のトンネルに、その下を歩ける貴重な空間に感謝しています。トンネルの入り口で不快指数が急降下、その快適さが幸です。

過日、池坊専好さんの講演会に妹と出席しました。母上とは対照的な謙虚で涼やかな声と語り口、生まれたときから花ばかりでなく、枯れた花や朽ちた木々をも慈しむ姿勢に感銘を受けました。

伝統と文化をどう考え繋いでいくか、家元としての重責をしっかりと受け止め、未来を見つめる眼差しは新鮮でした。話しながら実演し、こんな形式で国際機関でも活躍されているようです。

実演された久しぶりの立花を見て、小学生だった私に「真・副・体」と花を生けながら教えてくれた母を懐かしく思い出しました。真・副・体のシンプルな空間の美しさを子供でもかすかに感じとっていました。

写真の立花は側面からのものでよく見えませんが、研ぎ澄まされた空間の美に、大英博物館の日本コーナーで見た、日本刀の張り詰めた美しさを思い出しました。日本の美はやはり格別です。

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