新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

エコハウスモデル住宅

2010年11月09日 | くらし

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富貴寺から宇佐神宮に向かう途中にエコハウス「徳六の風舎」に立ち寄りました。環境省エコハウスモデル事業の一環で、この家の設計の趣旨は、I(アイ)ターン夫婦が、田舎で自然エネルギーを活用し、エアコンなどの機器に頼らずに夏を過ごせる住まいを目指したもので、まさに「自立循環型省エネ住宅」です。

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外気を通風という形で積極的に取り入れ、日本古来のずっしり分厚い土壁と懐かしい土間で畜熱効果を狙い、パイプを使った24時間換気設備で床下暖房の効果も計算されています。

Cimg6821Cimg6829Cimg6827_2 換気用のパイプが目立たないように押し入れの中にありました。薪ストーブで暖まった上部の空気をパイプで取り入れて床下に送るようになっています。

和室の板張りの部分には、床下の風を取り入れるための穴がデザインされており、天井は板と竹の二段になっていて、夏の暑を和らげています。この夏はどうにかクーラーなしでしのげたそうです。洗面所もすべて天然木です。

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太陽熱利用の給湯システムでエネルギー消費削減がされていますが、もちろん補助熱源の電気温水器が取り付けられています。なによりも窓からの景観がすばらしく極上の入浴タイムが得られそうです。

最近は生産効率の良いプレハブ工法を見慣れているので、木と土を活かした手作りのこだわりがとても印象的で、人の温もりが伝わってくる家でした。

仕事も子育ても終了した夫婦が、余分なものをそぎ落としてこのような環境で再スタートすれば、人間らしい新鮮な生活の一歩が始まりそうです。

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国東・国宝富貴寺

2010年11月07日 | 歴史

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地理的には近いのになかなか行く機会のなかった国東にやっと行ってきました。

豊後には、大分(オオイタ)、国東(クニサキ)、安心院(アジム)、日出町(ヒジマチ)…など大和言葉とはちょっとニュアンスの違う地名があります。ハングル語の知識は全くないのですが、感覚的に音が似ていると思っています。それに福岡の方言の言い回しがハングル語のイントネーションとよく似ているのです。九州北部はまさに渡来人の地なのでしょう。

写真の豊後高田の富貴寺大堂は、九州最古の木造建築物で国宝に指定されています。住職の説明によると、宇佐八幡大神宮家の祈願所として12世紀に建てられ、神社がお寺を建てるという神仏習合の日本第一号だそうです。為政者が変わるたびに幾多の変遷を経て、こんな山の中なのに爆撃も受け、一時は子供の遊び場になっていたとか。

内部には重文・本尊阿弥陀如来坐像が安置され、ほとんど消えかかっていますが極楽浄土を描いた壁画があります。ここと、平等院鳳凰堂、中尊寺金色堂が日本三阿弥陀堂だそうです。

側の銀杏の巨木が大堂の歴史を物語っていましたが、山中の朝晩の冷え込みでもまだまだ紅葉には程遠いものでした。 まだ9時だというのにバス2台の観光客が来ていました。                     

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宿は富貴寺の側にある旅庵「蕗の薹(フキノトウ)」。ドアの取っ手にまで天然木使用のこだわりの建物は温もりがあり、いまだに木の香がただよい心を和ませてくれました。

特産物の山菜、豊後牛、手打ちそばを使ったご当地料理を堪能しました。珍しかったのはマコモ料理。以前ブログで見たことがありとても気になっていたので、納得のいく料理でとても満足しています。

宿泊棟、離れ、かけ流しの温泉があり、静かな静かな国東の山中で早い眠りにつきました。

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