おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

Star Adventurer GTiがようやく使えました

2023-02-18 18:14:48 | 初心者のための電視観望


昨夜も天気が良かったので、SynScan ProからStar Adventurer GTiをコントロールしてみました。接続も直ぐにできて2スターアライメントの後に天体の導入もしっかりとできました。極軸は、アプリを使って合わせましたが、その後の撮影結果をみると出来ていたと思われます。SynScanでは電視観望はしませんが、これでCCDカメラとPCがあれば電視観望はできます。後はソフトを使って簡単な処理ができれば素晴らしいイメージにできるので、とりあえずは自動導入がしっかりできるようにならないと電視観望もできません。



次にASIAIRとアプリで恒星を自動導入します。アプリを星図モードにして導入する恒星をタッチして後は「Center Object」で導入を開始します。



導入が完了すると、星図が拡大されて表示されます。動作中の情報は、画面左下に小さな文字で英語表記されますが、プレートソルビングもきちんと働いているのがそれを見れば分かります。導入だけならSynScanでやった方が早いですが、視野センターには完璧には入りませんし、倍率が高いと外れる事もありますが、ASIアプリではプレートソルビングで常にセンターにいれてくれます。導入しながらパターン認識をして修正が入るので、その分時間がかかりますが、導入精度を考えると、そんなのは大した事はありません。



次にM42オリオン大星雲を導入しますが、これもプレートソルビング機能が働いて正確に中央に導入してくれます。



導入直後はプレビューイメージでこんな感じで映ります。



これをライブスタックさせていくと10枚10分露出でこんなイメージになります。ライブスタックは、自動でアプリがやってくれるので、露出時間を決めてスタートさせれば必要枚数分撮影し続けてスタッキングしてくれます。とっても便利な機能です。後は撮影イメージをダウンロードすればいつでも見られますし、ワイヤレスでプリントもできます。スタッキング枚数が増えて総露出時間が増えてくると少しづつ細部のイメージが分かってきます。この一連の作業は初心者でも一度覚えれば簡単にできるので、必要機材だけ揃えておけば50万円も出して”あの望遠鏡”を買わなくても電視観望ができるようになります。



あの馬頭星雲もASIアプリでは、こんな風に表示されているので、撮影前からどんなイメージか理解しやすいです。その天体の名前や場所を知らずとも、星図にある星雲や星をタッチすれば自動導入が一発で出来て、後はカメラが撮影してくれるので、とっても簡単です。



馬頭星雲もこんな感じです。画像はモノクロカメラを使っているのでこの写りですが、カラーカメラなら色もはっきりと分かります。昔は馬頭星雲を写すために苦労してフィルムを選んでフィルターを使って撮影していましたが、今はこんなに簡単に写るようになりました。



電視観望の機材を安価に揃えるには、必然的に自動導入できる赤道儀が必要ですが、10万円以下で買えるものでWiFi環境で使えるものとなると、このStar Adventurer GTiが今の所最安値かもしれません。望遠鏡は付属していないですが、画像のFL55SSは高いので、スカイウォッチャーの80mmにすればセットで10万円ほどで収まりますし、これにZWOのカメラを購入すればとりあえずは電視観望ができます。できればASIAIRもあれば完璧です。Star Adventurer GTiは当店でも販売中です。



ところで先日製作したStar Adventurer GTi用のシャフトですが、延長用としても使える事がわかりました。シャフト長を延長すれば、使用するウェイトを軽く出来ます。純正では2.2kgが付いていますが、使う機材によっては1kgでも大丈夫です。当店では1kgと1.5kgを作りましたが、この画像程度の機材ならシャフトを延長して1kgのウェイトでも十分足ります。Star Adventurer GTiにどのくらいの機材が乗せられるか試しておりませんが、強度的に3kgを大きく超える機材は乗せないと考えています。あまり大きな機材だとバランスが取れても全体的にアンバランスになるので、追尾エラーも誘発させてしまい本来の性能を発揮できないでしょう。


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