未唯への手紙
未唯への手紙
死ぬときは、けっきょく独り
『「死」とは何か』より
「けっきょく独り」なのは、死ぬときだけか
さらに、「誰もが独りで死ぬ」と言うとき、これは死ならではのことを私たちに語っていなくてはいけない。誰もが何でも独りでするなどということがあってはまずい--「独りで」という語の肝心な意味合いが何であると判明したとしても。
なぜなら、もし誰もが何でも独りでするのであればーたとえば誰もが昼食も独りで(「独りで」という語の肝心の意味合いで)とるのだとすれば、死については特別興味深いことは何も言っていないことになる。死についてなされる主張は完全に死ならではのものでなくてはならないと言い張るのは、高望みかもしれない(私たちが独りでやることは他にもあるかもしれない)が、ほとんど何にでも当てはまるようでは良くない。
こうした条件をすべて詳しく説明してきたのは、人は自らを欺くと思うからだ。誰もが独りで死ぬと主張するとき、人は死について何か深いこと、深遠なことIそして、真理!--を述べていると思いたがるものだ。
だが、私にはその逆に思えてならない。そこには深遠な真理などまったくないのではないか。それどころか、この主張をする人の大半は、自分の主張が厳密には何を意味するかをしっかり考えたことさえないのではないか。実際に回答を迫り、問い詰めると、真実でもなければ必要でもなく、興味深くもなく、死についてだけ当てはまるわけでもない答えが返ってくるものだ。
さて、この主張は以下のように解釈することもできるだろう。これは私が思いつくうちでも、最も自然で、すっきりした、文字どおりの、断固たる解釈だ。
誰かが何かを独りでやるというのは、他の人がいない状況でやることを意味する。独り暮らしの人が眠りに落ちるところを考えてほしい。ベッドルームに他に誰もいなければ、その人は独りで眠っていることになる。
だとすれば、最も素直な解釈では、「誰もが独りで死ぬ」というのは、私たち全員は「他の誰もいない所で死ぬ」というのに等しい。
だが、もちろんそれは正しくない。人は他の人がいる所で死ぬこともあるのは、誰もがよく承知している。たとえばソクラテスは友人や弟子たちの傍らでヘムロックを飲んで死んだ。だから彼は独りでは死ななかった。そして当然、知ってのとおり、友人や家族、愛する人々の見守る中で死んだ人のケースは他にいくらでもある。だから、私たちはみな独りで死ぬと言うのは、この主張の最初の解釈に基づけば、断じて正しくない。この主張がそういう意味であれば、ただの間違いだ。それならば、この主張の解釈として、もう少しましなものを他に見つけるのが課題となる。
では、こんな解釈はどうだろう。誰もが独りで死ぬと人が言うときには、他の人がいる所で死んではならないという意味ではない。そうではなく、たとえ他人がそばにいても、死ぬというのは独りですることなのだと言っているつもりなのだ。そばにいる人たちは死ぬわけではない。本人だけが死ぬ。だから、たとえばソクラテスの友人や弟子たちはたしかにその場にいたが、死ぬわけではなかった。死ぬのはソクラテスだけだった。だとすれば、そういう意味では、誰もが独りで死ぬのかもしれない。
これもまた興味深い主張だ--それが本当であったなら。だが、それは真実に反する。たとえば、人が死んでいくときに他の人々もやはりいっしょに死んでいく状況は、戦場でこれまで何度となく見られた。ジョーンズという兵士が死にかけているが、彼は独りで死んでいくわけではなく、すぐ隣ではスミスという兵士も同時に死にかけている。だから、誰もが独りで死ぬと言うときに、本人だけが死ぬと主張するつもりならば、その主張もやはり明らかに間違っている。
死を取り巻く「孤独感」
私たちはみな、本当に独りで死ぬわけではなく、私たちが死ぬときは、あたかも独りでいるかのようだということなのだ。それは独りでいるのに似ている。「私たちはみな独りで死ぬ」という主張は、心理にまつわるもの、すなわち、私たちが死ぬときの心理状態は、孤独に類似しているという主張かもしれない。それは私たちがときどき抱く、独りでいるという感じに類似している。
誰かが死んでいくところを想像してほしい。その人は文字どおりには一人ではないと想定できる。むしろその逆で、死の床に就いたその人は、他の人々に囲まれているかもしれない。それにもかかわらず、その人は他者から引き離され、遠く、疎外されているように感じている。その人は大勢の人の中にいてさえ、孤独感を覚える。それこそが、人が言わんとしていた種類の、「独りでいる」ことなのかもしれない。
このようなケースがあることは、たしかに容易に信じられる。他者から遠く感じたり、隔たっているように感じたりしながら人が死ぬケースだ。トルストイのイワン・イリイチもそうだったかもしれない。イリイチは、現に彼から心理的に遠ざかる家族や友人としだいに距離を置くようになっていく。そして、疎外感と孤独感を覚えながら死に臨む。彼は文字どおりの意味で独りではなく、独りというのはメタファーにすぎないのだが、それでもそのメタファーは彼の心理について重要な見識を提供してくれる。
というわけで私たちが自問するべきなのは、同じようなことが誰にでも当てはまるか、だ。
思い出してほしい。私たちが探し求めているのは、死に関する必然的真理、すなわち、死の正真正銘の本質についての見識なのだ。特定の割合のケースにたまたま当てはまるものを探しているのではない。私たちが知る必要があるのは、誰もがこの心理的な意味で、独りで死ぬのかどうか、だ。結論から言えば、私には、死と孤独感が不可分だとはとても思えない。まず、ときおり人は、就寝中に思いがけず死ぬことがあるという明白な事実に注目してほしい。病気だったわけではない。眠っている間に突然心臓が停止して死ぬだけだ。そのような人はおそらく、死ぬときに孤独感も疎外感も抱いていない。
もしかしたら、目覚めているときに死ぬ人は誰もが、孤独感と疎外感を覚えながら死ぬという意味だったのだと主張できるかもしれない。だが、それも正しくない。
みなさんが友人と話をし、活発な議論に没頭しながら通りを渡っていたとしよう。実際、あまりに活発な議論だったので、みなさんは自分を間もなくはねようとしているトラックに気づかない。トラックはみなさんに衝突し、みなさんは痛みを感じる暇もなく即死する。みなさんは、最後の瞬間に疎外感を覚えたり、隔たりを感じたりしていただろうか? いや、もちろん違う。だから、目覚めている間に死ぬ人は誰もがこうした気持ちを抱いているというのは、どう見ても正しくないようだ。
ひょっとすると、「死ぬときはみな独りだ」という主張は、今一度改訂する必要があるのかもしれない。この主張は、自分が死にかけていると気づいている人は誰もが、寂しさや他者からの距離を感じるということにすぎないのかもしれない。そう気づいている人はみな、「独りで」死ぬのかもしれない。
このように限定すれば(つまり、自分が死ぬことに気づいている人に限れば)、睡眠中のケースは排除される。トラックのケースも排除される。そして、この主張は、たとえこの制約があったとしても、興味深いものであり続ける。
だが、はたしてそれは正しいのか? 幸いにも、そうは思えない。
ソクラテスを思い出してほしい。ソクラテスは友人たちと哲学的な議論をしている。彼は自分が間もなく死ぬことを承知している。彼はすでにヘムロックを飲んでいた。彼はそこに座って、みんなに別れを告げていた。疎外されているようには見えない。隔たりや孤独を感じているようにも見えない。自分が死んでいくことがわかっていて、自分の死に直面している人なら誰もが孤独に感じるとは、どうしても思えない。
別の例を挙げよう。哲学者のデイヴィッド・ヒュームだ。ヒュームは死に際して、とても社交的だった。死の病にかかっている間、ヒュームはよく人を招き入れ、死の床の周りに座らせ、話し相手になってもらった。彼は最後まで朗らかで愛想が良かった。私の見る限りでは、ヒュームが寂しかったとか、話し相手をしてくれていた人からの距離感や疎外感を覚えていたとか考える根拠は何一つない。ようするに、誰もが独りで死ぬという主張の心理面を読んだとしても、これまでの解釈同様、通用しないのだ。
もちろん、考慮に値する解釈はまだ他にもあるかもしれない。だが、たとえそうだとしても、それがどんな解釈かは想像もつかない。だから、みなさんには、この疑問について自分で考えてもらいたい。
私たちはみな独りで死ぬというのは本当に正しいのだろうか?
死の本質について本物の見識を提供してくれるような、この主張の理解の仕方があるのだろうか?
もしあったとしても、私にはそれを見つけることができない。私たちはみな独りで死ぬと、人はよく言うけれど、その主張はただの戯言だと思う。人は自分が何を言おうとしているのか、わずかでも考えることなくそう言っているのではないだろうか。
「点」か「線」か「面」か--スマート企業のポジショニング戦略
『アリババ』より 「点」か「線」か「面」か--スマート企業のポジショニング戦略
3つの役割
ビッグE、ルーハン、レッドカラー、シャンピンのような会社は、偶然あるいは孤立した環境で生まれるわけではない。タオバオが苦労して構築したプラットフォーム機能や、そこに集まる貴重なリソース(第2章で説明した数多くの独立系サービスプロバイダー)をうまく活用しているのだ。それと同時に、こうした企業はタオバオのようなプラットフォームの成長を可能にしている。新たなプレーヤーは常にプラットフォームとともに、そしてプラットフォーム上でさまざまなサポート機能を提供するプラットフォーム・パートナーとともに成長する。要するに、ブランド、サポート機能、そしてブラッドフォームがそろって、エコシステムとしてともに成長するのだ。
テクノロジー産業において「エコシステム」は、使い古された感のある言葉の一つだ。しかし、アリババにおいては「エコシステム」は、組織内で戦略目標を一致させ、事業が正しい方向に向かっているかを判断するうえで、きわめて重要な言葉だ。従来のポジショニングという概念の下では、企業は独白に戦略を決める。一方エコシステムの中核となる思想は、システムを構成する個々のプレーヤーの成功は、他のプレーヤーにかかっているというものだ。プレーヤーは相互に依存している。
本書では「ビジネス・エコシステム」に「顧客の複雑な問題を解決するために変化するスマートネットワーク」という精緻な定義を与えたい(「スマートネットワーク」とは「ネットワーク・コーディネーション+データインテリジェンス」と同義だ。この二つがなければエコシステム、すなわちスマートネットワークは成立しえない)。ビジネスーエコシステムはリソースを引き寄せ、またプレーヤーが成功し、確固たる成長を遂げるためのインフラやメカニズムを備えている。エコシステムはさらに「点」「線」「面」という三つの役割に分割できる。エコシステムの強みは、ビッグEのような新興企業が、顧客により良いサービスを提供できるように支援することだ。プレーヤーが最高の顧客価値を提供し、競争優位性を獲得するのを支援することで、従来の産業のあり方を揺さぶっていく。
「点」「線」「面」--新たなフレームワーク
私は経営者や起業家によくこう尋ねる。あなたの会社は成長を続ける産業のエコシステムのなかで、どのような位置を占めようとしているのか、と。するとほとんどの人が、プラットフォームになりたいと答える。高い収益力とスケーラビリティを兼ね備えた、壮大なプラットフォームを創りたいと考えている。自ら重要な意思決定を下し、圧倒的な利益を手にしたいのだ。
続いて私は別の問いを投げかける。あなたはアリババのような会社になりたいのか。五〇〇〇億ドルの時価総額を維持できるかは、広大で信じられないほど複雑なグローバル組織で働く数万人の従業員と、彼らが管理する数千万社の売り手やサードパーティー・サービス・プロバイダーに、そしてもちろん急成長を続ける物流、金融、クラウドコンピューティングのサブプラットフォームの成否にかかっている。それともビッグEのような会社になりたいのか。工場など一切保有せず、ブランドの利益の半分近くを懐に納め、世界中を気ままに旅行して、ソーシャルメディアに新しい洋服の写真を投稿するだけで数百万ドルを稼ぐような存在だ。あるいはライター、デザイナー、それともトップタルのような人材派遣会社はどうだろう。他の企業や野心あふれるウェブセレブのためにソーシャルメディアにさまざまなコンテンツを代筆すれば、大勢の読者に読まれ、すぐに対価を受け取り、柔軟に働くことができる。こう聞くと、途端にプラットフォームビジネスはそれほど魅力的に思えなくなる。
続いて、質問の聞き方を変える。あなたはエコシステムあるいはネットワークのなかで、どんな役割を果たしたいのか、と。
あなたはどれに当たるか
伝統的な経営戦略理論の中心にあるのが、ポジショニングという問題だ。これは基本的に三つの問いから成り立っている。あなたの顧客は誰か。あなたの価値命題は何か。そしてあなたのポジショニングは競合のそれとどこが違うのか、だ。これらの問いに答えるうえで、マイケルーポーターによる古典的戦略理論は、三つのポジショニング戦略を提示している。①コストリーダーシップ、②差別化、③ニッチである。このシンプルなポジショニングの枠組みは、企業が戦略を立案するうえで大きな助けとなってきた。
しかし経済活動のうち、なんらかのスマートネットワークのなかで発生するものが増えてきた今、企業はそうしたネットワークや、相互に結びついたネットワーク同士のウェブのなかでの戦略的ポジションを考える必要がある。アリババは社内で戦略を議論する際、エコシステムの中の三つの基本的な戦略的ポジションを、点、線、面という幾何学用語で表現する。
「点」とは専門的スキルを持っているものの、単独では生き残ることのできない個人あるいは企業である。第5章で紹介したルーハンのパートナーエ場などがその例だ。「点」は機能をサービスとして提供する。一方「線」はビッグEやルーハンのような生産機能と商品やサービスの開発機能を併せ持った企業で、線や面が提供するサービスを活用することが多い。「面」はタオバオやウェイボーのようなプラットフォームで、インフラサービスを提供することで新たな線の形成や成長を支援したり、点が一気に成長することを可能にする。
それぞれのプレーヤーのカギとなる価値命題、競争優位性、組織としての能力は異なっている。それぞれの戦略的ポジションには固有の戦略がある。図表6-1にビジネスネットワークのなかで三つの核となるポジションの重要な差異をまとめた。
ビッグEのように、ネットワークのなかで商品やサービスを生み出したいだろうか。その場合、あなたは「線」だ。プラットフォームのパートナーのリソースを活用し、商品を生み出すために必要なパートナーを効果的にそろえるのが中核的戦略となる。もちろん最大の関心事はターゲットである顧客のニーズを満たすことだが、戦略的に最も難しい問題の一つは、どのプラットフォームに加わるかだ。たとえば中国では、活動の主たるプラットフォームとしてタオバオを選ぶか、JDドットコム(別のオンライン小売業)、あるいはテンセントを選ぶかが、その会社の将来に大きく影響する。
それともタオモデルやデザイナー、ウェブセレブなどのアパレルショップのために商品を製造する工場のような、ネットワーク上の専門的プレーヤーだろうか。その場合、あなたは「点」だ。事業上の目的がシンプルだからこそ、柔軟でいられる。成長しているネットワークに順応し、自らの専門性を最も生かせるようなプラットフォームや商品と組めばいい。自分のニッチを見つければ、事業全体の複雑さなど気にすることなく利益をあげることができる。こうしたニッチーポジションは日々、新たに出現している。機会が出てきたら、いつでもとらえられるように準備をしておくだけだ。
あるいはタオバオのように、プラットフォームとしてネットワーク全体を運営しようとしているのか。その答えがイエスなら、あなたは面だ。多種多様なプレーヤーを結びつける市場を創造し、それぞれのビジネスモデルを後押しすることが目標となる。市場に参加するすべての企業が成長の可能性を感じられるように、相互作用のためのルールや仕組みを作る。長くつらい立ち上げ期を乗り切ることができれば、時価総額は莫大な金額に達するだろう。しかし管理と放任、自分の利益とプラットフォームのプレーヤーの利益のあいだで、日々葛藤することになる。
この三つのポジションを評価するためには、企業はそれぞれの核となる考え方と、異なるポジションが互いにどのような関係にあるかを理解する必要がある。それぞれのポジションにはまったく異なる能力が必要であり、それがなければ競争できない。点が線へ、線が面へと「進化」するケースもあるが、それは会社のポジショニングとそれにともなう能力を根本的に変えるという大変な作業になる。多くの場合、それほど基本的なレベルで戦略を転換するのは、別の業界に移ること以上に難しい。
三つのポジションに規範的差異はなく、またいずれかを選ぶべき当然の理由といったものもない。戦略的ポジションが違う企業同士が直接競合することはないが、各ポジションの価値の分け前をめぐって争うことはあるだろう。私は経営者や起業家には、ポジショニングはどれだけの企業価値を目指すかだけではなく、自らのミッション、ビジョン、能力に基づいて選択すべきだ、とアドバイスする。
協調的ネットワークを構成する三つの中核的ポジションのうち、点と面の戦略は比較的わかりやすい。スマートビジネスの世界で、その戦略が大幅に変化するのはブランド、すなわち線の企業だ。読者が創業あるいは分析する機会が最も多いのもこのグループだ。だから最初にこのポジションの戦略と戦術を説明しよう。
組織の壁とは
『なぜ組織は個を活かせないのか』より 組織の壁
組織の壁には、これまで大きく2つの局面があった。1つは、組織行動論で扱われた問題であり、もう1つは、組織を運営するために欠かせない計画が、個の主体性の発揮を邪魔してしまう問題であった。いずれも、集団や組織であるがために、個を活かす機会が失われてしまう現象である。どのような組織であっても、これらの問題に常に直面している。
1 同調圧力と集団浅慮
組織行動論で扱ってきた、集団であるがために生じる問題の代表的なものには、蔡[2015]が指摘しているとおり、同調圧力や集団浅慮がある。グループ活動は、時として、複数の人達による視点や協力、良い競争といった利点ばかりに目が行きがちであるが、グループの活動はこういった利点ばかりではない。個人の判断がグループに入ることで、意見の集約に時間がかかり、意思決定が遅くなったり、歪曲されてしまったりすることがある。それにより、道徳的、合理的判断ができなくなってしまう。
同調圧力は、必ずしも悪いことばかりではない。集団の人数が増えることで、皆の意見を聞き、まとめようとすると多くの時間を要する。その際、同調圧力が働くことで、意思決定のスピードを速める効果がある。また、仲間であるという一体感を高め、組織としての求心力を高める働きもある。
一方、個が良いアイディアをもち、個に降り注ぐリスクを背負って、その実現に取り組もうと思った時に、周囲と異なる取り組みはやめた方がよいといったようなパワーを感じ取ると、個は、そのアイディアの実現に躊躇することだろう。こういった集団からの圧力が、個の主体性を尊重し、個を活かすマネジメントにおいて、自由に発想する機会を与える場面で、個のアイディアの出現を損なうこととなる。背負っているリスクがある上に、周囲からの協力が得られなければ、アイディアの実現は険しいものとなる。すなわち、そこに自由を遮る壁が立ぢはだかるのである。
2 計画の両面性
計画を立てるプロセスにも壁を形成する原因があった。組織は、ある一定のサイクルで計画と実行を繰り返している。集団で共有している目標を実現させるために、メンバーが長期にわたって何に取り組むかを明文化することで、効率的に行動できる。集団の規模が大きい場合は、メンバーに周知させるため、明文化の意義は大きい。
この毎年繰り返される活動が学習によって強化され、Levitt & March[1988]の指摘通り、やがてルーチンとなっていく。しかも、そこに成功体験が加われば、Leonard-Barton[1992]が述べたとおり、可能な限りそれを踏襲するよう取り組まれることになろう。そこに多くの労力や資金が投入され、埋没費用がかさんでくれば、Arthur[2009]が指摘したように、ロックインされていく可能性は極めて高い。
この計画について、 Mintzberg[1994]は、その良し悪しを次のように説明している。まず、Mintzbergは計画作成の意義として次の5点を提示した。
①未来を思考する
②将来をコントロールする
③意思決定である
④統合化
⑤結果を志向する公式の手順
この内、注目すべき点は、⑤の「公式」の手順である。なぜならば、計画を実行することが、公式の取り組みであることを意味するからである。そのため、そこから逸脱することは、承認されたものを否定することにつながるため、ハードルが高くなると言える。したがって、たとえ個の防衛的な思考を開放し、計画にはない新たなものへ取り組もうとしても、通常の組織活動そのものが、計画から逸脱することを防ごうとするので、個を活かすということを阻む状況にある。
さらに、Mintzbergは同書の中で、計画作成の落とし穴として次の点を提示した。
①トップの全力投球による計画作成は、しばしば、計画を硬直化させ、社員のアイディアを蝕み、政治力学を呼び起こす。
②硬直化した計画はコントロール重視となり、保守主義の温床となる。
③結果として、短期志向・現状延長型となる。
このように、Mintzbergは、組織運営に欠かせない計画を必要なものとして評価する一方、それによって、新たな取り組みがやりにくくなることをも合わせて指摘している。
個が主体的に働きかける新たな取り組みは、実行されている計画以外の活動に該当する。この場合、計画を実行しながら、計画以外の活動に取り組まなければならない。計画を実行する活動が勤務時間内に余裕をもって取り組めるのであれば、残った時間で、計画以外の活動にも取り組むことができよう。しかしながら、通常は、勤務時間をすべて使うにとどまらず、残業して取り組んでいるケースが少なくない。これこそが、組織の壁の本質的な部分である。
計画されていなかったが、結果として、戦略に取り込まれていくものの存在は、Mintzberg & Waters[1985]が創発的戦略として指摘している。実現された戦略を見ると、組織は計画化されたものだけに取り組んできたわけではなかった。事前に決めた戦略の実行のプロセスで、多くはない、あるいは大規模ではないにせよ、派生的に取り組むものや、計画の修正を余儀なくされたもの、突然認識されたビジネスチャンスをつかんだものなどにも企業は取り組んでいる。これらが創発的戦略となり、計画された戦略とあいまって、実現された戦略となっている。
計画だけを実行しようという考え方と、計画にはないが、計画に関連するものや企業の長期的課題解決につながるものも含めて取り組もうという考え方には、隔たりがある。計画以外のものを実行する場合には、コストだけではなく、責任も伴う。ある程度の規模の組織であれば、計画を実行していくために予算が決められており、その予算の実行によって、計画通りに進めようとする。そうすることで、組織が間違った方向へ行かないようにコントロールすることができる。それ以外のことに取り組もうとした場合、誰の権限で、どこから資金を持ってくるのかが問われる。大きな金額になれば、予算の修正を行う必要がある。こういった事態を想定して、柔軟な予算編成をしている場合も少なくない。それでも、当初の計画からの変更には、当然、責任が伴う。何かしらの承認プロセスを経なければ実行できない。ここに多くの時間がかかってしまえば、ビジネスチャンスを逃すことになる。
個のアイディアを当初の計画に盛り込むことができれば、個を活かすことになる。そのために、計画や戦略を作り上げる段階で、公式・非公式に様々な経路を使って情報が集められる。しかし、計画や戦略を作り上げた後に生じたアイディアについては、次期の計画や戦略へ反映させるか、あるいは、実行される、あるいは実行中のものに修正あるいは追加していくことが求められる。つまり、事後的にも対応できる仕組みが、個を活かす場面では、欠かせない。
3 既存モデルではどのように対応しようとしていたか
個の主体性尊重のマネジメントの中では、この点について、機会(自由度)の提供で対応しようとした。権限を個に委譲することで、個の裁量が広がり、個の様々なアイディアを取り込むことができる。
しかしながら、単に権限を委譲するだけでは、個を活かすことが限られてしまうことが分かってきた。すなわち、集団による同調圧力が影響したり、新たな取り組みを行う物理的な時間が確保できなかったりしている。自身の裁量は、日々の活動の非常に限られた範囲であることが少なくないのである。
品番06
6.8 知の未来
6.8.1 今を知る
1.今・ここに存る
①なぜ、いるの
・理由がわからない
②存在から見ていく
・存在そのもの
・この世界はあるのか
③全体の姿
・この世界は中途半端
・何をせよというのか
④配置から見る
・とりあえず、そういうことで
2.知るために
①マイライブラリ
④外なる世界の現象
②思いを伝える
・思いが途絶えるのは何故
③未唯宇宙コメント
・瞬間的に出てくるもの
・自分自身を試す
④外なる世界の現象
・池田晶子のエッセイ
・内なる世界の説明
3.起きていること
①変革期
・グーテンベルグ以来の変革
・知が様変わり
②デジタルとネット
・AD変換とDA変換
・紙からテキスト
③思いを直接伝播
・個から超、超から個
・伝播方法
④人類の変革
・自立する時
・個の自立ができる
4.個と全体の融合
①考える環境
・全体の中で考える
②個人で体系化
・全体を超える個人
・全体の体系を組込む
③教育の目的は自立
・学校・教師の組替え
④人類の進化
・多ければ多いほど力になるベース
6.8.2 全てを知る
1.私が全て
①存在をかける
・孤立を維持する
②私の範囲を探す
・私はどこ
③全てが私
④そのための他者
・他者がいる意味
2.詳細と概要
①現象と意味づけ
・現象は詳細
・概要の訓練
②現象は知ったフリ
・伝わったものが全て
・伝わらないものはない
③詳細と概要の接続
・現象の現象、概要の概要
④共有のその先
・全てを表わす空間
3.知の範囲を規定
①知の空間
・知で全てを表わす
②言葉の限界
・知り得ないものはないとする
③言葉のその先
・概要の概要で補完する
④社会の位相化
・値で作られる社会
・基本空間が支え
4.範囲を超える
①共有から始まる
②内なる世界をつくる
③配置で拡大
④境界をなくす
6.8.3 未来を知る
1.未来を語る
①ジャック・アタリ
・21世紀の歴史
・未来から見る
②先人の思い
・アラン・ケイのダイナブックを超えたスマホ
③未来を語り合う
・相手がいない
・自分を分化
④先を見る生ちゃん
・がんばる正当性
・雑音が聞こえない
2.未来から考える
①歴史の証言者
・私のために存在している
・私が堂感じるか
②意思の力の歴史
・全体主義
・共産主義
③歴史哲学で考える
・自由の範囲拡大
・平等という矛盾
④存在の力の未来
・自由・平等・博愛
・個の力
3.未来をつくる
①ライブラリの先
・ストックからフローへ
②偶然で決まる
・無から有
・ルールに対するパラメータ
③集合和から変革
・部分から成り立つ
・個から成り立つ
④原因と結果
・スパイラル
・理念は超の存在
4.歴史の変節点
①地球規模の変化
・超の存在次第
②人類の敵は人類
・地球は無関係
③人類は試される
・依存から脱する
④未唯宇宙でシナリオ
・預言を為す
6.8.4 未来のカタチ
1.存在の力でつくる
①他者の世界の様相
・所詮、他者のこと
②存在の力で動き出す
・気づくかどうか
③内なる世界が先行
・個が変わる
・ベースをつくる
④内から外延
・いかに伝播
2.平等な世界
①知で格差を是正
・各自が目的をもつ
・自立の意味
②自由とトレードオン
・目的で重なり合う
・共創から競合へ
③社会変革
・個の目的からなる社会
・好き嫌いの配慮
④常識が変わる
・インバリアントはルール
3.知のカプセル
①究極の人工知能
・覚える教育は不用
・よりシンプルにする
②未唯宇宙の融合
・平和を為す
③AIが果たす役割
・今の仕事
・モノつくり
・アテネの奴隷制
・スパルタのアナロジー
④人間の生成時に起動
④人間の生成時に起動
4.人類の未来
①全ては私にある
・あくまでも私の世界の出来事
②思考過程をトレース
・どれだけ不思議な世界
③未来学者の預言
④発信する勇気
・老いておくだけにする
・あるかないのか不明の世界
品番06
6.7 知の共有
6.7.1 ザナドゥ空間
1.参考資料
1.参考資料
①ザナドゥの思い
・MSに横取りされた
・生かされない思い
②アップする責任
・全文表示が可能
③知識としてまとめ
・AIの目的
④分散した情報リンク
・空間をなす
・互いの関係だけ
2.連鎖検索
3.新たな著作権
4.超の存在
2.連鎖検索
①電子書籍の可能性
・空間をたどる
・自分のパス
②アナデジ変換
・本にとって必須
・捨身の歴史
③思考順を表示
・トレースする
・なぜ、そうなったのか
④思考範囲を拡大
3.新たな著作権
①本来の役割
・思考を評価する
②著者の思い
・一人の思考だけではない
・積み上がる
③知恵で回り込む
・知の本質
④詳細と概要
・同値である根拠
・過去の思考
4.超の存在
①全体を超える
・新しいものは著作
・空間を超える
・考え及ばない
②全てに応える
③コラボで意思決定
・判定基準
④コミュニティを進化
・上から見る必要
6.7.2 マイライブラリ
1.デジタル3000冊
①OCR技術
・30年近くなる
・MACならでは
②好き嫌いで集積
・本の選択基準
・まとまっったもの
③電子書籍を先行
・テキスト化は蓄積が容易
④統合のきっかけ
・ジャンルを超える
2.図書館システム
①NDCに準拠
・かなりよくできている
・決め変わるもの
②ジャンルが見やすい
・7つのじゃんるに納めた
・仕事というジャンルは特殊
③キンドル環境
・必要な時に必要なもの
④近傍検索可能
・距離を入れ得体空間に
3.知を体系化
①雑記No順
・テキスト化した順
・年代のようなもの
②ランダムに読む
③言葉で表現
・言葉のなぞ解明の手かがり
④新しい情報の意味
・変革の意見を感じる
4.問われたら応える
①近傍の知識
・ピンポイントは難しい
・周辺情報
②ソクラテスEcho
・気づかせる手段
・問いと答えの関係
③問うことから始まる
・問うから答えがある
④著作権を超越
・一方的に話さない
・全て自分からでる
6.7.3 本をバラす
1.バラバラの価値
①一冊の本は欠点
・紙と印刷ゆえの所作
②DNAの抽出
・内容は雑多
・埋めるためのゴミ
③バラバラにする
④内なる世界に蓄積
・本質だけを選ぶコンパクト
2.デジタルで可能
①紙を超える
・重さだけでも劫か
・想定は不用
②価値の単位を超える
・所有しない、する必要がない
・知識は所有できない
③コンテンツの独立
・さまざまに変化する
④電子図書館
・様変わりする
・イメージを超える
3.140文字の世界
①好き嫌いで集約
・文章は多くを含みすぎる
・矛盾する内容
②140文字の制約
・本質はコンパクト
・言葉のなぞ
③ハッシュタグ魔術
・短いほど豊富
・逆ピラミッドの世界
④コメント文化
・短い言葉で伝える
・意味をもつ言葉
4.知の融合
①メディアミックス
・いかに伝えるか
②NDCを超える
・ナカをさまざま
・一冊の本の成約
③デジタル文化
・文化にするのは言葉
・言葉を大事にする
④知のカプセル
・教育するものは少ない
・DNAというカプセル
6.7.4 本を統合
1.プロセスを残す
①思考過程
・トラウマは続く
・反復する思考
②トレース可能
・デジタル化
・サーバー技術
③内なる世界を表現
・何を表現しよう
・存在すること
④ネットに置く
・見ることはできる
・残す意思
・世界は残らないのに
2.情報単位
①アウトリーチ
・領域を超える
②メッセージ
・小さな単位ですり抜ける
・受け手次第
③劣化防止
・小さいことの意味
・デジタル
④分化と統合
・メッセージで可能
・デジタルの役割
3.情報集約
①ブログ連鎖
・時間軸
・空間軸
②情報リンク
・情報の結び方は難しい
・思惑が入り込む
③リアルタイム
・コメント文化で成立
・個人とのやりとり
④集約範囲の拡大
・国を超えるのは用意
・コンテンツに対するハブ
4.共有化
①個人と全体
・共有で結びつく
②体系化
・情報をまとめる
・個人レベル
③オープンネット
・近傍から拡大
④見られる環境の拡大
品番06
6.6 知の入口
6.6.1 存在を知る
1.答のない問い
①知りたいこと
・未唯空間の成り立ち
・問いのない答え
②存在を考える
・一巡回って、存在って何?
③自ら作り上げる
・結局、つくるもの
④自分としての答
・他者によらない
2.自分の考え
①思考と行動
・目的に対して答え
・行動ははかない
②共有する
・インフラを変えること
③存在から考える
・存在の重み
・判断基準は自分
④意思決定
・全てを決める
3.自らの役割
①常識を外す
・常識は今の社会の制約
②行動に反映
・行動を制約する
③状況に対応
・不変を変えている
④役割を果たす
自らに課すのが役割
4.自分の場所
①紙とペン
・軽く考える
②小さな場所
・いかに小さくするか
③スタバの机
・十分なエリア
④社会との接点
・穴は小さくてもすべてが見える
6.6.2 考える日々
1.哲学の知見
①アレキサンドリア
・地球の大きさを測る
②知らないことを知る
・ソクラテスお存在
・アリストテレス
③存在と時間
・ハイデガーしか考えていない
・哲学的研究の意味
④デルフォイの神託
・神託により結果が決まる
2.池田晶子
①そこには全てがある
・考えることは生きること
・生きることは考えること
②現象にコメント
・社会に頼るもの
・あまりにも多い誤り
③ソクラテスに戻る
・結局、ソクラテスしかない
・人類の知恵
④考える専門家
・生まれたから死ぬ
3.考える場所
①スタバでコンサル
・Iさんからのメッセージ
②変わっていく風景
・国家を語る意味
・左右のやかましさ
③自分の環境
・他者のコメントに意味はない
④考えるシステム
・本当に考えるときだけ存在している
4.体系をつくる
①賛否両論の棚
・リアル図書館の限界
②他者に預言
・預言は予言と異なる
・大きな意味を持つ
③社会の向かう先
・若干の好奇心
④判断基準を提供
・与えられるものは少ない
6.6.3 知のポータル
1.そこから入る
①コメント文化
・なぜ、書くのか
・自己顕示に意味はあるのか
②コンシェルジェ
・いかに支援するのか
・お互い様の精神
③個別課題を解決
・地域の課題が地球的規模課題
④本の存在理由
・書くという動機
2.知で武装
①知の世界に向かう
・最後まで考え抜く
②知識と意識
・意識を保つのは容易ではない
③問えば応える
・知の本質は押し付けではない
④情報を集約・体系化
・情報をいかに引き出すか
3.考えを表現
①本を書く人の思い
②参考資料
・添付には意味がない
・検索可能にはならない
③どこでも図書館
・読むこととインフラの接続
④ザナドゥ空間
・本を意味ある結び付け
4.発信する
①メディア活用
・バラバラにされた本とメディアの関係
②本に残す
・残されたものの意味
・プラトンの存在
③プレゼン
・1対1の読書形式
④デジタル出版
・バラ巣ために出す
・再構成はユーザ
6.6.4 考える教育
1.個人の覚醒
①存在の力
・存在の一点からすべきこと
②分化する
・バラすことに意味がある
③余分なものを捨てる
・本には無駄が多い
・経歴、装丁
④公共の意識
・有体に過ごす
2.自ら学ぶ
①内なる世界を育てる
・内なる答えを蓄積
②集団活動は不用
・自分の内で試行
・足りない部分は本で供給
③学校設備は活用
・地域の場として活用
④市民を育てる
・個として育成
・状況把握
3.図書館の役割
①NZの日本語司書
・知の拠点
・好奇心の向かうところ
②ダニーデンの司書
・寄り添う
③開放的な大学図書館
④I love Library
・・合言葉
4.市民主体の環境
①図書館ネットワーク
・ヨーロッパ巡り
②本屋を組み入れる
③知恵の共有化
④市民主体で活性化
品番06
6.5 地域の図書館
6.5.1 図書館を配置
1.何をする
①本に関すること
・すべてにアプローチ
②知りたい欲求
・欲求を作るところから始める
③技術活用
・本を生かすイベント
④街の未来を考える
・企業に対抗する
2.本を武器とする
①本に触れる環境
・本はすごい!を実感させる
②富良野の図書館
・風景と合わせる
・立体的にする
・充分なものをもつ
③販売店にOPAC
・来店目的を多様にする
④まちライブラリ
・まち全体で本を読める
3.コミュニティ連携
①教育委員会の制約
・横へのつながりを妨げる
②地域の知の拠点
・縦につなげる
③ネットで統合
・デジタル環境での本の役割
④危機意識を反映
・未来への危機
・テーマは膨大
4.知の始まり
①図書館クラウド
・図書館の敷居を低くする
・個人の図書館
②アイデアある企画
・個人のレベルを拡大
③活用リテラシー
・目的を明確にする
④自由と平等の実現
・個人の目的達成
6.5.2 アゴラの設置
1.知の指標
①情報センター
・情報の交差点
・共有のハブ
②知的欲求に対応
③文化度を示す
・知的であること
④サービス提示
・高度サービス
2.情報処理
①情報提供
・ポータル化
・気づきの伝播
②ハブの機能
・コミュニティ連携
③コンテンツ生成
・抜け出し
④メディアを凌駕
・メッセージの浸透
3.ソーシャル活用
①ソーシャルネット
・GAFA
②モバイル活用
・スマホ
②モバイル活用
・スマホ
④教育への展開
・好きを伸ばす
4.専門家を配置
①コンシェルジェ
・分野ごとの専門家
②司書という専門家
・フロントに出る
・出しゃばる
③アウトリーチ
。ニーズがあるところ
④アゴラの中心
・議論の開始
・ログを残す
6.5.3 情報センター
1.図書館クラウド
①資源の共有化
・NDCでの本情報
・本の取り寄せ
②国として支援
・教育との接続
・大学との連携
③経費節減
・システム連携
・入力工数
④シェアの象徴
・コメント文化育成
2.統合事務局
①コンテンツをバラす
・デジタルの最大メリット
②メッセージ流通
・統制された伝播
③個人で統合
・個人環境との接点
④ツールの提供
・書誌サーバー
・書店サーバー
3.コラボ環境
①議論する広場
・アゴラ
・哲学的広場
②コメント文化
・前向きのコメント
・動員との関係
③意思決定支援
・賛成者での行動
④行動を保証
・圧力を跳ね返す
4.現場で問題解決
①要望の掘り起こし
・図書館単位
・地域単位
②アウトリーチ
・エリア拡大
③事例を集約
・クラウド環境
・事例展開
④市民と情報共有
・情報共有のコア形成
6.5.4 生涯学習
1.何を学ぶのか
①知りたいこと
・知りたいことを知る
・状況把握
②存在を知る
・知っている人の登録
・問いかける
③欲求を叶える
・知ったことの登録
・書籍化
④まとめあげる
・大括り
2.社会の仕組み
①環境社会の哲学
・哲学の雰囲気つくり
②考え抜く
③社会の概念
・常識の見直し
④大きく捉える
・詳細と概要
3.一貫した学習
①個人が主役
・家庭・学校から離脱
②概念と詳細
・同値であることを知る
③多方面から思考
④先を考える
・未来から今を見る目
4.社会にアピール
品番06
6.4 図書館拡張
6.4.1 新刊書
1.望むもの
①まとまった情報
・本を書くために人が介在
②新鮮な情報
・1年以内が多い
・571は除く
③時空を超えた著作
・「存在と時間」
④概念を変える
・新しい見方
・無から有を生む宇宙論
・ジャンルを超える
2.新刊書は希望
①好奇心はめげない
・本が少ない時は別ジャンルに手を出す
②30冊選択できる
・能力に才能を見出す
③一冊の本で変わる
・池田晶子、ハイデガーは学校では習わない
④目的が明確にする
・池田晶子、ハイデガーは学校では習わない
3.抽出
①3千冊を電子化
・電子化途中で内容を知る。これはしたい
②2.5万冊から選択
・10分の一は高い比率
③年間二百万円
・個人では無理
④私に用意されたもの
・自覚をもつ
・責任をもって抽出する
4.本は買わない
①所有から共有
・公共の意味
②本屋に本はない
・豊田市の本屋の体系がわからない
③本屋の存在理由
・リアルであることの追求
・書店員の存在
④出版を維持する
・最大の目的
・デジタルになると変わる
6.4.2 読書空間
1.図書館活動
①図書相談
・婚活
②読書会
・出会い
③アゴラでコラボ
・アゴラが欲しい
・候補としてはスタバかな
④ライブラリ接続
2.メディア環境
①ライブラリ
・図書館クラウド
②スマホ
・ポータル
③デジタル対応
・視力
・読む・聞く・見る
④コミュニティ化
・ゲームからコミュニティ
3.処理システム
①OCR連携
・皆で電子化
・TRCから提供
②寝ながら読書
・重さから解放
③各自の体系
・本棚システム
・コミュニティ連携
④図書館クラウド
・公共から提供
4.読む場所
①サードプレイス
・快適な場所は少ない
②アマゾン・キンドル
・10台も買ってしまった
・書き込めるものが欲しい
③どこでも図書館
・富良野の図書館
・呼び込めるレベル
④場に沿った情報
・花屋・車屋・ダンス
6.4.3 生活拠点
1.地域の思惑
①観光拠点
・旭川空港
②寝ながら読書
・キンドル
③リゾート向け
・沖縄
④町おこし
・長野
2.豊田市図書館
①駅前に立地
・情報センター
・ハイブリッド
②新刊書展開
・一部の人間だけ
③アウトリーチ
・司書の立ち位置
④公民館連携
・ネットワーク
3.米国公共図書館
①滞在型のSFPL
・天使の住処
②調査型のLAPL
・優秀な司書
③地域支援のNYPL
・映画の舞台
・本は焼く物
④バークレーの電子化
・巨大な書庫
4.ヘルシンキ新図書館
①北欧生活スタイル
・2018年11月開館
②市民ニーズに対応
・変化していく
③地域の情報センター
・9.11のNYPL
④計画的に進化
・2000年訪問時に2020計画が存在
6.4.4 地域の図書館
1.地域を支える
①図書館がある
・有難さ
②存在理由
・シェアするのが公共
・文化をなす
③シェアを先取り
・所有する必要はない
④社会変革を提案
・行動に向かう
2.地域を活性化
①どこでも図書館
・販売店・花屋
・OPACさえあればOK
②いつでも図書館
・24時間営業
③考えられる場所
・リアルな場所
④図書館ポータル
・図書館クラウド
3.図書館経営
①曲がり角
・デジタル化
・生活に役立つ
②指定管理者制度
・投げやり
・図書館人の役割
③TRCの狙い
・どこへ向かう
・発信は災い
④CCCの多角経営
・枠を狙う構造
・本の威力
・アマゾン
4.図書館を守る
①市民と図書館
・教育委員会は邪魔
②図書館友の会
・育たない
・片思い
・図書館側の人間
③市民が主体になる
・ツールとしての図書館
④市民を味方にする
・パートナーとしての市民
品番06
6.3 得たこと
6.3.1 きっかけ
1.見つける
①様々な思い
・本を書く理由
②本を読む人
・何をしたいのか
③行動する人
・本当に人を動かせるのか
④自分しかない
・考えている人が少ない
2.知りたい
①見識をもつ
・人類が臨んでいること
②ライブラリをもつ
・私のバックボーン
③図書館機能
・個の情報センター
④本は総合的
3.考える
①週30冊の新刊書
・本の重たさ
②本はすごい!
・コンテンツは様々
③本の可能性
・紙では中途半端
・デジタルで本領発揮
④コミュニティ機能
・本を仲介させる
4.つながる
①コンテンツ
・本から自立
②シェアの意識
・先行に応える
③当てにならない
・図書館人
・権益を守るだけ
④本屋は不充分
・売るしかできない
6.3.2 まとまった考え
1.関係づける
①孤立と孤独
・出発点
②内なる世界の充実
・最初に実施
③言葉のなぞ
・表わしえないことは存在しない
④全てを知る
・表現しうること
2.見方を変える
①多様な意見がある
・本の目的
②問題意識は異なる
・本当に考えているかは別
③好き嫌いで判断
・私が主人公
④大量情報処理
・活用技術を習得
3.表現する
①部分は全体
・DNからなる
・宇宙全体を支配
②詳細と概要
・フリップフラップ
・同値の関係
③他者の世界とする
④孤立と孤独を深化
・中間点
4.問われたら応える
①膨大な知識
・未唯宇宙に蓄積
②自らは発しない
・すべてだから
③世界を表現
・問いのない答え
・問いはかぐ外部から
④何を残すか
・残すという概念はない
6.3.3 他者を知る
1.動きを把握
①社会の動き
・混沌としている
・うごめくだけ
②思考と行動
・見る姿勢
③本を書く人
・なぜ、書くのか
・コメントはさらに不明
④コミュニティの役割
・まとめるもの
・乃木坂で発覚
2.本を読む
①図書館の活用
・本は高い
・それでも使わない
②読書の環境
・富良野でシュミレーション
③地域活性化
・施行から生まれる
④危機感を煽る
・本当にどうしていくつもりなのか
3.他者の本音
①他者の発信
・ネットはろくでもない
・本は建前
②アゴラを求めて
・まともな場所がない
③気づきを共有
・話すことよりも覚醒
④本当に考えているのか
4.現象からまとめる
①本棚システム
・ライブラリの構築
②デジタルで蓄積
・20年来のOCR作業
・3千冊
③進化する検索
・全文検索
・ネットでの検索
④未唯宇宙と関係づけ
・私の内だけにある
6.3.4 他者の覚醒
1.存在の力
①Local meets Global
・内から他者を見る
②グローバルを取込む
・他者を取り入れる
③Global meets Local
・他者からのアプローチはない
④ローカルを生かす
・内だけの問題
2.生きている意味
①覚醒を図る
・存在していることに気づく
②読書で分化
・他者にも興味を抱く
③読書の目的
・覚醒という目的
④各自が目的をもつ
・目的がもてる社会
3.教育を変える
①持続可能性を追求
・親と子の関係
・個人が最終単位
②家庭・学校ではない
・新しい場の創出
③仕事の見直し
・家族のための仕事
・自分が生き抜く体制
④教育の定義
・社会に役立つ
・数学と哲学、そして歴史
4.家族が変わる
①家族の見直し
・矛盾が拡大している
・想定の域
②学校が変わる
・子どもの存在が変わる
・社会としてみる
③会社が変わる
・マーケティングが変わる
・社会をどう維持するか
④個の力を生かす
・組織よりも子を強くする
品番06
6.2 使いこなす
6.2.1 多様な本
1.哲学に触れる
①デカルト『方法序説』
・全文入力
②一人で作る世界
・システムの基本
③孤独が思考を深化
・疑うことから始まる
④生活規範ありき
・他者の影響された
2.歴史を把握
①『21世紀の歴史』
・ジャック・アタリ
・未来に連続していない
②未来から今を見る
・どうなるかからどうするか
③今とつながる未来
・今が視点になる
④原因と結果の論理
・時間軸を動かす
・歴史を揺さぶる
3.社会はわからない
①『複雑性とは何か』
・社会主義者E.モラン
・社会をどう捉えるか
②変化は周縁から
・周縁と中核との関係
・周縁の重要性
③複雑性で社会を解明
・複雑のまま見ることで関係はシンプル
④概念に言葉を与える
・自分のもやもやしていたもの
・言葉でわかった気になる
4.文学は読まない
①『戦争と平和』
・トルストイ
・中三で読んだ
・私の女性観
②ナターシャへの愛
・輝いているのは女性
③多様性が平和を生む
・多くの人がいて、色々な考えをしている
④トルストイの世界観
・平和を求める心
・歴史の大きな流れ
6.2.2 好き嫌い
1.考える対象
①自由に考える
・内なる世界をつくる
②読書は格闘技
・他者の世界との関係
③分化させる
・好奇心で対象は拡がる
④新しい分野を拓く
・読むだけで拡がるすごさ
2.世界観
①著者の拘り
・若者の拘り
・本当に拘っている
・超えていく
②状況認識
・ヘーゲル歴史哲学の影響
③平等の見方
・自由と平等がトレードオフ
・平等の世界
④多様な意見
・意見が少ない
・コメントは意味をもたない
3.時空間
①時空間を把握
・歴史を把握したい
・137億年
②思いを浸透
・本の意味を知る
・なぜ、出版する
③未来から見る
・未来から今を見る視点がほしい
・人間は強くなれる
④電子書籍で拡張
4.未唯空間にまとめ
①未唯空間に集積
・本で得たことは全て未唯空間に蓄積
②アゴラの設定
・語る場がない。なければつくる
③コンテンツ抽出
・リアルな本から脱する
・言いたいことは少ない
・知りたいのは更に少ない
④内なる空間
・各自が内なる世界をもたないと対話できない
6.2.3 知の世界がある
1.電子書籍の衝撃
①電子化の意味
・本をバラす。そして統合する
②読書形態の変化
・本の重さと装丁はネック
③コンテンツ分化
・自分の判断をコンテンツに入れ込む
④受け手で統合
・知をつくるのは個。それを助ける
2.知をつなぐ
①バラバラにする
・OCR30年での経験
・本のままでは維持できない
②知恵として集約
・DNAの対象は個で異なる
・自分を表現する
③配置を生かす
・点からつなげてていく
・トポロジーの思考
④個人環境をつくる
3.自分の体系
①内なる世界と接続
・根幹となる軸は異なる
・つなぎ合わせる
②ザナドゥ空間を展開
・チェーン付け
・新しい著作権
・所有から共有
③クラウド環境
④知の生活
・考えることからかえていく
4.生涯学習
①生涯学習審議会
・言葉が実態と合っていない
②情報センター構想
・図書館を含めた知識と意識
③地域との連携
・物理的な図書館を地域に拡大する
④部局を超える
・人類的発想
6.2.4 公共であること
1.公共図書館
①地域をカバー
・モデル化
②公共の意識
・利用環境をつくる
③市民の力
・ボランティアを超える
・参画・企画
④地域の力
・分化していく
2.多様な形態
①学校図書館
・好き嫌い
・正とを確実に押さえる
・突出した部分
②県立図書館
・環境社会の拠点
・ハブの機能
③市立図書館
・多様な存在
・市民からの信頼
④アウトリーチ
・地域を拡張
・イベント
3.シェア社会を拓く
①作り上げる
・市民意識
②シェアを先行
・モデル化
③地域へ拡大
④全体を誘導
4.人類の叡智
①アレキサンドリア
・ヒュパティア
・キリスト教徒
②カーネギー
・図書館文化
③ヘルシンキ新図書館
・生活との一体化
④市民を育てる
« 前ページ |