未唯への手紙
未唯への手紙
朝鮮戦争への義勇軍派遣--国益を超えて
『中国の行動原理』より 対外関係の波動--建国から毛沢東の死まで 朝鮮戦争への義勇軍派遣--国益を超えて
拘束し続けるイデオロギー
毛沢東時代、日本の中国研究者の間では、中国外交はイデオロギーによって動いているのか、あるいは国際関係論が一般に指摘するように国益ベースで動いているのかという議論か続いた。岡部達味などの研究者か国益ペースを主張したことで、全体的にはその説が有力となる。しかしのちの中国の冷戦史研究者たちは、イデオロギーは中国の対外行動や政策を実際に強く拘束していたという結論を導き出している。
牛軍(北京大学)は中国共産党の初期に、その対外関係かどのように発展したかを検討している。
牛軍によれば、党の最初の対外接触は創立当初に、共産主義政党の国際組織であるコミンテルンの支部として、ソ連共産党との関係を適切に構築していくために始まった。その後、中国共産党は国民党と敵対し「長征」の旅に出る。その間、党の戦術をめぐってソ連人顧問との関係は緊張し、毛沢東が中国共産党の指導者の一人として台頭したことで、その独自路線か強まっていく。日中戦争勃発後の1937年には第2次国共合作か成立し、中国共産党は存続のために米国との関係構築を推進した。日本の敗戦後、中国共産党と中国国民党は内戦に突入するか、中国共産党は少しでも戦いを有利に進めるため、米国やソ連の勢力を懸命に利用した。
牛軍の分析に貫かれるのは、設立当初の中国共産党は、自己の生存のために国内問題を考えるので精一杯だったという見方である。国内に地盤のない中国共産党は、圧倒的な勢力を持つ中国国民党に対してどうすれば勝ち残れるのかという考えに支配され、それに応じてソ連や米国との関係も決めていた。つまり中国共産党は、建国以前にすでに一定の対外経験を蓄積していたが、それは決して系統だった国際秩序観に基づくものではなく、弱小政党の国内サバイバルのためだった。
たしかに、中国共産党の指導者はマルクス主義的な世界認識の影響を強く受けてはいた。党員たちを動かしていくために、指導者たちは常に「現代の主要矛盾は何か」を党員に説明して彼らの任務の意義を強調し、そこにマルクス-レーニン主義の説明枠組みを動員した。しかし、国内で革命運動を実施していくにあたって、イデオロギーか直接、武装闘争に有効なマニュアルを提示してくれたわけではない。
牛軍は、中国共産党は中国国民党による壊滅の恐怖から自由になった後、すなわち1949年10月の建国後にようやく、国家の運営に責任を持つ社会主義国の執政党として、対外関係をどう構築すべきかという課題を認識したとする(『従延安走向世界』)。中国共産党は、建国によって国家としての立場を優先して物事を考えるようになったというより、むしろこれまでないがしろにしてきたイデオロギーを、国家という新たな枠組みのなかでやっと具現化できると考えた、というのである。
朝鮮戦争〝参戦〟の選択
建国当初、中国国民党の恐怖から解き放たれた中国共産党は、アジアの社会主義大国を建国し、より良い世界を作っていこうという高揚感で満ちあふれていた。こうした指摘は、中国の多くの冷戦史研究者の見解に通底している。この時点で中国の指導者は、イデオロギーか国益のどちらかを選ぼうとしたのではなく、その双方をしっかりと充実させていくつもりであり、それか十分可能と考えていた。
建国に先立つ1949年6月30日、『人民民主専制を論ず』と題した論文で、党中央委員会主席の毛沢東は、帝国主義と社会主義の間の「第三の道はない」と主張し、ソ連への「一辺倒」政策を打ち出して、社会主義陣営の一員として国づくりを進めると明らかにした。
このとき、中国の指導者の一人、劉少奇(のも国家主席)は、中国共産党中央代表団の団長として秘密裏にソ連を訪問し、ソ連のスターリソ書記長と会見する直前だった。「一辺倒」政策は、明らかにそれに備えて発表されたものである。
双方の会談では、その後の国際共産主義運動の展開方針か話し合われた。スターリンは劉少奇に、ソ連はアジアの革命運動の状況に疎いため、中国共産党にこれをしっかり指導してほしいと要請した。ソ連か東欧、そして全世界の革命運動の面倒を見る一方、アジアの兄弟党の支援は主に中国が担当するという分業が成立する。
10月に建国が実現すると、人民政府主席に就任した毛沢東は早速、12月から2ヵ月あまりソ連を訪問し、政務院総理の周恩来と中ソ友好同盟相互援助条約の締結を実現した。「万国の労働者よ、団結せよ!」のプロレタリア国際主義を信奉する彼らは、建国直後に高位指導者2名の長期不在を厭わないほど、社会主義の盟主・ソ連からの中国への支援に期待していた。
ただし、イデオロギーと国益の両立問題は、朝鮮戦争で最初の試練を迎える。ソ連の外交史料に基づき、中国の朝鮮戦争への関与に関する最も系統的な研究を行った沈志華(華東師範大学)は、次のように指摘する。
北朝鮮の南進に先立ち、毛沢東は金目成から武力行使の事前相談を受けた。しかしその時点で金目成はすでにスターリンの許可をとっていた。スターリソは社会主義陣営の指導者、社会主義大家庭の父として崇拝されていたため、毛沢東はその決定が自分たちの対外環境に重大な影響を与えると理解しつつも、スターリソに反対できなかった。
1950年6月、38度線を越えて南進を開始した北朝鮮軍は、一時的に朝鮮半島の大半を制圧したが、9月に米軍を主力とする国連軍か仁川に上陸し、38度線を北上し始めると、瞬く間に壊滅直前まで追い詰められた。二乃とき、北朝鮮わ援軍要請に応じるかどうかで、中国の指導部は割れた。ほとんどの指導者は、いまは自国の国家建設を優先すべきで、北朝鮮を支援して米国との全面的対立に陥ることは避けるべきという意見であった。通常の国益概念に基づけば、それか最も妥当な選択肢だったであろう。
しかし、最高指導者・毛沢東の判断はそれを最終的に覆す。彼は、北朝鮮への支援は国際共産主義運動における中国の地位を高め、また米国の勢力が中国の国境に迫るような事態は安全保障上も許容できないと主張して、朝鮮戦争に中国人民義勇軍を送る決定を下す。中国は初の重大な対外政策決定にあたり、イデオロギーと安全保障をともに重視し、米国との交戦を選択したのである(『毛沢東、斯大林与朝鮮戦争』)。
通常の国益計算に基づけば、中国は参戦するはずかなかった。参戦したがゆえに、中国は米国と完全に対立し、国連からも長い間締め出され、台湾を統一できなくなった。ただし、国益上のこうした代償を払っても、中国にとってイデオロギーの優先順位は高かったのだ。
人々の意識が図書館を変える
『これからの図書館』より
人々の意識が図書館を変える
図書館は原則無料です、と書きましたか、神奈川県大和市の「シリウス」では、一部有料の席があります。電源はもちろんありますし、イタリア製の椅子を備え、パソコンからのプリントアウトもできます。グループ会議室もあるので、ちょっとしたプレゼンテーションの練習や外部の会議にも使用されています。無料の席が八六〇席以上あるにもかかわらず、有料のこちらの席(八五席)から埋まっていくのは予想外でした。そういったニーズが高いということが、有料席を設けることで初めてわかったのです。
予算減が続く図書館の中で、鹿児島県の「指宿市立指宿図書館」を運営する「NPOそらまめの会」は、クラウドファンディングを利用して移動型ブックカフエを始めました。通常は本だけ積んで遠方に届ける自動車文庫にカフエを付け、移動場所で本を選び、ゆっくりお茶をしながら語らうこともできるすてきなサービスです。
やりたいサービスかあれば自ら資金を調達する、というのは民間運営ならではかもしれません。「長崎市立図書館」も、開館一〇周年イベントの資金をクラウドファソディングで調達し、市民へのグッズ提供や記念イベントの費用にしました。
雑誌スポンサー制度もときどき耳にします。地元企業、個人も含め、特定の雑誌を購入するお金を寄付としていただく代わりに、名前を表紙などにわかるように掲げる仕組みです。スポーツ店かスポーツ雑誌に寄付する、八百屋さんか農業雑誌に寄付するという仕組みで、地元企業にとってはかなり効率のよい宣伝広告かもしれません。ただ道端に看板を出しているよりも知的なイメージアップになりますし、かなりの市民か意識する広告となるでしょう。ふるさと納税でも、図書館への支援をしっかり打ち出している自治体もありますが、もっと簡単に寄付できる仕組み(節税も含めて)があれば、もっと多くの人が少額でも寄付してくださるのではないかと思います。
イギリスにおける公共の考え方のように、無料だけれど、「自分にとって価値あるよいこと」にお金を払う精神があれば、リサイクル本をもらったら少し寄付する、ライブラリーコンサートで感動したので寄付する、ということもあってよいのです。個人でも、子どものころから図書館にお世話になったので寄付します、というあるIT企業家もいらっしゃったりします。思えば「大阪府立中之島図書館」は、住友家一五代目当主・住友吉左衛門友純が「大阪は人口も多くなり、いろいろなものか揃っていて学問も盛んだか図書館だけがない」と嘆き、建物と図書の費用を寄付したものです。松下幸之助や、倉敷紡績の大原孫三郎も図書館協議会の一員でした。そういう話は、図書館の価値を誰もが信じていた時代だからこそと思われるかもしれませんが、今こそ、市民か気軽に高額でなくても寄付して、図書館を充実させる仕組みか必要かもしれません。
阪神淡路大震災や東日本大震災以後、寄付をすること、ボランティアとして自分のできることをお手伝いする気運か高まりましたし、今や、大学入試や会社の面接でも「社会貢献」を問うところか多くなりました。若い人を中心に、軽やかに図書館の活動に参加してくれる人も増えているのです。私か館長をしていた図書館でも「ビブリオバトル(各自か紹介したい本を発表し、ディスカッションを経て、どの本が二番読みたくなったかを競う)をやりましょう」と言ってくれたのは二七歳の若者(立派な社会人)で、ポスター制作からチラシの配布までやってくれました。しかも、チラシを行きつげのカフエやバーにも配ってくださり、今まで図書館に来たことのない人が二〇〇人以上も押し寄せて、会場に入りきらないほどでした。こうした若い人たちのパワーや人脈、SNSでの発信力などは見習いたいものです。
埼玉県の「杉戸町立図書館」の「日本酒も飲める温泉&宿泊図書館」というイベントは、インフルエンサーと呼ばれるネット上で影響力のある人に来てもらって図書館を体感してもらい、随時発信してもらう、というユニークな企画でした(もちろん、この企画そのものが、オリジナリティかあって面白いのです)。
イクメンパパたちも、父親の育児参加を支援する「NPO法人ファザーリングジャパン」理事、安藤哲也さんを筆頭に読み聞かせを実践しています。TRC内の図書館では、イケメンならぬ「読みメン隊」があちこちの図書館に出没して、読み聞かせイベントを開催しています。今は女性がほとんどの読み聞かせボランティアも、男性版か現れる日もそう遠くないと思います。日本では一度よいものと認められると横並びで普及していくので、今までは考えられなかった図書館か出現し、全国に波及していくのを見届けたいものです。
社会が抱える問題に取り組む
電子書籍か登場したとき、図書館というハコは不要になるのではないかと言われました。現実に紙の本かまったくなくなった、がらんどうの図書館の写真を見たことがありますが、さすかにそこまで日本の図書館は急進的ではないようです。
また、AIがさらに進化すれば、今までの人を介する「レファレンス」か不要になるのではないかと思わざるをえません。世界中の図書館に寄せられてきたレファレンスの問い合わせと、膨大な資料を武器に、ビッグデータを解析すれば、もっとも適切な答え(回答ではなく、資料集め)をしてくれるようになるのではないかと思います。グーグルが一時、世界中の図書館資料をデータとして取り込もうとしたことを考えれば、不可能ではなく、近未来では実現可能なことでしょう。
インターネットか出現する前は、日本国内の資料はなんとか集められても、海外の情報にアクセスするのは容易ではありませんでした。それが今や、スマホ一つ持っていれば、小学生でも「検索」も「翻訳」もできるのですから、大したものです。まるで図書館を持ち運んでいるのと同じと言えるかもしれません。しかし、それらの人類の叡智を読み解き、活用し、創造するのは私たち自身です。その活用を可能にするのは、われわれの「知」をさらに高めていくほかないのでしょう。
本書の冒頭で述べたように、利用者の層も変わりつっあると言いますか、厚みを増していると感じています。しかし、本当に困っている人か図書館に足を向けられるように、図書館も変わらないといけません。
ときに、虐待を受げているのではないかと思われる子どもかぽつんといることがあったり、塾に行く子どもが多い地域で、金銭的理由で塾に行くことかできず、勉強に困っている子どもがいたり……。いじめなどで学校に行くことができない子どももいます。大人も、リストラで失業し、日中、行き場を失って図書館で毎日過ごす人がいます。育児ノイローゼになるほど孤独な子育てをしている人もいます。子どもか保育園に入ることができないという問題に直面している人もいます。
わずかな時間でいいから、子どもから離れて、じっくり自分の時聞かほしいという人のために、一時間無料の託児所や、子育てコンシェルジュを配置したら、口コミで広がり、たくさんの若いお母さんたちかベビーカーを引いてやって来たという「八千代市立中央図書館」のような事例もあります。たった一時間でも子どもを預けて、一人でゆっくり本が選べる、読める……。子どもの絵本をじっくり吟味できた、育児休暇後の職場復帰のための本を選ぶことができた、育児が忙しくて趣味の本も読めなかったけれど、一時間濃い時間を過ごすことができた、そんな予想以上のうれしい反響がありました。
認知症の方がどのように社会生活を送るかは、今いろいろなところで間題になっていますか、図書館もまた例外ではありません。認知症の方がいらして、本を借りたことを忘れた、カードを何度も作成する、レファレンスで毎日、長時間同じ質問をする、突然怒り出す……。図書館スタッフも認知症サポーター講習などを受講していますか、なかなか対応に苦慮しています。
でも、これらが日本社会か抱える課題ならば、図書館と図書館を使う人たちで、知識と情報によって解決していくべき問題なのかもしれません。お役所ではない、敷居の低い場所である図書館ならできることは、まだまだたくさんあるのです。
スタンフォード--起業を支援する大学
『イノベーターズ』より
ラリー・ペイジは、生まれも育ちもコンピューティングの世界芯・父親はコンピュータサイエンスと人工知能を専門とするミシガン大学教授で、母親も同大学でプログラミングを教えていた。1979年、ラリーが6歳のとき、父がエキシディ社のホビイスト向けホームコンピュータ、ソーサラーを買ってきた。「覚えていますよ。コンピュータが家に来たときのわくわく感。大変なものだったし、たぶん、高価だった。車1台分みたいな感じでしょうか」
ラリーはすぐに使い方を覚え、学校の宿題にも使うようになった。「宿題をワープロで入力して提出したのは、うちの小学校で私が最初だったと思います」
子ども時代には、ニコラ・テスラも憧れの的だった。交流電力などを発明した独創的なパイォニアだったが、ビジネスではトーマス・エジソンに及ばず、不遇のうちに一生を終えた人物だ。12歳のとき、ラリーはテスラの伝記を読み、その人生を残念に思った。
「偉大な発明家だったのに、なんとも悲しい一生です。商業化できたものがなく、研究資金にもことかくありさまでした。みな、彼よりエジソンになりたいと思うでしょう。なにか発明したとしても、それだけで人の役に立てるとはかぎりません。実際に世に送り出さないといけません。形にして製造し、その資金をまかなえるくらい稼がなければならないのです」
両親はコンピュータ関係のカンファレンスに行くなど、ラリーと兄のカールを連れて、よく車で長距離旅行をした。大学に入るまでにほぼ全部の州を訪れていたんじやないかとラリーが言うほどだ。バンクーバーで開かれた国際人工知能会議の会場は、目を見張るようなロボットでいっぱいだった。16歳未満入場お断りでラリーは入れないと言われたが、父が抗議してくれた。
「くってかかってました。父が言い争うのは、ほとんど見たことがないのですが」
スティーブ・ジョブズやアラン・ケイと同じく、ラリーも、コンピュータに加えて音楽が大好きだった。サキソフォンを演奏し、作曲も学んでいる。夏には、ミシガン州北部のインターロッケンにある有名な音楽キャンプに通った。ここでは席次をみんなで決める。オーケストラで座る場所はキャンプの最初に指定されるが、ひとつ上の席に挑戦できるのだ。その場合、席を争うふたりの演奏を残りの生徒が反対を向いて聞き、どちらの演奏が良かったか投票で決する。
「しばらくすると収まるべきところに収まる感じで、みんな自分はこのくらいとわかるようになるんです」
両親はミシガン大学で知り合って結婚し、そこの教員になった。だから、おまえも行けとなかば冗談、なかば本気でラリーに言っていた。実際、そのとおりになった。進学したラリーは、あえてコンピュータサイエンスのほかに経営学も専攻する。発明はできても商業化ができなかったニコラ・テスラのことが頭にあったからだ。9歳年上の兄を追っていたという面もある。カールは、大学卒業後、ソーシャルネットワーク企業を知り合いと創業していた。この会社は、のちに4億1300万ドルでヤフーに買収される。
大学の授業でいちばん印象的だったのは、人間とコンピュータのインタラクションに関するジュディス・オルソン教授の講義だったとペイジは語っている。簡単で直感的なインターフェースの設計を理解することが目的の講義だ。ペイジは、メールソフトウェア「ユードラ」をレポートの題材に選び、いろいろな操作の実行にかかる時間を推定したうえで実測した。その結果、コマンド入力はマウスよりO・9秒遅くなることなどがわかった。
「おかげで、コンピュータ操作に対する直観が養われたと思います。そういうことがとても大切だと気づいたんです。でも、これは、一般にあまり理解されていません。いまにいたるまで、です」
夏休みには、リーダーシェイプというリーダーシップ養成機関のキャンプに参加した。「できないという思い込みを捨てよう」がコンセプトで、ここに参加したペイジは、大胆なのか狂っているのかわからんと思われるようなプロジェクトを望むようになり、のちにグーグルでその願いを満たすことになる。なかでも革新的な個人の移動手段と自動運転車は、ミシガン大学のころからずっと抱えているテーマである。
大学院は、MITが不合格となり、スタンフォードに進学する。これは幸運だったと言える。テクノロジーとビジネスの交差点に関心を持つ者にとって、スタンフォードこそがふさわしい場所だからだ。卒業生のシリル・エルウェルがフェデラル・テレグラフ社を創業した1909年以来、技術系も起業家精神を持つべきだとされているし、1950年代に入ってフレッドーターマンエ学部長が敷地内に工業団地を作ってからは、その傾向がさらに強くなっている。教員も、学術的な論文と同じくらいスタートアップの事業計画に重きを置いているほどだ。
「産業界にも片足を突っ込んでいて、世界をあっと言わせるクレージーなことをしたがる。そういう教授に巡り合いたいと思っていました。スタンフォードのコンピュータサイエンスの教授は、だいたいがそんな風でした」
当時、名門大学は学術研究中心で、実業には手を出さないのが基本だった。そのなかで、大学を単なる教育の場ではなく、起業支援の組織でもあるととらえる流れをリードしたのがスタンフォードである。そこからヒューレット・パッカード、シスコ、ヤフー、サン・マイクロシステムズなどが生まれた。このリストに最大級の会社を追加することになるペイジは、こういう姿勢のほうが研究も充実すると言う。
「現実の世界が基盤になり、純粋な研究の生産性が大きく伸びたと思います。理論だけでなくなりました。人は、自分がやっていることを現実の問題に応用したいと思うものです」
スタンフォードの大学院に入る準備をしていた1995年の秋、ペイジはオリエンテーションに参加する。そのとき、サンフランシスコに1日滞在するプログラムでガイド役を務めたのが、社交的な2年生のセルゲイ・ブリンだった。ペイジは生来、無口なほうなのだが、ブリンが次々と自分の意見を繰り出してくるので、コンピュータのことから都市計画までさまざまな議論をすることになった。波長が合うのだろう。
「かんに障るやつだと思ったのを覚えていますよ」と、ペイジは肯定している。「いまでもそうです。たぶん、向こうもそう思ってるんじやないでしょうか」
たしかに、この感情はお互い様だった。プリンもこう認めている。「お互い、相手を煙たいやつだと思ってました。でも、冗談半分でそう口にするだけです。実際、いろんなことを話し合いましたから、なにか通じるところがあったのでしょう。冗談ばっかり言う関係でした」
セルゲイ・ブリンも両親が数学畑の研究者だったが、ペイジとだいぶ違う子ども時代を過ごしている。生まれたのはモスクワで、父はモスクワ大学の数学教師、母はソビエト石油ガス研究所の研究技師だった。だが、ふたりともユダヤ人だったため、栄達の見込みは少なかった。「かなり貧しい家庭でした」と、ブリンはジャーナリストのケン・オーレッタに語っている。
「両親は、それぞれに苦労を重ねていました」
移住を申請すると、ふたりとも失職する。出国ビザがおりたのは1979年5月、セルゲイが5歳のときだった。ユダヤ移民支援協会の助けを受けながら、家族はメリーランド州の労働者階級が多く住む地域に落ち着き、父はメリーランド大学で数学教授となる。近くにNASAゴダード宇宙飛行センターがあり、母はそこで研究者として職を得た。
セルゲイが通ったのは、自発的な考え方を大切にするモンテッソーリ教育の学校だった。「ああしろ、こうしろと人に指示されるのではなく、自分の道を自分で考えなければならないのです」
実はペイジもモンテッソーリ教育を受けている。のちに、大学教授を親に持ったことが成功の鍵になったのかと訊ねられたとき、ふたりは口をそろえて、モンテッソーリ学校に通った影響のほうが大きかったと答えている。ペイジの言葉を紹介しよう。
「規則や命令に従うのではなく自発的になる。世界で起きていることに疑問を抱き、ちょっと違うやり方でものごとに臨む。大きかったのは、そういう訓練でした」
早いうちに両親からコンピュータを与えられたのもペイジとの共通点である。ブリンは9歳の誕生日にコモドール64をもらっている。「自分のコンピュータをプログラムできるという点では、いまどきのコンピュータよりずっと手軽でした。BASICのインタープリターが初めから内蔵されていて、すぐに自分のプログラムを書きはじめられましたから」
ミドルスクールに進んだブリンが、友人といっしょに書いたプログラムは、人工知能のように文章でューザーと会話するものだった。
「ま、子どもがプログラミングを始めるのは、私のころほど簡単じゃないと思いますよ」
権威に対する反発から、窮地に陥ったこともある。17歳になろうとするころ父に連れられてモスクワを訪れたとき、警察の車に小石を投げっけたのだ。警官がふたり降りてきてセルゲイに迫ったが、その場は両親がどうにか収めてくれた。「私の反抗精神は、モスクワに生まれたことから来ているのでしょう。大人になってからもその傾向は続いているみたいです」
ブリンが刺激を受けた本に、リチャードーファインマンの伝記がある。レオナルド・ダ・ビンチのように科学と芸術を融合することの大切さを訴えた物理学者だ。「芸術家であり科学者でもあったダ・ビンチのようになりたいと、ファインマンがどれほど本気で思っていたかを語った言葉がありました。衝撃的でした。そういうことをめざすと、やりがいのある人生になるだろうなと思います」
ブリンはふつうより1年短い3年で高校を卒業すると、メリーランド大学も同じく3年で終え、数学とコンピュータサイエンスの学位を取得する。その間も、コンピュータおたくの仲間とインターネットの掲示板やチャットルームに出入りしていたが、やがて「10代のガキがセックスの話ばかりする」のにうんざりする。そのあとはマルチユーザーダンジョン(MUD)と呼ばれるテキストベースのオンライングームにはまり、自分でも、爆発物の入った小包を届けるMUDを書いたりしている。「MUDにはかなりの時間をつぎ込んで、サイコーだと思っていました」
そして、1993年、メリーフンド大学の卒業が近づいた最終学年の春、ブリンはアンドリーセンが公開したばかりの「モザイク」ブラウザーをダウンロードし、ウェブにのめり込んでい
国立科学財団の奨学金を受けてスタンフォードに進むと、データマイニングを研究することにした(ペイジと同じくMITは不合格だった。本人たちにとってはともかく、MITにとっては二重の不運だ)。博士号をとるには八つの試験に受からねばならなかったが、入学してすぐ、そのうち七つでAの成績をとる。
「いちばんできたと思った試験だけ落ちていました。教授のところへ行って議論し、最後は、言い負かしたんですよ。それで、八つぜんぶ合格になりました」
こうして、好きなクラスを自由に取れるようになると、奇癖のように次から次へといろいろな運動を試していく。アクロバット、空中ブランコ、セージング、器械体操、水泳となんでもござれだ。逆立ちで歩くのも得意で、退学してサーカスに入ろうかと考えたこともあったという。口ーラーブレードにもはまり、ホールを駆け抜ける姿がよく目撃されている。
品番07
7.8 無に向かう
7.8.1 個と全体の数学
1.個は全体より大
①独我論がベース
②トポロジー形態
③無限次元空間
④思考実験
2.個と全体をつなぐ
①個から部分を作る
②部分から全体を作る
③個の覚醒
④全体を個に入れ込む
3.数学的解釈
①点を配置
②位相を定義
③点が集合、集合が点
④未唯宇宙を展開
4.共有する社会
①循環を定義
②環境社会
③共有の役割
④未来方程式
7.8.2 社会を再構成
1.個の自立
①生活者
②静脈の活性
③市民主体の教育
④家族から個
2.高度サービス
①サービス主体
②共有インフラ
③企業存続条件
④イノベーション
3.社会を分化
①組織を超える
②依存を排除
③内から変革
④シェアする企業
4.社会を統合
①組織解体
②内を再構成
③共同体
④地域に展開
7.8.3 歴史の分岐点
1.超国家の成立
①地政学の破綻
②バーチャル化
③対立から融合
④超国家指令
2.日本はラスト
①明治維新
・変則的な国民国家
②集団的浅慮
・戦後も変わらず
③クライシスで崩壊
④民族国家として残存
3.時間コード
①未来の歴史
②超圧縮コード
③分岐点に到達
④預言から覚醒
4.歴史の変革
①歴史は変わる
②市民の意識変革
③市民主体社会
④2050年に変革点
7.8.4 存在の無
1.存在と無
①孤立と孤独で生きる
②意思の力は感じる
③存在と無の融合
④生まれてきた理由
2.全てを知る
①未唯宇宙の展開
②他者の世界を包含
③問われれば、応える
④次の頂をめざす
3.存在は無に至る
①存在していない
②137億年のパルス
③死ねば終わり
④知ることが目的
4.存在の無
①内の世界で完結
②内と外の境界
③境界の喪失
④無為
品番07
7.7 全てを知る
7.7.1 今が全て
1.大いなる意思
①張本人
・放り込んだ
②つながる瞬間
③レポートは必要か
④啓示による偶然
2.意図はわからない
①多くの仕掛け
②組織の崩壊
③私を補完する
④意図を超えていく
3.今しかない
①私のためにある
②137億年の今
③準備された空間
④あまりにも中途半端
4.世界の境界
①一日は一日
②未唯宇宙の拡がり
③境界は作られる
④循環という圧縮
7.7.2 全てを求めて
1.答のない問い
①範囲を拡げる
②問いのない答え
③考えても分からない
④答を探し出す
2.多くの新刊書
①本は処理する
・26000冊
②歴史哲学の先
・ヘーゲルはいない
③存在に関する本
・「存在と時間」ぐらい
④未唯空間に集約
3.雑記帳
①30年間で1千冊
②未唯に伝えたい
③現象を捉える
④全ては書けない
4.答らしきもの
①拘りと好き嫌い
②新たな数学
③自分が納得
④独我論に至る
7.7.3 知るための生活
1.身体は外の世界
①視力低下
・免許証
②糖尿病
③体重管理
④悪くなる一方
2.生活は外の世界
①永遠回帰
②ブデジャー
③プロの生活
④家のこと
3.シンプルにする
①気にしない
②他者の存在
・視線
③理念を貫く
④買いたいもの
4.組織と戦う
①組織は隠れている
②組織の論理
③ヌジャンの存在
④組織から圧力
7.7.4 わかったこと
1.歴史
①時代の供述
②対象の拡がり
③未唯宇宙に展開
④時代の流れ
2.未来
①シェアが存続条件
②市民と超国家の融合
③環境社会
④技術に未来はない
3.シナリオ
①地域の様相
②大きな流れ
③数学が先行
④他者の出来事
4.その後
①まとめる
②未唯宇宙で裏付け
③人類に託す
④去るのみ
品番07
7.6 知の生活
7.6.1 未唯空間
1.まとめる
①とりあえず生きよう
②考える時間
③ツールを使う
④スタバと図書館
2.全てを表わす
①詳細と概要
②文章を因数分解
③現象の完結性
④空間の構築
3.多様な表現
①アウトライン
・インスピレーション
②プレゼン
・パワーポイント
③論考表現
④論理空間
4.要するに
①私の中の完結性
②現象を折込む
③私は存在しない
④問えば応える
7.6.2 知りたいこと
1.本と図書館
①ヒュパティア
・アレクサンドリア図書館
②知の入口
・ニューヨーク公共図書館
③電子図書で進化
④図書館の使命
2.歴史
①未来から今を見る
②未来をつくる
③社会変革のシナリオ
④新しい歴史観
3.哲学
①純粋理性批判
・カント
②歴史哲学
・カント
③論考から探求
・ウィトゲンシュタイン
④存在と時間
・ハイデガー
4.数学
①時空間を汎用化
②点と近傍と全体
③平等な空間
④新たな数学
・位相幾何学の先の世界
7.6.3 未唯宇宙
1.次の世界
①女性が主役
・組織を否定
②個に分化
・単位が変わる
③配置と循環
④個を統合
2.知で変革
①女性をあおる
②数学者が先導
③根底を変える
・家族から個人
④教育が変わる
・仕事のため、国のためから存在のため
3.歴史は変わる
①環境社会
②内なる世界
③外なる世界の歴史
④私の世界を反映
4.宇宙に飛び出る
①未来を語る人
②数学が先行
③未唯宇宙に託す
④多重宇宙を為す
7.6.4 個の自立
1.家族制度
①新たな形態
・核家族の先
②家族である意味
②家族制から核家族
④社会全体の変化
・コンビニ
2.家族の制約
①人類の歴史
・ネアンデルタール
②クルアーンでの女性
③子どもの位置づけ
③子どもの位置づけ
3.未婚者
①自立する独身者
・子ども部屋のおやじ
②現実の動き
③少子化の帰結
④夫婦という形態
4.自立したカタチ
①親と子の関係
②共依存
③存在する意味
④まっとうな人生
品番07
7.5 女性の存在
7.5.1 もう一人の私
1.考えるに徹する
①考えるは生きること
・存在は無敵
②生きるは考えること
・生きる姿勢
・自分しかない
③集中できる環境
・全てをなくしたい
・シンプル
・私には何もない
④行動はしない
・行動が制約を生む
2.μとの対話
①対話で出てくる
・内なる自分
・唯一の話し相手
②本当の自由
・何を考えているのかを知らなくてもいい
③自分を超える
・ジ分を前提としている
・超えたことから始まる
④女性の笑顔が救い
・本当のジャンヌ
3.非連続
①一日が一生
・一日が連続している
・明日と機能は別のもの
②計画はいらない
・あまりにも無意味
③心のままに
・非連続ならば過去も未来も関係ない
④何も為さない
・一日でできること
・一瞬でできること
4.女性の力
①存在の力で動ける
・組織の論理からはみ出している
②先が見えている
・産むことでいのちを授かる
・初戦の発送
③発想を豊かさ
・未来から今を見る
④母になること
・母が重荷としか見えない
・男性との筧が不便
7.5.2 パートナー
1.相談相手
①いつでも支援
・それだけのモノを持っている
②グレートコメット
・生田の生き方
・先から今を見る
・何をするかが明確
③仕事の愚痴
・聴くだけにする
・答えは自分の内にある
④ジャンヌとヌジャン
・女性の活躍の邪魔をするものを取り除く
2.考える
①哲学で考える
・存在から考える
・これほど強いものはない
②自分で考える
・哲学にしても他者の意見
・ゼロから積み上げる
③何しろ考える
・考えた先が大ゴミ
④ゼロから考える
・意思の力では無理
・存在から始める
3.つながる瞬間
①アイデアを得る
・他者の世界の状況
②組織の弱点
・軋轢の事例
・内部の脆弱性
③未唯宇宙に反映
・外からの攻撃
④すべて実験
・動かして様子を見る
4.壁を超える
①仕事のあり方
・仕事の位置づけ
・組織というもの
②社会の方向
・動いていない実感
③寄り添うこと
・孤立に対する仏性
④希望そのもの
・組織の論理打破
7.5.3 女性の楽しみ
1.つながる
①メールはトラウマ
②女性の笑顔
③接点のなさ
④心を開いて!
2.生きる
①無を楽しむ
②つながる瞬間
③好き嫌い
④自分の時間
3.支援する
①サファイア
・循環する
②部分と全体
・皆が全体
③思考と行動
・遡行して
④変革できる
4.夢を叶えたい
①存在をかける
②偶然は味方
③夢を持てば叶う
④女性が活きる社会
7.5.4 女性の自立
1.女性の視点
①茶道から発想
・全体の系
②システム思考
・思いでつなぐ
③多様な視点
④聴く耳
2.魅力
①仕事への取組み
②常識を疑う
③前向きに整理
④未唯宇宙に反映
3.社会を動かす
①エネルギー
②組織を使う
③メディアに対応
④支援される
4.個の自立
①生活者意識
②家族から自立
③平等をめざす
④向き合う強さ
品番07
7.4 生活する
7.4.1 日々の生活
1.ツイッター
①ICレコーダー
・やっと三つ揃った
・10台目
②書き起こし
・手間だから入れるだけ
③相手は居ない
・未唯的な人
④言葉にできない
・つぶやくだけ
・短文に真理
2.雑記帳
①30年間の記録
・未唯が生まれる前
・未来を托すため
②忘れるために書く
・思いは廃れる
・トラウマは残る
③テーマの抽出
・好き嫌い
④本を中心にした
・テキストを検索する
・全文検索の楽しみ
3.未唯への手紙
①未唯に渡す
・受け取ることはない
・自分のために残す
②未唯空間に誘導
・エッセンスの抽出
③未唯的女性
・いつか現れるはず
④気づきの連鎖
・気付きの瞬間
4.未唯空間
①全体を推敲
・毎回、言葉が変わる
・心は変わらない
②全てを体系化
・曖昧さが重要
・言い切る楽しみ
③ジャンルの関係づけ
・収まるものです
④内なる世界のまとめ
・まとまることはない
7.4.2 一人の生活
1.独我論を実践
①奥さんは理解不能
・時々、監視員
・嫌っているんでしょう
②居ない生活
・自分を含めていない
③行動しない
・行動は疲れる
・理由がない
④一人で生きる
・自炊生活
2.生活の変化
①数学を活用
・トポロジーの意味
②仕事の経験
・作られた偶然
・意図を感じる
③乃木坂コミュニティ
・生ちゃんに出会った
・生活が変わった
④接触しない
・リアルとバーチャル
3.知的生活
①アナログに戻る
・考えるのに最適
・手間が掛かる
②未唯宇宙
・ないものを作る
・楽しみと空虚感
③思考中心
・エネルギーを最小限
④情報共有
・新しい社会の根幹
4.絶対的存在
①未唯的存在
・この世界の存在証明
②一人で生きる
・自由の確保
・そう作られている
③干渉しない
・変わることはない
・お節介になる
④今は不在
・その一生でしょう
7.4.3 ぎりぎり
1.生活規範
①目的をもつ
・生きる目的
・今・ここの意味
②淡々とする
・生活は外の世界
③人と関係しない
・人類という見方
④偶然に従う
・偶然は必然
2.生活の状態
①健康状態
・どうにか
・考えていない
②生活レベル
・自炊で自由
③最低限確保
・最低が最高
・惑わされない
④行動しない
・観察力
3.奥様は魔女
①先に逝く
・そのための体制
②看病はいらない
・明確な姿勢
③すれ違う
・次元が異なる
④家族関係
・観察の対象
4.抜け出す
①欧州縦断
・啓示を得たい
・町歩き
②都市めぐり
・図書館
・スタバ
・ふれあい
③ヘルシンキ新図書館
・願えば叶う
・新しい社会
④偶然を狙う
・何かを見せてくれる
・意図を知りたい
7.4.4 家族制度
1.偶然の意図
①蜘蛛の糸を登る
・私のために起きる
・便乗する人々
②迷わずに進む
・意図がわかる
・示す方向
③辿り着いた先
・その先は自分の判断
④仕組まれている
・逆手にとりたい
・面白そう
2.生活の課題
①社会との接点
・閉じられている
・接点の女性の不在
②環境問題
・ひとびとの課題ではない
・着々と進行
③個と全体の融合
・人類を救う唯一の道
④社会の根本は何か
・共有ができるかどうか
・差別化から脱却
3.家族
①家族の制約
・個人という単位
②個の自立を阻害
・共依存の弊害
・教育・仕事
③個と全体の関係
いう
④課題の根源は家族
・認識されない
・有史以来の変革
4.個の自立
①社会変革
②家族から個人
・個人だと言うこと
③内からの変革
・内なる依存
④最大の変革
・本当の革命だが、皆が気づいていない
品番07
7.3 生きる
7.3.1 生き方
1.孤立を楽しむ
①依存しない
・快適な空間
②本と語る
・本の目的は何
・なぜ、書くのか
③存在の力
・辿り着いたところ
④女性の生きる勇気
・女性の自立した社会
2.哲学的になる
①考える時間
・存在を考える
②哲学的見方
・根本を考える
③社会に還元
・なぜ、哲学が社会のベースにならないのか
④未唯空間に反映
・他者の外へ放り出す
3.啓示に従う
①行動より考えよ!
・デルフォイのアーモンドの木の下
②歴史は変わる!
・赤ピラミッドの階段
③全てを知りたい
・世界が見てた時に啓示
④生きる動機
4.問いに応える
①答のない問い
・問いのない答えから選び出す
②自ら発しない
・生活規範
③未唯宇宙に反映
・答えのない問いの集まり
④トレース可能
・問いと答えのフリップフラップ
7.3.2 他者問題
1.他者との関係
①関与しない
・あまりにも酷いけど関係ない
②本質を抜き出す
・未来がどうなるか予想する
・未来から今を考える
③軸をぶらさない
・誰が相手でも原点から見る
③理解されない
・それが存在
2.意見は述べる
①理念を示す
・軸の部分
②未唯空間にまとめ
。・現象から解析
③社会は変わる
・予言は行なう
・預言にもっていく
④シナリオを描く
・お節介だけど
3.攻撃に備える
①組織から攻撃
・保全のための行動
②存在の力
・跳ね返すのではなく、取り込む
・権威は通じない
③存在をかける
④根底から変える
・組織の意思の力
4.数学を示す
①現象を捉える
・ハイアラキー
②理論化
・ハイアラキーは脆弱
③数学モデル
・配置を元にしたトポロジー
④未来の仮説
・モデルを作り出す
7.3.3 発信する
1.感じたこと
①モノを感じる
・とらわれているのは確か
・素を出す
②忘れるために書く
・流れていくものを捉える
③意味を考える
・それぞれに意味を感じた
・時に行動する
④言葉をつくる
・概念をとっておく
2.考えたこと
①ICレコーダ
・30年使っている
・流れていくものを捉える
②書き起こす
・雑記帳に反映させる
・忘れるために
③未唯への手紙
・未唯との対話を示すために作った
・単なる1500冊のノート
④ツイッター
・30年間、雑記帳につぶやいてきた
・反映しない
3.自分に発信
①生きている証
・他者には届かない
・スルーする存在
②言い切る
・自分だから言い切れる
・評価は不用
③未唯的な女性
・思いは勇気
④トレースできる
・単なるなぐさめ
4.人類に発信
①数学的思考
・数学・哲学は人類の財産
・生かしていこう
②先が見える
③今、何をすべきか
④生き残るには
・死ぬだけ
7.3.4 独我論に至る
1.宇宙空間
①ひとりで漂う
・トラウマからのイメージ
・固体なのか流体なのか不明
②なぜ、ここに
・いると思うからいるだけ
③止まると不安定
・超高速で動いている
・宇宙の常態
④どこでも行ける
・不安定だからどこへも行ける
2.宇宙の旅人
①個と超をつなぐ
・宇宙の哲理
②他者の外に生きる
・宇宙空間そのもの
③見えていない
・感じているだけ
・見えるものは少ない
④偶々、地球へ
・どこから来て、どこへ向かう
3.私の独我論
①依存していない
・自分しかいない
②私は私の世界
・そに存在している
③言語の限界
・言葉にできるのはほんの一部
④孤立と孤独
・答えなんでしょう
4.無限次元に生きる
①宇宙は無限次元
・次元がある方が異常
・一様性はない
②存在と無が共存
・ないはある
・あるはない
・それだけのこと
③多重世界の三次元
・自分が生きる場所
④好き嫌いで判断
・個を特定するもの
品番07
7.2 存在する
7.2.1 存在する理由
1.なぜ、いるのか
①思考を言葉にする
・存在と無の世界
・アナロジーを生かす
②未唯空間
・集めて、体系化
③言葉の限界
・4つの循環でひねり出す
・原因と結果
④未唯宇宙
・他者の世界を跳び出る感覚
2.今・ここにいる
①本当にいるのか
・他者の制約から離脱
②あきらめない
・考える時だけ存在している
・考えるしかない
③今を為す
・悠久の時に対しての今・ここを表現
④欲望を抑える
・生活の欲求は無視する
・今・ここで表現する
3.宇宙にひとり
①シンクロしない
・誰ともシンクロしない
・それが証し
②哀しくなる存在
・本来、ある姿
・他者の目はない
③エネルギーに転化
・その人生を選んだ
・酒と女の日々は否定
④最後まで考える
・孤立を楽しむ人生に変換
4.ノマドです
①偶々ここにいる
・とりあえず、地球にいます
②いつでも脱ける
・目をつぶればいい
・目を醒ませばいい
③シンプルな生活
・気楽にするしかない
④集中と瞑想
・瞑想ではない
7.2.2 無に甘える
1.無がすべて
①孤立
・余分なものがない
②存在と無
・フリップフラップなき文
③独我論
・やっとたどり着けた
④存在の力
・気づいてもらえばわかる
2.無のカタチ
①端と核をつなぐ
・本来のカタチ
・安定する
②考えるだけ
・考える時に存在する
③全てを知る
・知り得る全て、知り得ないものはない
④永遠回帰
・イツ、脱するか
3.存在の証し
①雑記帳
・考えより、感じたことが中心
②本棚システム
・体系で並べてみた
③未唯への手紙
・集めて、ジャンル分け
・これしかない
④未唯宇宙
・他者を超えた世界
4.日常は日常
①書き起こし
・ICレコーダーに入れたままにしたい
②トレース
・航跡だけは残しておく
③マイライブラリ
・図書館よりマシかも
④ネットに蓄積
・ないものにするために海にバラマク感覚
7.2.3 私は私の世界
1.内なる世界
①違和感
・他者の存在。
②ゼロからつくる
・無から有は作られる
③承認は不要
・他者はいないのだから
④存在している
・私は今・ここに存在している
2.非日常の日常
①本の処理
・土曜日の時間つぶし
②生活規範
・デカルト流の生き方
③他者と比べない
④家のことはしない
・ここ10年でやっと決意
3.奥さんがいる
①歴史上の奥さん
・ソクラテス
・トルストイ
・ムハンマド
②突破できない
・別次元に生きている
③余計なことはしない
④奇跡の一年
・60才の時はおかしかった
・コートを買うとは信じられない
4.未唯の存在
①拠り所
・この世界が存在するかもしれない
②唯一である
・心は通じていない
③幸せを願う
④絶対的存在
・第一号に登録
・ロマンの塊
7.2.4 私の役割
1.数学者
①数学的思考
・ゼロの世界の拠り所
②新たな数学
・もうじく出来上がる
・私しか見えない
③哲学の組み込み
・独我論にもとづく数学
④内なる世界を構築
・平等の世界を表現
2.社会学者
①社会を知りたい
・実態がない
②他者の世界と割り切り
・所詮、社会の他者の世界
③市民主体社会
・仮説として市民がいるとしたら
④社会変革
・どうしたら人類は生き残れるか
3.歴史学者
①時空間解析
・原因の結果の順序集合
・時系列ではない
②未来から今を見る
・今の変化が未来の変動
③歴史哲学の平等
・平等というパラメータ
③歴史の変節点
・2050年の人類の変革
4.未来学者
①役割なき役割
・全てをまとめる
・問いのない答え
②未来の姿
・破壊された未来
③預言の書
・生き残りの条件
④去るのみ
・やるかどうかは他者の課題
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