古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

世にも不思議な話

2008-07-19 | マラソン
「世にも不思議な話」があります。

「基礎年金の国庫負担率を3分の1から2分の1に引き上げる」という話はご存知でしょう(2009年度から)。

 現在、国の負担率が3分の1だというのです。ということは、1-1/3=2/3ですから、年金加入者(企業も含め)が3分の2負担していることになります。

 そこで、国の負担が2分の1になれば、年金加入者の負担はいくらになるのでしょう。

1―1/2=1/2ですから、2分の1になるはずです。

 従来2/3負担していたのが、1/2負担になりますから、負担は減る。即ち、年金保険料は下がることになるはずです。

 ところが、そんな話は誰も言わない。新聞も報道しない。それどころか、報道によると、国庫負担の財源が必要だから、消費税を上げようという動きが、一部にあるそうです。

 国庫負担を上げるのは、年金加入者(=国民)の負担を引き下げるためではないでしょうか?それが、年金保険料が下がらず消費税が上がれば、負担だけが増える。それくらいなら、国庫負担は従来どおり1/3にして、消費税を上げない方が国民の負担は少なくてすむ。「世にも不思議な話」だと思いませんか。



 どうやらこの原因は、保険料の算定基準が明確でないことに原因があるようです。

 現在、年金の保険料率は、約15%だが、そのうちどれだけが基礎年金分か、報酬比例分かが公示されていない。だから、基礎年金分の保険料が下がっても、下がった分は報酬比例分に回っていますと言われると、本当に比例報酬に回っているかどうか分からなくても、そうですか、と言わざるを得ない。

 でも、これっておかしいと思いませんか。今や社会保険料は税金より高額です。税金の場合、細かい計算式まで公示(当然ですが)しているのに、年金の計算根拠が明示されないと言うのはおかしいと思うのです。

 年金についてはもう一つ、「世にも不思議な話」な話があります。

先日、年金積立金の運用で、昨年度は6兆円近い赤字を出したと報道されました。いったいこの運用資金はどれくらいでしょうか。約150兆円ぐらいあると言うのです。国の年間の税収入はおよそ50兆円だそうです。つまり国の年収の3年分も積立金がある。ですから、この積立金の運用の良し悪しは、年金の収支に大きく影響するはずです。

 現在、年金記録の誤りの問題が大騒ぎになっていますが、帳面を正確につけることも出来ない厚労省のお役人に、150兆円ものお金の運用を任せていて、大丈夫なんでしょうか?4~5年前、「百年安心の年金制度」とかいうキャッチフレーズで、年金制度の改革を国会で強行しましたが、「厚労省のお役人に、150兆円ものお金の運用を任せていて、大丈夫?」という話は全く出ませんでした。

「世にも不思議な話」と思いませんか?

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