古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

補足・小学生に英語?

2005-10-22 | 経済と世相
 「小学生に英語?」に皆様から色々なご意見を頂き感謝しています。
もう少し小生の意見を補足させてください。以下、私の仮説です・・・

 ヒトをヒトたらしめているのは言語を使う能力です。ところが、ヒトの脳は如何にして言語を操作出来るようになるか?については、実は、科学的には解明されていない。
 従って、日本語能力の確立されていない幼児に、日本語と並行して外国語を教えることが、その子の人格の形成にどう影響するのか、あるいは、まったく影響しないのか?現段階では、分っていない。
 (それなのに、言葉を覚えるには幼い時が有利だろうと単純に考えて、小学生全員に、英語を強制するのは、許しがたい暴挙だと考えて、問題提起したのです。)

 そうなんです。母語は、人格に関係してくる、と私は思うのです。
 なぜなら、人が考える時、必ず言葉(母語)を使って考える。従って母語を覚える時、言葉だけでなく、言葉の背景にある論理も同時にマスターする。その人の習得した母語は、その人の「ものの考え方」を決める。
 例えば、英語と日本語に堪能なバイリンガルの人でも、日本語が母語なら、必ず英語は日本語に翻訳して理解している。当然ですが、日本語は翻訳しなくても理解できる。この翻訳しなくても理解できる言語が母語です。
 あまりにも幼い時に外国語を教えると、翻訳すべき母語がまだ出来上がっていない。当然、彼(彼女)の脳は大混乱を起こすと思います。
 母語を二つ持つことは、正常な人間には不可能でしょう。

 ですから、母語が固まり、人格形成がある段階まで進捗した後で、外国語の学習をするのは、その外国語が二つであれ三つであれ、問題はないと思います。
 ただ、そのある段階までというのが、何歳であるかは人によってかなり異なる。
だから、小学生全員に一斉に強制するなど、とんでもない!と考えるのです。
以上、まったく仮設ですが・・・

 帰国子女の問題。興味深い課題だと思います。
 彼ら、彼女らは、こうした問題にどのように対応しているのか、実証的な研究が、なされることを期待しているのですが・・・

続・小学生に英語?

2005-10-22 | 経済と世相
 先日、「小学生に英語?」を送信しました。同じような主張の方がいました。「母語の確立が英語学習の基本」と題する文章を、尾道市立土堂小学校長の
陰山英男氏が、18日の中日夕刊に投稿されていました。要点を紹介しますと、

【土堂小学校では研究開発の一環として英語科の学習をしている。よく質問される、本当に小学校の英語学習は有効なのでしょうかと。結論から言うと、有効といえるが、かなりそれには条件がある。

 まず、第一は母語が確立していること。以前、インタナシヨナルスクールへ行って、そこのお母さん方と話し合ったことがある。夫婦のどちらかが外国の方なので、私は放っておいても、子どもはバイリンガルに育つものと思って話し始めた。
しかし、それはまったくの誤解であった。二つの言語を同時に覚えさせようとすると、どっちつかずになる危険が大きい。感情が昂ぶったときなど、その思いが表現できずに、人格に影響を与えることもしばしばであると聞いた。

 また、一見バイリンガルに育っているようでも、実は得意な言語は決まっており、複雑な内容を不得意な言語で伝えなければいけないときは、頭の中で翻訳をしているらしい。カナダはフランス語と英語どちらもが公用語であるが、以前いっしょに勤めていた英語指導の補助をしていたカナダ人は、両方の言葉を繰り、カナダへ電話していたが、頭の中の7割はフランス語だと言っていた。やはり母語の確立なくして、異言語の習得は困難だと思わせられる。

 では土堂小学校ではどうしているか、それはまず日本語の音読や暗証などをしっかりした上で、ヒヤリングを反復練習したり、短い英文の音読や暗唱をしたりさせている。要は、本格的に英語を学習するようになるのに備えて、耳と口を鍛えているのである。

・・・英語学習にはまだまだ試行錯誤がいるように思う。】

 傾聴に価する論だと思います。外国語の習得は、日本語の習得と無関係に行うものではないと考えるのです。

小学生に英語?

2005-10-14 | 経済と世相
 7時のニュース(13日)が、文部科学省が「小学生に、英語の学習を必修にする」と、伝えていました。
「ええ?」と、驚いた私は、文部科学省という役所は、いったい何を考えているのだろう?と愕然としました。
 私は勿論、「大反対!」です。とんでもない!

 人間にとって、大事な能力は、「論理的にものごとを考える能力」です!
 論理的な思考能力は、母語、つまり、日本人なら日本語能力を磨き上げることに
よって、養われると考えるのです。
 だから、小学生に徹底的に叩き込まなければならないのは、国語の能力です。
総ての学科の基礎は、国語なのです。
 国語の能力が十分発達しない段階で、外国語を教えると、日本語の能力がおかしくなる。従って、論理的に考える能力のない人に育ってしまう。
 もちろん、総ての小学生に英語を教えてはいけない!というのではありません。
英語を教えて差しつかえない程度に、国語能力の発達した子どもに、英語を教えるのは悪くないのです。
 しかし、すべての小学生に英語を教えるなど言語道断の暴挙です。
 反論を覚悟の上で言うと、
【小学生から英語を教えこまれた人は、英米人に使われる人間にはなるでしょうが、英米人を使う人間になることはありえない!】と思うのです。
 文部科学省は、「日本を完全に”米国の属国”にしたいのか!」
こんな役所は、民営化してしまえ!
と怒り狂っています。

 藤原正彦先生なら、私の怒りをわかってくれると思いますが・・・

お金が溢れている?

2005-10-14 | 経済と世相
楽天がTBSの筆頭株主となり、経営統合を申し入れた、とニュースが伝えています。
 今年の初め、ライブドアがニッポン放送の株を買い集めたことは、記憶に新しいところです。こういう話を聞くと、一体どこからそんな巨額のお金を持ってくるのか?と疑問に思いませんか?
 以下は、私の推論です。
小生、金融にも株式市場にも素人ですから、正しいかどうかは保証はしませんが・・

【今の世の中、お金が有り余っている。お金が有り余っているから、株式の買占めが可能になるのだ。
有り余っているってオレのところには全然ないぞ!と、おっしゃる方(私も同じ立場です)が多いと思いますが、お金と言うものは、「群れる」という特性があって、お金を持っている人の所に集まりたがる性癖があります。
だから、お金のない人の所にはよりつかない。お金のある人の所に行く。

 このため、世の中に出てくるお金が増えれば増えるほど、お金のある人は、お金を沢山抱え込むことになる。
その世の中に出てくるお金というものが、メチャクチャに、今、増えているのです。

 増えている原因は、米国のドルの垂れ流し。米政府は、いわゆる双子の赤字を改善する気持ちはさらさらない。輪転機をフル回転してドルを印刷するだけです。ドルを印刷すればドルが増えるだけですが、増えればドルが値下がりする筈のところ、何故か、日本政府と日銀は、ドル安(=円高)になると、必死でドルを買う(逆にドル高(=円安)には政府は全く反応しない)。このとき必要な資金は国債で調達する。つまり、日銀が円を発行することになる。

 だから、米国がドルを垂れ流すと、日銀が円を垂れ流すことになる。そのお金は、皆様のところでなく(失礼!)、お金持ちの所に集まる。
 ところで、お金のある人は、「お金の価値には何の保証もない。だから、油断していると、お金は単なる紙切れになってしまう」という恐怖感を持っている。そこで、所有金を紙幣や銀行残高と言う数字にして保管することに辛抱できない。「なんとか有利に運用しないといけない!」と、必死に運用先を探す。この時、「私にお任せください」と出てくるのが、いわゆる なんとかファンドと称する機関です。
 かくて、このお金は巡りめぐって、阪神タイガースの買収や、TBSの株式購入に回っていく。】
 と、愚考しています。

 最近の原油高も、これと同じ動き。世界中のお金持ちが、ドルを所有することに
恐怖を覚えて、ドルを石油の先物に代えているためだと思います。
 

続・黒部の旅

2005-10-08 | 旅行
 メンバーの一人、Oさんが今日が60歳の誕生日で定年とのこと、皆で祝って夕
食は賑やかだったが、皆60歳を越えて、年の所為かお酒も程ほど、8時過ぎにはお開き。TVドラマ「ハルとナツ」で涙腺を刺激していた人もいたが、小生は9時前に白川夜船だった。

 明くる3日、8時半ホテルを出発。R148を糸魚川に向かう。川沿いの景色が、いかにも日本の故郷を思わす。もう10年も前になるが、この辺はマラソン(たしか大町マラソン)旅行で大糸線に乗って通過している。糸魚川から北陸道。途中、親知らずの景観を賞して、黒部ICで下りる。今日は黒部渓谷をトロッコの旅で楽しむ予定だ。お天気は、昨日と変わって上々。10時過ぎ宇奈月駅に着いた。駅前の駐車場は、大型バスで満杯である。仲間が「日曜でもないのに、観光客が多い。ヒマな人が多いんだな」と、自分のことは棚に上げて言う。見ると、同じような年頃の人たち、まぎれもなく、日本は高齢化社会になった。
 11時過ぎのトロッコに乗る。もう半月も経てば紅葉だろうか。秋たけなわの渓谷の風光を楽しみました。新柳原発電所、黒部川第二発電所などを見る。因みに、発電所は下流から第一、第二と名付け、第四発電所が、いわゆる「くろよん」である。
 12時ごろ釣鐘駅(欅平の手前)下車。約1時間の昼休み休憩である。釣鐘は、山の形が似ていることから付いた地名とのこと。
 10分ほど歩いて川原に下りる。弁当を広げながら、川を見る。流れが実に速い。
「日本の川は、川でなく滝だ!」と、明治期に来日した外国人が言ったそうだが、この流れを見れば、外国人でなくとも、そう思う。昼食後、川の端に噴出している温泉に脚を入れて「足湯」を楽しんだ。
 帰途、ヨーロッパの古城を模した新柳原発電所をカメラに収めようとしましたが、発電所より線路端のススキが大きく写ってしまいました。後方の円形の建物が発電所だったのですが・・・
同発電所の風景と解説は
http://www.suiryoku.com/gallery/Toyama/Yanagawa/Yanagawa.html

 3時ごろ黒部ICに戻り、東海北陸道に上りました。同高速道は白川郷・荘川間がまだ未開通で一般道を走りましたが、それでも尾西ICを下りてR22経由名古屋駅に着いたのは7時25分。
 5時間で宇奈月から名古屋まで来るのですから、便利になったものです。愛知万博の最大の遺産は、名古屋周辺50Km範囲の交通体系の整備だ、と元愛知県副知事が2日の中日新聞で述べていました。
 バスガイドの述べるところでは、時は戦国、富山城主佐々成政が家康と同盟を画策して、立山越えをした時8日間の難行苦行だったとのこと。

 無事に二日間の黒部アルペンルートの旅を終えました。



黒部の旅

2005-10-08 | 旅行
 以下,10月2,日の3日旅行の記録。ご笑覧ください。

 「パック旅行に行かない」と、元D社のYさんから電話が入ったのは二月ぐらい前だった。10月2日、Yさんが電話で集めた10人が揃って、
JTBパックの黒部アルペンルートに出発しました。
 バスは7時半、名古屋駅前を出発しました。尾張一宮で更に乗客を拾う。他グループと一緒なので、バスは41名と満席。東海北陸自動車道を北上、弁当を車内で済ませ、立山ICで高速道を下りて立山駅。ここでバスを降りて(バスは扇沢に回送)、ケーブルカーで7分、美女平に着く。更に高原バスに乗り換え50分。
途中「称名の滝」を見て、(「この季節、こんなに水量があるのは珍しい」と運転手)
http://www.topicserv.com/nakanoshima/dtdisp.asp?no=740
室堂に着く。日本一高い駅だ。下界では雨はなかったが、雨がそぼ降るお天気だ。

 ここで、私の失敗を告白しないといけない。気温は100m上がるごとに0.6度下 がる。2000mで12度気温は下がる。標高2450mの室堂では11度だった。
上着(ウィンドブレーカ)を忘れて半袖で来てしまったのです。

「寒くないの?」といわれて
「ウン、冷房が効いているね」と痩せ我慢。

 生憎の雨で、折角のアルプスの眺望も視界30mぐらい。その後立山トンネルをトロリーバスで10分、大観峰(2316m)。ここからロープウェイで下がることになる。
ロープウェイを待つ間、駅員から黒部道の除雪の話を聞く。積雪およそ20mだから、 黒部道の春5月の開通に先立ち、除雪をするのだが、何処を除雪したら
道の上を除雪しているのか分からない。昔は測量をしながら除雪したが、今はGPSを使って道の位置を割り出せる。雪の大谷と呼ばれる20mもの雪壁の間を車が走る写真、ご覧になったことあると思います。除雪の費用1億円で、その分、黒部ルートのパック旅行は割高になるという。私たちの場合一泊二日28800でした。
ロープウェイで7分、黒部平に着いた。地下ケーブルカーで黒部湖畔(1455m)に下りた。地下ケーブル、地下トロリーバスで通過するトンネルは、発電所建設工事で作った 資材運搬用のものを利用していると思う。その大工事振り、吉村昭の「高熱随道」や裕次郎の「黒部の太陽」で紹介されたが、実際、自分で通ると、凄い工事だったと思う。

 小雨の中、湖畔を15分ほど散歩して、黒部ダム駅に着く。つくづく思うが、
お天気ならさぞかし素晴らしい景色だろう。
 ダムの放水、上手な写真はとれませんでしたが、黒部まで、初めてきた証拠に
カメラに収めました。関電トロリーバスに乗って扇沢に着くと、時刻はもう4時半過ぎ。
待ち受けていたバスに乗り込み、大町ルートをホテルに向かいました。
オウム真理教坂本弁護士事件の子どもが埋められていたと、ガイドが説明した場所を通過して6時前、安曇野白馬村の宿に着きました。(続く)

ピロリ菌

2005-10-06 | Weblog・人生・その他
 10月4日の新聞は「ピロリ菌発見の二人の学者にノーベル賞を授与する」と言うニュースを一面に載せていました。そこで、ピロリ菌の話題です。
 今年の2月22日午後です。ナゴヤドーム手前の東スポーツセンターのプールに出かけました。入口で、若い女性に声を掛けられました。
「名古屋大学医学部ですが・・・」
「はア?」
「運動後の血圧低下と遺伝子の関係の調査をしているのですが、ご協力いただけないでしょうか?」
「ご協力って、何をするんですか?」
「運動の前後での血圧測定と、血液調査試料として採血させてほしいのです」
 かわいこちゃんに頼まれると嫌と言えない年代です。「ああ良いよ」と言うと、
2階に案内されました。
 数人の被験者が血圧を測ったり採血をしていました。看護師が調査票に住所・氏名・年齢など書き込み、やってきた医師が調査目的を説明した後「調査にご協力いただいた方には、お礼としてピロリ菌の有無を検査して(血液検査で分かるらしい)、通常は有料の検査ですが、無料で結果をご自宅に郵送させて頂きます」という。ピロリ菌が何か、全く分からないが、悪いことではなさそうなので、「お願いします。」

 血圧測定後、「運動を済ませた後、血圧の再測定と採血をお願いします。その際、必ずエレベータで(階段でなく)上がってきてください。なるべく水泳後の状態で測定したいので」。で、解放されプールへ行く。終ってからエレベータの前に行くと、同年輩のおじ様が立っている。「かわいこちゃんにつかまったんですか?」と言うとニッコリ!

 まあ、こんな具合で検査・採血が終って帰宅しましたが、半月後、「ピロリ菌感染検査、結果通知書」が郵送されてきました。
『抗ピロリ菌IgG抗体 0.4 EV(陰性)』とあって、説明書きが追記されていました。

「陰性と判断された方はピロリ菌がいないと判断されます。(中略)・・除菌治療
受けて1年たっていない人は菌がいないのに抗体で陽性となることがあります。
 ピロリ菌は60歳以上の方で6割から8割、40歳代で約半数、20歳未満では
割から2割程度が感染しています。胃潰瘍や胃がんの発生に関与していることが分
かっていますが、感染していても胃潰瘍や胃がんとなる人は一部であり、除菌は必
しも必要ではありません。
 もし、除菌を希望される場合は、名大大幸医療センターで実施しています。ただ
年齢18歳以上に限り、70歳以上の方にはお勧めしていません。また自由診療で
り費用が必要となります。確認検査、除菌薬、除菌後検査を含めておよそ2800
円です。」というものでした。
 私の解釈では、ピロリ菌の存在が、胃潰瘍や胃がんに関係しているらしいのです
が、菌が存在するだけで胃潰瘍や胃がんになるとは言えないということらしいのです。