25日夜、tVで「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」を見ました。
中で寅さんの素晴らしいセリフがありました。満男に『なんのため勉強するの?』
と聞かれた寅さんが答えます。(以下は正確な記憶ではありませんが)
『長い人生にはいろんなことがあるよ。どうしたらよいか考える時ってあるだろう。
そんな時、オレみたいに学問のないヤツは、サイコロの目で決めるか、好みで決めるしかないだろう。
でも、勉強してると、ちゃんと筋道立てて、こうするのがいいと決められるのよ。
そのために、勉強するのと違うか!』
今、大学で経済学を勉強してるのですが、経済学って科学だろうか、としばしば思うのです。経済学の理論は科学と違って、実験でその正しさを証明できないのです。更に、経済行動は、人間行動の一つで、人間行動は人間の価値観によって、同じ条件下でも異なるから、ある時代、ある社会での実証研究が、他の社会、時代に適用できるかどうか分からない。
そこで、最近はこう考えるようにしています。
『経済学は普遍的な理論の記述をする学問ではない。ある経済現象に直面した時、どう対応すべきかを、筋道を立てて考えるツールを提供する学問である。』
なんのことはない!これは寅さんの「勉強は何故するのか」論と同じではないか。
それにしても、最近の政治家は、経済政策を(筋道立てて考えずに)サイコロの目で決めたり、好みで決めているのだろうか。