古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

水泳大会第3日

2008-09-28 | 水泳
 28日12時に日本ガイシプールに行きました。第3日です。

観覧席で男子平泳ぎ100mを見て、自由形になったとき、着替えをしてサブプールへ行きました、

 泳いでいたら、血色の良いおじいさんが近寄ってきました。「バタの腕が上がらなくなるのは、どうすれば良い?」と聞くのです。

「ボクは腕を回す前に、両肩を上げてから回す。」「肩を上げる?」

「動き始める時、一番力が必要。だから、動き始めの力を腕に頼らず、下半身のケリで前進する。腕は身体が前進し始めたら、その動きについてゆく。そのため腕のタイミングをほんの少し遅らせるため、両肩を上げてから回す。スピードがその分遅くなるから、他人様にはお勧めしませんが、腕は最後まで楽にまわります。」、「フーン」

「バッタを泳ぐんですか?」、「そうなの。78歳だけどね」と言った。

500mほど泳いだ後、プールサイドに腰を下ろし、男子100m自由形を見ていました。

 75歳グループで、1分10秒で泳ぐ世界新記録が出ました。50歳グループで、顔なじみのIIDAさんが出場しました。59秒75です。電光掲示板に「NR」の表示。ナショナルレコード、日本新記録です。すごい!私の知人で日本記録保持者は初めて!

 世界記録の表彰が始まりました。表彰式は世界記録だけ(他はメダル引渡しテーブルで名前と種目を伝えて貰うだけです)。大型電光掲示板に、満場の拍手に手を挙げて答える選手の表情が写りました。 男子クロールは全部で51組、1時間以上かかりました。

バタフライは予定より30分遅れた。召集所に行き待機所の椅子に坐ると、さっきのオジイサンが来た。思い出しました。6月の名古屋マスターズ、バタフライで隣のコースを泳いだ四日市のGOTOUさんだった。私が1組9コース、彼が10コースでした。

 3時半過ぎ、全員70台の10人がスタート台に立ちました。

 スタートの笛で飛び込み、二掻き1呼吸で泳ぎ始める。8コースが前に出るのが分かったので、付いていこうと、懸命に腕を回わそうとしたが、水が重い!

 あっという間に終わって、タイムを見ると、2分18秒76だ。隣8コースは2分4秒。力不足だから仕方ないか!昨年の小生のタイムは2分16秒18だから2秒以上遅れている。

ゆっくり10コースが3分4秒で、フィニッシュしました。78歳にしては元気な泳ぎ。 

 200mは10秒昨年のタイムを短縮できたが、100mは2.6秒遅い。持久力は昨年より向上したが、速度は遅くなっている。つまり、遅筋は強くなっているが、速筋は加齢で弱くなっている。100m以下で早く泳ぐためには泳ぎ方の工夫が必要だと思った。

 その後、サブプールで200mゆっくり泳いでから上がりました。

 着替えて速報板を見に行く。しばらく待つと、バタの結果がきた。小生は70~74歳の5位でした。

50m 1:05:19、100m 2:18:76

 5位のメダル(真鍮色)を貰って5時前、帰宅しました。晩酌は、記録更新が出来なかったので、発泡酒に格下げして「ストロング氷結」でした。

自己ベスト更新

2008-09-27 | 水泳
 26日朝、ジョギングしていたら、雨が降りだし、5km程で止めて帰りました。今日は、「レインボーカップ イン ナゴヤ2008」のマスターズ水泳大会です。今日から3日間、金曜は200m以上、土曜が50m、日曜が100mの種目で、全国から3000人を越す水泳愛好者が集います。

 10時15分、会場の日本ガイシプールに着きました。受付後、デッキ・シーデング(出場の確認とコースの割付)を済ませ、サブプールで100m、4本だけ泳いでから観覧席で選手の力泳を見ていた。

「室温27.4度、水温27.8度」の場内放送がある。「意外と水温は高いな」と思う。

 小生の出場する200mバタフライは、午後2時過ぎの予定。

今日の目標は、①とにかく完泳する

②北京五輪銅の松田選手のタイムの3倍(5分39秒)以内で泳ぐ(年齢が3倍だから、タイムも3倍でいい)

③出来れば昨年の自分の記録(5分21秒15)を更新する。

 時間が近づき、仕度してプールサイドに下りた。女子200m平泳ぎをやっている。練習仲間のJさんが泳いだ。3分49秒台、トップでフィニッシュ。確か昨年は4分ぎりぎりだったから、10秒縮めた。「すごい!」、プールから上がってきたJさんと、祝福のハイタッチ。彼女、よほどうれしかったらしく、小生の手が痛いほど強く叩いてくれた。

 男子平泳ぎに次いで、女子バタフライは2組だけだった。召集所で先頭に並んだ時、場内アナウンスがあった。「3コースの大崎さんは70歳グループの世界記録に挑戦します」。

 小生のコースは1組3コースだ。「同じ3コースで、前の人が世界記録出すの?」

 女子2組が飛び込んだ後、3コースへ行く。「NOZUEさん」と声がかかった。見ると、

 泳愛クラブ会長のIIDAさん(東プールのプール仲間)だ。ボランテイアで計測員をやってるみたい。「大崎さんに負けないように頑張って!」

 飛び込み台の前の椅子に腰を下ろして見守る。大崎選手、目の前で100mターン。さすがにカッコいいターンだ。ところが、戻ってこなかった。150mで棄権したみたい。彼女のように泳ぎこんでいても、リタイヤすることがあるほど200mバタはきつい?

 さて、飛び込み台に上る。スタートの笛で飛び込んだ。なんとか50mまでは順調。ターンして戻ってくる。100mターンすると苦しくなってきた。「完泳が目標だから、ばてないように、ゆっくり腕を回せばいいのだ、落ち着け」と自分に言い聞かす。150mターン、「未だ余力がある。全力で行け」。最後の25mは二掻き一呼吸。呼吸は苦しいが、「空気は終わってから吸いたいだけ吸え、と浅野先生が言っていたっけ」。

 フィニッシュ。タイムは?5分10秒99.。やったぁ、自己ベスト更新だった。でも、取り組みが終わった直後の力士みたいに荒い呼吸だったので、IIDAさんにきまりが悪かった。最後の50mがきつかったのだ。

 サブプールに行き、100mだけゆっくり泳いでから上がる。

 着替えしてから速報板を見にいくと、200バタの結果が出たところだった。小生の記録は70~74歳の3位。

50m  1:08:47
100m 2:27:65
150m 3:51:69
200m 5:10:99

 50~100の1分19秒は予定通り、100~150の1分24秒は休みすぎだった。150~200を1分19秒で泳げるのだから、もう少し頑張るべきだった。

 でも、昨年比10秒の短縮は上出来。一昨年(5分50秒10)と比べれば、39秒も縮めたのだ。マラソンの野口選手の言葉のように「練習は嘘をつかない」。70歳からの2年間で、39秒短縮したので、悦に入って、「自分で自分を褒めてやりたい」。

銅メダルを頂いて、4時半帰宅。夕食は、芋焼酎と缶ビールで乾杯しました。

小泉首相論

2008-09-26 | 経済と世相
 「小泉元首相引退」のニュースをTVが伝えた。以下、独断と偏見の「小泉首相論」です。

 友人から「NOZUEは小泉政権に厳しすぎ」と言われるのですが、その通りだと思います。私は、小泉さんが大嫌いだから、小泉政権のやること、なすこと気に入らなかった。

 どうして嫌いだったか?というと、言うことが論理的に、さっぱり筋が通らないからです。生来、論理的に話をしない人が大嫌いです。論理的に話をしないとは、たとえば「構造改革なくして経済成長なし」と言う。「どうして?」と思うのですが、それに対する説明は、まったくない。

 論理的に話そうとすれば、「そもそも構造改革とはどういうことか?を定義して、こういうことだから、改革しないと経済成長しないのだ」と説明すべきです。ところが、小泉さんが「構造改革」の定義を説明したことは一度もなかった。

 「郵政民営化と道路公団の民営化は改革の本丸だ。」と言う。「どうして本丸なんですか?」

 実際、郵便局と道路公団を民営化して、具体的に何かメリットはありましたか?

郵便局が民営化して変わったことは、定額小為替の手数料を値上げしたことだけ。道路公団の民営化で、何かメリットあった?と車を運転する友人に聞いたら、「ETCをつけると、一部の高速料金が値下げになったけど、つけていない人には何もない」。

「ムダな道路を作らない」と言ってた話もあやしいかぎりです。第一、お金がなくなったから、民営化しなくても、道路は作りにくくなっている。

 もちろん、私は、民営化して悪いというのではありません。「改革の本丸」と言うほどの大事ではないと思うのです。

 「論理的に話をしないのは、小泉首相に限らないじゃない?」と聞かれたことがあります。小泉さんの前の森さんも、まったく論理的に話をしません。しかし森さんの場合は、何を言おうと、言うだけで実行はしないから、論理的でなくとも安心して聞いておれる。

 ところが、小泉さんの場合、類まれな実行力を持つ政治家だったから困る。

「政局を動かす」という点では、まさに天才的だった。政治家としての行動のタイミングも絶妙の間合いでした。

 首相辞任のタイミングも良かった。あのまま続けていれば、小泉改革のマイナス面が次々と表面化して袋叩きになるところでしたが、その袋叩きは、安倍さん・福田さんに任せてしまった。もっとこれから小泉改革のマイナスがひどくなっても、「俺はしらないよ」と引退してしまう。まさに間合いは天才的!

 そもそも、なぜ郵政と道路公団にあれほど熱中したのか?私が思うに「自民党をぶっつぶす!」と絶叫した小泉さんの本音は、自民党でなく派閥の田中派だった。田中派の票田が、郵便局の組織(大樹会)であり、道路建設に関わる建設業者だった。郵政改革・道路公団改革の本音は「田中派つぶし」であり、その目的は完璧に達成できたのです。
 もちろん小泉さんには彼なりに使命感をもって取り組んだのだろうが、人は、自分に有利な論ほど正義の論と思い込み易い。

 結論を言うと、小泉さんは、「政治を動かす天才ではあったが、政治をどの方向に動かすのが正しいか?」は、まったく方向音痴でした。

 以上、最初に述べたように、小泉元首相についての「完璧な独断と偏見」です。

期待できない経済政策

2008-09-22 | 経済と世相
 立花隆さんが週刊文春9/25に書いている。

『5人の政治家が立候補して自民党総裁選がはじまった。しかしどの一人をとっても「あなたマジで総理大臣になる能力があると思っているの?」と茶々を入れたくなるような、B級、C級の人物ばかり(含む麻生太郎候補)。少なくとも福田総理だけは、「自分を客観視できる」能力があったので、自分の無能にいち早く気付いて辞任したわけだが、候補の5人には、その能力も欠けているらしい。』

 まったく同感です。少なくとも経済政策については、全く期待が出来ないと思っています。90年代はじめから最近に至るまで、「改革」と称して、いろんな政策を実施しましたが、すべて効果なし。今回の候補者の政策は、いずれも、その効果なかった政策の延長にしか思えないからです。



 一般に政府の経済対策の考え方には二つあります。一つはデフレの原因を需要不足とみて、公共投資などで景気の刺激(財政出動)し、また金融緩和によって総需要を盛り上げていく、という政策的立場です。もう一つは、供給側に原因を求めて、不合理な規制があって事業活動が充分に出来ないため不況になる(「構造改革論者」の主張)のだから、金融緩和と規制緩和策が必要との考え方です。 

 振り返ってみると、90年代以降、この二つの考え方に基づき、数々の経済対策がおこなわれました。しかし、そのいずれも、はかばかしい成果がなかった。



 「世界一の借金王になった」と、故小渕首相を言わしめた大型財政支出も、ついにデフレの脱出に成功しなかったし、「改革なくして成長なし」との小泉改革も、竹中さんは、その成果でいざなぎ越えの好況が続いたと言いますが、米国・中国の外需の好調に支えられただけのもの。輸出企業が潤っただけで、輸出関連以外にはお金は回わりませんでした。とても、「構造改革」の成果と言えるものではなかった。



 なぜ、効果がないのか?私は、金融の自由化とグローバル経済化が、根本的な原因だと思います。

 そもそも、景気対策とは、下世話に言えば、「国民各層にお金が回るようにすること」。お金が、投資でも商品の購入にも、世界中自由に動き回れるグローバル経済の時代になったら、お金の動きが国境の壁によって制限される国民国家経済の時代とは、お金の動きは当然異なる。国民国家経済の時代と同じ政策を採っても同じ効果は得られません。

 もう15年以上、経済政策の効果が上がらないのですから、国民国家時代の金融政策も財政政策も、効果を発揮できない時代になっていることに気付いて、やり方を変えないといけないのでは・・・・

 根本の原因を考えずに、当面問題化した現象に手をうとうとしても、それは「もぐらたたき」に過ぎない・・・

 というわけで、自民党の総裁選の結果には、何の期待も出来ないと思っています。

健康診断で思ったこと

2008-09-20 | 経済と世相
 年1回の健康診断、今年もぼつぼつ時期だなとホームドクターに問い合わせた。

「毎年の70歳以上無料の“成人基本健康診査”は、今年度から廃止になりました。代わりにメタボ検診が無料で実施できますので、メタボの通知に入っている「特定健康診査受診券」を持参してください。従来の検診より検査項目が少ないので、メタボに入っていない検査は有料(健保適用)になります」と言う。

 4月から、後期高齢者医療が発足して、75歳以上は国保から外れることになる。従来の70歳以上無料の健診は国保が費用負担していたわけだが、75歳以上の負担が不可能になった。だから、この制度を継続すると、70歳~75歳未満は無料で75歳以上は有料になってしまう。結局、この制度は止めることになったという。

 「後期高齢者医療」の制度を設計した人は、こうしたことまで考えていたのだろうか。厚労相は「従来の医療が受けられないというのは誤解です」と力説していたが、庶民が心配していたのは「今までより多く金を払わないと、従来の医療が受けられなくなるのでは?」だ。この制度には、75歳未満の人も悪影響を受けている。



 18日朝、朝食抜きで向かいの病院に出かけました。「介護保険の保険証はお持ちですか?」窓口で聞かれた。そうか!メタボ検診には介護保険の健康証が要るのか?でも、費用は健保負担なのに?「後日もってきます」

医師の問診の後、「胸のレントゲンと心電図は有料で、その他はメタボ検診と大腸がん検診(名古屋市)を利用しましょう。眼底血圧検査は止めてもいいですね。」というので、お任せすることにした。

 身長、体重を計測してBMIを算出、19.8だった。

 尿を採り、その後採血して、心電図と流れ作業で進行し、その後、「メタボ関係」の書類(チェックリスト)を書かされた。

バスや電車で一人で外出していますか?日用品の買い物をしていますか?とかいうヤツです。 たいして意味もないな、と思いつつ、検査料金を無料にするため、記入した。

 レントゲン写真、それから、例のバリウムを飲んでX線写真。1時間ほどで終わって、最後に、看護師が、便検査の容器をくれて、「後日、便を採取して提出ください。バリウムの白い便が終わってから採取してください」。「ここですぐ飲んでくださいね」と一緒に渡してくれた3錠の薬は、バリウムのための下剤。

 窓口で、清算してもらったら、検査料は有料と言っても、千円以下で済んだ。

 検査結果は後日のお楽しみだが、帰宅後、あらためて数ヶ月前郵送されてきたメタボの資料を眺めてみたが、どうもお金をかけてやる価値があるのか、疑問だった。

 要するに、対象の40歳~74歳の人からメタボの該当者を発見し、生活指導をするという。生活指導といっても、要するに「運動しなさい」というだけ。医者にそういわれても、運動できる人は既にやっているし、出来ない人は出来ない。第一、個人の生活スタイルに政府が嘴をはさむ権利はない、と思う。それにそんなに良いことなら、75歳以上はなぜ対象にならないの?早く死んでもらった方が良いから、生活指導の必要はないのかな?

バブルは繰り返す

2008-09-18 | 経済と世相
 リーマン・ブラザーズが倒産したり、メルリリンチがバンクオブアメリカに買収されたり、世界は大騒ぎのようです。

10年ほど前、負債規模は違いますが、山一證券や北海道拓殖銀行の経営行き詰まりがありました。昔は、アメリカで起きたことは、何年かあと、日本で起きると言われたものです。ところが、今回は、日本で起きたことが10年後アメリカで起きるという出来事でした。日本は何時からアメリカに先行するようになったのでしょうか。

振り返ってみると、日本のバブル崩壊後、今日の米国のサブプライム問題に至るまで、世界各地で、バブル発生と崩壊が繰り返されています。

1997年のタイバーツ暴落に端を発した東アジヤの通貨危機、98年のロシヤのデフォルト危機をきっかけとしたヘッジファンドLTCMの破綻、2,000年前後の米国のITバブル、その後が住宅バブルという具合に、バブルと通貨・金融の危機が繰り返されています。

以前メールしたことがありますが、通貨の取引量が貿易決済に必要な量の100倍にも達するようになったことが、こうしたバブルの発生と無関係ではないと、私は思います。

通常の生産物やサービス取引に使われる通貨量以上にお金が出回れば、余ったお金は何に使われるか?お金は、ほうっておけばお金持ちの所に集まります。その時、お金持ちは、集まってきた金を自分の家の金庫に積んでおくことはしない。お金持ちは、通貨の価値は常に変動していて、多くの場合インフレで減価すると思っている。そこで、お金の価値を減らさないため、有利な投資対象を鵜の目鷹の目で探す。

これが儲かりそうだとなると、お金持ち皆が「買い」に殺到する。これがバブルの発生です。通常の品物の取引は、値段が上がると買い手が少なくなり、またつくり手が増産する。そうなると、価格が下がって、適当な値段に落ち着く。ところが、投機の場合、たとえば株式を考えれば分かるように、価格が上がると「もっと上がるだろう」と買い手が増え、価格が下がると「もっと下がるだろう」と買い手がいなくなる。適切な価格に落ち着くと言うことが起こらない。

上がるところまで上がって、「いくらなんでもこれは高すぎる」と皆が思うようになって、突然下落してバブルが崩壊する。

これに、金融の問題が絡んでくる。銀行も、預かったお金を金庫の中で積んでおくだけでは、預金者に利息を払えない。銀行も投資対象を探す。ところが、通貨量が適切なうちは、投資対象を探すが、何しろ通常取引の百倍も通貨量が増えたら、投資だけでなく投機対象を探す。そこで、銀行のリスク資産が増えすぎるのを規制するため、自己資本規制とか貸倒金積立などのルールが定められている。

ところが、米国では、証券分割のテクニックが進歩して、貸付を担保とする証券を発行して売り出すようになった。この証券で売った分はリスク資産から外されるため、上記の規制がしりぬけになった。気がついてみると、続々発生する不良債権に引当金がない。

銀行が危なくなると、政府は公的資金と称してお金をつぎ込む。庶民には想像もつかないような大金がつぎ込まれる。それだけ通貨量が増える。その時の危機は乗り越えられても、次のバブルを引き起こす原因になる。かくてバブルは繰り返す。

以上は、素人の議論で間違いもあるかもしれません。しかし、問題の根本は違っていないのでは?と思います。

豊国神社と名駅周辺

2008-09-14 | 旅行
「豊国神社を見てその後名駅周辺の高いビルを散策しましょう」との案内がきて、12日は、住宅のシニアクラブのウーキングに参加しました。

 9時半集合。総勢11名で、地下鉄に乗り、中村公園駅に10時過ぎ。地上に出ると、シンボルの真っ赤なコンクリートの大鳥居が目の前。そういえば、名古屋に来て半世紀を過ぎるのに、秀吉様の生地を訪ねるのは初めて。10分ほど歩いて豊国神社。今度は木の鳥居です。

 そう言えば、豊国神社って、何時立てられたのかな?徳川時代には秀吉を祀るなんて許されなかった筈と、案内を見直したら、1885(明治18年)の創建とあった。幕府が倒れ、アンチ徳川風潮の中で、郷土の英雄を祀る社が創建されたのか?

 神社周辺は公園になっている。池があって、暑い日差しの中を10数匹の亀が泳いでいた。

 休憩し、缶珈琲を飲む。記念写真を加藤清正立像の前で。像の傍らに「南無妙法蓮華経」の旗が立っていた。清正は「南無妙法蓮華経」の信者(日蓮宗)だったかな?

神社の東に常泉寺と妙行寺の二つの寺があった。

 妙行寺は加藤清正の生誕地。常泉寺は、清正が、名古屋城築城の際、余った材料を使って建てたお寺で、秀吉を祀る。

詳しくは以下のURLをクリックください。

http://toppy.net/nagoya/nakamura8.html

 1時間ほど散策し、次は名古屋駅となるが、交番で聞くと「東へ3kmぐらい」。

「歩く?」みんな気の乗らない顔つき。9月とはいえ暑いから、止むを得ない。地下鉄の駅に戻って、名駅へ行った。

 「モード学園の地下のレストランで昼食にしましょう」と幹事さんが言う。

 近年、駅前には、元気な名古屋を象徴するよう、超高層ビルが4~5本ニョキニョキ建てられたが、其の内の一つが「モード学園ビル」。独特なデザインのビルで、朝は私の部屋の窓から、お天道様が壁面に反射して輝いている。

 詳しくは次のURLをクリックしてください。

http://www.mode.ac.jp/nagoya/facilities/index.html

 昼時で混雑していて、中国料理のレストランでしばらく並んでから入る。

ランチメニューは千円前後で、杏仁豆腐のデザートが付いてきた。場所の割には、廉いから混雑しているわけだ。

 1時間ほどで昼食を済ませ、ミッドランドスクエアに行く。

 「貧乏人には縁のない店ばかりだ」と各階の店を覗きながら4Fまで上がる。

4Fは、「ここは手頃じゃない」。まあまあの値段のレストランが並ぶ。

「千円以下で食べられるお店があるよ」韓国料理の店だった。ちなみに「すき焼き定食」のランチだと1250円。850円の定食もある。「いくら名古屋が元気でも金持ちだけ相手にしていれば良い、という時勢ではなくなった?」

「展望台登って見る?」

「お金(一般700、シニア500)を払って登るほどでもないんじゃない」と、お金を払わずに行ける42Fまで登った。エレベータの速度はすごい、と思わせる速さだ。

 窓から目の前を見ると、JRツインタワーの壁面をゴンドラに乗るガラス拭き作業が見えた。「高所恐怖症には出来ない作業だね」。

詳しくは以下のURLをクリックしてください。

http://www.midland-square.jp/facility/index.html

 眼下に、名古屋城とわが住宅を確認し、地上に降りる。

 歩きつかれたので、お茶でも飲もう。地下街の喫茶店を探す。平日でも混んでいる中を探して、11人が坐れる店に入る。360円のコーヒーを愉しんでおしゃべり。



 店を出て、もう一本超高層ビルに登ろうというグループと、もう草臥れたから帰るという二組に分かれた。

 私は、ビル登攀組に入ってルーセントビルに向かう。地下街を北へ。

郵便局を通り過ぎて「ここからルーセントまでは新しく出来た地下道だね」

 歩いてみると、駅からは相当の距離で、人混みも少なくなってくる。

 ルーセントビルの地下の喫茶店。珈琲250円で、客も少ない。駅からの距離が珈琲の250円と360円の差らしい。

http://www.lucent-tower.jp/

 28階建てだが、16階の西北にロビーがある。上がってみる。そこから上は会議室や事務所のようだ。窓から下を見ると、JRや新幹線が真下。名鉄は?「地下に潜っているよ」北を見ていると、岐阜方面から赤い名鉄電車が来て、地下に消える様が見えた。

ロビーの自販機を見たら、珈琲70円からある。暇なときはここで一杯70円の珈琲で時間をつぶせる、冷暖房完備です。まぁこんな具合で今月のシテイウオーキングを終えました。帰りは市バスターミナルからバスに乗り4時丁度帰宅しました。

サイエンスの話題

2008-09-13 | 読書
「ゆらぐ脳」(池谷裕二・木村俊介著、文芸春秋社)から面白い話題の紹介です。

【明るい所が好きなゴキブリ】
ゴキブリは複雑な社会行動を示す知的生物です。光をイヤガリ暗所に群がる習性に目をつけた博士は、ロボットを使って実験を行いました。16匹のゴキブリを観察するのですが、その中の4匹はロボットです。ロボットはゴキブリたちと社会協調するように精巧にプログラムされていて、暗い巣で過ごしています。

 そこで、この4匹のロボットのプログラムを、明るい巣を好むように書き替えます。すると周囲のゴキブリたちも追随して、明るい巣へと移動しました。・・・

 人間の場合、「みんながそうするから」という時の「みんな」とは具体的に何人を指すのでしょうか。・・・答えは3人以上です。

【嘔吐する生き物、しない生き物】
 嘔吐は脳の性質から生まれる一種の特別機能ですが、意外なことに、研究が進んできませんでした。というのは、嘔吐の研究には嘔吐する能力を持った動物、つまり、犬、猫、フェレットなどを用いなければならなかったからです。これらの動物はネズミに比べたら大型です。大型の実験動物の使用はエサや場所のコストが膨大に必要で、研究上あまり実用的ではないのです。

 嘔吐の研究には需要がありました。乗り物酔いや宇宙遊泳もそうですが、薬の副作用の嘔吐を抑えなければ、治る病気も薬の吸収ができなくて治らなくなります。

 臨床医学で嘔吐の研究が求められていたのに、実験動物がいなかった・・・

 スンクス(体長15センチくらい))はネズミのように見えますが、生物学的にはモグラの一種で、台湾などではそらへんに見ることができる。・・台湾では鳴き声がお金を落とした時の音に似ているから、「銭鼠」と呼ばれています
 野生のスンクスはたいていが肝硬変を起していて先天的に肝臓が悪いようだから、教授は「肝臓の研究にスンクスがいい」と実験を進めました。

 ところが、飼育室で育ったスンクスは肝硬変を起しません。・・・そこで教授はスンクスにアルコールを与えて肝硬変を作り出していたのです。

 ここで教授は発見したのです。

 アルコールを強引に飲ませたらスンクスは「ウゲッ」と嘔吐をします。(これを見た教授は)「コレはスゴイことだ!」

 嘔吐する小動物がいなかったこと、そして、それが理由で臨床医学のための嘔吐の研究が進んでいなかったことを知っていたから、・・・大発見に気がついたわけです。

 ネズミは吐きませんから、目前の食品が毒物かもしれない場合は、チョコっと食べて巣に戻ります。体調が悪化しないか、自分自身に起こる症状をしばらく観察・・・異常なしならまた食べに出かける。

 スンクスのような「嘔吐のできる動物」は調子が悪くなったら吐き出せばいい・・・目の前の見知らぬエサを全部食べられます。

 嘔吐のためには「嘔吐の脳の回路」を持っていなければなりません。

 食道、胃、腸などの器官は食物を下に下に送っていきます。これを逆回転させるためには、そのための特殊な進化をしなければならない

【タミフルと薬の副作用】
 インフルエンザの薬で有名な「タミフル」を脳の神経回路にかけてみたら、非常に不思議な活動が見られました。

 神経細胞は、本来あちこちが交互に活動するものですから、タミフルをかけたら、数秒ほど、パッと全神経細胞がいっせいに活動して、間隔をあけてまた数秒間だけ全神経細胞が同時に活動する現象が起きました。これまでに見たこともない不思議な現象でした。

 投薬で、神経回路の活動がどう変わるのかを観察できたら、もう一歩先まで分かることがあるのではないでしょうか。

 この方法を使えば、これまで気がつかなかった副作用により早く気がつくこともできるかもしれません。

【夢、実体験の早送り】
 寝ている時には浅い眠りと深い眠りが交替しています。浅い時も深い時も記憶の再生は行われていますが、深い眠りでの再生は時間軸が圧縮され、早送りになっています。平均で20倍、最高で100倍というから、相当な高速再生です。

「カタカナ英語」のはなし

2008-09-08 | Weblog・人生・その他
「カタカナ英語」の話です。「カタカナ英語」とは

Can I have...? (~をください) は「ケナヤブ」
Do you have...? (~はありますか?) は「ジュヤブ」
Do you want to...? (~したいですか?) は「ジュワナ」
I want you to... (~してください) は「アイワニュル

のように、英語の発音を日本語のカタカナで記憶することです。

ジョン・万次郎は、カタカナ英語の達人であったらしく、彼の傑作の一つに「掘った芋いじるな(What time is it now?)」があるそうです。

 

 脳科学の研究者、池谷裕二さんのホームページに、この「カタカナ英語」を論じたページがあります。

http://gaya.jp/english/katakana.htm

これが実に面白い!お暇がございましたら、ご覧になることをお勧めします。



 以下は、この記述から私が思い出したことです。

1970年、初めての海外旅行にでかけました。ホノルルです。

のどが渇き、路傍の店でコーラを注文しました。

「ラージャモー」と売り子が言いました。

「ラージャモー」なんて単語あったかな?キョトンとしていたら

売り子が大きな紙コップと小さな紙コップを、私の目の前で振りました。

「large or small」の意味だったのです。



池谷さんのホームページgaya(「いけがや」の「がや」)には、そのほか面白い記述があります。ご覧になりたい方、下記クリックしてください。

http://gaya.jp/ikegaya.htm



「コピペ」のはなし

2008-09-02 | Weblog・人生・その他
「コピペ」という言葉が、新聞のTV番組表に出ていた。月曜日の「クローズアップ現代」です。「コピペ」って何?番組をみて「コピー&ペイスト」のことだと納得しました。

 ご覧になった方はご承知ですが、最近、学生にレポート作成の課題を課すと、インターネットから文献を探して、そのままコピペで貼り付けて提出するので、まったく同じ文章が複数の学生のレポートに出現することがある。これは、いかがなものか?という番組でした。

 番組で、ゲストの茂木健一郎さんは「自分の頭を使わずコピペで済ますと脳の訓練にならない」と述べました。他に、ゲストとして、経済学者の野口悠紀雄さんと「声に出して読みたい日本語」の斉藤孝さんが出演していました。

 野口さんは、論文作成時に、インターネットからデータを探し、コピペで表計算ソフトなどに移し、計算や作表をするので、不可欠の技法であると述べ、斉藤さんは「コピペ」をパソコンソフトでやるのでなく、本のコピーの必要な部分を、キーボードで自分が打ち込む、と言います。斉藤さんの言では、内容を自分のものにするには身体性が必要で、身体性とは、自分の身体を使ってその内容に関わること。つまり、PCで範囲を指定し、コピーしたのでは、その内容はまったく自分のものにならない。それを自分の指という自分の身体で打ち込むことによって、内容が自分に消化されるという。

 一昨年、放送大学に提出する卒業論文を作成したとき、私も、頻繁に、野口さんの述べた方法に頼りました。それから、斉藤さんの、興味ある文章に出会うと、自分でキーボードに打ち込むという方法も、日頃やっていることで、その理由も、斉藤さんの言う「身体性」です コピペのひそみに倣うと、「キリペ」も頻繁に使います。「切り取り」と「貼り付け」の意味です。

 論文であれメールであれ、私は、文章の作成には「キリペ」を使います。

 一般に文章は、内容と表現の工夫が必要です。内容とは、自分の言いたいこと。表現の工夫とは、読む人に分かるようにする工夫です。

 そこで、私は文章を作るとき、まず自分の言いたいことを、思いつく順に、PCに打ち込みます。読者に分かるかどうかは考えません。

 打ち込み終わった後、読む人にわかりやすいように、内容を時系列に並べなおすとか、前後関係を補足するなどします。その時「キリペ」が威力を発揮するのです。

 ですから、PCの「コピペ」や「キリペ」がないと、私が文章を作ることは、ほとんど不可能なんです(時間が掛かりすぎて、文章作成の意欲がわかない)。



追伸:先日文庫本で『たった3秒のパソコン術』(中山真教著、三笠書房)を見ていたら、「キーボードとマウスの間で手をやりとりするのは能率が悪い。キーで打ち込んでいるときはマウスでなくキーを使いなさい」と、キーでの「コピペ」方法を紹介していました。

「総て選択」は「CTR」+「A」

「コピー」は「CTR」+「C」

「貼り付け」は「CTR」+「V」

蛇足「A」は「総て選択」の総てALLの「A」

「C」はもちろんコピーの「C」

「V」は、コピーCの隣のキーを使うと便利、つまり「V」です。